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第17話 本戦開始。東の剣豪が放つ『神速の居合』を、俺はあくびしながら素手で止める
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聖戦祭の本戦トーナメント当日。
王都のコロシアムは、予選を遥かに上回る熱気に包まれていた。
予選を勝ち抜いた十六名の精鋭たち。
その頂点を決める戦いが、今まさに始まろうとしている。
「さあ、お待たせいたしました! 聖戦祭本戦、第一回戦の開幕です!」
実況の声が響き渡り、観客席から地響きのような歓声が上がる。
貴賓席には、今日も大聖女エリスが座っている。
その表情は変わらず慈愛に満ちた聖女の仮面を被っているが、俺には分かる。
その瞳の奥で、俺たちをどうやって葬り去るか、冷徹な計算をしていることが。
「まずは第一試合! 『仮面の魔法使い』アリス選手 対 南の『拳聖』バング選手の入場です!」
アリス、こと変装したアリシアが闘技場に入場する。
彼女は俺が用意した漆黒のローブを着込み、顔には白いドミノマスクをつけている。
対するバングは、鋼のような筋肉を持つ老練の格闘家だ。
素手で岩を砕くと噂される武術の達人である。
「クロウ、あのアリシアとかいう小娘、大丈夫か?」
控え室のモニターを見ながら、セリスがポップコーンを頬張りつつ尋ねてくる。
彼女は自分の出番までリラックスモードだ。
「問題ない。あいつはもう、ただの回復役(ヒーラー)じゃないからな」
俺は画面の中のアリシアを見つめた。
彼女の手には、俺が強化改造した杖『堕聖の杖』が握られている。
試合開始のゴングが鳴った。
「ふん! 女子供だからと手加減はせんぞ!」
拳聖バングが瞬時に間合いを詰める。
その踏み込みは音速に近い。
単純な身体能力なら、元聖女のアリシアなど敵ではない。
「『旋風脚』!」
バングの強烈な回し蹴りが、アリシアの細い首を刈り取ろうと迫る。
観客が悲鳴を上げかけたその時。
「……触れないでください」
アリシアが冷徹に呟いた。
「『リフレクト・シールド(反射聖壁)』」
ガキンッ!!
バングの蹴りが、見えない壁に阻まれた。
いや、ただ阻まれただけではない。
蹴った威力がそのまま倍になってバング自身に跳ね返ったのだ。
「ぐおっ……!? 足が……!」
バングがよろめく。
アリシアの展開した盾は、俺が『編集』で付与した物理反射機能付きだ。
「隙ありです。『パラライズ・バレット(麻痺の光弾)』!」
アリシアが杖を突き出すと、紫色の光弾が連射された。
バングは達人の動きで回避しようとするが、光弾はまるで意志を持つかのように軌道を変え、執拗に彼を追いかける。
誘導弾だ。
「ぬうぅッ! 小賢しい!」
バングが拳圧で光弾を撃ち落とすが、その隙にアリシアは詠唱を完了していた。
「眠りなさい……『スリープ・ミスト・バースト』!」
闘技場全体を覆うほどの濃密な紫煙が爆発的に広がる。
バングは息を止め、闘気で霧を払おうとしたが、この霧は皮膚呼吸からも浸透する強力な睡眠毒(もちろん非致死性)だ。
「な……ん……だ……これ……は……」
数秒後。
拳聖バングは白目を剥き、大の字になっていびきをかき始めた。
「勝者! アリス選手!」
会場がどよめく。
魔法使いが、近接最強と言われる拳聖を、指一本触れさせずに完封したのだ。
アリシアは静かに一礼し、退場していく。
その背中は、かつての守られるだけの聖女ではなく、一人の戦士としての風格を漂わせていた。
「ふむ、やるではないか」
セリスがニヤリと笑う。
これでまずは一勝。
◇
続く第二試合。
セリスの出番だ。
「第二試合! 謎の美少女格闘家、セリーヌ選手 対 北の『氷の魔女』フリージア選手!」
セリスもまた、『セリーヌ』という偽名で参加している。
対戦相手のフリージアは、氷魔法のスペシャリスト。
フィールド全体を凍りつかせ、絶対零度の世界を作り出す強敵だ。
「あら、可愛いお嬢さんね。凍らせて飾っておきたくなるわ」
フリージアが冷ややかな笑みを浮かべ、杖を振るう。
闘技場の地面が一瞬で氷結し、鋭利な氷の槍が無数に隆起した。
「『ダイヤモンド・ダスト』!」
微細な氷の粒子が舞い、セリスを包み込む。
吸い込めば肺が凍りつき、触れれば皮膚が壊死する死の吹雪。
だが、セリスはあくびをした。
「ぬるいな」
彼女が一歩踏み出す。
パキィィィンッ!
