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第12話 暗殺? いいえ、堂々と正面から歩いて心臓を止めるだけです
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「ここがターゲットの屋敷か。……悪趣味な装飾だ」
王都の一等地、貴族街の最奥に位置するバロン・ド・ロズワールの屋敷。
その巨大な正門の前で、俺は見上げるようにして呟いた。
白亜の壁に黄金の彫刻、庭には無駄に多い噴水。
権力と富をこれでもかと見せつけるような佇まいだが、俺の『探知』スキルには、その地下から漂う腐臭と血の匂いがはっきりと感じ取れた。
「クロウ様、本当に正面から行くんですか……? 一応、これ『暗殺』依頼ですよね?」
後ろをついてくるアリシアが、フードを目深に被りながら不安そうに尋ねる。
彼女の格好は、以前の聖女の白衣ではなく、俺が用意した黒を基調としたローブだ。
『堕聖女』のスタイルに合わせてイメージチェンジしたわけだが、妙に似合っていて本人も満更ではなさそうだった。
「コソコソするのは嫌いだからな。それに、相手は俺たちを脅してまで仕事を依頼してきたんだ。期待に応えて派手にやってやるのが礼儀ってもんだろ」
「そ、そうですか……? 礼儀の定義が少し違うような気もしますが……」
「ふん、良いではないか。虫けらの巣をひっくり返すのに、いちいち裏口から入る必要などない」
隣に立つセリスは、既に臨戦態勢だ。
彼女の赤い瞳は、獲物を前にした猛獣のように細められている。
同族である魔族を実験材料にしているという話を聞いてから、彼女の機嫌はずっと最悪だ。
この屋敷の主は、間違いなく楽には死ねないだろう。
「さて、行くか」
俺は正門へと歩み寄り、鉄格子の隙間から番兵に声をかけた。
「おい、開けろ」
「あ? なんだ貴様らは。ここはロズワール男爵の屋敷だぞ。予約のない平民を通すわけが……」
番兵が槍を構えて威嚇してくる。
俺は面倒なので、ポケットから『名誉宮廷魔導師』の銀徽章を取り出して見せた。
「宮廷魔導師のクロウだ。男爵に用がある」
「なっ、宮廷魔導師!? し、失礼いたしました!」
番兵は慌てて敬礼し、門を開けようとした。
だが、その手が止まる。
俺の後ろにいる二人の女性――特に、フードの隙間から銀髪が見えるセリスに気づいたからだ。
「お、お待ちください。そちらのお連れ様は……?」
「俺の助手だ。何か文句があるか?」
「いえ、ですが……この時間帯の面会は……少々お待ちを、執事長に確認を……」
番兵が通信用の魔導具を取り出そうとする。
ここで待たされるのは時間の無駄だ。
それに、俺たちが来たことが奥に伝われば、証拠隠滅の時間を与えてしまうかもしれない。
「確認はいらない。……通らせてもらうぞ」
俺は番兵の目を見た。
スキル発動、『睡眠の呪い』。
「は、はひ……?」
番兵の目がとろんと濁り、その場に崩れ落ちて爆睡し始めた。
もう一人の番兵が驚いて声を上げようとしたが、そちらにはアリシアが素早く杖を向けた。
「『スリープ・ミスト』」
紫色の霧が番兵の顔を包み、彼もまた白目を剥いて倒れ込んだ。
「ナイスだ、アリシア」
「は、はい! これくらいなら、もう慣れました!」
俺たちは開かれた門を堂々と通り抜け、広大な前庭へと足を踏み入れた。
◇
「侵入者だ! 門番がやられたぞ!」
「数は三人! 黒いローブの男と女だ!」
屋敷の警報が鳴り響き、武装した私兵団がわらわらと集まってきた。
その数、およそ五十人。
全員が高級な装備で固め、殺気を漂わせている。
ただの警備兵ではない。金で雇われた元傭兵や、犯罪者崩れの荒くれ者たちだ。
ロズワールの後ろ暗い事業を守るための、私設軍隊といったところか。
「止まれ! ここをどこだと思っている!」
隊長格の大男が、巨大な戦斧を構えて立ちはだかった。
「ロズワール男爵の私有地だぞ! 生きて帰れると思うなよ!」
「生きて帰れないのは、お前らの方だ」
俺は歩みを止めずに進む。
大男が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「舐めるなガキがァ! やっちまえ!」
