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前日譚:あの日、視界の端にすら入れなかった『俺』へ。:後編
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それからは特に、仕事関係の付き合いの予定を週末に出来る限り入れないようにして東海林はケーアンに頻繁に通った。
その結果、ショウジを観察して一つの結論を得る。
――あの人はきっと、性格は俺と全然違うと思う。
でもきっと、恋愛に関しては俺と同じで“自分から”好きにならないと駄目なタイプなんだ。
さらに言うと……相手の外側じゃなくて内面で決めそうでもある。
付き合い始めてからもあれだけのうざったいまでの熱を向けられ続ければ、大抵の人間は悪い気がしなくて徐々に落ちて行くものだ。
しかし東海林から見たあの人は、どちらかというと相手の熱が高まれば高まるほど生まれる自分との温度差を埋める為に、とても苦慮しているように見える。
それはあの温度差にも気付かず、一人で呑気に幸せそうにしているアホな男とあの人の間に割って入れたらどれだけ良いだろうと、割と本気で考えだしていた東海林には良いブレーキになる発見だった。
「(それに、今割って入ったところで出向もほぼ決まりだって聞いているしな……)」
今の会社で出世コースを目指すなら、ほぼ必須と言われている関西地方への二、三年の出向。
それは経験者からは「覚悟して行けよ、本気でキツいぞ」と真顔での警告が入る難易度だ。
昔ほどではないものの、やはりまだ一定層の医師の中では「出世を餌にぶら下げられて物見遊山でやって来るよそ者」と認識されているらしく、場合によってはかなりの風当たりらしい。
――最低二年、最長三年なら俺は絶対に成果を上げて最短で戻って来る。
そして、その間にいっそ理不尽なまでの苦労さえ経験して中身を鍛えよう。人間としてもう少しまともになろう。
そう決めた東海林は、ほろ酔いで気分良さそうにトイレに一人向かったあのノンケの後に続いて自分もトイレに向かう。
そして男が用を足し終わり、外に出てくるためにドアノブを捻ったタイミングを見計らってわざと同じようにドアを開け、接点を作った。
「っ」
「ああ、失礼しました」
一瞬驚いた男だったが、すぐに表情を元に戻す。
そして東海林のことを見て目の前の男が心の中で「負けた」と感じたのを東海林は確かに察した。
察した上で、道を譲るフリをして愛想よく笑いながら声を掛けてみる。
「すごく良い香りですね、なんの香水なんですか?」
思いの外友好的な東海林に、男は一瞬ぽかんとしたがすぐにだらしない顔で香水の商品名を告げ、笑いながら話を続ける。
「恋人のイメージで選んだ香水をペアで使ってるんです」
「そうですか、それは素敵ですね。では、失礼」
鉄壁の営業スマイルで、男とは入れ違いでトイレに入りドアを閉めた東海林は、二つ並ぶ小便器と足元部分が少し空いている関係で未使用なことがノックしなくても分かる個室部分をちらりとチェックしてこの空間には自分以外誰もいないことを確認してから、殺すことが出来なかった言葉を吐いた。
「テメェの理想を押し付ける前に、目の前の相手をちゃんと見ろよカスが。……掠ってもねぇだろうが」
苛立つ気持ちを呼吸で整えて、東海林は決意する。
