「役立たず」と追放された宮廷付与術師、実は世界律を書き換える『神の言葉』使いでした。~今さら戻れと言われても、伝説の竜や聖女様と領地経営で忙

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第8話 勇者パーティ、最初のダンジョンで壊滅する

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辺境都市テラへ向かう準備を整えている僕とは対照的に、勇者ライオネルたちのパーティは、再起をかけた最初のダンジョン攻略に挑もうとしていた。
場所は、北へ向かう道中にある『嘆きの洞窟』。
推奨ランクはC。かつての彼らなら鼻歌交じりで攻略できる、初心者~中級者向けのダンジョンだ。

「ここなら問題ないだろう」

ライオネルが、新調した安物の革鎧の具合を確かめながら言った。
手には中古の鉄の剣。
以前のミスリル装備に比べれば心もとないが、相手はせいぜいゴブリンやコボルドだ。
Sランク冒険者である自分の剣技があれば、武器の性能差など関係ない。

「ええ、リハビリにはちょうどいいわね」

賢者フィオナも、樫の木の杖を握りしめて頷いた。
魔力はまだ全快とは言えないが、初級魔法くらいなら数発は撃てる。
Cランクダンジョンの魔物なら、ファイアボール一発で十分だ。

「私も、少しは回復しましたから……」

聖女マリアも青白い顔ながら、気丈に振る舞っている。
ポーション代を稼ぐためにも、ここで魔石や素材を手に入れなければならない。
背に腹は代えられないのだ。

「よし、行くぞ! 俺たちの復活劇の始まりだ!」

ライオネルが先頭を切って洞窟へと足を踏み入れた。
薄暗い洞窟内には、湿った空気が漂っている。
いつもならアレンが『光源(ライト)』の魔法を常時展開してくれていたため、昼間のように明るかったが、今はマリアが持参した松明の明かりだけが頼りだ。

「暗いな……足元に気をつけろよ」

「わかってるわよ。……きゃっ!」

フィオナが小さな段差につまずいた。
『暗視』の付与がないため、視界が極端に悪いのだ。

「静かにしろ! 魔物が来るぞ!」

ライオネルが叱責する。
その時、前方の闇から複数の赤い目が光った。

「ギャギャッ!」

現れたのは、五匹のホブゴブリンだった。
ゴブリンの上位種で、身長は大人の人間ほどある。
錆びた剣や棍棒を持ち、集団で襲ってくる厄介な敵だ。

「チッ、ホブゴブリンか。雑魚が!」

ライオネルが剣を構えて突っ込む。
得意の『疾風斬り』を放つ――つもりだった。

ガキンッ!

「なっ!?」

ライオネルの剣が、ホブゴブリンの持つ粗末な盾に防がれた。
斬撃が軽い。
スピードも遅い。
以前なら、盾ごと身体を両断していたはずの一撃が、今はただの剣振りでしかない。

「グギャギャ!」

ホブゴブリンがニヤリと笑い、反撃の棍棒を振り下ろす。
ライオネルは慌てて回避するが、横っ飛びした拍子に革鎧の留め具が弾け飛んだ。

「くそっ、この安物が!」

「ライオネル、どいて! 『火の玉(ファイアボール)』!」

フィオナが援護射撃を行う。
しかし、放たれた火球はソフトボールほどの大きさしかなく、しかも狙いが逸れてホブゴブリンの足元に着弾した。

ボムッ。

「……え?」

小さな爆発が起き、ホブゴブリンの足を少し焦がしただけだった。
『魔法誘導』も『威力増幅』もない今の彼女の魔法は、あまりにも貧弱だった。

「ギャウウウッ!」

怒ったホブゴブリンたちが一斉に襲いかかってくる。
連携の取れた波状攻撃だ。
かつては『敵対感知』で動きを先読みできていたが、今はただの乱戦だ。

「や、やめろ! 来るな!」

フィオナが杖を振り回して抵抗するが、あっさりと取り押さえられそうになる。

「『聖なる盾(ホーリー・シールド)』!」

マリアが障壁を展開する。
しかし、その盾はガラスのように薄く、ホブゴブリンの一撃でピキピキとヒビが入った。

「もちません! 魔力が……!」

「ええい、どいつもこいつも役に立たねえな!」

ライオネルが叫びながら、必死に剣を振るう。
泥臭い、ただの殴り合いのような戦闘。
Sランク冒険者の華麗な戦いとは程遠い、ただの生存競争だ。

なんとか一匹を倒したものの、ライオネルの肩には深い傷が刻まれ、フィオナのローブは引き裂かれ、マリアは魔力切れで座り込んでいた。
残る敵は四匹。

「はぁ……はぁ……まさか、ホブゴブリン相手に……ここまで苦戦するなんて……」

ライオネルは認めざるを得なかった。
自分たちの力が、いかにアレンの付与魔法によって底上げされていたかを。
攻撃力、防御力、素早さ、魔力、運、全てにおいて、数倍、いや数十倍のバフがかかっていたのだ。
それがなくなった今、彼らはただの「少し腕の立つ人間」でしかない。