号令と共に、傭兵たちが一斉に襲いかかってくる。
剣、槍、魔法。
四方八方からの波状攻撃。
「セリス、アリシア。露払いを頼む」
「承知した。……雑魚どもが、我が道(ロード)を塞ぐな!」
セリスが前に出た。
彼女が右手を振るうと、漆黒の魔力が鞭のようにしなり、先頭集団を薙ぎ払った。
「ギャアアアアッ!?」
触れた鎧ごと肉体が弾け飛び、数人が宙を舞う。
魔王の娘の膂力は、人間とは桁が違う。
「ひぃッ、な、なんだこの女!?」
「魔法使いじゃないのか!? 物理で突っ込んでくるぞ!」
混乱する敵陣に、今度はアリシアが追い打ちをかける。
「不浄なる魂に安らぎを……『ペイン・フィールド(苦痛の領域)』!」
彼女が杖を地面に突き立てると、広範囲に赤黒い魔法陣が展開された。
範囲内にいた傭兵たちが、突然苦しみだしてのた打ち回る。
「ぐあああっ! か、体が……熱い!?」
「力が……抜けていく……!」
回復魔法の『活力付与』を反転させ、『活力奪取』と『神経過敏』の効果を与えたのだ。
彼らは擦り傷程度の痛みでも激痛に感じ、さらに生命力を吸い取られて動けなくなっていく。
「素晴らしい。効率的だ」
俺はその中を悠然と歩く。
俺に向かって放たれた矢や魔法は、全て俺の『編集』スキルによって軌道を逸らされ、明後日の方向へ飛んでいく。
「な、なんだこいつら……化け物か!?」
隊長の大男が後ずさりする。
「お前が隊長か。……ロズワールはどこだ?」
俺が大男の目の前に立つと、彼は恐怖で顔を引きつらせながらも、斧を振り上げた。
「し、死ねェッ!!」
ブンッ!
斧が振り下ろされる。
俺は避けない。
斧の刃が俺の頭蓋を割る寸前で、ピタリと静止した。
俺が素手で刃を掴んだからだ。
「……え?」
「質問に答えろと言ったんだ。会話ができないのか?」
俺は斧を掴んだまま、軽く力を込めた。
バキバキッ!
鋼鉄の戦斧が、まるでクラッカーのように砕け散った。
大男は柄だけを握りしめ、腰を抜かしてへたり込んだ。
「ひッ……! お、奥だ! 地下の実験室にいる! だから殺さないでくれぇッ!」
「そうか。手間が省けた」
俺は彼の横を通り過ぎる際、指先で軽く肩に触れた。
スキル『石化の呪い』。
「あ……が……?」
大男の体が一瞬にして灰色の石像へと変わった。
殺しはしていない。ただ、当分の間、置物として反省してもらうだけだ。
「行くぞ。地下だ」
俺たちは屋敷の豪華なエントランスを抜け、隠し扉の奥にある地下階段へと進んだ。
背後には、壊滅した私兵団の呻き声だけが残された。
◇
地下へと続く階段を降りると、そこには異様な空間が広がっていた。
冷たく湿った空気。
そして、鼻を突く強烈な薬品の臭いと、腐敗臭。
壁には無数の檻が並び、その中には鎖に繋がれた亜人や魔族たちが詰め込まれていた。
「……ッ、これは」
アリシアが口元を押さえて絶句する。
檻の中の彼らは、ひどく衰弱しており、体の一部が異形の姿に変異させられている者もいた。
獣人の腕を移植されたエルフ、魔物の眼球を埋め込まれたドワーフ。
明らかに、非人道的な人体実験が行われている。
「許せん……!」
セリスの声が震えていた。
彼女が見つめる先の檻には、下級魔族の子供たちが怯えながら身を寄せ合っていた。
その体には、無理やり人間の魔力回路を埋め込まれたような傷跡がある。
「同胞を……ここまで弄ぶか、人間よ」
セリスの怒りが頂点に達し、周囲の空間がビリビリと震える。
彼女から溢れ出す殺気が、地下室全体を覆い尽くす。
「落ち着け、セリス。元凶は奥にいる」
俺は彼女の肩に手を置き、宥めた。
ここで暴走して屋敷ごと吹き飛ばせば、檻の中の被害者たちも巻き込まれてしまう。
「……分かっている。だが、あの男だけは……我の手で八つ裂きにせねば気が済まん」
「ああ、譲るよ。……ただし、トドメと『掃除』は俺に任せろ」
俺たちは最奥の巨大な鉄扉の前まで来た。
中からは、男の興奮したような声が聞こえてくる。
「素晴らしい! この『キメラ因子』の適合率は最高だ! これなら最強の兵士が量産できるぞ!」
俺は遠慮なく、その鉄扉を蹴り破った。
ドォォォォンッ!!