――その席は、今はお前に貸しておいてやる。
あの人はきっと本気で惚れるまでにも時間が掛かるし、その経過を経て付き合った相手とは長くなるタイプにも見える。
だから、下手に“本気”の相手を見付けられるよりも、かえって都合が良いのかも知れない。
――良いかノンケ。
俺がこっちに戻るまで、お前はせいぜいその椅子に……一日でも長くしがみ付いていろ。
***
「東海林~、どうだー、戻って来てから随分バタバタしてたけど、もう落ち着いたか?」
「はい、ありがとうございます。まだまだ色々な仕事をサポートさせてもらって全体像を把握している段階ですが、かなり落ち着いたと思います」
優しい先輩、青木からの言葉に東海林は素直な言葉と笑顔で応じた。
青木は――なんというか、根っからの善人なのに可哀そうなくらい苦労性な、天然の人だ。
愛する妻の為に仕事を必死で頑張っていたら、厄介な人に気に入られて連れまわされ、それが原因の寂しさから奥さんが不倫からの本気に走り離婚したばかりでもある。
「もし良かったら今日一緒に軽く飲みに行かないか? 俺もまだ行き始めて間もないんだけど、すごく落ち着ける良いバーを見付けたんだ」
「あ、良いですね。お願いします、連れて行ってください」
「おう! 『K&A』って言う店なんだけどな、お洒落で落ち着いているのに女性客を見たことがなくて、それが今の俺には優しいんだよ~」
青木の口から出たまさかの店名に東海林は一瞬ぎょっとして、視線だけで周囲を慌てて確認する。
しかし幸いにも周りには自分たちしかいないことが分かって、ほっと胸を撫で下ろした。
青木の天然は正真正銘本物であり悪気なんて何処にもないから、ある意味東海林にとって一番読めない人でもある。
驚いてズレてしまった眼鏡を指で押し上げる東海林を見て、青木は困った様にまた笑った。
「お前も大変だよな……。俺モテるって、幸せ! とか男としてのプライドが満たされる! とかポジティブな面ばっかり思ってたけど、お前を見ているとそれだけじゃないって思い知らされたよ」
「ははは……」
曖昧な笑顔で流そうとした東海林だったが、青木の言いたいことはすぐ思い当たったので思わず苦笑いをした。
東海林はつい数日前、派遣期間終了で契約が終わる女性社員から他の職員もいるフロアの真ん中で「東海林さんが出向に行ってしまう前から、ずっど大好ぎでじだーっ!」なんてとんでもない、嗚咽交じりの号泣告白をされたばかりなのだ。
「でもまあ、二人きりの空間であることないこと騒がれるとどうしても男は不利だから、アレで良かった――のか?」
そう言って首を傾げる青木に、東海林はもう苦笑いを浮かべることしか出来ない。
でも東海林は、最高の場所に自分を誘ってくれた先輩に心の中で最大限の感謝の念を送る。
この二年間で自分が纏う雰囲気は客観的に見ても、かなり変化したと思う。
それでもあの界隈の裏も表も知っていて、老獪な面すら持ち合わせているマスター二人の洞察力や観察眼をどこまですり抜けられるかは分からない。
しかし今までずっと夜の自分しか見せていなかったから、気付かれない可能性の方が高いだろう。
それにもし見抜かれたって、東海林は出禁になっているわけでもないから問題はない。
――あの人は……ショウジさんは、まだあの店に常連として居るだろうか?
