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ローウィル子爵領
その10
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カッポカッポカッポ。
のんびり馬に揺られること一時間ほど。
俺の両側には一つがちょっと広めな公園のグラウンドぐらいの花畑がいくつも連なっている、
畑ごとに色が違うんだな。
昔もこうだったろうか?
あんま覚えてないな。
カルギ村はこの畑を抜けた場所にある小さな集落だ。
村よりもその手前に広がる畑の方がはるかに大きい。
「……大きいわねー」
感嘆するアンネローゼの視線の向かう先は俺の頭上よりも高い。
何故ならアンネローゼが見つめているチューリップの花は、その全長が2メートルはあるからである。
見た目も(サイズ以外は)よく似ているし、名前もチューリップだけど、地球のチューリップとは花が咲く季節が異なっているらしい。
まだ寒い冬の終わりだっていうのに、周りの花畑いっぱいに植えられた花はそのどれもが花弁を大きく開いていた。
人の腕ほどもある太くて長い幹の先端はどれも三つに別れていて、その先に赤子の頭ほどの花が咲いている。
それが馬車1台がようやく通れる幅の道を挟んでズラリと並んでいる様は、壮観というよりちょっと圧迫感の方が強い。
少し先に行くと、やたら筋肉ムキムキな数人の村人がチューリップの花を刈っているのが見えた。
でかい鎌を振るっては幹の根元を刈り、刈り取ったチューリップの束を肩に背負っている。
山盛りになっては畑の脇に置かれた木で出来た台車に乗せ、また畑に戻る。
近付いていくにしたがい男たちの「フンッ!フンッ!」という野太い鼻息が聞こえてくる。
「す、て、き」
すぐ後ろからなにやら聞こえてきた気がするが、うん気のせいだな。気のせい気のせい。
「ねえ、何かあったみたいよ!」
身体半分前を歩いていた馬首を振り向かせてアンネローゼが言うのに、俺も頷いた。
後ろにいたヨハンが軽く馬を走らせて俺たちの前に出る。
「様子を見てくるからお嬢様たちはここで待ってて」
そう声を掛けて村人たちの方へ馬を走らせて行った。
村人たちは仕事をやめて道に集まっている。
村の方向から慌てた様子で何かを知らせにきた少年の周りに。
見ているとそのうちの幾人かかこれまた慌てた様子で村の方へ走って行った。
他の者たちも、まだ別の畑に残っている村人たちに声を掛けて回っているようだ。
ヨハンを乗せた馬が村人たち元へ到着し、話をすると、すぐに馬首を戻して戻ってくる。
「村に獣魔が出たわ!子供が襲われて怪我をしたって!」
「そんな……」
アンネローゼの顔色が変わる。
「獣魔って、でも村の周りには柵が」
「兎だったらしいのよ。小さいから隙間を抜けちゃったみたいね。獣魔と気づかなかった子供が近付いていって襲われたみたい。獣魔は丘の方へ逃げたって」
カルギ村は小さく自然に囲まれた集落だ。
付近に獣魔が現れることは有り得るし、これまでもあったはずだ。獣魔でなくても森の獣だって危険はある。
そのため村の周囲には柵が埋められているし、村の特産品である巨大花を収穫する鍛え抜かれた村の男たちによる自警団が見回りもしている。
「観光は中止ね。戻りましょう」
ヨハンの判断は護衛として当然だ。
兎とはいえ、獣魔が出た場所にアンネローゼを行かせるわけにはいかない。
「でも子供が怪我をしたって!獣魔も!」
「貴女が行ってどうするの。心配しなくてもここの住人なら兎くらい自分たちだけで討伐できるわよ。すでに捜索隊を集めてるらしいしね」
「でも怪我したのは子供なのよ!すぐに治療しないと間に合わなくなるわ!」
叫ぶように言葉を返してアンネローゼは手綱を取ろうとしたヨハンの手を馬首を引いて避けると、馬の腹を蹴った。
「貴方『癒し手』でしょう!必要としている人がいるのよ!」
走り出した馬の背でそう怒鳴るアンネローゼに、ヨハンは舌打ちして後を追った。
その背を追いながら俺はヨハンは『癒し手』なのか、と一人納得していた。
伯爵令嬢の護衛にしてはヨハンはさすがに型破りに過ぎると思っていた。
いくら腕がたつにせよ、よく伯爵が雇う気になったな、と。
だけど『癒し手』なら多少言動がアレでも納得がいく。
『癒し手』は光の魔法の使い手だ。
聖魔法とも言われる浄化や治癒魔法の使い手。
戦闘も出来、いざというときは治療も出来る。
なるほど護衛としては相当優秀かも知れない。