それだけで、迫りくる氷の槍が粉々に砕け散った。
魔法による破壊ではない。
彼女から溢れ出る圧倒的な魔力密度が、物理的に氷を圧壊させたのだ。
「なっ……!?」
フリージアが目を見開く。
「氷遊びは終わりか? なら、次は我の番だな」
セリスが右手を軽く握り、虚空を殴った。
対象はフリージアではない。
彼女の少し横の空間だ。
ドゴォォォォォォォォンッ!!
空気が爆縮し、衝撃波がカノン砲のように突き抜けた。
フリージアの横を通り過ぎた衝撃波は、そのまま闘技場の壁を粉砕し、場外へ突き抜けて空の雲を散らした。
「ヒッ……!?」
フリージアは直撃していない。
だが、横を通り過ぎた風圧だけで、彼女のローブはズタズタに裂け、杖は折れ、腰が抜けて立てなくなっていた。
もし直撃していたら、細胞の一つも残らず消滅していただろう。
「……降参するか?」
セリスが首を傾げて尋ねる。
「こ、こ……降参しますぅぅぅッ!!」
フリージアは涙目で絶叫し、土下座した。
圧倒的暴力。
魔王の娘の前では、Aランク冒険者など赤子同然だ。
「勝者! セリーヌ選手!」
観客席は静まり返った後、爆発的な歓声に包まれた。
「なんだあの威力!?」「壁がなくなったぞ!」「可愛いくせにゴリラかよ!」
失礼な声も聞こえるが、セリスは満足げに手を振って戻ってきた。
「ふん、準備運動にもならん」
これで俺たちのチームは全員初戦突破だ。
残るは俺の番。
◇
「第四試合! 予選を全て瞬殺で勝ち上がった『死神』クロウ選手 対 東の国から来た剣豪、ムサシ選手の入場です!」
俺が闘技場に出ると、歓声と悲鳴が入り混じるいつもの光景。
対するムサシは、着流しに二本の刀を差した、いかにもサムライといった風貌の男だった。
無精髭を生やし、どこか飄々とした雰囲気だが、その眼光は鋭い。
彼からは、これまでの対戦相手とは違う、研ぎ澄まされた「気」を感じる。
「拙者がムサシでござる。……死神殿、噂はかねがね」
ムサシが静かに頭を下げる。
礼儀正しい。
「クロウだ。……アンタ、強そうだな」
「いやいや、拙者など田舎の剣術家でござるよ。……ただ、少しばかり『斬る』ことには自信がありましてな」
ムサシが鯉口を切る。
その動作に、一切の無駄がない。
自然体でありながら、いつでも抜刀できる構え。
達人だ。
「始め!」
ゴングが鳴る。
ムサシの気配が消えた。
「『縮地』」
瞬きする間に間合いが詰められる。
俺の目の前に現れたムサシの手元で、刀が煌めいた。
「『神速・燕返し』」
目に見えない斬撃。
下から上へ、そして返す刀で上から下へ。
回避不能の二連撃が、俺を十字に切り裂こうとする。
速い。
カイルの聖剣による加速とは違う、技術と鍛錬によって極限まで高められた純粋な速度。
俺の動体視力でも、刀身が霞んで見えるほどだ。
だが。
「……遅いな」
カキンッ。
カキンッ。
乾いた金属音が二回響いた。
「……な?」
ムサシが動きを止め、目を見開いた。
彼の放った神速の斬撃は、俺の左右の人差し指と中指によって、それぞれ挟まれて止められていた。
真剣白刃取り。
それも、二刀同時だ。
「馬鹿な……!? 拙者の燕返しを、指先だけで……!?」
「いい太刀筋だ。技術点は満点だな。……でも、俺には届かない」
俺は挟んだ刀を離さず、ニヤリと笑った。
「せっかくだ、少し『手入れ』をしてやろう」
スキル発動、『物質編集』。
対象:ムサシの愛刀『兼定』と『国綱』。
変更内容:【材質:ゴム】【切れ味:ゼロ】
「ぬんっ!」
俺が指に力を込めると、刀身がグニャリと曲がった。
折れたのではない。
まるでゴムホースのように、ふにゃふにゃになったのだ。
「え……?」
ムサシが慌てて刀を引き抜き、構え直そうとする。
だが、彼の手にある名刀は、だらりと垂れ下がっていた。
振ってみると、ボヨンボヨンと情けない音を立てて揺れる。
「な、なんだこれは!? 拙者の名刀が……昆布のように!?」
ムサシが顔面蒼白になる。
武士の魂である刀が、バラエティ番組の小道具みたいになってしまったのだから無理もない。