まだあのノンケと付き合っていたりするのだろうか? それとも、別の誰かと新しい恋を始めているのだろうか。
前までなら持て余していた強い感情を、東海林は自分なりにコントロール出来るようになっていた。
だって、あっちから好きになって貰わないと駄目なのだ。
自分も同じタイプだと間違いなく断言出来る今だからこそ、その圧倒的な事実の大切さが身に染みている。
自分が定めた、唯一にして絶対のゴールは“彼の方から好きになって貰うこと”。
そして“彼の方から選んで貰うこと”。
その目標を達成する為に、これからの自分はどれだけの時間を掛けても構わないと思っている。
そしてその為の手段は、彼の隣に立つのに相応しい正当なものであれば、基本選ばないつもりだ。
何より、今までの自分がして来た相手の本気の度合いを上手く交わすことを目的にしたゲームの攻略のような気持ちは一切ないから、全て噓のない本気で行く。
仕事上がりの本当に直前でまた捕まった青木が「すまん東海林~!」と憎めない顔で謝って来るのを笑顔で受け止めた東海林は「席を確保する為に先に行ってますね」と理由を付け、知っているくせに怪しまれないように店名と大まかな住所を確認して、そこから一人先に店に向かう。
――まずは俺という存在を、認識して貰わないと。
それから中身を見て貰わないと。警戒されないようにしないと。
店に入る直前、仕事用の眼鏡から新しく用意しておいた野暮ったい眼鏡に付け替えて、わざと後頭部の髪の毛をくしゃっと鏡も見ずに適当に乱す。
久し振りに入った店内の空気は相変わらず心地よく、あのカウンター席には幸運なことに“ショウジ”がいた。
青木に感謝しつつ、カウンターの彼を見ながら青木の到着を待つ時間は悪くない。
「“ショウジ”、悪かった! 俺から誘ったのに、すまない!」
大きな声でそう言いながら店に入って来た青木の神アシストに、東海林は心の底から感謝した。
視線を向けると目が合ってしまうので我慢しているが、彼がこちらをちらりと見たのが分かる。
席に着いて謝罪を口にする先輩兼大恩人に心からの労いの言葉を掛けて、東海林は青木が飲みたいものと料理の追加の有無を確認して席を立った。
歩み寄るのは、当然“彼”がいるカウンターだ。
「すみません、注文宜しいですか?」
警戒されないように、適切な距離感で。
それでも、印象には残るように。
「あらヤだ。呼んでくれれば行ったのにー、わざわざどうも」
二年経ってさらに円熟味と盤石さが増したオーナー二人を見ながら、東海林はさり気なく鼻で呼吸をした。
シトラスにバニラが重なるあの量産型の香りが――確かに抜けている。
「オリーブのマリネとクラッカーのディップソースがとても美味しくて、追加をお願いしたいんです」
「やだ~、嬉しい! ウチは基本手作りなのよ」
――さあ、ここから始めましょう。
時間なんて、いくら掛けても“私”は、構いません。
でも、本当は少しだけ怖い。
嫌われたくない、嫌われたくないな。
そして何より……傷付けたくない。
(了)
-----
これにて完結です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
その結果、ショウジを観察して一つの結論を得る。
――あの人はきっと、性格は俺と全然違うと思う。
でもきっと、恋愛に関しては俺と同じで“自分から”好きにならないと駄目なタイプなんだ。
さらに言うと……相手の外側じゃなくて内面で決めそうでもある。
付き合い始めてからもあれだけのうざったいまでの熱を向けられ続ければ、大抵の人間は悪い気がしなくて徐々に落ちて行くものだ。
しかし東海林から見たあの人は、どちらかというと相手の熱が高まれば高まるほど生まれる自分との温度差を埋める為に、とても苦慮しているように見える。
それはあの温度差にも気付かず、一人で呑気に幸せそうにしているアホな男とあの人の間に割って入れたらどれだけ良いだろうと、割と本気で考えだしていた東海林には良いブレーキになる発見だった。
「(それに、今割って入ったところで出向もほぼ決まりだって聞いているしな……)」
今の会社で出世コースを目指すなら、ほぼ必須と言われている関西地方への二、三年の出向。
それは経験者からは「覚悟して行けよ、本気でキツいぞ」と真顔での警告が入る難易度だ。
昔ほどではないものの、やはりまだ一定層の医師の中では「出世を餌にぶら下げられて物見遊山でやって来るよそ者」と認識されているらしく、場合によってはかなりの風当たりらしい。
――最低二年、最長三年なら俺は絶対に成果を上げて最短で戻って来る。
そして、その間にいっそ理不尽なまでの苦労さえ経験して中身を鍛えよう。人間としてもう少しまともになろう。
