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第8話 勇者一行、起死回生を狙って廃墟へ挑むも、俺の支援がないと罠すら抜けられない
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王都から西へ馬車で半日ほどの距離にある『西の廃墟』。
かつては栄華を誇った古代魔法文明の都市だったとされるが、今では強力な魔物が徘徊し、致死性の罠が張り巡らされたSランク指定の危険地帯となっている。
その入り口に、重苦しい空気を纏った四人の男女が立っていた。
勇者カイル率いる『光の剣』のメンバーだ。
「いいか、お前ら。ここが俺たちの再起の場所だ」
カイルは新調した剣――安物の鉄の剣だが――を握りしめ、悲壮な決意を込めて宣言した。
前回の魔剣騒動で所持金をほとんど失った彼らは、ボガードたち『鉄の牙』から金を借りて最低限の装備を整えていた。
「ボガードの話じゃ、この廃墟の奥には『古の勇者の聖杯』が眠っているらしい。それを飲めば、失われた力が戻り、さらに覚醒することができるそうだ」
「本当なの、それ……?」
魔法使いのリナが不安そうに尋ねる。彼女の杖も安物で、魔力増幅率は低い。
「ああ、間違いない。あいつが古文書を見せてくれたからな。……それに、もう俺たちには後がないんだ。やるしかないだろ!」
カイルが声を荒らげると、リナはビクリと肩を震わせて黙り込んだ。
重戦士ガンツも無言で頷くが、その表情は暗い。盾はヒビ割れたものを修理して使っている。
そして、聖女アリシア。
彼女は少し離れた場所に立ち、冷めた目でカイルを見ていた。
以前のような、勇者を崇拝する熱っぽい視線はもうない。
クロウによって教会の精神呪縛を解かれた彼女は、今のカイルの独善的で浅はかな行動が、手に取るように分かってしまっていた。
それでも彼女がここについてきたのは、単純に行き場がなかったことと、このパーティーがどういう末路を辿るのか、見届けなければならないという義務感のようなものからだった。
「行くぞ。入り口付近の敵なんて、腐ってもSランクの俺たちの敵じゃない」
カイルが先頭を切って廃墟の石門をくぐる。
薄暗い通路には、冷たく湿った空気が漂っていた。
「おい、明かりをつけろリナ」
「分かってるわよ。……『ライト』」
リナが魔法で小さな光の球を作り出す。
その薄明かりが、崩れかけた石壁と、床に散乱する瓦礫を照らし出す。
「気味が悪いな……。おいアリシア、結界を張っておけ。魔物が飛び出してくるかもしれん」
「……分かりました。『プロテクション』」
アリシアが淡々と防御魔法を唱える。
以前なら「はい、カイル様! お任せください!」と元気よく答えていただろうに、今の彼女の声には感情がこもっていない。
カイルはその変化に気づいているのかいないのか、苛立ったように舌打ちをして進んでいく。
「ちっ、クロウの奴がいれば、もっと明るい照明魔法を使わせて、先行偵察もさせられたのにな」
無意識に出た本音。
そう、これまではクロウが先頭を歩き、彼独自の感知スキルで敵の位置を把握し、罠を見抜き、最適なルートを指示していた。
カイルたちはその後ろを安全についていくだけで良かったのだ。
だが、今の彼らにその「目」はない。
カチッ。
カイルの足元で、微かな音がした。
「え?」
次の瞬間。
ヒュンッ! ヒュンッ! ヒュンッ!