「安心してくれ、試合が終わったら直してやる。……で、どうする? それで叩かれても、マッサージにしかならないぞ」
俺が挑発すると、ムサシはガクリと膝をついた。
「……参った。完敗でござる」
ムサシは刀を収め(収めるのも一苦労だったが)、深々と頭を下げた。
「技を見切られ、武器を無力化され……これ以上戦う意味はござらん。死神殿、貴殿はまさに規格外だ」
「物分かりが良くて助かるよ」
「勝者! クロウ選手!」
またしても俺の圧勝。
観客席からは「また変なことしたぞ!」「刀をゴムに変えたのか!?」とどよめきが起こる。
俺はムサシに近寄り、彼の刀に触れて元に戻してやった。
「いい腕だったよ。刀、大事にしな」
「かたじけない……。この借りは、いつか酒で返させてもらうでござる」
ムサシは爽やかに笑って去っていった。
強者との清々しい交流。
まあ、こういうのも悪くない。
◇
そして、第一回戦最後の試合。
注目の一戦だ。
「第八試合! 謎の黒鎧! 『黒騎士』ゼファー選手 対 王国騎士団のエース、『疾風の槍』ランスロット選手の入場です!」
黒騎士ゼファー。
予選を一撃で終わらせた怪物が、ゆっくりと入場してくる。
その全身を覆う漆黒の鎧からは、生気を感じない。
ただ、冷たく無機質な殺意だけが漂っている。
対するランスロットは、ガレイン騎士団長の部下であり、王都でも五本の指に入る槍の名手だ。
白銀の鎧に身を包み、気合十分といった様子だ。
「正体不明の輩が……騎士団の威信にかけて、ここで止めてみせる!」
ランスロットが槍を構える。
「始め!」
ランスロットが突進した。
その二つ名の通り、疾風の突き。
一秒間に数十発の連撃を繰り出す高速槍術だ。
「『百烈突き』!」
穂先が雨のようにゼファーに降り注ぐ。
だが、ゼファーは動かない。
避ける素振りすら見せず、ただ直立したままだ。
カンカンカンカンッ!!
無数の突きが黒い鎧に当たり、火花を散らす。
だが、傷一つついていない。
いや、衝撃すら吸収されているようだ。
「なっ……硬い!? オリハルコンか!?」
ランスロットが驚愕する。
その隙を、ゼファーは見逃さなかった。
ゆっくりと、しかし不可避のタイミングで、黒い剣を抜き放つ。
ズンッ。
ただの一振り。
派手な技名もない、単純な唐竹割り。
だが、その速度と重さは異常だった。
ランスロットが咄嗟に槍を掲げてガードするが――。
バキィィィンッ!!
ミスリル製の槍が、枯れ枝のように粉砕された。
そして、剣の勢いは止まらず、ランスロットの鎧ごと肩口を深々と切り裂いた。
「ぐあぁぁぁぁぁっ!!」
鮮血が噴き出す。
ランスロットが吹き飛び、壁に激突して動かなくなった。
一撃。
またしても一撃だ。
しかも、今回は相手の武器ごと防具を破壊している。
「……勝者! ゼファー選手!」
審判の声が震えている。
会場も静まり返った。
強すぎる。
俺やセリスの強さとは違う、不気味で底知れない強さ。
ゼファーは倒れたランスロットを見下ろしもしない。
ただ、くるりと踵を返し、退場口へ向かう。
その際、貴賓席にいる俺の方を一瞬だけ見上げた気がした。
兜の奥の暗闇が、俺を標的としてロックオンしたように。
「……なるほど。メルキセデクの言った通り、中身は空っぽだな」
俺は控え室のモニターを見ながら呟いた。
ゼファーの動きには、感情の揺れがない。
躊躇いも、慢心も、恐怖もない。
ただ効率的に相手を破壊することだけをプログラムされた機械だ。
「マスター。解析が完了しました」
後ろで控えていたメルキセデクが、タブレット端末(俺が前世の知識で作らせた魔導具)を見せてくる。
「あの鎧の素材は、天界特製の『神鋼(アダマンタイト)』。魔法耐性はほぼ完璧、物理強度も最高レベルです。さらに、内部には『戦闘学習型AI』のような疑似魂が搭載されています」
「学習型か。戦えば戦うほど強くなるってわけだな」
「はい。先ほどの試合で、ランスロットの槍術データは既に解析・吸収されました。……決勝でマスターと当たる頃には、ここまでの全選手の技をマスターしている可能性があります」
厄介な相手だ。
だが、所詮はプログラム。