そう決めた東海林は、ほろ酔いで気分良さそうにトイレに一人向かったあのノンケの後に続いて自分もトイレに向かう。
そして男が用を足し終わり、外に出てくるためにドアノブを捻ったタイミングを見計らってわざと同じようにドアを開け、接点を作った。
「っ」
「ああ、失礼しました」
一瞬驚いた男だったが、すぐに表情を元に戻す。
そして東海林のことを見て目の前の男が心の中で「負けた」と感じたのを東海林は確かに察した。
察した上で、道を譲るフリをして愛想よく笑いながら声を掛けてみる。
「すごく良い香りですね、なんの香水なんですか?」
思いの外友好的な東海林に、男は一瞬ぽかんとしたがすぐにだらしない顔で香水の商品名を告げ、笑いながら話を続ける。
「恋人のイメージで選んだ香水をペアで使ってるんです」
「そうですか、それは素敵ですね。では、失礼」
鉄壁の営業スマイルで、男とは入れ違いでトイレに入りドアを閉めた東海林は、二つ並ぶ小便器と足元部分が少し空いている関係で未使用なことがノックしなくても分かる個室部分をちらりとチェックしてこの空間には自分以外誰もいないことを確認してから、殺すことが出来なかった言葉を吐いた。
「テメェの理想を押し付ける前に、目の前の相手をちゃんと見ろよカスが。……掠ってもねぇだろうが」
苛立つ気持ちを呼吸で整えて、東海林は決意する。
――その席は、今はお前に貸しておいてやる。
あの人はきっと本気で惚れるまでにも時間が掛かるし、その経過を経て付き合った相手とは長くなるタイプにも見える。
だから、下手に“本気”の相手を見付けられるよりも、かえって都合が良いのかも知れない。
――良いかノンケ。
俺がこっちに戻るまで、お前はせいぜいその椅子に……一日でも長くしがみ付いていろ。
***
「東海林~、どうだー、戻って来てから随分バタバタしてたけど、もう落ち着いたか?」
「はい、ありがとうございます。まだまだ色々な仕事をサポートさせてもらって全体像を把握している段階ですが、かなり落ち着いたと思います」
優しい先輩、青木からの言葉に東海林は素直な言葉と笑顔で応じた。
青木は――なんというか、根っからの善人なのに可哀そうなくらい苦労性な、天然の人だ。
愛する妻の為に仕事を必死で頑張っていたら、厄介な人に気に入られて連れまわされ、それが原因の寂しさから奥さんが不倫からの本気に走り離婚したばかりでもある。
「もし良かったら今日一緒に軽く飲みに行かないか? 俺もまだ行き始めて間もないんだけど、すごく落ち着ける良いバーを見付けたんだ」
「あ、良いですね。お願いします、連れて行ってください」
「おう! 『K&A』って言う店なんだけどな、お洒落で落ち着いているのに女性客を見たことがなくて、それが今の俺には優しいんだよ~」
青木の口から出たまさかの店名に東海林は一瞬ぎょっとして、視線だけで周囲を慌てて確認する。
しかし幸いにも周りには自分たちしかいないことが分かって、ほっと胸を撫で下ろした。
青木の天然は正真正銘本物であり悪気なんて何処にもないから、ある意味東海林にとって一番読めない人でもある。
驚いてズレてしまった眼鏡を指で押し上げる東海林を見て、青木は困った様にまた笑った。
「お前も大変だよな……。俺モテるって、幸せ! とか男としてのプライドが満たされる! とかポジティブな面ばっかり思ってたけど、お前を見ているとそれだけじゃないって思い知らされたよ」
「ははは……」
曖昧な笑顔で流そうとした東海林だったが、青木の言いたいことはすぐ思い当たったので思わず苦笑いをした。
東海林はつい数日前、派遣期間終了で契約が終わる女性社員から他の職員もいるフロアの真ん中で「東海林さんが出向に行ってしまう前から、ずっど大好ぎでじだーっ!」なんてとんでもない、嗚咽交じりの号泣告白をされたばかりなのだ。
「でもまあ、二人きりの空間であることないこと騒がれるとどうしても男は不利だから、アレで良かった――のか?」
そう言って首を傾げる青木に、東海林はもう苦笑いを浮かべることしか出来ない。
でも東海林は、最高の場所に自分を誘ってくれた先輩に心の中で最大限の感謝の念を送る。
この二年間で自分が纏う雰囲気は客観的に見ても、かなり変化したと思う。
それでもあの界隈の裏も表も知っていて、老獪な面すら持ち合わせているマスター二人の洞察力や観察眼をどこまですり抜けられるかは分からない。
しかし今までずっと夜の自分しか見せていなかったから、気付かれない可能性の方が高いだろう。
それにもし見抜かれたって、東海林は出禁になっているわけでもないから問題はない。
――あの人は……ショウジさんは、まだあの店に常連として居るだろうか?