壁の隙間から、無数の毒矢が発射された。
「うわぁっ!?」
カイルは咄嗟に反応できず、無様に地面に転がって回避しようとした。
だが、回避しきれなかった一本が、彼の太ももを掠めた。
「ぐっ……! いってぇ!」
「カイル! 大丈夫か!?」
ガンツが盾を構えて矢を防ぐ。
「くそっ、罠かよ! こんな入り口すぐに罠があるなんて聞いてねぇぞ!」
「古代遺跡ですよ? 罠があるのは当然です」
アリシアが冷静に指摘し、解毒魔法(アンチドート)をかける。
傷は浅いが、カイルのプライドは深く傷ついた。
「う、うるさい! 油断しただけだ! ……っていうか、なんでお前気づかなかったんだよガンツ! 前衛だろ!?」
「お、俺かよ!? 罠の発見は盗賊(シーフ)かレンジャーの仕事だろ! 俺たちにはいねぇじゃねぇか!」
「だったらもっと慎重に進めよ!」
醜い責任の押し付け合い。
これまではクロウが「ここ、罠がありますね。解除しておきます」とさらりと処理していたため、彼らはこのダンジョンに罠が多いことすら知らなかったのだ。
「……はぁ。先が思いやられますね」
アリシアが小さくため息をつく。
なんとか気を取り直して進む一行。
だが、その先で彼らを待ち受けていたのは、さらなる絶望だった。
ガシャン……ガシャン……。
暗闇の奥から、金属が擦れるような音が近づいてくる。
現れたのは、錆びついた鎧を纏い、古びた剣を手にした骸骨の騎士――『スケルトンナイト』だ。
しかも一体ではない。五体、十体と湧いて出てくる。
「げっ、スケルトンかよ。……まあいい、アンデッドならアリシアの聖魔法で一発だろ」
カイルは安堵したように言った。
確かに、聖女の浄化魔法(ターンアンデッド)はアンデッドに対して特効を持つ。
以前なら、アリシアが手をかざすだけで、スケルトンたちは灰になって消えていた。
「頼むぞアリシア! 一掃してくれ!」
「……やってみます。『聖なる光よ、不浄なる魂を浄化せよ……ターンアンデッド!』」
アリシアが祈りを捧げ、光の波動を放つ。
スケルトンナイトたちが光に包まれる。
しかし。
「ガアアアアアッ!!」
スケルトンナイトたちは苦しげに唸り声を上げたものの、消滅しなかった。
それどころか、赤い眼光を強め、怒り狂って襲いかかってきたのだ。
「なっ……!? 効いてない!? なんでだ!?」
カイルが叫ぶ。
「ち、違います! 効いてはいますが、倒しきれないんです! こいつら、魔法抵抗(レジスト)が高すぎます!」
アリシアも驚愕していた。
彼女の魔力は決して低くない。
だが、これまではクロウが『災厄の呪い』で敵の魔法抵抗力を極限まで下げていたからこそ、「一発」で倒せていたのだ。
本来のスケルトンナイトは、魔法に対して高い耐性を持つBランク相当の魔物。
しかもここは古代遺跡。長い年月で魔力を吸い、強化された個体なのだ。
「ふざけんな! 来るぞッ!」
スケルトンナイトの一体が、目にも止まらぬ速さで剣を振り下ろした。
カイルは慌てて自分の剣で受け止める。
ガギィィィン!!
「ぐぉっ……!? お、重いッ!!」
カイルの膝が笑う。
骨だけの体とは思えないほどの怪力だ。
クロウのデバフがない敵の攻撃は、カイルの想像を遥かに超えていた。
「カイル様、援護します! 『ファイアボール』!」
リナが火球を放つが、スケルトンナイトは盾で易々とそれを弾いた。
「嘘でしょ!? 私の魔法が弾かれた!?」
「魔法が効かねぇなら物理で押すしかねぇ! うおおおおッ!」
ガンツがタックルを仕掛けるが、逆にスケルトンナイトの盾殴打(シールドバッシュ)を食らい、壁まで吹き飛ばされた。
「ぐはぁッ……! つ、強すぎる……こいつら本当にただのスケルトンかよ……!」
全滅の二文字が脳裏をよぎる。
たった数体の雑魚敵相手に、Sランクパーティーが手も足も出ない。
これが現実だった。
彼らはこれまで、「自分が強い」と勘違いしていただけの裸の王様だったのだ。
「逃げるぞ! この数、まともに相手してたら死ぬ!」
カイルが悲鳴のような撤退命令を下す。
彼らは入り口の方へ戻ろうとするが、背後からも新たなスケルトンたちが現れ、退路を塞いでいた。
「は、挟まれた……!?」
「いやあああっ! 来ないで!」
リナがパニックになり、闇雲に魔法を乱射するが、魔力切れを起こしてその場にへたり込む。
スケルトンたちが、無感情な殺意を持って包囲網を狭めてくる。
「くそっ……くそっ……! なんでだ、なんでこんなことに……!」
カイルは剣を構える手が震えるのを止められなかった。
聖杯を手に入れて復活するはずだった。
俺は勇者なのだ。選ばれた存在なのだ。