扉がひしゃげて吹き飛び、部屋の中に転がる。
「な、何事だッ!?」
部屋の中央にいた白衣の男――ロズワール男爵が、驚いて振り返った。
痩せぎすで、神経質そうな顔立ち。
その目は狂気で濁っている。
彼の周囲には、巨大なカプセルに入った肉塊のような怪物が数体並んでいた。
「よお、男爵。裏ギルドからの届け物だ」
俺は土煙の中から歩み出た。
「き、貴様は……『死神』クロウか!?」
ロズワールが俺の顔を見て叫んだ。
どうやら俺のことは知っているらしい。
「なぜここにいる! 警備兵はどうした!?」
「全員寝てるか、石になってるよ。……で、ここでおままごとはお終いだ。年貢の納め時だぞ」
俺が冷徹に告げると、ロズワールは一瞬顔を引きつらせたが、すぐに狂気じみた笑みを浮かべた。
「クックック……そうか、裏ギルドの差し金か。私を消そうというのか? だが、遅かったな!」
ロズワールは手元のレバーを引いた。
プシュゥゥゥ……!
カプセルのガラスが割れ、中から液体と共に怪物が溢れ出した。
それは、ライオンの上半身に蛇の尾、そしてドラゴンの翼を持つ異形の合成獣(キメラ)だった。
しかも一体ではない。三体同時に解き放たれた。
「行け、我が最高傑作『キメラ・ソルジャー』よ! 侵入者を食い殺せ!」
「グルルルルァァァッ!!」
キメラたちが咆哮し、俺たちに飛びかかってくる。
その速度と圧力は、Sランク魔物に匹敵する。
「アリシア、結界!」
「はいッ! 『ダーク・シールド』!」
アリシアが黒い障壁を展開する。
キメラの爪が障壁と衝突し、火花を散らす。
「ふん、所詮は紛い物か」
セリスが前に出る。
彼女は武器を持たず、素手でキメラの一体に向かっていった。
「セリス様、危ない!」
「問題ない」
キメラが巨大な顎を開けてセリスに噛みつく。
だが、セリスはその鼻先に掌を当てた。
「魔族の誇りを汚した罪、その身で償え」
ドォォォォンッ!!
衝撃波が炸裂した。
セリスの掌から放たれた圧縮魔力が、キメラの頭部を一瞬で消し飛ばした。
首から下だけになった巨体が、ドサリと崩れ落ちる。
「な、なんだと……!? 私の最高傑作が、一撃で!?」
ロズワールが目を剥く。
「残り二体だ。アリシア、右をやれ。左は俺がもらう」
「はいっ!」
アリシアが杖を振るう。
「『カース・バインド(呪縛の鎖)』!」
黒い鎖が地面から伸び、右側のキメラを拘束する。
動きを封じられたキメラに対し、彼女は容赦なく追撃の魔法を放つ。
「『ライフ・ドレイン』!」
キメラの巨体が急速に干からびていく。
生命力を吸い尽くされ、ミイラのように枯れ果てて絶命した。
残る一体。
俺の目の前に迫るキメラは、口から炎を吐こうとしていた。
「遅い」
俺はその口の中に手を突っ込んだ。
「ギャッ……!?」
「お前の中の『キメラ因子』、ちょっと書き換えさせてもらうぞ」
スキル発動、『生体編集』。
対象:キメラの遺伝子構造。
変更:【細胞の自己崩壊(アポトーシス)を即時実行】
「ガ……ガアアアアッ!?」
俺が手を引き抜くと、キメラは苦しみだした。
その体がドロドロと溶け始め、細胞レベルで崩壊していく。
数秒後には、ただの汚泥と化した。
「ひッ……ひぃぃぃッ!!」
ロズワールが腰を抜かして後ずさりする。
自慢の護衛たちが、ものの数分で全滅させられたのだ。
「ば、化け物……! お前たち、人間じゃない……!」
「お褒めの言葉と受け取っておくよ」
俺はロズワールに歩み寄った。
彼は机の下から何かを取り出そうとする。
魔導銃か、あるいは通信機か。
だが、俺が睨んだ瞬間、彼の手は空中で硬直した。
「あ……うご……動かない!?」
「『麻痺の呪い』だ。指一本動かせないぞ」
俺は彼の襟首を掴み、引きずり出した。
「た、助けてくれ! 金ならある! 地位もやろう! だから命だけは……!」
「命乞いか。散々、他人の命を弄んでおいて、自分の番になったらそれか?」
セリスが冷たい目で見下ろす。
その背後には、檻から解放された魔族の子供たちが、恨めしそうにロズワールを見つめていた。
「安心しろ、すぐには殺さない」
俺はロズワールを実験台の上に放り投げた。
「お前には、ここで犯した罪の重さを理解してもらう必要がある」