「撤退だ……!」

ライオネルが呻くように言った。

「で、でも……まだ一階層の入り口よ? ここで逃げ帰ったら、依頼失敗の違約金が……」

フィオナが青ざめる。

「金より命だ! 逃げるぞ!」

ライオネルはマリアを担ぎ上げ、出口へと走り出した。
プライドも名声もかなぐり捨てた、無様な逃走劇。
ホブゴブリンたちの嘲笑うような鳴き声が、背中に突き刺さる。

洞窟を抜け出し、日の光の下に出た時、彼らは全員地面に倒れ込んだ。

「……終わった」

ライオネルが空を見上げて呟く。
Cランクダンジョンすら攻略できない。
それが今の自分たちの現実だった。

「……アレンのせいだ」

フィオナが恨めしそうに言った。

「あいつが……あいつが勝手にバフなんてかけるから……私たちが自分の実力を勘違いしたのよ……! これは全部、あいつのせいだわ!」

歪んだ責任転嫁。
だが、そうでも思わなければ、心が壊れてしまいそうだった。

「……北だ」

ライオネルが起き上がり、北の方角を睨みつけた。

「北に行けば……古代の遺跡がある。そこには、俺たちを元の強さに戻してくれるアーティファクトがあるはずだ……。それさえ手に入れば……!」

彼らは再び立ち上がった。
もはや執念だけが彼らを突き動かしている。
ボロボロの装備を引きずりながら、彼らは北を目指す旅を再開した。
その先に、さらなる絶望が待っているとも知らずに。

   ◆   ◆   ◆

一方、アレン一行。
僕たちは辺境都市テラに到着していた。

「へぇ、結構賑わってるんだな」

テラは辺境の物流拠点となっている街で、想像以上に活気があった。
石造りの建物が並び、多くの商人や冒険者が行き交っている。

「主様、まずはギルドへ向かいましょう」

リーリヤが案内してくれる。
彼女はフードを深く被り、エルフの特徴である長い耳を隠している。
亡国の王女だとバレると面倒だからだ。
シロは……まあ、「大型犬です」と言い張って連れてきた。
門番には少し怪しまれたが、僕が『認識阻害』の魔法をうっかり強めにかけてしまったせいで、「ああ、可愛いポメラニアンですね」と通されてしまった。
いや、どう見ても牛よりデカい狼なんだけど。

冒険者ギルド『北の明星』亭。
扉を開けると、ムッとした熱気と喧騒が押し寄せてきた。
昼間から酒を飲んでいる荒くれ者たち。
依頼掲示板の前で話し込むパーティ。
いかにもファンタジーな光景だ。

僕はカウンターへと向かった。

「すいません、冒険者登録をしたいんですけど」

受付のお姉さんに声をかける。

「はい、新規登録ですね。手数料は銀貨一枚になります」

僕は財布から銀貨を取り出して渡す。
宮廷付与術師時代の貯金(ヘソクリ)がまだ少し残っていた。

「では、こちらの水晶に手を触れてください。ステータスと適性職業を測定します」

出されたのは、バスケットボール大の透明な水晶玉だ。
これに魔力を流すと、個人の能力値がカードに印字される仕組みらしい。

「はい」

僕は無造作に手を置いた。
その瞬間。

パリーンッ!!