こんな薄暗い廃墟で、名もなき骸骨に殺されるなんて運命、あってたまるか。
「誰か……誰か助けてくれぇぇッ!!」
勇者の情けない絶叫が、廃墟の通路に虚しく響き渡った。
◇
一方その頃。
カイルたちが死闘(というより一方的な虐殺)を繰り広げている通路の、さらに奥深く。
俺とセリスは、まるで観光地を散歩するかのような足取りで進んでいた。
「ふむ、ここの装飾は中々趣があるな。古代人の美的センスも捨てたものではない」
セリスが壁画を指差して感想を述べる。
「お前、余裕だな。ここ、一応致死性の罠だらけなんだぞ」
俺は苦笑しながら、指先を軽く振った。
スキル発動、『構造編集』。
対象:前方100メートル以内の全トラップ。
変更:【作動不能】
カシャ、カシャ、という音が連続して聞こえ、床や壁に仕込まれた罠が一斉に機能を停止する。
落とし穴は埋まり、毒矢の発射装置は錆びついて動かなくなり、魔法陣は無効化される。
「クロウがいるからな。我は足元を気にする必要がない」
セリスが信頼しきった笑顔を向けてくる。
まあ、俺としても魔王の娘を落とし穴に落とすわけにはいかない。
「それにしても、魔物の数が多いな。……まあ、雑魚ばかりだが」
俺たちが歩く通路の先には、無数の魔物がひしめいていた。
スケルトンナイト、ゴースト、さらにはガーゴイルまで。
カイルたちが遭遇したら悲鳴を上げて逃げ出すようなラインナップだ。
だが、俺たちの歩みは止まらない。
「キシャアアア!」
ゴーストの群れが襲いかかってくる。
物理攻撃無効の厄介な敵だが、俺には関係ない。
「邪魔だ」
俺が一瞥する。
スキル『即死付与』。
ヒュンッ。
ゴーストたちは断末魔を上げる間もなく、霧散して消滅した。
俺の即死スキルは、対象が霊体だろうが関係ない。
「存在」として認識できるなら、そのステータスを「死」に書き換えることができる。
「次はスケルトンか。……硬そうだな」
通路を塞ぐスケルトンナイトの軍勢。
セリスが前に出ようとするが、俺は手で制した。
「ここは俺がやる。新しいスキルの実験だ」
俺はスケルトンたちに向かって手をかざした。
「『種族変更(チェンジ・レース)』」
俺が呟くと、魔力の波動がスケルトンたちを包み込んだ。
ボフンッ!
煙が晴れると、そこには恐ろしい骸骨騎士の姿はなかった。
代わりにいたのは――
「ワンッ! クゥーン?」
愛くるしい子犬の群れだった。
骨ではなく、フワフワの毛並みを持つ、ただの犬だ。
彼らは戦意を喪失し(というより、犬の本能に上書きされ)、尻尾を振って俺たちに近づいてくる。
「……ほう? 敵を無力化するとは聞いていたが、愛玩動物に変えるとはな。クロウ、お主の性格の悪さが滲み出ているぞ」
セリスが呆れたように言うが、その顔は笑っている。
彼女は足元に寄ってきた子犬を抱き上げ、「よしよし」と撫で始めた。
「殺すまでもない相手には、こっちの方が平和的だろ。……それに、こいつら元々は人間だった成れの果てだ。アンデッドとして彷徨うより、犬として生きた方が幸せかもしれない」
俺の『編集』スキルは、対象の情報を書き換える。
「スケルトンナイト」という情報を、「子犬」に書き換えただけだ。
戦闘能力はゼロ。脅威度は皆無になった。
「さて、先を急ぐか。……ん?」
俺は足を止めた。
子犬に変わった元スケルトンたちが、来た道を振り返り、何かに怯えるように震え出したからだ。
そして、その奥から、微かに悲鳴と戦闘音が聞こえてきた。
「……誰かいるのか?」
「この魔力反応……ああ、あの『勇者ごっこ』の連中か」
セリスがつまらなそうに鼻を鳴らす。
「まだ生きていたのか。しぶといな」
「まあ、入り口付近で騒いでいるみたいだしな。……ちょっと覗いてみるか」
俺たちは子犬の群れをかき分け、音のする方へ戻ってみた。
本来なら放っておいてもいいのだが、ギルドマスターから「不審な動きの調査」を頼まれている以上、侵入者が誰であれ確認は必要だ。
通路の角を曲がると、そこには悲惨な光景が広がっていた。
行き止まりの小部屋に追い詰められたカイルたち。
彼らを取り囲むのは、数十体のスケルトンナイト。
カイルの剣は折れ、ガンツの盾は砕け、リナは気絶している。
アリシアだけが必死に結界を張っているが、それも今にも割れそうだ。
「くそっ……来るな……来るなよぉぉッ!」
カイルが壊れた剣を振り回すが、空を切るだけだ。
スケルトンの一体が、無慈悲に剣を振り上げる。
「終わりだ……」
カイルが目を閉じ、死を覚悟した瞬間。
パチンッ。
乾いた指パッチンの音が響いた。
ガシャガシャガシャガシャーンッ!!
