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第三章〜世界へと旅立つ〜
第22話 〜ここはどこじゃ?……儂は誰じゃ?……あなたは雷神ラムウです!!〜
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オーアライ街での2週間はすぐに過ぎていった。冒険者ランクもDランク以上は、時間の制限はなく、結果を出せばすぐにでもランクは上がっていく。
そのため、ヒイロもこの二週間でBランク冒険者になっていた。ただその速さは異例の速さと言っていい。ある程度、優秀な冒険者としての才能や天職があれば、パーティーを組むことでBランクまでは、ランクが上がる者はいなくもない。ただそれは長年の本人達の努力と連携の証であり、年月を重ねながら地道にクエストを達成してきた結果でもある。
だが、ヒイロはソロで難なく……ではなく、最速でクエストを達成しており、Bランクへの昇級基準である、Cランククエスト、10回連続達成をたったの10日間で満たしてしまった。それはソロで尚且つ、実力とヒイロだけが持っている転移魔法によって成せることであった。
パーティーでのBランクへの昇級基準は人数分だけの同じ条件であるため、4人パーティーならCランククエストを40回連続達成である。一つのクエストで、移動、情報収集、索敵、討伐までどんなに早くても10日間はかかる。それを休みなく続けても400日はかかるのだ。結果、Bランクに上がれる冒険者は数多くの冒険者でも数%しかなれないのだ。
そしてさらにBランクより上は、完全に個の実力がないとなれないため、貴族やギルドマスターなどからの推薦により、Aランクトーナメントという大会に出て、結果を出さなくてはならなかった。ちなみにそのAランクトーナメントで優勝すればそのままSランクに飛び級できるものの、ヒイロにはもちろん貴族のツテはなく、Bランクでも十分お金を稼げていたため、それ以上の昇級は意識はしていなかった。
「そろそろお金も貯まったし、船に乗るか。」
「わたしは、いつでも大丈夫だよ!ただ、聞いたんだけど最近、船が海の魔物に襲われる事が多くて、戻って来たりそのまま沈んでしまうこともあるそうよ。」
「あぁそれはオレもギルドで聞いた。なんでもSランクの海竜が出るらしくて、ここらへんにいる冒険者じゃ歯が立たないらしい。」
「ヒイロなら倒せるの?」
「うーん、ぶっちゃけ奥の手を使えば多分楽勝だと思うけど、自分でもコントロールが出来ないとかもあるから、難しいと言えば難しい。」
(この前のイフリートみたいなことが起きたら、海竜どころかこの船まで撃沈だもんな……)
「じゃぁ……出会わないことを祈るしかないね。」
「念のため、体力を回復するのと道具を揃えるために、1日休んで明日の朝一の船に乗ろうか?」
「わかった!じゃあ今日中に荷物まとめて、買い出しも終わらせとくね。」
「うん、ありがとう」
次の日の朝、ヒイロ達はナガーサ国行きの船に乗っていた。初めての船に感動してはしゃいでいるミーナを見ているだけでも、連れてきて良かったとヒイロは感じていた。
何事もなく船に乗ってから3時間ほど経った頃、突然、船員の大きな声が船の甲板に響き渡った。
「で、出たぞ!!海竜だぁー。」
船長らしき男が乗客に大声で叫ぶ。
「乗客は船の中へ、船員は逃げる段取りをいそげー!そして、戦える者は船の防衛に力を貸してくれー」
「ヒイロ、どうする?」
「ミーナは船の中へ。オレは海竜をどうにかしてくる。」
「わかったわ。気をつけて。」
ミーナはヒイロの指示通り、船の奥に逃げる。ヒイロはその様子を確認した後、船長らしき男に状況を確認する。
「船長さんか?オレはBランク冒険者だ。今の状況は?」
「海竜は船の前方に3匹。この船より海竜の方が早くて逃げられそうにない。倒せなくてもいい、足止めでもなんでも、どうにか出来そうか?」
「わかった。どうにかするから、あんたや船員達は、すぐにでも、後ろの方へ下がってくれ。」
「大丈夫なのか?……了解した。船長命令だ!今から船員は船の後方に下がれー!あんた名前は?」
「ヒイロだ。」
「ヒイロか、よろしく頼む!」
船長及び船員が後方に下がるのを確認したヒイロは、魔力をためた。
「さてと……まぁ海竜の話が出た時点でフラグは立ってたもんな。仕方ない……海竜ね、まぁ水には雷って相場は決まってるよな。どうかまともな神様であってくれよな!!神獣召喚!いでよ《神獣ラムウ》ー!」
あたりが暗くなると、目の前に異次元ホールが現れ、雷鳴とともにラムウらしき、眉毛と髭が長く伸びた白猿の老人が現れた。
「……、……ここはどこじゃ?……儂は……誰じゃ?」
「えっと……ここは船の上で、あんたの名前はたぶん、ラムウさんだろう。オレはヒイロ、あんたを神獣召喚で呼び出した者だ。」
「儂の名前はラムウ……。……神獣召喚……ヒイロ……!?おぉそうじゃ確かこの前、神シュタイと話したんじゃ!そして儂の名前はラムウ。救世の手助けをしてやるんじゃった!!……そして、貴様は誰じゃ!?」
「あっ……と、その神……シュタイさんに救世を頼まれた……ヒイロで……日下部です!!」
「日下部……ヒイロ……お主が儂を呼び出したのか!!なんじゃそれならば早く言えば良かろう!!年寄りをばかにしおって!!」
(思い出したのか……でも、なんで怒られてる……?てか、シュタイさん……まともな神様いないの!?)