村に入り、一件の家の前で俺たちは馬を降りた。
ヨハンはすでに諦めているようだ。
アンネローゼの性格上無理矢理この場を離れようにも説得には時間がかかる。それならさっさと子供を治療してアンネローゼを納得させてから離れた方が早い。
子供は家の中の粗末なベットに寝かされていた。
家の表には村人たちが集まっていて、すぐにこの家に怪我をした子供が運ばれたのだとわかった。
子供は腕に爪で抉られたのだろう切り傷が出来ていた。
傷自体はさして深くも大きくもない。
問題なのはその傷口から徐々に広がっていく『穢れ』。
獣魔はダンジョンの魔物にも地上の獣にもない『穢れ』を持っている。
分かりやすく言うと毒のようなそれは獣魔につけられた傷口から身体に入り込み、細胞を壊死させていく。
そのため獣魔に傷を負わされるとたとえそれがかすり傷でも放っておくとやがて壊死が全身に広がり死に至る。
大人なら一週間ほど。
身体の小さな子供なら持って二日ほど。
村の治癒師らしき老婆が癒しの魔法をかけているようだが。
傷自体は少しずつ塞がっている。
だがそこから広がっていく青紫の痣は止まらない。
普通の治癒魔法では傷は治せても『穢れ』を浄化することができない。
「代わって!私がやるわ!」
強引に割り込んだヨハンが子供の傷口に手を翳すと、その手の周りにきらきらと耀く光の粒が溢れた。
それが青紫の痣、『穢れ』を浄化していく。
見守っていた村人たちの口から安堵の声が次々に洩れる。
これで子供は大丈夫だろう。
『癒し手』であるヨハンなら傷を癒すことも『穢れ』を浄化することもできる。
俺はそれを確信すると、周りに、特にアンネローゼに気付かれないようにそっと後ずさりその場を離れた。
家の外に出ると、捜索隊だろうガタイのやたらいい村の男たちが手に鎌や鉈を持って村の中心に集まっているのが見えた。
これから何組かに別れて丘や森に獣魔の捜索に行くのだ。
「……悪いけど、獲物はもらうよ」
呟いて、獣魔が逃げて行ったという丘の方へ足を向ける。
人目を避けて村の外れに来ると、風の聖霊に尋ねた。
「逃げた獣魔の居場所を教えてくれ。どっちに向かった?」
魔力量の増加と制御を訓練した上に風の聖霊と相性のいい俺だから出来ることだ。
耳許で風が囁く。
それに一つ頷いて、俺は走り出した。
のんびり馬に揺られること一時間ほど。
俺の両側には一つがちょっと広めな公園のグラウンドぐらいの花畑がいくつも連なっている、
畑ごとに色が違うんだな。
昔もこうだったろうか?
あんま覚えてないな。
カルギ村はこの畑を抜けた場所にある小さな集落だ。
村よりもその手前に広がる畑の方がはるかに大きい。
「……大きいわねー」
感嘆するアンネローゼの視線の向かう先は俺の頭上よりも高い。
何故ならアンネローゼが見つめているチューリップの花は、その全長が2メートルはあるからである。
見た目も(サイズ以外は)よく似ているし、名前もチューリップだけど、地球のチューリップとは花が咲く季節が異なっているらしい。
まだ寒い冬の終わりだっていうのに、周りの花畑いっぱいに植えられた花はそのどれもが花弁を大きく開いていた。
人の腕ほどもある太くて長い幹の先端はどれも三つに別れていて、その先に赤子の頭ほどの花が咲いている。
それが馬車1台がようやく通れる幅の道を挟んでズラリと並んでいる様は、壮観というよりちょっと圧迫感の方が強い。
少し先に行くと、やたら筋肉ムキムキな数人の村人がチューリップの花を刈っているのが見えた。
でかい鎌を振るっては幹の根元を刈り、刈り取ったチューリップの束を肩に背負っている。
山盛りになっては畑の脇に置かれた木で出来た台車に乗せ、また畑に戻る。
近付いていくにしたがい男たちの「フンッ!フンッ!」という野太い鼻息が聞こえてくる。
「す、て、き」
すぐ後ろからなにやら聞こえてきた気がするが、うん気のせいだな。気のせい気のせい。
「ねえ、何かあったみたいよ!」
身体半分前を歩いていた馬首を振り向かせてアンネローゼが言うのに、俺も頷いた。
後ろにいたヨハンが軽く馬を走らせて俺たちの前に出る。
「様子を見てくるからお嬢様たちはここで待ってて」
そう声を掛けて村人たちの方へ馬を走らせて行った。
村人たちは仕事をやめて道に集まっている。
村の方向から慌てた様子で何かを知らせにきた少年の周りに。
見ているとそのうちの幾人かかこれまた慌てた様子で村の方へ走って行った。
