ギャップがあり過ぎるけど異世界だからそんなもんだよな、きっと。

一片澪

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前日譚:ポポはずっとひとりだと思っていたよ。

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だいたい成人の半分の年齢の時期に行われる基礎魔力の簡易検査を受ける前からポポはリザードマンにしては珍しく突出して「魔力が高い」と言われていた。
多分祖父がポポと同じ高魔力保持者だから先祖返りしたのだろうと家族たちは話していたのだけれど、ポポは別にそんなことどうでも良かった。

――あ、チョウチョが飛んでる。

その証拠に今目の前で驚いている神官や護衛の騎士より開け放たれた窓の近くをひらひらと飛ぶ淡い色合いの蝶々の方がずっと気になっている。

今日はポポたちの住む町に大きな街の神殿からわざわざ神官たちがやって来て同じ年齢くらいの子供たちを集めて基礎魔力の簡易検査を行う日だ。
そこで将来性を見込まれた子供は親元を離れて王都などの学院に入り所謂エリート予備軍としての教育を無償で受けることも出来たりするのだが、ポポは全く興味が無かった。ポポの家族も全く興味が無かった。

リザードマンは肉弾戦のおいてはかなりの強さを誇る種族だ。
それに加えて高魔力保持者となると上手に鍛え上げれば将来性は抜群で、優秀な人材を求めている関係者からするとポポの存在は喉から手が出る程欲しかった。
だから彼らは口々に「君は頑張れば王城勤めの騎士様にだってなれるんだよ」とか言ったけれどポポはすぐに首を振る。

「ポポはりっぱなお花やさんになるから、おしろにはいかないよ」
「――なんて勿体ない」

騎士の一人がポポを見てそう漏らしたからポポはちょっとムッとした。
元から穏やかな性格だから露骨に怒ったりはしなかったけれど、純粋な子供だったポポは自分の夢を笑われたような気持になったのだ。

――ポポはらんぼうなこと、きらいだもん。

まわりに居たポポの友達は「ポポすげー!」とか「ポポきしさまになるの?!」とか言って来る子もいたけれどポポはもう一度ハッキリと首を振った。

「ポポはりっぱなお花やさんになるから」

簡易検査が終わったら帰っても良いと言われていたのでポポは付き添いで来てくれていた母親のスカートのひらひらを軽く掴んだ。
さっきの蝶々みたいな綺麗なひらひらに鋭い爪で穴を開けたりしないように気を付けて、優しく。
それだけでポポの気持ちを察してくれた母親は優しくポポの頭を撫でて引き留めようとする神官と騎士たちに笑顔ではあったが付け入る隙を一切与えないレベルで別れの挨拶をしてポポと手を繋いで家へと向かう道の方に足を向けてくれたのだ。

「おかあさん――ポポ、りっぱなきしさまになったほうがよかったのかな?」

子供ながらに感じた心を素直に言葉にすると母はからりと笑ってくれる。

「なりたくなったらなれば良いのよ。今のポポはお母さんと一緒のお花屋さんになりたいって思ってくれているんでしょう?」
「うん! ポポ、りっぱなお花やさんになるの」
「本当に可愛い子ね、お母さんとっても嬉しいわ」

もしかしたら母はこの時点ではポポの気持ちがいつか変わると思っていたのかもしれない。
でも、変わったら変わったでポポのなりたい夢を応援してくれると言うことだけは家族全員で確定していたのだと思う。


長閑な環境で優しい家族たちに囲まれてポポは順調に成長した。
成人を数年後に控え、身長も体重ももう大人のリザードマン達と並んでも一切引けを取らない。夢が「立派な花屋になる」ことは変わっていなかったので家族から色々な事を教わってポポは穏やかに暮らしていた。
でも、最近ちょっと困ることがちょくちょく起きる。