俺は右手をかざした。
スキル発動、『感覚編集』。
対象:ロズワール。
変更:【痛覚感度:1000倍】【時間感覚:1000倍遅延】
「な、何を……」
「軽くデコピンを一発入れる。……お前にとっては、数時間かけて岩で頭を砕かれ続けるような痛みに感じるだろうな」
俺は人差し指を構えた。
「ま、待て! やめろぉぉぉッ!」
パチン。
俺の指が、彼の額を軽く弾いた。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああッ!!!!」
ロズワールの絶叫が地下室に響き渡った。
彼は泡を吹いてのた打ち回り、あまりの激痛に気絶しようとするが、俺がかけた『覚醒維持』の呪いがそれを許さない。
永遠に続くかのような一瞬の地獄。
数分後(彼にとっては数日分)、ようやく痛みが引いた頃には、ロズワールは完全に精神が崩壊し、廃人のようになっていた。
「う……あ……あぅ……」
「まだだ。これで終わりじゃない」
俺は懐から水晶玉を取り出した。
これは『記録の魔道具』だ。
ここまでの彼の自白と、実験室の惨状、そして裏帳簿の映像を全て記録してある。
「この証拠を、国王陛下と騎士団に提出する。お前はこれから、国家反逆罪と人道に対する罪で裁かれることになる」
社会的な死。
貴族としての地位も名誉も剥奪され、公開処刑台に送られる未来が確定した。
「そ、そんな……私の研究が……私の地位が……」
「地獄で続きをやれ。……もっとも、地獄の鬼たちがお前を受け入れればの話だが」
俺は最後に、彼の心臓に手を当てた。
「これが仕上げだ」
依頼内容は『呪殺』。
そして俺の宣言は『心臓を止める』こと。
社会的に殺した後は、物理的に終わらせる。
スキル発動、『遅延性・心停止』。
設定時間:【公開処刑の断頭台に上がった瞬間】
「お前の心臓は、処刑の日まで動く。だが、処刑台の上で首を斬られる前に、恐怖の中で止まるようにセットしておいた」
「ひッ……」
「それまで、牢獄の中で死の恐怖に怯えながら過ごすんだな」
俺は手を離した。
ロズワールは完全に虚脱し、床に突っ伏して動かなくなった。
殺してはいないが、生きてはいない。
生ける屍として、残りの時間を恐怖と共に過ごすのだ。
「……終わったな」
セリスがふぅと息を吐いた。
彼女の怒りも、少しは収まったようだ。
「子供たちはどうする?」
「ガレイン団長に連絡してある。すぐに保護部隊が来るはずだ。……まあ、セリスの同族に関しては、俺たちが引き取ってもいいが」
「ふむ。魔族の孤児院でも作るか? 悪くない提案だ」
セリスが微笑む。
「アリシア、怪我はないか?」
「はい、大丈夫です! ……少し、怖かったですけど」
アリシアはまだ震える手で杖を握りしめていたが、その表情には達成感があった。
彼女もまた、自らの手で悪を断罪する覚悟を決めたようだ。
◇
数時間後。
王都の空が白み始めた頃、ロズワール邸は近衛騎士団によって完全に制圧された。
証拠の水晶玉を受け取ったガレイン団長は、激怒してロズワールを連行していった。
被害者たちは保護され、俺たちの仕事は完了した。
「いやぁ、お見事ですなぁ」
屋敷の外で待っていたのは、裏ギルドの使い――黒服の男だった。
彼は感心したように拍手を送ってきた。
「正面突破で全滅させ、証拠まで押さえて社会的に抹殺するとは。……我々の予想を遥かに超える手際です」
「約束通り、報酬は弾んでもらうぞ。あと、教会への根回しもな」
「もちろんです。金貨は口座に振り込んでおきました。教会の方も、ロズワールの不祥事に目を向けるよう情報を流しておきましたので、しばらくは貴殿らへの干渉も減るでしょう」
男は深々と頭を下げた。
「これで我々と貴殿は共犯関係……いや、良きビジネスパートナーです。今後とも贔屓に」
男は闇に溶けるように消えていった。
味方にするには油断ならない相手だが、敵に回すよりはマシだろう。
「ふあぁ……。眠いな」
セリスが欠伸をする。
徹夜仕事だったからな。
「帰って寝るか。……今日はもう店じまいだ」
俺たちは朝日を背に、宿へと歩き出した。
王都の影で起きた粛清劇を知る者は少ない。
だが、確実に一つ、世界から悪が消え、俺たちの「最強」への道がまた一歩進んだのだった。