カイルたちを取り囲んでいた数十体のスケルトンナイトが、一斉にバラバラに崩れ落ちた。
骨の山となり、動かなくなる。
「え……?」
カイルが恐る恐る目を開ける。
目の前にいた死神たちが、ただの骨くずになっている。
何が起きたのか理解できず、彼はキョロキョロと周囲を見渡した。
そして、通路の入り口に立つ俺たちの姿を見つけた。
「よお。奇遇だな、カイル」
俺はポケットに手を突っ込んだまま、悠然と歩み寄った。
隣には子犬を抱いたセリスがいる。
地獄のような戦場に、あまりにも不釣り合いな光景だ。
「ク、クロウ……!? な、なんでお前がここに……!」
カイルは腰を抜かしたまま、震える指で俺を指差した。
「ギルドの依頼で調査に来たんだよ。そうしたら、お前らの情けない悲鳴が聞こえてきたもんでな」
「な……情けないだと……!?」
カイルは反論しようとするが、言葉が続かない。
事実、彼らは全滅寸前だったのだ。
俺がいなければ、今頃ミンチになっていただろう。
「あ、ありがとう……クロウさん……」
結界を解いたアリシアが、その場にへたり込みながら礼を言った。
彼女の顔色は悪いが、瞳には感謝の色がある。
「礼はいい。……しかし、お前ら学習しないな。俺の支援なしでこのレベルのダンジョンに挑むなんて、自殺志願者か?」
「う、うるさい! 俺たちは……俺たちは聖杯を手に入れて、復活するんだ!」
カイルが涙目で叫ぶ。
「聖杯?」
「そうだ! この奥にあるっていう、勇者の聖杯だ! それさえあれば……!」
俺はセリスと顔を見合わせた。
セリスは「そんなもの知らぬぞ」と首を横に振っている。
「……カイル、誰に聞いた?」
「ボガードだ! あいつが教えてくれたんだ!」
「ボガードか。……やっぱりな」
俺はため息をついた。
ボガードは教会の、あるいはその裏にいる何者かの手先だ。
カイルたちをここに送り込んだのは、聖杯なんてものがあるからじゃない。
彼らを「餌」にするためか、あるいはここで始末するためだろう。
「カイル、残念だがそんなものはないぞ。……あるとすれば、もっと別の『厄介なもの』だ」
「な、なんだと!? 嘘をつくな! お前は俺が強くなるのが怖いから、そうやって邪魔をするんだろ!」
カイルは聞く耳を持たない。
哀れなほどに盲目だ。
「まあ、信じる信じないは勝手だが。……ここから先は俺たちの仕事だ。お前らは大人しく帰って、ママのおっぱいでも吸って寝てろ」
俺は彼らを無視して、奥への通路へと進んだ。
子犬たちが「ワンワン!」と俺たちの後をついてくる。
「ま、待てよ! 俺たちも行く!」
カイルが立ち上がり、折れた剣を捨ててついてこようとする。
聖杯への執着か、それとも俺への対抗心か。
いずれにせよ、放っておくと死ぬだけだ。
「勝手にしろ。だが、次は助けないぞ」
俺は冷たく言い放った。
カイルたちは顔を見合わせ、それでも渋々と、俺たちの後ろをついてくることを選んだ。
皮肉なことに、かつて俺を「荷物持ち」として後ろに従えていた彼らが、今度は俺の背中に守られながら進む形になったわけだ。
「ふふっ、立場逆転だな。実に滑稽だ」
セリスがカイルたちに聞こえるような声で嘲笑う。
カイルは悔しそうに唇を噛みしめるが、反論できない。
俺たちが歩く道には、罠も魔物もなく、ただ安全な道が続いているのだから。
そして、俺たちは廃墟の最深部――巨大な祭壇のある広間へと辿り着いた。
そこには、ボガードが言っていた聖杯などはなく。
代わりに、禍々しい魔法陣と、その中央に浮かぶ『黒い結晶』があった。
そして、その前には数人の黒ローブの男たちが待ち構えていた。
「ようこそ、死神クロウ。……そして、用済みの勇者一行もご到着か」