俺の『編集』スキルの前では、バグだらけの不良品に過ぎない。
「上等だ。全部学習させてやれ。……その上で、理解不能な『バグ』を叩き込んでやる」
俺はニヤリと笑った。
◇
その日の夜。
全ての試合が終わり、観客が帰った後の闘技場。
誰もいないはずのフィールドに、一人の人影があった。
大聖女エリスだ。
彼女は月の光の下、破壊された壁や地面を見つめていた。
「……クロウ。やはり貴方は危険ですわ」
彼女の背後に、音もなく黒騎士ゼファーが現れ、跪いた。
「ゼファー。調整は順調ですか?」
『……肯定。戦闘データ蓄積率、40%。……死神クロウノ解析、進行中』
ゼファーから、機械のような合成音声が発せられた。
「よろしい。明日の準決勝、そして決勝……。貴方の真の力を解放なさい」
エリスは懐から、禍々しく輝く赤い宝石を取り出した。
『賢者の石』。
いや、それはもっとおぞましい、無数の魂を凝縮して作られた禁断の動力炉だ。
「これを組み込めば、貴方は神にも届く力を得る。……あの忌々しい死神を、その仲間ごと消滅させなさい」
『……了解(ラジャー)。……殲滅モード、待機』
ゼファーが宝石を受け取り、胸部の装甲を開いて埋め込む。
ドクン、ドクンと、鎧全体が脈動を始めた。
溢れ出る魔力が、大気をどす黒く染めていく。
「楽しみですわ……。明日のフィナーレが」
エリスの冷酷な笑い声が、夜の闘技場に響き渡った。
◇
翌日。
準決勝。
俺の相手は、優勝候補の一角と言われていた『竜騎士』だったが、開始3秒で俺が彼の飛竜を『編集』でスズメサイズに変えてしまい、戦意喪失させて勝利した。
一方、反対のブロックでは、セリス対ゼファーの試合が行われようとしていた。
事実上の決勝戦とも言えるカードだ。
「第二試合! 魔王級の強さを見せる美少女、セリーヌ選手 対 無敗の殺戮兵器、黒騎士ゼファー選手!」
セリスが闘技場に立つ。
彼女の表情はいつになく真剣だ。
「……ほう。昨日はただの空っぽだったが、今日は何か詰め込んできたな?」
セリスがゼファーを見据える。
ゼファーの全身から、赤い蒸気が立ち昇っている。
エリスが渡した動力炉の影響だ。
『……ターゲット、セリーヌ。……魔族反応、検知。……脅威度、SS。……排除スル』
ゼファーが剣を抜く。
その剣もまた、赤く変色し、禍々しいオーラを放っている。
「面白い。我を排除できるものならやってみろ!」
セリスが魔力を解放する。
銀髪が逆立ち、背後に巨大な黒竜の幻影が浮かび上がる。
「試合開始!」
ドォォォォォォンッ!!
ゴングと同時に、闘技場が崩壊した。
二人の激突。
その衝撃波だけで、結界が悲鳴を上げ、観客席の帽子が吹き飛ぶ。
ゼファーの剣と、セリスの拳がぶつかり合う。
互角。
いや、ゼファーが押しているか?
動力炉によるブーストがかかった黒騎士の出力は、封印が完全には解けていない今のセリスを僅かに上回っていた。
「くっ、やるな……! ただの人形風情が!」
セリスがバックステップで距離を取る。
ゼファーは追撃の手を緩めない。
背中からブースターのように炎を噴射し、超高速で斬りかかる。
『……解析完了。……パターンB、実行』
ゼファーの動きが変わった。
セリスの攻撃パターンを完全に読み切り、カウンターを合わせ始める。
「ぐぅっ……!?」
セリスの拳を受け流し、ゼファーの剣が彼女のわき腹を掠めた。
鮮血が舞う。
「セリス!」
俺は控え室で立ち上がった。
まずい。
あの黒騎士、ただ強いだけじゃない。
相手に合わせて進化している。
長期戦になればなるほど不利だ。
「……クロウよ、心配無用だ」
セリスの声が、念話で届いた。
「こやつ、確かに強い。……だが、我も魔王の娘だ。ここらで『本気』の一部を見せてやろう」
セリスがニヤリと笑った。
彼女の瞳が、真紅に輝く。
「『魔王武装・煉獄の爪(ヘル・クロー)』」
セリスの両手が、炎を纏った巨大な爪へと変化した。
魔力による具現化ではない。
彼女自身の肉体変異だ。
「さあ、ダンスの時間だ。……ついてこれるか?」
第二ラウンド開始。
魔王の爪と、神の兵器。
人知を超えた戦いが、コロシアムを揺るがす。