水晶玉が粉々に砕け散った。
それだけではない。
カウンターの天板に亀裂が走り、受付嬢の眼鏡が割れ、ギルド内の照明が一斉にショートして消灯した。

「「「!?」」」

ギルド内が静まり返る。
全員の視線が僕に集中する。

「あ、あれ? 壊れちゃった?」

僕は慌てて手を引っ込めた。
どうやら、魔力を流しすぎたらしい。
というか、僕の魔力圧に水晶の強度が耐えきれなかったようだ。

「きゃあああっ! 測定器がぁぁ!?」

受付嬢が悲鳴を上げる。

「も、申し訳ありません! 弁償します!」

「い、いえ……これはギルドの備品ですので……というか、お客様、今一体何を……?」

受付嬢が震える声で尋ねる。
測定不能(エラー)。
過去に例がないわけではないが、水晶が物理的に爆発したのは初めて見たらしい。

「えっと……静電気が溜まってたのかな?」

苦しい言い訳をする。
背後でリーリヤが「主様の魔力は測定不能(インフィニティ)……水晶ごときで測れるはずがありません」と小声で呟いているのが聞こえた。

「と、とりあえず、予備の測定器を持ってきます! 少々お待ちを!」

受付嬢が奥へ走り去り、代わりに強面(こわもて)のギルドマスターが出てきた。
右目に眼帯をした、いかにも歴戦の戦士といった風貌の男だ。

「おい坊主。お前か、測定器を壊したのは」

ギルマスが僕を睨みつける。
周囲の冒険者たちが「あーあ、終わったなあの優男」「ギルマスに絡まれたら最後だぞ」とヒソヒソ話している。

「すみません、わざとじゃないんです」

「フン、わざとで壊せるもんじゃねえよ。あれはミスリル加工された特注品だ。それを素手で粉砕するとは……お前、只者じゃねえな?」

ギルマスの目が鋭く光る。
バレたか?
いや、まだ誤魔化せるはずだ。

「いえ、僕はただの付与術師(エンチャンター)です。戦闘は苦手で……」

「付与術師? 裏方か。にしては、妙な覇気を感じるが……。まあいい、登録は許可してやる。ただし、水晶代は最初の依頼達成金から天引きさせてもらうぞ」

「あ、ありがとうございます」

とりあえず許してもらえたようだ。
ギルマスは新しいカードを発行してくれた。

【名前】アレン
【職業】付与術師
【ランク】F
【備考】測定不能(機械故障のため暫定登録)

「ランクはFからだ。地道に薬草採取でもして稼ぐんだな」

「はい、頑張ります」

こうして、僕は無事に(?)冒険者になった。
カードを受け取り、掲示板を見る。
Fランクが受けられる依頼は限られている。

『薬草採取:10束で銅貨5枚』
『ドブネズミ駆除:1匹につき銅貨2枚』
『街の清掃:日当銅貨10枚』

地味だ。
あまりにも地味だ。
これでは水晶代の弁償(金貨10枚)が終わるまで何年かかるかわからない。

「主様」

リーリヤが袖を引いた。

「これなどいかがでしょう?」

彼女が指差したのは、掲示板の端っこに貼られた一枚の古びた依頼書だった。

『緊急募集! 北の森に出現したオークの集落の討伐。推奨ランクC以上。報酬:金貨50枚』

「オーク討伐か……。Fランクでも受けられるのかな?」

「本来は不可ですが、緊急依頼なので『自己責任』という条件付きで受注可能です。それに、主様なら指一本で……」

「しっ! 声が大きい」

まあ、オークくらいなら何とかなるだろう。
それに報酬が良い。
これなら一発で弁償できる。

「すみません、このオーク討伐の依頼を受けたいんですけど」

僕が依頼書をカウンターに持っていくと、受付嬢(眼鏡が割れたまま)がギョッとした。

「えっ!? お客様、Fランクですよね!? オークはCランク相当の魔物ですよ! しかも集落となれば、オーク・ジェネラルやオーク・キングがいる可能性も……自殺行為です!」

「大丈夫です。僕、逃げ足には自信があるんで。偵察だけでも報酬出ますか?」

「はあ……偵察情報の提供だけでも、内容によっては報酬が出ますが……。本当に死んでも知りませんよ?」

「はい、自己責任で」

無理やり承認印をもらい、僕たちはギルドを後にした。
背後で「あいつ死んだな」「可哀想に、世間知らずの若造が」という声が聞こえたが、無視だ。

   ◆   ◆   ◆

街の外へ出ると、シロが嬉しそうに走り回っている。
僕たちは依頼書に記されたポイント、街から少し離れた森林地帯へと向かった。

「ここら辺かな」

森に入ると、すぐに異臭が鼻をついた。
獣の臭いと、腐敗臭。
オークの集落特有の臭いだ。

「ワンッ!(敵発見!)」

シロが吠える。
前方の開けた場所に、粗末な柵で囲まれた集落が見えた。
オークたちが焚き火を囲んで肉を焼いている。
数は……三十匹くらいか。

「結構いるな。ボスは……あいつか」

集落の中央に、一際巨大なオークが座っていた。
身長3メートル、全身筋肉の鎧。手には巨大な鉄塊のようなハンマーを持っている。
『オーク・キング』。Bランク相当の強敵だ。
勇者ライオネルたちでも、準備なしでは苦戦する相手だろう。