他の者たちも、まだ別の畑に残っている村人たちに声を掛けて回っているようだ。
ヨハンを乗せた馬が村人たち元へ到着し、話をすると、すぐに馬首を戻して戻ってくる。
「村に獣魔が出たわ!子供が襲われて怪我をしたって!」
「そんな……」
アンネローゼの顔色が変わる。
「獣魔って、でも村の周りには柵が」
「兎だったらしいのよ。小さいから隙間を抜けちゃったみたいね。獣魔と気づかなかった子供が近付いていって襲われたみたい。獣魔は丘の方へ逃げたって」
カルギ村は小さく自然に囲まれた集落だ。
付近に獣魔が現れることは有り得るし、これまでもあったはずだ。獣魔でなくても森の獣だって危険はある。
そのため村の周囲には柵が埋められているし、村の特産品である巨大花を収穫する鍛え抜かれた村の男たちによる自警団が見回りもしている。
「観光は中止ね。戻りましょう」
ヨハンの判断は護衛として当然だ。
兎とはいえ、獣魔が出た場所にアンネローゼを行かせるわけにはいかない。
「でも子供が怪我をしたって!獣魔も!」
「貴女が行ってどうするの。心配しなくてもここの住人なら兎くらい自分たちだけで討伐できるわよ。すでに捜索隊を集めてるらしいしね」
「でも怪我したのは子供なのよ!すぐに治療しないと間に合わなくなるわ!」
叫ぶように言葉を返してアンネローゼは手綱を取ろうとしたヨハンの手を馬首を引いて避けると、馬の腹を蹴った。
「貴方『癒し手』でしょう!必要としている人がいるのよ!」
走り出した馬の背でそう怒鳴るアンネローゼに、ヨハンは舌打ちして後を追った。
その背を追いながら俺はヨハンは『癒し手』なのか、と一人納得していた。
伯爵令嬢の護衛にしてはヨハンはさすがに型破りに過ぎると思っていた。
いくら腕がたつにせよ、よく伯爵が雇う気になったな、と。
だけど『癒し手』なら多少言動がアレでも納得がいく。
『癒し手』は光の魔法の使い手だ。
聖魔法とも言われる浄化や治癒魔法の使い手。
戦闘も出来、いざというときは治療も出来る。
なるほど護衛としては相当優秀かも知れない。
村に入り、一件の家の前で俺たちは馬を降りた。
ヨハンはすでに諦めているようだ。
アンネローゼの性格上無理矢理この場を離れようにも説得には時間がかかる。それならさっさと子供を治療してアンネローゼを納得させてから離れた方が早い。
子供は家の中の粗末なベットに寝かされていた。
家の表には村人たちが集まっていて、すぐにこの家に怪我をした子供が運ばれたのだとわかった。
子供は腕に爪で抉られたのだろう切り傷が出来ていた。
傷自体はさして深くも大きくもない。
問題なのはその傷口から徐々に広がっていく『穢れ』。
獣魔はダンジョンの魔物にも地上の獣にもない『穢れ』を持っている。
分かりやすく言うと毒のようなそれは獣魔につけられた傷口から身体に入り込み、細胞を壊死させていく。
そのため獣魔に傷を負わされるとたとえそれがかすり傷でも放っておくとやがて壊死が全身に広がり死に至る。
大人なら一週間ほど。
身体の小さな子供なら持って二日ほど。
村の治癒師らしき老婆が癒しの魔法をかけているようだが。
傷自体は少しずつ塞がっている。
だがそこから広がっていく青紫の痣は止まらない。
普通の治癒魔法では傷は治せても『穢れ』を浄化することができない。
「代わって!私がやるわ!」
強引に割り込んだヨハンが子供の傷口に手を翳すと、その手の周りにきらきらと耀く光の粒が溢れた。
それが青紫の痣、『穢れ』を浄化していく。
見守っていた村人たちの口から安堵の声が次々に洩れる。
これで子供は大丈夫だろう。
『癒し手』であるヨハンなら傷を癒すことも『穢れ』を浄化することもできる。
俺はそれを確信すると、周りに、特にアンネローゼに気付かれないようにそっと後ずさりその場を離れた。
家の外に出ると、捜索隊だろうガタイのやたらいい村の男たちが手に鎌や鉈を持って村の中心に集まっているのが見えた。
これから何組かに別れて丘や森に獣魔の捜索に行くのだ。
「……悪いけど、獲物はもらうよ」
呟いて、獣魔が逃げて行ったという丘の方へ足を向ける。
人目を避けて村の外れに来ると、風の聖霊に尋ねた。
「逃げた獣魔の居場所を教えてくれ。どっちに向かった?」
魔力量の増加と制御を訓練した上に風の聖霊と相性のいい俺だから出来ることだ。
耳許で風が囁く。
それに一つ頷いて、俺は走り出した。
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