フードを脱いだ男の顔を見て、カイルが絶叫した。
「ボ、ボガード!? なんでお前がここに!?」
「なんでって? お前らをここに誘き寄せるためだよ、馬鹿勇者」
ボガードは下卑た笑みを浮かべた。
その瞳は、人間のものではなく、赤黒く濁っていた。
「さあ、ショーの始まりだ。この『魔王の遺産』の封印を解くには、勇者の絶望と鮮血が必要でな」
事態は急変する。
罠にはめられた勇者たち。
そして、待ち受ける真の敵。
俺はポキポキと指を鳴らした。
「ショーの主役は交代だ。……脚本を書き換えてやるよ」
最強の荷物持ちによる、理不尽なまでの蹂躙劇が幕を開ける。
(続く)
かつては栄華を誇った古代魔法文明の都市だったとされるが、今では強力な魔物が徘徊し、致死性の罠が張り巡らされたSランク指定の危険地帯となっている。
その入り口に、重苦しい空気を纏った四人の男女が立っていた。
勇者カイル率いる『光の剣』のメンバーだ。
「いいか、お前ら。ここが俺たちの再起の場所だ」
カイルは新調した剣――安物の鉄の剣だが――を握りしめ、悲壮な決意を込めて宣言した。
前回の魔剣騒動で所持金をほとんど失った彼らは、ボガードたち『鉄の牙』から金を借りて最低限の装備を整えていた。
「ボガードの話じゃ、この廃墟の奥には『古の勇者の聖杯』が眠っているらしい。それを飲めば、失われた力が戻り、さらに覚醒することができるそうだ」
「本当なの、それ……?」
魔法使いのリナが不安そうに尋ねる。彼女の杖も安物で、魔力増幅率は低い。
「ああ、間違いない。あいつが古文書を見せてくれたからな。……それに、もう俺たちには後がないんだ。やるしかないだろ!」
カイルが声を荒らげると、リナはビクリと肩を震わせて黙り込んだ。
重戦士ガンツも無言で頷くが、その表情は暗い。盾はヒビ割れたものを修理して使っている。
そして、聖女アリシア。
彼女は少し離れた場所に立ち、冷めた目でカイルを見ていた。
以前のような、勇者を崇拝する熱っぽい視線はもうない。
クロウによって教会の精神呪縛を解かれた彼女は、今のカイルの独善的で浅はかな行動が、手に取るように分かってしまっていた。
それでも彼女がここについてきたのは、単純に行き場がなかったことと、このパーティーがどういう末路を辿るのか、見届けなければならないという義務感のようなものからだった。
「行くぞ。入り口付近の敵なんて、腐ってもSランクの俺たちの敵じゃない」
カイルが先頭を切って廃墟の石門をくぐる。
薄暗い通路には、冷たく湿った空気が漂っていた。
「おい、明かりをつけろリナ」
「分かってるわよ。……『ライト』」
リナが魔法で小さな光の球を作り出す。
その薄明かりが、崩れかけた石壁と、床に散乱する瓦礫を照らし出す。
「気味が悪いな……。おいアリシア、結界を張っておけ。魔物が飛び出してくるかもしれん」
「……分かりました。『プロテクション』」
アリシアが淡々と防御魔法を唱える。
以前なら「はい、カイル様! お任せください!」と元気よく答えていただろうに、今の彼女の声には感情がこもっていない。
カイルはその変化に気づいているのかいないのか、苛立ったように舌打ちをして進んでいく。
「ちっ、クロウの奴がいれば、もっと明るい照明魔法を使わせて、先行偵察もさせられたのにな」
無意識に出た本音。
そう、これまではクロウが先頭を歩き、彼独自の感知スキルで敵の位置を把握し、罠を見抜き、最適なルートを指示していた。
カイルたちはその後ろを安全についていくだけで良かったのだ。
だが、今の彼らにその「目」はない。
カチッ。
カイルの足元で、微かな音がした。
「え?」
次の瞬間。
ヒュンッ! ヒュンッ! ヒュンッ!