(続く)
王都のコロシアムは、予選を遥かに上回る熱気に包まれていた。
予選を勝ち抜いた十六名の精鋭たち。
その頂点を決める戦いが、今まさに始まろうとしている。
「さあ、お待たせいたしました! 聖戦祭本戦、第一回戦の開幕です!」
実況の声が響き渡り、観客席から地響きのような歓声が上がる。
貴賓席には、今日も大聖女エリスが座っている。
その表情は変わらず慈愛に満ちた聖女の仮面を被っているが、俺には分かる。
その瞳の奥で、俺たちをどうやって葬り去るか、冷徹な計算をしていることが。
「まずは第一試合! 『仮面の魔法使い』アリス選手 対 南の『拳聖』バング選手の入場です!」
アリス、こと変装したアリシアが闘技場に入場する。
彼女は俺が用意した漆黒のローブを着込み、顔には白いドミノマスクをつけている。
対するバングは、鋼のような筋肉を持つ老練の格闘家だ。
素手で岩を砕くと噂される武術の達人である。
「クロウ、あのアリシアとかいう小娘、大丈夫か?」
控え室のモニターを見ながら、セリスがポップコーンを頬張りつつ尋ねてくる。
彼女は自分の出番までリラックスモードだ。
「問題ない。あいつはもう、ただの回復役(ヒーラー)じゃないからな」
俺は画面の中のアリシアを見つめた。
彼女の手には、俺が強化改造した杖『堕聖の杖』が握られている。
試合開始のゴングが鳴った。
「ふん! 女子供だからと手加減はせんぞ!」
拳聖バングが瞬時に間合いを詰める。
その踏み込みは音速に近い。
単純な身体能力なら、元聖女のアリシアなど敵ではない。
「『旋風脚』!」
バングの強烈な回し蹴りが、アリシアの細い首を刈り取ろうと迫る。
観客が悲鳴を上げかけたその時。
「……触れないでください」
アリシアが冷徹に呟いた。
「『リフレクト・シールド(反射聖壁)』」
ガキンッ!!
バングの蹴りが、見えない壁に阻まれた。
いや、ただ阻まれただけではない。
蹴った威力がそのまま倍になってバング自身に跳ね返ったのだ。
「ぐおっ……!? 足が……!」
バングがよろめく。
アリシアの展開した盾は、俺が『編集』で付与した物理反射機能付きだ。
「隙ありです。『パラライズ・バレット(麻痺の光弾)』!」
アリシアが杖を突き出すと、紫色の光弾が連射された。
バングは達人の動きで回避しようとするが、光弾はまるで意志を持つかのように軌道を変え、執拗に彼を追いかける。
誘導弾だ。
「ぬうぅッ! 小賢しい!」
バングが拳圧で光弾を撃ち落とすが、その隙にアリシアは詠唱を完了していた。
「眠りなさい……『スリープ・ミスト・バースト』!」
闘技場全体を覆うほどの濃密な紫煙が爆発的に広がる。
バングは息を止め、闘気で霧を払おうとしたが、この霧は皮膚呼吸からも浸透する強力な睡眠毒(もちろん非致死性)だ。
「な……ん……だ……これ……は……」
数秒後。
拳聖バングは白目を剥き、大の字になっていびきをかき始めた。
「勝者! アリス選手!」
会場がどよめく。
魔法使いが、近接最強と言われる拳聖を、指一本触れさせずに完封したのだ。
アリシアは静かに一礼し、退場していく。
その背中は、かつての守られるだけの聖女ではなく、一人の戦士としての風格を漂わせていた。
「ふむ、やるではないか」
セリスがニヤリと笑う。
これでまずは一勝。
◇
続く第二試合。
セリスの出番だ。
「第二試合! 謎の美少女格闘家、セリーヌ選手 対 北の『氷の魔女』フリージア選手!」
セリスもまた、『セリーヌ』という偽名で参加している。
対戦相手のフリージアは、氷魔法のスペシャリスト。
フィールド全体を凍りつかせ、絶対零度の世界を作り出す強敵だ。
「あら、可愛いお嬢さんね。凍らせて飾っておきたくなるわ」
フリージアが冷ややかな笑みを浮かべ、杖を振るう。
闘技場の地面が一瞬で氷結し、鋭利な氷の槍が無数に隆起した。
「『ダイヤモンド・ダスト』!」
微細な氷の粒子が舞い、セリスを包み込む。
吸い込めば肺が凍りつき、触れれば皮膚が壊死する死の吹雪。
だが、セリスはあくびをした。
「ぬるいな」
彼女が一歩踏み出す。
パキィィィンッ!