そして、その裏で。
カイルに聖剣を与えた仮面の男――『天界の使徒』が、次なる手を打とうとしていた。
「ロズワールが消えたか。……まあいい、所詮は捨て駒だ。だが、クロウ……お前の力、想定以上だ。次は『勇者』ではなく、本物の『天使』をぶつけるとしよう」
物語は、人間同士の争いから、神話級の戦いへとシフトしようとしていた。
(続く)
王都の一等地、貴族街の最奥に位置するバロン・ド・ロズワールの屋敷。
その巨大な正門の前で、俺は見上げるようにして呟いた。
白亜の壁に黄金の彫刻、庭には無駄に多い噴水。
権力と富をこれでもかと見せつけるような佇まいだが、俺の『探知』スキルには、その地下から漂う腐臭と血の匂いがはっきりと感じ取れた。
「クロウ様、本当に正面から行くんですか……? 一応、これ『暗殺』依頼ですよね?」
後ろをついてくるアリシアが、フードを目深に被りながら不安そうに尋ねる。
彼女の格好は、以前の聖女の白衣ではなく、俺が用意した黒を基調としたローブだ。
『堕聖女』のスタイルに合わせてイメージチェンジしたわけだが、妙に似合っていて本人も満更ではなさそうだった。
「コソコソするのは嫌いだからな。それに、相手は俺たちを脅してまで仕事を依頼してきたんだ。期待に応えて派手にやってやるのが礼儀ってもんだろ」
「そ、そうですか……? 礼儀の定義が少し違うような気もしますが……」
「ふん、良いではないか。虫けらの巣をひっくり返すのに、いちいち裏口から入る必要などない」
隣に立つセリスは、既に臨戦態勢だ。
彼女の赤い瞳は、獲物を前にした猛獣のように細められている。
同族である魔族を実験材料にしているという話を聞いてから、彼女の機嫌はずっと最悪だ。
この屋敷の主は、間違いなく楽には死ねないだろう。
「さて、行くか」
俺は正門へと歩み寄り、鉄格子の隙間から番兵に声をかけた。
「おい、開けろ」
「あ? なんだ貴様らは。ここはロズワール男爵の屋敷だぞ。予約のない平民を通すわけが……」
番兵が槍を構えて威嚇してくる。
俺は面倒なので、ポケットから『名誉宮廷魔導師』の銀徽章を取り出して見せた。
「宮廷魔導師のクロウだ。男爵に用がある」
「なっ、宮廷魔導師!? し、失礼いたしました!」
番兵は慌てて敬礼し、門を開けようとした。
だが、その手が止まる。
俺の後ろにいる二人の女性――特に、フードの隙間から銀髪が見えるセリスに気づいたからだ。
「お、お待ちください。そちらのお連れ様は……?」
「俺の助手だ。何か文句があるか?」
「いえ、ですが……この時間帯の面会は……少々お待ちを、執事長に確認を……」
番兵が通信用の魔導具を取り出そうとする。
ここで待たされるのは時間の無駄だ。
それに、俺たちが来たことが奥に伝われば、証拠隠滅の時間を与えてしまうかもしれない。
「確認はいらない。……通らせてもらうぞ」
俺は番兵の目を見た。
スキル発動、『睡眠の呪い』。
「は、はひ……?」
番兵の目がとろんと濁り、その場に崩れ落ちて爆睡し始めた。
もう一人の番兵が驚いて声を上げようとしたが、そちらにはアリシアが素早く杖を向けた。
「『スリープ・ミスト』」
紫色の霧が番兵の顔を包み、彼もまた白目を剥いて倒れ込んだ。
「ナイスだ、アリシア」
「は、はい! これくらいなら、もう慣れました!」
俺たちは開かれた門を堂々と通り抜け、広大な前庭へと足を踏み入れた。
◇
「侵入者だ! 門番がやられたぞ!」
「数は三人! 黒いローブの男と女だ!」
屋敷の警報が鳴り響き、武装した私兵団がわらわらと集まってきた。
その数、およそ五十人。
全員が高級な装備で固め、殺気を漂わせている。
ただの警備兵ではない。金で雇われた元傭兵や、犯罪者崩れの荒くれ者たちだ。
ロズワールの後ろ暗い事業を守るための、私設軍隊といったところか。
「止まれ! ここをどこだと思っている!」
隊長格の大男が、巨大な戦斧を構えて立ちはだかった。
「ロズワール男爵の私有地だぞ! 生きて帰れると思うなよ!」
「生きて帰れないのは、お前らの方だ」
俺は歩みを止めずに進む。
大男が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「舐めるなガキがァ! やっちまえ!」