壁の隙間から、無数の毒矢が発射された。
「うわぁっ!?」
カイルは咄嗟に反応できず、無様に地面に転がって回避しようとした。
だが、回避しきれなかった一本が、彼の太ももを掠めた。
「ぐっ……! いってぇ!」
「カイル! 大丈夫か!?」
ガンツが盾を構えて矢を防ぐ。
「くそっ、罠かよ! こんな入り口すぐに罠があるなんて聞いてねぇぞ!」
「古代遺跡ですよ? 罠があるのは当然です」
アリシアが冷静に指摘し、解毒魔法(アンチドート)をかける。
傷は浅いが、カイルのプライドは深く傷ついた。
「う、うるさい! 油断しただけだ! ……っていうか、なんでお前気づかなかったんだよガンツ! 前衛だろ!?」
「お、俺かよ!? 罠の発見は盗賊(シーフ)かレンジャーの仕事だろ! 俺たちにはいねぇじゃねぇか!」
「だったらもっと慎重に進めよ!」
醜い責任の押し付け合い。
これまではクロウが「ここ、罠がありますね。解除しておきます」とさらりと処理していたため、彼らはこのダンジョンに罠が多いことすら知らなかったのだ。
「……はぁ。先が思いやられますね」
アリシアが小さくため息をつく。
なんとか気を取り直して進む一行。
だが、その先で彼らを待ち受けていたのは、さらなる絶望だった。
ガシャン……ガシャン……。
暗闇の奥から、金属が擦れるような音が近づいてくる。
現れたのは、錆びついた鎧を纏い、古びた剣を手にした骸骨の騎士――『スケルトンナイト』だ。
しかも一体ではない。五体、十体と湧いて出てくる。
「げっ、スケルトンかよ。……まあいい、アンデッドならアリシアの聖魔法で一発だろ」
カイルは安堵したように言った。
確かに、聖女の浄化魔法(ターンアンデッド)はアンデッドに対して特効を持つ。
以前なら、アリシアが手をかざすだけで、スケルトンたちは灰になって消えていた。
「頼むぞアリシア! 一掃してくれ!」
「……やってみます。『聖なる光よ、不浄なる魂を浄化せよ……ターンアンデッド!』」
アリシアが祈りを捧げ、光の波動を放つ。
スケルトンナイトたちが光に包まれる。
しかし。
「ガアアアアアッ!!」
スケルトンナイトたちは苦しげに唸り声を上げたものの、消滅しなかった。
それどころか、赤い眼光を強め、怒り狂って襲いかかってきたのだ。
「なっ……!? 効いてない!? なんでだ!?」
カイルが叫ぶ。
「ち、違います! 効いてはいますが、倒しきれないんです! こいつら、魔法抵抗(レジスト)が高すぎます!」
アリシアも驚愕していた。
彼女の魔力は決して低くない。
だが、これまではクロウが『災厄の呪い』で敵の魔法抵抗力を極限まで下げていたからこそ、「一発」で倒せていたのだ。
本来のスケルトンナイトは、魔法に対して高い耐性を持つBランク相当の魔物。
しかもここは古代遺跡。長い年月で魔力を吸い、強化された個体なのだ。
「ふざけんな! 来るぞッ!」
スケルトンナイトの一体が、目にも止まらぬ速さで剣を振り下ろした。
カイルは慌てて自分の剣で受け止める。
ガギィィィン!!
「ぐぉっ……!? お、重いッ!!」
カイルの膝が笑う。
骨だけの体とは思えないほどの怪力だ。
クロウのデバフがない敵の攻撃は、カイルの想像を遥かに超えていた。
「カイル様、援護します! 『ファイアボール』!」
リナが火球を放つが、スケルトンナイトは盾で易々とそれを弾いた。
「嘘でしょ!? 私の魔法が弾かれた!?」
「魔法が効かねぇなら物理で押すしかねぇ! うおおおおッ!」
ガンツがタックルを仕掛けるが、逆にスケルトンナイトの盾殴打(シールドバッシュ)を食らい、壁まで吹き飛ばされた。
「ぐはぁッ……! つ、強すぎる……こいつら本当にただのスケルトンかよ……!」
全滅の二文字が脳裏をよぎる。
たった数体の雑魚敵相手に、Sランクパーティーが手も足も出ない。
これが現実だった。
彼らはこれまで、「自分が強い」と勘違いしていただけの裸の王様だったのだ。
「逃げるぞ! この数、まともに相手してたら死ぬ!」
カイルが悲鳴のような撤退命令を下す。
彼らは入り口の方へ戻ろうとするが、背後からも新たなスケルトンたちが現れ、退路を塞いでいた。
「は、挟まれた……!?」
「いやあああっ! 来ないで!」
リナがパニックになり、闇雲に魔法を乱射するが、魔力切れを起こしてその場にへたり込む。
スケルトンたちが、無感情な殺意を持って包囲網を狭めてくる。
「くそっ……くそっ……! なんでだ、なんでこんなことに……!」
カイルは剣を構える手が震えるのを止められなかった。
聖杯を手に入れて復活するはずだった。
俺は勇者なのだ。選ばれた存在なのだ。