「ねえポポ――私、ポポのお嫁さんになりたい!」

そんなことを言われることが急に増えたのだ。
理由はさっぱり分からないけれど、男の子からも女の子からもよく言われる。でも、ポポはその気持ちが良く分からない。

「リリーのことはお友達としては好きだけどお嫁さんになって欲しいとは思えないの。ごめんね」

ぺこりと頭を下げて素直に詫びると大抵の子は泣きながら走り去ってしまう。それが原因でもうお話をしてくれなくなる相手もいてお友達が減ってしまったことがポポはとても寂しかった。
リリーももうお話してくれなくなるかな? そう思ったけど、リリーは気の強い女の子だった。この町で一番美人だと言われているお母さんによく似ているとかで皆から「将来一番綺麗になる娘」と言われていたから自分に自信があったのかもしれない。

「なんでよ! 私は別にポポがリザードマンだって『気にしない』わ!」

気の強そうな大きな瞳をキッと釣り上げて言ったリリーは大型ネコの獣人だ。
『気にしない』というリリーの言葉はちょっとだけポポを傷付けた。

この世界にはたくさんの人種がいる。誰と恋をしても別に良いけれど、やっぱり皆自分と近い相手を好きになることが多い。
ポポたちみたいな鱗を持つ有鱗種は同じ有鱗種。獣人の中でも肉食種は肉食種、草食種は草食種、そんな感じで似た相手をパートナーに選ぶことがやっぱり多い。その方が生活スタイルとか好む食事とか住む場所とかがお互いストレスが少なく上手く行きやすいからだ。

人種に優劣は無い。
でも、中にはやっぱり相手の見た目を自分の美意識ではかって酷いことを言ったり勝手に上下関係を定めて相手を傷付けたりする人もいる。比べたって意味が無いことを比べて、どれだけ言っても変えようの無いことを敢えて言葉にして何になるのだろう? ポポはいつも不思議だった。
特に肉食種の獣人は個体能力で勝てない時に有鱗種に対して酷いことを言う人がちょっぴり多かった。
リリーには兄がいるのだけれど、その兄がポポの兄と喧嘩してポポの兄が勝った時からことあるごとに「鱗持ちは!」と言うようになったから影響を受けていたのかもしれない。

「――『気にしない』って、何を?」

ポポは別に怒ってはいなかった。ちょっぴり悲しかっただけだ。
だから静かにそう質問した。
でもリリーは返事をすることも謝ることもなく背中を向けて走り去って、二度とポポの傍に近寄って来ることは無かった。


時間が経って成人したポポは自分から大きな神殿がある街に出向いて『正式な身分証発行を兼ねる生体認証の登録』と『伴侶探し』の希望の登録を済ませた。済ませたけれど、正直全く期待していなかった。
同じ高魔力保持者である祖父から自分がこれから辿るであろう人生の一例を教えて貰っていたからかも知れない。

「いいか、ポポ。大切なことだから教えておくぞ。これから周りの人間は皆『恋』をして、『結婚』して『子供』を持ったりしていくと思う」

「うん」とポポは祖父の話を静かに聞いた。

「でもお前は俺と同じで『恋』と言う感情を知るまでにかなり長い時間が掛かることになると思う。もしかしたら、一生好きだと思える相手と巡り合えないかも知れない。それくらい俺たちにとって『魔力相性』の良い相手っていうのは、貴重な存在だ」

「うん」とポポはもう一度頷く。
静かに話を聞くポポの頭を祖父は優しく大きな手で撫でて、続けた。

「だから、もしその時が来たら決して自分の感情に任せて勢いで行動せず冷静に考えなさい。失敗したら次が無いとか絶対に逃がさないとか本能だけで行動せず、相手のことを大切にして『相手から好きになって貰えるよう』に頑張りなさい」
「――うん。分かった、ありがとう」