号令と共に、傭兵たちが一斉に襲いかかってくる。
剣、槍、魔法。
四方八方からの波状攻撃。
「セリス、アリシア。露払いを頼む」
「承知した。……雑魚どもが、我が道(ロード)を塞ぐな!」
セリスが前に出た。
彼女が右手を振るうと、漆黒の魔力が鞭のようにしなり、先頭集団を薙ぎ払った。
「ギャアアアアッ!?」
触れた鎧ごと肉体が弾け飛び、数人が宙を舞う。
魔王の娘の膂力は、人間とは桁が違う。
「ひぃッ、な、なんだこの女!?」
「魔法使いじゃないのか!? 物理で突っ込んでくるぞ!」
混乱する敵陣に、今度はアリシアが追い打ちをかける。
「不浄なる魂に安らぎを……『ペイン・フィールド(苦痛の領域)』!」
彼女が杖を地面に突き立てると、広範囲に赤黒い魔法陣が展開された。
範囲内にいた傭兵たちが、突然苦しみだしてのた打ち回る。
「ぐあああっ! か、体が……熱い!?」
「力が……抜けていく……!」
回復魔法の『活力付与』を反転させ、『活力奪取』と『神経過敏』の効果を与えたのだ。
彼らは擦り傷程度の痛みでも激痛に感じ、さらに生命力を吸い取られて動けなくなっていく。
「素晴らしい。効率的だ」
俺はその中を悠然と歩く。
俺に向かって放たれた矢や魔法は、全て俺の『編集』スキルによって軌道を逸らされ、明後日の方向へ飛んでいく。
「な、なんだこいつら……化け物か!?」
隊長の大男が後ずさりする。
「お前が隊長か。……ロズワールはどこだ?」
俺が大男の目の前に立つと、彼は恐怖で顔を引きつらせながらも、斧を振り上げた。
「し、死ねェッ!!」
ブンッ!
斧が振り下ろされる。
俺は避けない。
斧の刃が俺の頭蓋を割る寸前で、ピタリと静止した。
俺が素手で刃を掴んだからだ。
「……え?」
「質問に答えろと言ったんだ。会話ができないのか?」
俺は斧を掴んだまま、軽く力を込めた。
バキバキッ!
鋼鉄の戦斧が、まるでクラッカーのように砕け散った。
大男は柄だけを握りしめ、腰を抜かしてへたり込んだ。
「ひッ……! お、奥だ! 地下の実験室にいる! だから殺さないでくれぇッ!」
「そうか。手間が省けた」
俺は彼の横を通り過ぎる際、指先で軽く肩に触れた。
スキル『石化の呪い』。
「あ……が……?」
大男の体が一瞬にして灰色の石像へと変わった。
殺しはしていない。ただ、当分の間、置物として反省してもらうだけだ。
「行くぞ。地下だ」
俺たちは屋敷の豪華なエントランスを抜け、隠し扉の奥にある地下階段へと進んだ。
背後には、壊滅した私兵団の呻き声だけが残された。
◇
地下へと続く階段を降りると、そこには異様な空間が広がっていた。
冷たく湿った空気。
そして、鼻を突く強烈な薬品の臭いと、腐敗臭。
壁には無数の檻が並び、その中には鎖に繋がれた亜人や魔族たちが詰め込まれていた。
「……ッ、これは」
アリシアが口元を押さえて絶句する。
檻の中の彼らは、ひどく衰弱しており、体の一部が異形の姿に変異させられている者もいた。
獣人の腕を移植されたエルフ、魔物の眼球を埋め込まれたドワーフ。
明らかに、非人道的な人体実験が行われている。
「許せん……!」
セリスの声が震えていた。
彼女が見つめる先の檻には、下級魔族の子供たちが怯えながら身を寄せ合っていた。
その体には、無理やり人間の魔力回路を埋め込まれたような傷跡がある。
「同胞を……ここまで弄ぶか、人間よ」
セリスの怒りが頂点に達し、周囲の空間がビリビリと震える。
彼女から溢れ出す殺気が、地下室全体を覆い尽くす。
「落ち着け、セリス。元凶は奥にいる」
俺は彼女の肩に手を置き、宥めた。
ここで暴走して屋敷ごと吹き飛ばせば、檻の中の被害者たちも巻き込まれてしまう。
「……分かっている。だが、あの男だけは……我の手で八つ裂きにせねば気が済まん」
「ああ、譲るよ。……ただし、トドメと『掃除』は俺に任せろ」
俺たちは最奥の巨大な鉄扉の前まで来た。
中からは、男の興奮したような声が聞こえてくる。
「素晴らしい! この『キメラ因子』の適合率は最高だ! これなら最強の兵士が量産できるぞ!」
俺は遠慮なく、その鉄扉を蹴り破った。
ドォォォォンッ!!