こんな薄暗い廃墟で、名もなき骸骨に殺されるなんて運命、あってたまるか。
「誰か……誰か助けてくれぇぇッ!!」
勇者の情けない絶叫が、廃墟の通路に虚しく響き渡った。
◇
一方その頃。
カイルたちが死闘(というより一方的な虐殺)を繰り広げている通路の、さらに奥深く。
俺とセリスは、まるで観光地を散歩するかのような足取りで進んでいた。
「ふむ、ここの装飾は中々趣があるな。古代人の美的センスも捨てたものではない」
セリスが壁画を指差して感想を述べる。
「お前、余裕だな。ここ、一応致死性の罠だらけなんだぞ」
俺は苦笑しながら、指先を軽く振った。
スキル発動、『構造編集』。
対象:前方100メートル以内の全トラップ。
変更:【作動不能】
カシャ、カシャ、という音が連続して聞こえ、床や壁に仕込まれた罠が一斉に機能を停止する。
落とし穴は埋まり、毒矢の発射装置は錆びついて動かなくなり、魔法陣は無効化される。
「クロウがいるからな。我は足元を気にする必要がない」
セリスが信頼しきった笑顔を向けてくる。
まあ、俺としても魔王の娘を落とし穴に落とすわけにはいかない。
「それにしても、魔物の数が多いな。……まあ、雑魚ばかりだが」
俺たちが歩く通路の先には、無数の魔物がひしめいていた。
スケルトンナイト、ゴースト、さらにはガーゴイルまで。
カイルたちが遭遇したら悲鳴を上げて逃げ出すようなラインナップだ。
だが、俺たちの歩みは止まらない。
「キシャアアア!」
ゴーストの群れが襲いかかってくる。
物理攻撃無効の厄介な敵だが、俺には関係ない。
「邪魔だ」
俺が一瞥する。
スキル『即死付与』。
ヒュンッ。
ゴーストたちは断末魔を上げる間もなく、霧散して消滅した。
俺の即死スキルは、対象が霊体だろうが関係ない。
「存在」として認識できるなら、そのステータスを「死」に書き換えることができる。
「次はスケルトンか。……硬そうだな」
通路を塞ぐスケルトンナイトの軍勢。
セリスが前に出ようとするが、俺は手で制した。
「ここは俺がやる。新しいスキルの実験だ」
俺はスケルトンたちに向かって手をかざした。
「『種族変更(チェンジ・レース)』」
俺が呟くと、魔力の波動がスケルトンたちを包み込んだ。
ボフンッ!
煙が晴れると、そこには恐ろしい骸骨騎士の姿はなかった。
代わりにいたのは――
「ワンッ! クゥーン?」
愛くるしい子犬の群れだった。
骨ではなく、フワフワの毛並みを持つ、ただの犬だ。
彼らは戦意を喪失し(というより、犬の本能に上書きされ)、尻尾を振って俺たちに近づいてくる。
「……ほう? 敵を無力化するとは聞いていたが、愛玩動物に変えるとはな。クロウ、お主の性格の悪さが滲み出ているぞ」
セリスが呆れたように言うが、その顔は笑っている。
彼女は足元に寄ってきた子犬を抱き上げ、「よしよし」と撫で始めた。
「殺すまでもない相手には、こっちの方が平和的だろ。……それに、こいつら元々は人間だった成れの果てだ。アンデッドとして彷徨うより、犬として生きた方が幸せかもしれない」
俺の『編集』スキルは、対象の情報を書き換える。
「スケルトンナイト」という情報を、「子犬」に書き換えただけだ。
戦闘能力はゼロ。脅威度は皆無になった。
「さて、先を急ぐか。……ん?」
俺は足を止めた。
子犬に変わった元スケルトンたちが、来た道を振り返り、何かに怯えるように震え出したからだ。
そして、その奥から、微かに悲鳴と戦闘音が聞こえてきた。
「……誰かいるのか?」
「この魔力反応……ああ、あの『勇者ごっこ』の連中か」
セリスがつまらなそうに鼻を鳴らす。
「まだ生きていたのか。しぶといな」
「まあ、入り口付近で騒いでいるみたいだしな。……ちょっと覗いてみるか」
俺たちは子犬の群れをかき分け、音のする方へ戻ってみた。
本来なら放っておいてもいいのだが、ギルドマスターから「不審な動きの調査」を頼まれている以上、侵入者が誰であれ確認は必要だ。
通路の角を曲がると、そこには悲惨な光景が広がっていた。
行き止まりの小部屋に追い詰められたカイルたち。
彼らを取り囲むのは、数十体のスケルトンナイト。
カイルの剣は折れ、ガンツの盾は砕け、リナは気絶している。
アリシアだけが必死に結界を張っているが、それも今にも割れそうだ。
「くそっ……来るな……来るなよぉぉッ!」
カイルが壊れた剣を振り回すが、空を切るだけだ。
スケルトンの一体が、無慈悲に剣を振り上げる。
「終わりだ……」
カイルが目を閉じ、死を覚悟した瞬間。
パチンッ。
乾いた指パッチンの音が響いた。
ガシャガシャガシャガシャーンッ!!