「そうです!俺が呼び出しました!!ラムウさん、敵は前方にいる海竜の群れだどうにか出来る出来ますか??」
「ん……何じゃ、ただの図体がでかいだけの海蛇じゃろうに。まぁ任せておけ……灰燼に帰せ……《雷神の鉄槌》」
ラムウがハンマーのようなステッキを頭上に上げて、そう言い放つと、空を覆うように黒い雲が辺り一面を暗くし、轟音ともに雷雲の中に光が見えたかと思った瞬間、前方に閃光と共に激しい豪雷がいくつも海竜に直撃した。雷雲が消えた跡には、周囲に焦げくさい臭いとともに所々煙が上り、黒焦げになった海竜が目の前に浮かんでいた。
「これで良いかのう。」
「す、すごい。ありがとうラムウさん」
「ふむ……これで帰るとするかのう。」
ラムウが帰ると、隠れていた船長達は、大喜びをしながらヒイロの方に駆け寄ってきていた。
「すごいなアンタ!!あんな魔法?スキル?初めてみたぞ」
「あぁ、まぁ魔法というよりスキルの方が正しいかもしれない。」
「いや、本当にすごい。お前さん、Bランク冒険者なんだろう?Aランクトーナメントに興味はないか?俺はこう見えても、ナガーサ国では有名な船長でな、なんと推薦権を持ってるんだ!」
「興味がないわけじゃないが……。」
「よし!じゃあちょうどナガーサ国の首都タウンセンで、1ヶ月後にAランクトーナメントがある。いつもは推薦を辞退していたが、今回はお前さんの名前を推薦状を書いておくから、絶対に出るんだぞ!そして俺は、お前さんの優勝に全財産をかける!!」
「わ、わかったよ。Aランクになれるのはありがたいし、どうせなら首都の方まで行きたかったしな」
「よぉし、あともう少しで着くからな!野郎ども着港の準備しろー」
「りょーかいしましたー!」
そのため、ヒイロもこの二週間でBランク冒険者になっていた。ただその速さは異例の速さと言っていい。ある程度、優秀な冒険者としての才能や天職があれば、パーティーを組むことでBランクまでは、ランクが上がる者はいなくもない。ただそれは長年の本人達の努力と連携の証であり、年月を重ねながら地道にクエストを達成してきた結果でもある。
だが、ヒイロはソロで難なく……ではなく、最速でクエストを達成しており、Bランクへの昇級基準である、Cランククエスト、10回連続達成をたったの10日間で満たしてしまった。それはソロで尚且つ、実力とヒイロだけが持っている転移魔法によって成せることであった。
パーティーでのBランクへの昇級基準は人数分だけの同じ条件であるため、4人パーティーならCランククエストを40回連続達成である。一つのクエストで、移動、情報収集、索敵、討伐までどんなに早くても10日間はかかる。それを休みなく続けても400日はかかるのだ。結果、Bランクに上がれる冒険者は数多くの冒険者でも数%しかなれないのだ。
そしてさらにBランクより上は、完全に個の実力がないとなれないため、貴族やギルドマスターなどからの推薦により、Aランクトーナメントという大会に出て、結果を出さなくてはならなかった。ちなみにそのAランクトーナメントで優勝すればそのままSランクに飛び級できるものの、ヒイロにはもちろん貴族のツテはなく、Bランクでも十分お金を稼げていたため、それ以上の昇級は意識はしていなかった。
「そろそろお金も貯まったし、船に乗るか。」
「わたしは、いつでも大丈夫だよ!ただ、聞いたんだけど最近、船が海の魔物に襲われる事が多くて、戻って来たりそのまま沈んでしまうこともあるそうよ。」
「あぁそれはオレもギルドで聞いた。なんでもSランクの海竜が出るらしくて、ここらへんにいる冒険者じゃ歯が立たないらしい。」
「ヒイロなら倒せるの?」
「うーん、ぶっちゃけ奥の手を使えば多分楽勝だと思うけど、自分でもコントロールが出来ないとかもあるから、難しいと言えば難しい。」
(この前のイフリートみたいなことが起きたら、海竜どころかこの船まで撃沈だもんな……)
「じゃぁ……出会わないことを祈るしかないね。」
「念のため、体力を回復するのと道具を揃えるために、1日休んで明日の朝一の船に乗ろうか?」
「わかった!じゃあ今日中に荷物まとめて、買い出しも終わらせとくね。」
「うん、ありがとう」