それだけで、迫りくる氷の槍が粉々に砕け散った。
魔法による破壊ではない。
彼女から溢れ出る圧倒的な魔力密度が、物理的に氷を圧壊させたのだ。
「なっ……!?」
フリージアが目を見開く。
「氷遊びは終わりか? なら、次は我の番だな」
セリスが右手を軽く握り、虚空を殴った。
対象はフリージアではない。
彼女の少し横の空間だ。
ドゴォォォォォォォォンッ!!
空気が爆縮し、衝撃波がカノン砲のように突き抜けた。
フリージアの横を通り過ぎた衝撃波は、そのまま闘技場の壁を粉砕し、場外へ突き抜けて空の雲を散らした。
「ヒッ……!?」
フリージアは直撃していない。
だが、横を通り過ぎた風圧だけで、彼女のローブはズタズタに裂け、杖は折れ、腰が抜けて立てなくなっていた。
もし直撃していたら、細胞の一つも残らず消滅していただろう。
「……降参するか?」
セリスが首を傾げて尋ねる。
「こ、こ……降参しますぅぅぅッ!!」
フリージアは涙目で絶叫し、土下座した。
圧倒的暴力。
魔王の娘の前では、Aランク冒険者など赤子同然だ。
「勝者! セリーヌ選手!」
観客席は静まり返った後、爆発的な歓声に包まれた。
「なんだあの威力!?」「壁がなくなったぞ!」「可愛いくせにゴリラかよ!」
失礼な声も聞こえるが、セリスは満足げに手を振って戻ってきた。
「ふん、準備運動にもならん」
これで俺たちのチームは全員初戦突破だ。
残るは俺の番。
◇
「第四試合! 予選を全て瞬殺で勝ち上がった『死神』クロウ選手 対 東の国から来た剣豪、ムサシ選手の入場です!」
俺が闘技場に出ると、歓声と悲鳴が入り混じるいつもの光景。
対するムサシは、着流しに二本の刀を差した、いかにもサムライといった風貌の男だった。
無精髭を生やし、どこか飄々とした雰囲気だが、その眼光は鋭い。
彼からは、これまでの対戦相手とは違う、研ぎ澄まされた「気」を感じる。
「拙者がムサシでござる。……死神殿、噂はかねがね」
ムサシが静かに頭を下げる。
礼儀正しい。
「クロウだ。……アンタ、強そうだな」
「いやいや、拙者など田舎の剣術家でござるよ。……ただ、少しばかり『斬る』ことには自信がありましてな」
ムサシが鯉口を切る。
その動作に、一切の無駄がない。
自然体でありながら、いつでも抜刀できる構え。
達人だ。
「始め!」
ゴングが鳴る。
ムサシの気配が消えた。
「『縮地』」
瞬きする間に間合いが詰められる。
俺の目の前に現れたムサシの手元で、刀が煌めいた。
「『神速・燕返し』」
目に見えない斬撃。
下から上へ、そして返す刀で上から下へ。
回避不能の二連撃が、俺を十字に切り裂こうとする。
速い。
カイルの聖剣による加速とは違う、技術と鍛錬によって極限まで高められた純粋な速度。
俺の動体視力でも、刀身が霞んで見えるほどだ。
だが。
「……遅いな」
カキンッ。
カキンッ。
乾いた金属音が二回響いた。
「……な?」
ムサシが動きを止め、目を見開いた。
彼の放った神速の斬撃は、俺の左右の人差し指と中指によって、それぞれ挟まれて止められていた。
真剣白刃取り。
それも、二刀同時だ。
「馬鹿な……!? 拙者の燕返しを、指先だけで……!?」
「いい太刀筋だ。技術点は満点だな。……でも、俺には届かない」
俺は挟んだ刀を離さず、ニヤリと笑った。
「せっかくだ、少し『手入れ』をしてやろう」
スキル発動、『物質編集』。
対象:ムサシの愛刀『兼定』と『国綱』。
変更内容:【材質:ゴム】【切れ味:ゼロ】
「ぬんっ!」
俺が指に力を込めると、刀身がグニャリと曲がった。
折れたのではない。
まるでゴムホースのように、ふにゃふにゃになったのだ。
「え……?」
ムサシが慌てて刀を引き抜き、構え直そうとする。
だが、彼の手にある名刀は、だらりと垂れ下がっていた。
振ってみると、ボヨンボヨンと情けない音を立てて揺れる。
「な、なんだこれは!? 拙者の名刀が……昆布のように!?」
ムサシが顔面蒼白になる。
武士の魂である刀が、バラエティ番組の小道具みたいになってしまったのだから無理もない。
「安心してくれ、試合が終わったら直してやる。……で、どうする? それで叩かれても、マッサージにしかならないぞ」