カイルたちを取り囲んでいた数十体のスケルトンナイトが、一斉にバラバラに崩れ落ちた。
骨の山となり、動かなくなる。
「え……?」
カイルが恐る恐る目を開ける。
目の前にいた死神たちが、ただの骨くずになっている。
何が起きたのか理解できず、彼はキョロキョロと周囲を見渡した。
そして、通路の入り口に立つ俺たちの姿を見つけた。
「よお。奇遇だな、カイル」
俺はポケットに手を突っ込んだまま、悠然と歩み寄った。
隣には子犬を抱いたセリスがいる。
地獄のような戦場に、あまりにも不釣り合いな光景だ。
「ク、クロウ……!? な、なんでお前がここに……!」
カイルは腰を抜かしたまま、震える指で俺を指差した。
「ギルドの依頼で調査に来たんだよ。そうしたら、お前らの情けない悲鳴が聞こえてきたもんでな」
「な……情けないだと……!?」
カイルは反論しようとするが、言葉が続かない。
事実、彼らは全滅寸前だったのだ。
俺がいなければ、今頃ミンチになっていただろう。
「あ、ありがとう……クロウさん……」
結界を解いたアリシアが、その場にへたり込みながら礼を言った。
彼女の顔色は悪いが、瞳には感謝の色がある。
「礼はいい。……しかし、お前ら学習しないな。俺の支援なしでこのレベルのダンジョンに挑むなんて、自殺志願者か?」
「う、うるさい! 俺たちは……俺たちは聖杯を手に入れて、復活するんだ!」
カイルが涙目で叫ぶ。
「聖杯?」
「そうだ! この奥にあるっていう、勇者の聖杯だ! それさえあれば……!」
俺はセリスと顔を見合わせた。
セリスは「そんなもの知らぬぞ」と首を横に振っている。
「……カイル、誰に聞いた?」
「ボガードだ! あいつが教えてくれたんだ!」
「ボガードか。……やっぱりな」
俺はため息をついた。
ボガードは教会の、あるいはその裏にいる何者かの手先だ。
カイルたちをここに送り込んだのは、聖杯なんてものがあるからじゃない。
彼らを「餌」にするためか、あるいはここで始末するためだろう。
「カイル、残念だがそんなものはないぞ。……あるとすれば、もっと別の『厄介なもの』だ」
「な、なんだと!? 嘘をつくな! お前は俺が強くなるのが怖いから、そうやって邪魔をするんだろ!」
カイルは聞く耳を持たない。
哀れなほどに盲目だ。
「まあ、信じる信じないは勝手だが。……ここから先は俺たちの仕事だ。お前らは大人しく帰って、ママのおっぱいでも吸って寝てろ」
俺は彼らを無視して、奥への通路へと進んだ。
子犬たちが「ワンワン!」と俺たちの後をついてくる。
「ま、待てよ! 俺たちも行く!」
カイルが立ち上がり、折れた剣を捨ててついてこようとする。
聖杯への執着か、それとも俺への対抗心か。
いずれにせよ、放っておくと死ぬだけだ。
「勝手にしろ。だが、次は助けないぞ」
俺は冷たく言い放った。
カイルたちは顔を見合わせ、それでも渋々と、俺たちの後ろをついてくることを選んだ。
皮肉なことに、かつて俺を「荷物持ち」として後ろに従えていた彼らが、今度は俺の背中に守られながら進む形になったわけだ。
「ふふっ、立場逆転だな。実に滑稽だ」
セリスがカイルたちに聞こえるような声で嘲笑う。
カイルは悔しそうに唇を噛みしめるが、反論できない。
俺たちが歩く道には、罠も魔物もなく、ただ安全な道が続いているのだから。
そして、俺たちは廃墟の最深部――巨大な祭壇のある広間へと辿り着いた。
そこには、ボガードが言っていた聖杯などはなく。
代わりに、禍々しい魔法陣と、その中央に浮かぶ『黒い結晶』があった。
そして、その前には数人の黒ローブの男たちが待ち構えていた。
「ようこそ、死神クロウ。……そして、用済みの勇者一行もご到着か」
フードを脱いだ男の顔を見て、カイルが絶叫した。
「ボ、ボガード!? なんでお前がここに!?」
「なんでって? お前らをここに誘き寄せるためだよ、馬鹿勇者」
ボガードは下卑た笑みを浮かべた。
その瞳は、人間のものではなく、赤黒く濁っていた。
「さあ、ショーの始まりだ。この『魔王の遺産』の封印を解くには、勇者の絶望と鮮血が必要でな」
事態は急変する。
罠にはめられた勇者たち。
そして、待ち受ける真の敵。
俺はポキポキと指を鳴らした。
「ショーの主役は交代だ。……脚本を書き換えてやるよ」
最強の荷物持ちによる、理不尽なまでの蹂躙劇が幕を開ける。
(続く)
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