祖父の教えはポポの大事な人生の指針になった。
知識はとても大切だと言う祖父のもう一つの助言に従いポポは大きな街の神殿に通って、特別な部屋にある本を少しずつ読んだ。個人名などの詳細は当然伏せられていたが自分と同じ高魔力保持者がどんなパートナーと巡り合えたかを記した本があるのだ。
最近の事例だと『黒狼族の男性と異世界人のヒト族の男性』が二十年前に出会っている、と書かれている。
それを見てポポは他人事ながら本気で心配になった。

だって黒狼族ってこちらの世界でも上から数えた方が圧倒的に早いくらいとっても強い種族なのだ。
大型魔獣なら一対一であればまず素手でも討伐出来るし、群れで連携すればちょっとした山脈の主くらいのサイズの竜も狩れると言われている位の種族なのだ。
対して相手はヒト族……しかも、異世界人。
ヒト族はとにかく心身ともに繊細で本当か噓か分からないけれど『紙で皮膚が切れる』こともあると聞いたことがあった。それを聞いた時は流石に冗談だと思ってみんなで笑ったけれど、村に住んでいる生き字引的なおじいさんは昔実物のヒト族を見たことがあって、そのヒト族は本当に紙で指を切っていたそうだ。
それだけでちょっと近寄るのも怖いくらいの身体の繊細さだと思ったけど、異世界人は心も傷付いていることが多い。
なんでも「ヒト族」しかいない世界から落ちて来る人が圧倒的に多くて、助けようとした獣人やリザードマン達を見て発狂して衰弱してすぐに死んでしまう人が過去に何人もいたらしい。

――その繊細さにも納得してしまう程、神秘的で美しい儚げな種族だった。

とおじいさんは言った。
異世界人のヒト族は「黒髪黒目で象牙色の透き通った滑らかな肌を持ち、思慮深く調和を重んじる」人間が多いらしい。
その分不満や悩みを自分だけの心に溜めてそれが原因で体調を崩したり心を病んだりしやすいとも言っていたし、実際記録にもそう残っていた。

「……」

こちらの世界に落ちて来てくれたけれど、相手を探すことなく自ら命を絶った本当の名前すら教えてくれなかった異世界人たちの記録の羅列はポポをとても悲しい気持ちにさせた。
そして、それと同じくらい悲しい気持ちにさせる客観的なデータがあった。
過去にこちらに来た異世界人でポポと同じ「リザードマン」を相手に選んでくれた人は……限りなくゼロに近かったのだ。

「……」

ポポと相性の良い相手が今この世界に居るならもう神殿が連絡をくれているくらいの時間は経っている。
それが無いと言うことは、相手がまだ幼いか――この世界には存在していないかのどちらかしかない。
それを思うとちょっと切なくなったけれど、ポポはまだ『恋』を知らない。そして祖父の教えを受けた時にちゃんと『一生一人かも知れない人生』についてもしっかりと考えていた。

ポポはちゃんとお母さんが認めてくれるお花屋さんになれた。
お兄ちゃんが結婚して、お義姉さんも出来た。何年先になるかは分からないけれど二人の子供が生まれたらたくさん可愛がって成長を見守りながら仲良く暮らしていくのも良いなあと思っている。
ずっと「一人」かも知れないけれど、「独り」ではない人生は送れると思う。

色々な知識をまずは浅く広く学んだ方が本当は良いのだろうけれどと思いつつ、ポポは何故か「異世界のヒト族」の記録を読み続けた。
遡ることが出来る限界まで全部読んで、決めた。


もし、ポポの相性が良い相手が「異世界から来たヒト族」の人だったら飛び切り優しくしよう。
たくさんお話をして、苦しい気持ちを溜め込んで心と身体を壊したりしないように考えていることをたくさん聞こう。
全然違う世界に来て「知らない」ことにびっくりして傷付いてしまう前に少しずつ教えてあげよう。