まだあのノンケと付き合っていたりするのだろうか? それとも、別の誰かと新しい恋を始めているのだろうか。
前までなら持て余していた強い感情を、東海林は自分なりにコントロール出来るようになっていた。
だって、あっちから好きになって貰わないと駄目なのだ。
自分も同じタイプだと間違いなく断言出来る今だからこそ、その圧倒的な事実の大切さが身に染みている。
自分が定めた、唯一にして絶対のゴールは“彼の方から好きになって貰うこと”。
そして“彼の方から選んで貰うこと”。
その目標を達成する為に、これからの自分はどれだけの時間を掛けても構わないと思っている。
そしてその為の手段は、彼の隣に立つのに相応しい正当なものであれば、基本選ばないつもりだ。
何より、今までの自分がして来た相手の本気の度合いを上手く交わすことを目的にしたゲームの攻略のような気持ちは一切ないから、全て噓のない本気で行く。
仕事上がりの本当に直前でまた捕まった青木が「すまん東海林~!」と憎めない顔で謝って来るのを笑顔で受け止めた東海林は「席を確保する為に先に行ってますね」と理由を付け、知っているくせに怪しまれないように店名と大まかな住所を確認して、そこから一人先に店に向かう。
――まずは俺という存在を、認識して貰わないと。
それから中身を見て貰わないと。警戒されないようにしないと。
店に入る直前、仕事用の眼鏡から新しく用意しておいた野暮ったい眼鏡に付け替えて、わざと後頭部の髪の毛をくしゃっと鏡も見ずに適当に乱す。
久し振りに入った店内の空気は相変わらず心地よく、あのカウンター席には幸運なことに“ショウジ”がいた。
青木に感謝しつつ、カウンターの彼を見ながら青木の到着を待つ時間は悪くない。
「“ショウジ”、悪かった! 俺から誘ったのに、すまない!」
大きな声でそう言いながら店に入って来た青木の神アシストに、東海林は心の底から感謝した。
視線を向けると目が合ってしまうので我慢しているが、彼がこちらをちらりと見たのが分かる。
席に着いて謝罪を口にする先輩兼大恩人に心からの労いの言葉を掛けて、東海林は青木が飲みたいものと料理の追加の有無を確認して席を立った。
歩み寄るのは、当然“彼”がいるカウンターだ。
「すみません、注文宜しいですか?」
警戒されないように、適切な距離感で。
それでも、印象には残るように。
「あらヤだ。呼んでくれれば行ったのにー、わざわざどうも」
二年経ってさらに円熟味と盤石さが増したオーナー二人を見ながら、東海林はさり気なく鼻で呼吸をした。
シトラスにバニラが重なるあの量産型の香りが――確かに抜けている。
「オリーブのマリネとクラッカーのディップソースがとても美味しくて、追加をお願いしたいんです」
「やだ~、嬉しい! ウチは基本手作りなのよ」
――さあ、ここから始めましょう。
時間なんて、いくら掛けても“私”は、構いません。
でも、本当は少しだけ怖い。
嫌われたくない、嫌われたくないな。
そして何より……傷付けたくない。
(了)
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これにて完結です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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