「主様、どうなさいますか? 私が『風魔法』で一掃いたしましょうか?」

リーリヤがやる気満々で杖(世界樹の枝)を構える。

「いや、街に近いし、派手な魔法は目立つからダメだ。隠密裏に処理しよう」

僕は考えた。
付与術師らしく、スマートに解決したい。

「よし、同士討ち作戦で行こう」

僕は指先をオークの集団に向けた。

「『精神干渉(マインド・ハック)』。対象:全オーク。命令:『隣の奴がめちゃくちゃムカつく顔に見える』」

僕が呟くと、不可視の波動が集落全体を覆った。

「ブヒ?」

肉を食べていたオークAが、隣のオークBを見た。
いつも見慣れた仲間の顔だが、なぜか無性に腹が立つ。
こいつ、俺の肉を狙ってるんじゃないか?
いや、俺のことを馬鹿にしている顔だ。
許せん。

「ブモオオオッ!!」

オークAがいきなりオークBを殴り飛ばした。

「ブギャッ!? ナニヲスル!」

オークBも激怒し、棍棒を振り上げる。
それを見ていたオークCも、オークDの顔を見てイラッときて殴りかかる。

あっという間に、集落は大乱闘の渦に包まれた。
殴る、蹴る、噛みつく。
仁義なき戦いが勃発したのだ。

「グオオオオッ!」

ボスのオーク・キングが仲裁に入ろうとしたが、部下たちが一斉にボスに襲いかかった。
「お前が一番ムカつくんだよ!」と言わんばかりに。

「ブギャアアアッ!」

数分後。
そこには、互いに殴り合って全滅したオークたちの山が築かれていた。
生き残ったのはオーク・キング一匹だけだが、彼もボロボロで虫の息だ。

「よし、仕上げだ。シロ、お願い」

「ワンッ!」

シロが弾丸のように飛び出した。
一閃。
オーク・キングの首が宙を舞う。

戦闘時間、わずか5分。
僕は何もしないまま(魔法はかけたけど)、オークの集落は壊滅した。

「これが付与術師の戦い方だよ。無駄な血を流さず(オークの血は流れたけど)、効率的に制圧する」

「……さすがです主様。敵の精神を操作し、自滅させるとは……恐ろしいまでの策士……!」

リーリヤが感心しているが、単に面倒だっただけだ。

「さて、証拠の部位を持って帰ろうか」

僕たちはオーク・キングの耳と、ハンマー(結構いい鉄だ)を回収し、意気揚々と街へ戻った。

   ◆   ◆   ◆

ギルドに戻った僕たちが、オーク・キングの首(証拠品として耳だけじゃ足りない気がして持ってきた)をカウンターに置いた時、ギルド内は再び静まり返った。

「こ、これは……オーク・キングの首!? しかも、切断面が綺麗すぎる……」

受付嬢が絶句する。

「討伐完了しました。集落も壊滅済みです」

「ほ、本当ですか!? まだ出発して一時間も経ってませんよ!?」

「運良く仲間割れしてまして。漁夫の利です」

「そんな馬鹿な……」

信じられないといった様子だが、証拠品は本物だ。
ギルマスが奥から出てきて、オーク・キングの首を確認した。

「……ほう。一撃か。しかも、首を刎ねたのは鋭利な刃物……いや、獣の牙か?」

ギルマスが鋭い視線をシロに向けた。
シロは「ただの犬です」という顔をしてあくびをしている。

「……まあいい。依頼達成は事実だ。報酬の金貨50枚と、特別ボーナスでさらに10枚やる」

「ありがとうございます!」

大金ゲットだ。
これで水晶代も払えるし、当面の生活費も安泰だ。
Fランクから一気にDランクへの昇格も認められた。

「おい坊主」

帰り際、ギルマスが声をかけてきた。

「お前、名はアレンだったな。……覚えとくぜ。この街に、とんでもない新人が来たってな」

ニヤリと笑うギルマス。
どうやら目をつけられてしまったらしい。
まあ、悪い気はしない。

こうして、僕の冒険者デビューは(目立ってしまったが)華々しく成功した。
次回、新たなヒロインとの遭遇か、それとも勇者パーティのさらなる転落か。
物語は加速していく。

続く
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