俺が挑発すると、ムサシはガクリと膝をついた。
「……参った。完敗でござる」
ムサシは刀を収め(収めるのも一苦労だったが)、深々と頭を下げた。
「技を見切られ、武器を無力化され……これ以上戦う意味はござらん。死神殿、貴殿はまさに規格外だ」
「物分かりが良くて助かるよ」
「勝者! クロウ選手!」
またしても俺の圧勝。
観客席からは「また変なことしたぞ!」「刀をゴムに変えたのか!?」とどよめきが起こる。
俺はムサシに近寄り、彼の刀に触れて元に戻してやった。
「いい腕だったよ。刀、大事にしな」
「かたじけない……。この借りは、いつか酒で返させてもらうでござる」
ムサシは爽やかに笑って去っていった。
強者との清々しい交流。
まあ、こういうのも悪くない。
◇
そして、第一回戦最後の試合。
注目の一戦だ。
「第八試合! 謎の黒鎧! 『黒騎士』ゼファー選手 対 王国騎士団のエース、『疾風の槍』ランスロット選手の入場です!」
黒騎士ゼファー。
予選を一撃で終わらせた怪物が、ゆっくりと入場してくる。
その全身を覆う漆黒の鎧からは、生気を感じない。
ただ、冷たく無機質な殺意だけが漂っている。
対するランスロットは、ガレイン騎士団長の部下であり、王都でも五本の指に入る槍の名手だ。
白銀の鎧に身を包み、気合十分といった様子だ。
「正体不明の輩が……騎士団の威信にかけて、ここで止めてみせる!」
ランスロットが槍を構える。
「始め!」
ランスロットが突進した。
その二つ名の通り、疾風の突き。
一秒間に数十発の連撃を繰り出す高速槍術だ。
「『百烈突き』!」
穂先が雨のようにゼファーに降り注ぐ。
だが、ゼファーは動かない。
避ける素振りすら見せず、ただ直立したままだ。
カンカンカンカンッ!!
無数の突きが黒い鎧に当たり、火花を散らす。
だが、傷一つついていない。
いや、衝撃すら吸収されているようだ。
「なっ……硬い!? オリハルコンか!?」
ランスロットが驚愕する。
その隙を、ゼファーは見逃さなかった。
ゆっくりと、しかし不可避のタイミングで、黒い剣を抜き放つ。
ズンッ。
ただの一振り。
派手な技名もない、単純な唐竹割り。
だが、その速度と重さは異常だった。
ランスロットが咄嗟に槍を掲げてガードするが――。
バキィィィンッ!!
ミスリル製の槍が、枯れ枝のように粉砕された。
そして、剣の勢いは止まらず、ランスロットの鎧ごと肩口を深々と切り裂いた。
「ぐあぁぁぁぁぁっ!!」
鮮血が噴き出す。
ランスロットが吹き飛び、壁に激突して動かなくなった。
一撃。
またしても一撃だ。
しかも、今回は相手の武器ごと防具を破壊している。
「……勝者! ゼファー選手!」
審判の声が震えている。
会場も静まり返った。
強すぎる。
俺やセリスの強さとは違う、不気味で底知れない強さ。
ゼファーは倒れたランスロットを見下ろしもしない。
ただ、くるりと踵を返し、退場口へ向かう。
その際、貴賓席にいる俺の方を一瞬だけ見上げた気がした。
兜の奥の暗闇が、俺を標的としてロックオンしたように。
「……なるほど。メルキセデクの言った通り、中身は空っぽだな」
俺は控え室のモニターを見ながら呟いた。
ゼファーの動きには、感情の揺れがない。
躊躇いも、慢心も、恐怖もない。
ただ効率的に相手を破壊することだけをプログラムされた機械だ。
「マスター。解析が完了しました」
後ろで控えていたメルキセデクが、タブレット端末(俺が前世の知識で作らせた魔導具)を見せてくる。
「あの鎧の素材は、天界特製の『神鋼(アダマンタイト)』。魔法耐性はほぼ完璧、物理強度も最高レベルです。さらに、内部には『戦闘学習型AI』のような疑似魂が搭載されています」
「学習型か。戦えば戦うほど強くなるってわけだな」
「はい。先ほどの試合で、ランスロットの槍術データは既に解析・吸収されました。……決勝でマスターと当たる頃には、ここまでの全選手の技をマスターしている可能性があります」
厄介な相手だ。
だが、所詮はプログラム。
俺の『編集』スキルの前では、バグだらけの不良品に過ぎない。