次の日の朝、ヒイロ達はナガーサ国行きの船に乗っていた。初めての船に感動してはしゃいでいるミーナを見ているだけでも、連れてきて良かったとヒイロは感じていた。
何事もなく船に乗ってから3時間ほど経った頃、突然、船員の大きな声が船の甲板に響き渡った。
「で、出たぞ!!海竜だぁー。」
船長らしき男が乗客に大声で叫ぶ。
「乗客は船の中へ、船員は逃げる段取りをいそげー!そして、戦える者は船の防衛に力を貸してくれー」
「ヒイロ、どうする?」
「ミーナは船の中へ。オレは海竜をどうにかしてくる。」
「わかったわ。気をつけて。」
ミーナはヒイロの指示通り、船の奥に逃げる。ヒイロはその様子を確認した後、船長らしき男に状況を確認する。
「船長さんか?オレはBランク冒険者だ。今の状況は?」
「海竜は船の前方に3匹。この船より海竜の方が早くて逃げられそうにない。倒せなくてもいい、足止めでもなんでも、どうにか出来そうか?」
「わかった。どうにかするから、あんたや船員達は、すぐにでも、後ろの方へ下がってくれ。」
「大丈夫なのか?……了解した。船長命令だ!今から船員は船の後方に下がれー!あんた名前は?」
「ヒイロだ。」
「ヒイロか、よろしく頼む!」
船長及び船員が後方に下がるのを確認したヒイロは、魔力をためた。
「さてと……まぁ海竜の話が出た時点でフラグは立ってたもんな。仕方ない……海竜ね、まぁ水には雷って相場は決まってるよな。どうかまともな神様であってくれよな!!神獣召喚!いでよ《神獣ラムウ》ー!」
あたりが暗くなると、目の前に異次元ホールが現れ、雷鳴とともにラムウらしき、眉毛と髭が長く伸びた白猿の老人が現れた。
「……、……ここはどこじゃ?……儂は……誰じゃ?」
「えっと……ここは船の上で、あんたの名前はたぶん、ラムウさんだろう。オレはヒイロ、あんたを神獣召喚で呼び出した者だ。」
「儂の名前はラムウ……。……神獣召喚……ヒイロ……!?おぉそうじゃ確かこの前、神シュタイと話したんじゃ!そして儂の名前はラムウ。救世の手助けをしてやるんじゃった!!……そして、貴様は誰じゃ!?」
「あっ……と、その神……シュタイさんに救世を頼まれた……ヒイロで……日下部です!!」
「日下部……ヒイロ……お主が儂を呼び出したのか!!なんじゃそれならば早く言えば良かろう!!年寄りをばかにしおって!!」
(思い出したのか……でも、なんで怒られてる……?てか、シュタイさん……まともな神様いないの!?)
「そうです!俺が呼び出しました!!ラムウさん、敵は前方にいる海竜の群れだどうにか出来る出来ますか??」
「ん……何じゃ、ただの図体がでかいだけの海蛇じゃろうに。まぁ任せておけ……灰燼に帰せ……《雷神の鉄槌》」
ラムウがハンマーのようなステッキを頭上に上げて、そう言い放つと、空を覆うように黒い雲が辺り一面を暗くし、轟音ともに雷雲の中に光が見えたかと思った瞬間、前方に閃光と共に激しい豪雷がいくつも海竜に直撃した。雷雲が消えた跡には、周囲に焦げくさい臭いとともに所々煙が上り、黒焦げになった海竜が目の前に浮かんでいた。
「これで良いかのう。」
「す、すごい。ありがとうラムウさん」
「ふむ……これで帰るとするかのう。」
ラムウが帰ると、隠れていた船長達は、大喜びをしながらヒイロの方に駆け寄ってきていた。
「すごいなアンタ!!あんな魔法?スキル?初めてみたぞ」
「あぁ、まぁ魔法というよりスキルの方が正しいかもしれない。」
「いや、本当にすごい。お前さん、Bランク冒険者なんだろう?Aランクトーナメントに興味はないか?俺はこう見えても、ナガーサ国では有名な船長でな、なんと推薦権を持ってるんだ!」
「興味がないわけじゃないが……。」
「よし!じゃあちょうどナガーサ国の首都タウンセンで、1ヶ月後にAランクトーナメントがある。いつもは推薦を辞退していたが、今回はお前さんの名前を推薦状を書いておくから、絶対に出るんだぞ!そして俺は、お前さんの優勝に全財産をかける!!」
「わ、わかったよ。Aランクになれるのはありがたいし、どうせなら首都の方まで行きたかったしな」
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