扉がひしゃげて吹き飛び、部屋の中に転がる。
「な、何事だッ!?」
部屋の中央にいた白衣の男――ロズワール男爵が、驚いて振り返った。
痩せぎすで、神経質そうな顔立ち。
その目は狂気で濁っている。
彼の周囲には、巨大なカプセルに入った肉塊のような怪物が数体並んでいた。
「よお、男爵。裏ギルドからの届け物だ」
俺は土煙の中から歩み出た。
「き、貴様は……『死神』クロウか!?」
ロズワールが俺の顔を見て叫んだ。
どうやら俺のことは知っているらしい。
「なぜここにいる! 警備兵はどうした!?」
「全員寝てるか、石になってるよ。……で、ここでおままごとはお終いだ。年貢の納め時だぞ」
俺が冷徹に告げると、ロズワールは一瞬顔を引きつらせたが、すぐに狂気じみた笑みを浮かべた。
「クックック……そうか、裏ギルドの差し金か。私を消そうというのか? だが、遅かったな!」
ロズワールは手元のレバーを引いた。
プシュゥゥゥ……!
カプセルのガラスが割れ、中から液体と共に怪物が溢れ出した。
それは、ライオンの上半身に蛇の尾、そしてドラゴンの翼を持つ異形の合成獣(キメラ)だった。
しかも一体ではない。三体同時に解き放たれた。
「行け、我が最高傑作『キメラ・ソルジャー』よ! 侵入者を食い殺せ!」
「グルルルルァァァッ!!」
キメラたちが咆哮し、俺たちに飛びかかってくる。
その速度と圧力は、Sランク魔物に匹敵する。
「アリシア、結界!」
「はいッ! 『ダーク・シールド』!」
アリシアが黒い障壁を展開する。
キメラの爪が障壁と衝突し、火花を散らす。
「ふん、所詮は紛い物か」
セリスが前に出る。
彼女は武器を持たず、素手でキメラの一体に向かっていった。
「セリス様、危ない!」
「問題ない」
キメラが巨大な顎を開けてセリスに噛みつく。
だが、セリスはその鼻先に掌を当てた。
「魔族の誇りを汚した罪、その身で償え」
ドォォォォンッ!!
衝撃波が炸裂した。
セリスの掌から放たれた圧縮魔力が、キメラの頭部を一瞬で消し飛ばした。
首から下だけになった巨体が、ドサリと崩れ落ちる。
「な、なんだと……!? 私の最高傑作が、一撃で!?」
ロズワールが目を剥く。
「残り二体だ。アリシア、右をやれ。左は俺がもらう」
「はいっ!」
アリシアが杖を振るう。
「『カース・バインド(呪縛の鎖)』!」
黒い鎖が地面から伸び、右側のキメラを拘束する。
動きを封じられたキメラに対し、彼女は容赦なく追撃の魔法を放つ。
「『ライフ・ドレイン』!」
キメラの巨体が急速に干からびていく。
生命力を吸い尽くされ、ミイラのように枯れ果てて絶命した。
残る一体。
俺の目の前に迫るキメラは、口から炎を吐こうとしていた。
「遅い」
俺はその口の中に手を突っ込んだ。
「ギャッ……!?」
「お前の中の『キメラ因子』、ちょっと書き換えさせてもらうぞ」
スキル発動、『生体編集』。
対象:キメラの遺伝子構造。
変更:【細胞の自己崩壊(アポトーシス)を即時実行】
「ガ……ガアアアアッ!?」
俺が手を引き抜くと、キメラは苦しみだした。
その体がドロドロと溶け始め、細胞レベルで崩壊していく。
数秒後には、ただの汚泥と化した。
「ひッ……ひぃぃぃッ!!」
ロズワールが腰を抜かして後ずさりする。
自慢の護衛たちが、ものの数分で全滅させられたのだ。
「ば、化け物……! お前たち、人間じゃない……!」
「お褒めの言葉と受け取っておくよ」
俺はロズワールに歩み寄った。
彼は机の下から何かを取り出そうとする。
魔導銃か、あるいは通信機か。
だが、俺が睨んだ瞬間、彼の手は空中で硬直した。
「あ……うご……動かない!?」
「『麻痺の呪い』だ。指一本動かせないぞ」
俺は彼の襟首を掴み、引きずり出した。
「た、助けてくれ! 金ならある! 地位もやろう! だから命だけは……!」
「命乞いか。散々、他人の命を弄んでおいて、自分の番になったらそれか?」
セリスが冷たい目で見下ろす。
その背後には、檻から解放された魔族の子供たちが、恨めしそうにロズワールを見つめていた。
「安心しろ、すぐには殺さない」
俺はロズワールを実験台の上に放り投げた。
「お前には、ここで犯した罪の重さを理解してもらう必要がある」
俺は右手をかざした。
スキル発動、『感覚編集』。
対象:ロズワール。
変更:【痛覚感度:1000倍】【時間感覚:1000倍遅延】
「な、何を……」
「軽くデコピンを一発入れる。……お前にとっては、数時間かけて岩で頭を砕かれ続けるような痛みに感じるだろうな」
