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番外編
XYZ? ~永遠に貴方の~ その2
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「ふにゃ……。おしゃけ、おいしいねぇ」
ニコニコと幼子のように微笑む美月は大変可愛い。
どうやら本人の申告以上に酒に耐性がなかったらしく、アルコール控えめに作ってもらったミルクティー味のカクテルでも、かなり早い段階で出来上がっていた。
アルコールの回った美月は、黒い瞳を潤ませて、僅かに頬を染めている。
ほわほわとした雰囲気を醸し出しながら、この時間を楽しんでいるようだ。
「ユエにゃんこっちも飲むにゃん? 甘くておいしいにゃんよー」
美月に自分が飲んでいた、確かに飲み口は甘いがめちゃくちゃアルコール度数が高い酒を飲ませようとする猫を、アイアンクローで押しのける。
これ以上美月を酔わせてどうするつもりだ……ったく。
「ふふ。ひなたとだてんしにゃんはなかよしー」
「ちげぇ!」
全力で否定しても、ふわふわと酔っぱらった美月にはイマイチ伝わらない。
ふわふわとした表情で微笑まし気にこちらを見ている。
……何となくそれが面白くない。
「ユエどのユエどの、こっちのチョコも美味しいナリよ? はい、あーん?」
「あーん?」
コロに促され、素直に口を開いた美月の口元を己の手のひらで覆い隠し、コロの指先からチョコを奪い取る。
「ひなた、ちょこたべたかったの……? むぐぅ」
コロから奪い取ったチョコを、俺の指ごと美月の口にねじ込む。
「んん……ふぁ」
美月の口腔内の熱で融けたチョコを、ねじ込んだ指を使って上顎に、頬の内側に塗り込む。
チョコの甘さを求めて俺の指を追いかけてくる美月の舌先にも、丹念に塗り込んだ後、つぷりと指を引き抜けば、俺の指と美月の唇が細い銀糸で繋がり、僅かな抵抗を以てふつりと切れた。
「ふぁぁ……ん」
チョコよりも甘く解けた美月の顔を、他の連中に見られないよう俺の胸元に引き込む。
手際よく熊から差し出されたおしぼりでチョコの残滓と美月の唾液塗れになった指を拭い、綺麗になった指でカクテルグラスの細いステムを掴む。
グラスの中のカクテルを一気に飲み干せば、ホワイトラムのアルコールが喉を焼き、コアントローのさわやかなオレンジの香りが鼻から抜けていく。
レモンの酸味が口の中を通り過ぎていくのを感じながら、財布から札を引き出す。
「わりぃな熊。今日はこれで」
にやりと口の端を上げて熊にそう告げると、心得たように一つ頷きが返ってきた。
いつもにゃんにゃん騒がしい猫が妙に静かだと、少しだけ訝しんで視線を送ると、コロの手によって大量のチョコを口に詰め込まれた猫が、恨めし気な表情でこちらを見ていた。……もごもごと動く口や、唇の端にべたりと付いたチョコのせいで、あまり迫力を感じなかったが。
「じゃ、またそのうちな」
ひらりと一つ手を振って、美月の顔を見られないよう半ば引きずるようして抱きかかえながら店を後にする。
「むごーっ!!」
同じようにぴらりと手を振り返すコロの姿と、奇妙な鳴き声を発する猫の姿は、ちりんとなったドアベルと、ばたんとしまった重厚な扉の立てる音と共に見えなくなった。
ニコニコと幼子のように微笑む美月は大変可愛い。
どうやら本人の申告以上に酒に耐性がなかったらしく、アルコール控えめに作ってもらったミルクティー味のカクテルでも、かなり早い段階で出来上がっていた。
アルコールの回った美月は、黒い瞳を潤ませて、僅かに頬を染めている。
ほわほわとした雰囲気を醸し出しながら、この時間を楽しんでいるようだ。
「ユエにゃんこっちも飲むにゃん? 甘くておいしいにゃんよー」
美月に自分が飲んでいた、確かに飲み口は甘いがめちゃくちゃアルコール度数が高い酒を飲ませようとする猫を、アイアンクローで押しのける。
これ以上美月を酔わせてどうするつもりだ……ったく。
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「ちげぇ!」
全力で否定しても、ふわふわと酔っぱらった美月にはイマイチ伝わらない。
ふわふわとした表情で微笑まし気にこちらを見ている。
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「ユエどのユエどの、こっちのチョコも美味しいナリよ? はい、あーん?」
「あーん?」
コロに促され、素直に口を開いた美月の口元を己の手のひらで覆い隠し、コロの指先からチョコを奪い取る。
「ひなた、ちょこたべたかったの……? むぐぅ」
コロから奪い取ったチョコを、俺の指ごと美月の口にねじ込む。
「んん……ふぁ」
美月の口腔内の熱で融けたチョコを、ねじ込んだ指を使って上顎に、頬の内側に塗り込む。
チョコの甘さを求めて俺の指を追いかけてくる美月の舌先にも、丹念に塗り込んだ後、つぷりと指を引き抜けば、俺の指と美月の唇が細い銀糸で繋がり、僅かな抵抗を以てふつりと切れた。
「ふぁぁ……ん」
チョコよりも甘く解けた美月の顔を、他の連中に見られないよう俺の胸元に引き込む。
手際よく熊から差し出されたおしぼりでチョコの残滓と美月の唾液塗れになった指を拭い、綺麗になった指でカクテルグラスの細いステムを掴む。
グラスの中のカクテルを一気に飲み干せば、ホワイトラムのアルコールが喉を焼き、コアントローのさわやかなオレンジの香りが鼻から抜けていく。
レモンの酸味が口の中を通り過ぎていくのを感じながら、財布から札を引き出す。
「わりぃな熊。今日はこれで」
にやりと口の端を上げて熊にそう告げると、心得たように一つ頷きが返ってきた。
いつもにゃんにゃん騒がしい猫が妙に静かだと、少しだけ訝しんで視線を送ると、コロの手によって大量のチョコを口に詰め込まれた猫が、恨めし気な表情でこちらを見ていた。……もごもごと動く口や、唇の端にべたりと付いたチョコのせいで、あまり迫力を感じなかったが。
「じゃ、またそのうちな」
ひらりと一つ手を振って、美月の顔を見られないよう半ば引きずるようして抱きかかえながら店を後にする。
「むごーっ!!」
同じようにぴらりと手を振り返すコロの姿と、奇妙な鳴き声を発する猫の姿は、ちりんとなったドアベルと、ばたんとしまった重厚な扉の立てる音と共に見えなくなった。
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