それで『お友達』になって貰おう。ずーっと一生『お友達』で良い。
相手と会った時に自分の心がどんな風に動くのかは予想出来ないけれど、ヒト族の人が寂しくなったり悲しくなったりした時にお話を聞いて一緒に泣いてあげられる一番の『お友達』になろう。

それはすぐに決まったが、ポポの頭の中にまた疑問が浮かぶ。

でも悲しそうにしていたらどうやって励ませば良いかな?
あ、美味しい物を食べるとポポはちょっとくらい悲しい気分でも元気になれる。甘いものが特に大好きだ。


「――うん。お菓子作りをお母さんとお義姉さんに教えて貰おう」


そうしよう。
いっぱい練習しよう。

あと、怖がられないようにいつもみたいにぼーっとして歩いて色々な所にぶつかってぶつかった物の方を壊しちゃうのをしないように気を付けよう。
あと、何をすれば良いかな? 何をすれば『お友達』になって貰えるかな?


自分で思いつく限りの色々な準備をして数年後、ポポの元に神殿から手紙が届いた。
家族は皆大喜びしてくれて、ポポもドキドキしながら破らないように気を付けて開封して中身を見て――息を飲んだ。
驚いて固まったポポは心配してこちらを見ている家族に手紙を無言で渡して、書いてあった文章の丁寧で遠回しな分を省いて大事な内容だけを脳内で簡単にまとめる。


――今回見付かったあなたの相手は『異世界人・ヒト族・男性』です。
過去の傾向からあなたを一目見ただけで即拒絶する可能性が非常に高い相手です。
そうなった場合でも相手を生涯に渡り絶対に害さないという魔法誓約書にサインを書いても構わない場合のみ神殿にお越しください。


「ポポ……」

心配そうな家族の言葉にポポは頷いた。

「大丈夫。ポポ、行ってみるよ。会ってみて嫌だ! って言われたらちゃんと静かに帰って来るよ。ポポ、酷いことは絶対したくないもの」

ポポは同封されていた魔法誓約書を隅々まで読んで、自分の意志でしっかりとサインをして神殿に向かった。



「この先に相手の方がいらっしゃいます」


ぴしっとした騎士服を身に纏った獣人の言葉にポポは静かに頷いた。
入っても良いと言われて開かれたドアはポポには少し小さいから身体をぶつけないように気を使って静かに、とにかく静かにゆっくりと落ち着いた動きを心掛けて部屋の中に入る。
相手はポポを見てやっぱり驚いていたけれど、ポポだってとっても驚いた。


――神秘的で美しい儚げな種族だった。


いつか聞いた言葉は本当だった。
心臓が人生で初めてドキドキと大きく高鳴って、今すぐにでも駆け寄って即抱っこして連れて帰りたい気持ちを必死で抑える。

我慢。我慢。怖がらせちゃだめ。
『お友達』。まずは『お友達』になって貰って、ゆっくりと元気になって貰って。それでお話をいっぱい聞かせて貰うんだ。

今までの長い時間の中、たくさん頭の中で練習して来たことをポポは練習よりもゆっくりと言葉にした。


「はじめまして、ポポだよ。ポポのお仕事はお花屋さんだよ」


相手はとっても驚いていたけれど、ポポのことを怖がって気持ち悪い物を見るような目で見て悲鳴を上げることはしないでくれた。
それに安心したポポは続ける。

「ポポね、お菓子作りも得意だよ。ふわふわホットケーキが一番得意だよ」
「あ……そ、そうなんだ」
「うん」

無視しないでお返事してくれた!
たったそれだけのことなのに、ポポの胸はぽかぽかになった。目の前の人が自分にたった一言返してくれただけでもとっても嬉しい。良く分からないけれど、これが『恋』なのかな?

ドキドキする心臓を宥めるように少しだけ自分の手で押さえて、ずっと練習して来た別の言葉を頭の中にちゃんと用意する。
怖がらせないように、優しく優しく声にしたい。





――ポポと仲良くしてください。
出来るなら、ずうっと。
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