「上等だ。全部学習させてやれ。……その上で、理解不能な『バグ』を叩き込んでやる」
俺はニヤリと笑った。
◇
その日の夜。
全ての試合が終わり、観客が帰った後の闘技場。
誰もいないはずのフィールドに、一人の人影があった。
大聖女エリスだ。
彼女は月の光の下、破壊された壁や地面を見つめていた。
「……クロウ。やはり貴方は危険ですわ」
彼女の背後に、音もなく黒騎士ゼファーが現れ、跪いた。
「ゼファー。調整は順調ですか?」
『……肯定。戦闘データ蓄積率、40%。……死神クロウノ解析、進行中』
ゼファーから、機械のような合成音声が発せられた。
「よろしい。明日の準決勝、そして決勝……。貴方の真の力を解放なさい」
エリスは懐から、禍々しく輝く赤い宝石を取り出した。
『賢者の石』。
いや、それはもっとおぞましい、無数の魂を凝縮して作られた禁断の動力炉だ。
「これを組み込めば、貴方は神にも届く力を得る。……あの忌々しい死神を、その仲間ごと消滅させなさい」
『……了解(ラジャー)。……殲滅モード、待機』
ゼファーが宝石を受け取り、胸部の装甲を開いて埋め込む。
ドクン、ドクンと、鎧全体が脈動を始めた。
溢れ出る魔力が、大気をどす黒く染めていく。
「楽しみですわ……。明日のフィナーレが」
エリスの冷酷な笑い声が、夜の闘技場に響き渡った。
◇
翌日。
準決勝。
俺の相手は、優勝候補の一角と言われていた『竜騎士』だったが、開始3秒で俺が彼の飛竜を『編集』でスズメサイズに変えてしまい、戦意喪失させて勝利した。
一方、反対のブロックでは、セリス対ゼファーの試合が行われようとしていた。
事実上の決勝戦とも言えるカードだ。
「第二試合! 魔王級の強さを見せる美少女、セリーヌ選手 対 無敗の殺戮兵器、黒騎士ゼファー選手!」
セリスが闘技場に立つ。
彼女の表情はいつになく真剣だ。
「……ほう。昨日はただの空っぽだったが、今日は何か詰め込んできたな?」
セリスがゼファーを見据える。
ゼファーの全身から、赤い蒸気が立ち昇っている。
エリスが渡した動力炉の影響だ。
『……ターゲット、セリーヌ。……魔族反応、検知。……脅威度、SS。……排除スル』
ゼファーが剣を抜く。
その剣もまた、赤く変色し、禍々しいオーラを放っている。
「面白い。我を排除できるものならやってみろ!」
セリスが魔力を解放する。
銀髪が逆立ち、背後に巨大な黒竜の幻影が浮かび上がる。
「試合開始!」
ドォォォォォォンッ!!
ゴングと同時に、闘技場が崩壊した。
二人の激突。
その衝撃波だけで、結界が悲鳴を上げ、観客席の帽子が吹き飛ぶ。
ゼファーの剣と、セリスの拳がぶつかり合う。
互角。
いや、ゼファーが押しているか?
動力炉によるブーストがかかった黒騎士の出力は、封印が完全には解けていない今のセリスを僅かに上回っていた。
「くっ、やるな……! ただの人形風情が!」
セリスがバックステップで距離を取る。
ゼファーは追撃の手を緩めない。
背中からブースターのように炎を噴射し、超高速で斬りかかる。
『……解析完了。……パターンB、実行』
ゼファーの動きが変わった。
セリスの攻撃パターンを完全に読み切り、カウンターを合わせ始める。
「ぐぅっ……!?」
セリスの拳を受け流し、ゼファーの剣が彼女のわき腹を掠めた。
鮮血が舞う。
「セリス!」
俺は控え室で立ち上がった。
まずい。
あの黒騎士、ただ強いだけじゃない。
相手に合わせて進化している。
長期戦になればなるほど不利だ。
「……クロウよ、心配無用だ」
セリスの声が、念話で届いた。
「こやつ、確かに強い。……だが、我も魔王の娘だ。ここらで『本気』の一部を見せてやろう」
セリスがニヤリと笑った。
彼女の瞳が、真紅に輝く。
「『魔王武装・煉獄の爪(ヘル・クロー)』」
セリスの両手が、炎を纏った巨大な爪へと変化した。
魔力による具現化ではない。
彼女自身の肉体変異だ。
「さあ、ダンスの時間だ。……ついてこれるか?」
第二ラウンド開始。
魔王の爪と、神の兵器。
人知を超えた戦いが、コロシアムを揺るがす。
(続く)
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