俺は人差し指を構えた。
「ま、待て! やめろぉぉぉッ!」
パチン。
俺の指が、彼の額を軽く弾いた。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああッ!!!!」
ロズワールの絶叫が地下室に響き渡った。
彼は泡を吹いてのた打ち回り、あまりの激痛に気絶しようとするが、俺がかけた『覚醒維持』の呪いがそれを許さない。
永遠に続くかのような一瞬の地獄。
数分後(彼にとっては数日分)、ようやく痛みが引いた頃には、ロズワールは完全に精神が崩壊し、廃人のようになっていた。
「う……あ……あぅ……」
「まだだ。これで終わりじゃない」
俺は懐から水晶玉を取り出した。
これは『記録の魔道具』だ。
ここまでの彼の自白と、実験室の惨状、そして裏帳簿の映像を全て記録してある。
「この証拠を、国王陛下と騎士団に提出する。お前はこれから、国家反逆罪と人道に対する罪で裁かれることになる」
社会的な死。
貴族としての地位も名誉も剥奪され、公開処刑台に送られる未来が確定した。
「そ、そんな……私の研究が……私の地位が……」
「地獄で続きをやれ。……もっとも、地獄の鬼たちがお前を受け入れればの話だが」
俺は最後に、彼の心臓に手を当てた。
「これが仕上げだ」
依頼内容は『呪殺』。
そして俺の宣言は『心臓を止める』こと。
社会的に殺した後は、物理的に終わらせる。
スキル発動、『遅延性・心停止』。
設定時間:【公開処刑の断頭台に上がった瞬間】
「お前の心臓は、処刑の日まで動く。だが、処刑台の上で首を斬られる前に、恐怖の中で止まるようにセットしておいた」
「ひッ……」
「それまで、牢獄の中で死の恐怖に怯えながら過ごすんだな」
俺は手を離した。
ロズワールは完全に虚脱し、床に突っ伏して動かなくなった。
殺してはいないが、生きてはいない。
生ける屍として、残りの時間を恐怖と共に過ごすのだ。
「……終わったな」
セリスがふぅと息を吐いた。
彼女の怒りも、少しは収まったようだ。
「子供たちはどうする?」
「ガレイン団長に連絡してある。すぐに保護部隊が来るはずだ。……まあ、セリスの同族に関しては、俺たちが引き取ってもいいが」
「ふむ。魔族の孤児院でも作るか? 悪くない提案だ」
セリスが微笑む。
「アリシア、怪我はないか?」
「はい、大丈夫です! ……少し、怖かったですけど」
アリシアはまだ震える手で杖を握りしめていたが、その表情には達成感があった。
彼女もまた、自らの手で悪を断罪する覚悟を決めたようだ。
◇
数時間後。
王都の空が白み始めた頃、ロズワール邸は近衛騎士団によって完全に制圧された。
証拠の水晶玉を受け取ったガレイン団長は、激怒してロズワールを連行していった。
被害者たちは保護され、俺たちの仕事は完了した。
「いやぁ、お見事ですなぁ」
屋敷の外で待っていたのは、裏ギルドの使い――黒服の男だった。
彼は感心したように拍手を送ってきた。
「正面突破で全滅させ、証拠まで押さえて社会的に抹殺するとは。……我々の予想を遥かに超える手際です」
「約束通り、報酬は弾んでもらうぞ。あと、教会への根回しもな」
「もちろんです。金貨は口座に振り込んでおきました。教会の方も、ロズワールの不祥事に目を向けるよう情報を流しておきましたので、しばらくは貴殿らへの干渉も減るでしょう」
男は深々と頭を下げた。
「これで我々と貴殿は共犯関係……いや、良きビジネスパートナーです。今後とも贔屓に」
男は闇に溶けるように消えていった。
味方にするには油断ならない相手だが、敵に回すよりはマシだろう。
「ふあぁ……。眠いな」
セリスが欠伸をする。
徹夜仕事だったからな。
「帰って寝るか。……今日はもう店じまいだ」
俺たちは朝日を背に、宿へと歩き出した。
王都の影で起きた粛清劇を知る者は少ない。
だが、確実に一つ、世界から悪が消え、俺たちの「最強」への道がまた一歩進んだのだった。
そして、その裏で。
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「ロズワールが消えたか。……まあいい、所詮は捨て駒だ。だが、クロウ……お前の力、想定以上だ。次は『勇者』ではなく、本物の『天使』をぶつけるとしよう」
物語は、人間同士の争いから、神話級の戦いへとシフトしようとしていた。
(続く)
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