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第42話 石橋との経緯~性宴の始まり
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「それはありえんな」
石橋がバッサリと返す。
「え」
「坂巻君は、女は無理だ」
「さっきのことでそう言ってるんだろ。でもビデオと生身は違う。デートを重ねて親しくなって行くうちに状況は絶対に変わるはずだ」
「いいや、変わらん。坂巻君はビデオでも生身でも同じ轍を踏む。一生、女は抱けない」
「あのさ、僕を一方的にゲイ扱いしないでくれないか。もしもそうなら証拠を出せよ」
「証拠? 簡単だ。オレの指で喘ぎ声を出しただろ」
「……!」
「聞こえていないとでも思ってたのか。それに全身を硬くして、快感を押し殺していただろう」
「いや違う……それは」
「何だ。言ってみろよ」
石橋の大きな手が白くて細い坂巻のうなじを掴む。
「な、何するんだ! 離せよっ」
坂巻はうつぶせのまま抗うが、石橋はもう片方の手で坂巻のバスローブの襟足を引っ張ると、そのまま一気にむしり取った。
「やめろ!」
バスローブは床に放り出され、坂巻はボクサーパンツ一枚の姿となる。そしてもの凄い力で仰向けにされると、間髪を置かず、石橋が馬乗りになる。
「降りろ! 重い!」
坂巻は両手で振り払おうとする。だが逆に両手首を掴まれ、身動きができなくなった。
石橋は自分の下半身を坂巻の下半身にねちねちと擦り合わせ始めた。
「やめ……ろ……」
上下左右、執拗に互いのボクサーパンツの上から刺激する。
「僕……は、女……じゃない」
されど秘部が熱い。燃えるようだ。
「知ってるさ。そんなこと」
石橋の腰が猥褻に回転する。次第にキュッキュと布の擦れる音がして、熱と湿気が帯び始める。
「く……ッ」
坂巻は自分の男芯が強く反応していることに気づいていた。でも受け入れられずに歯を食いしばり顔を背ける。同時に石橋のそれも硬く膨張しているのも受け入れられなかった。
友達だと思っていた。しかし今こうして布越しに男性器を密着させ、二人して興奮している。
この小旅行の出発当時からうっすらと気づいていた自意識過剰と、石橋に対するもやもやとした面映ゆい感情。見たいとは口ばかりで実際にはアダルトビデオに沈黙する自分の躰。そして女性への消極的な態度と続かない交際――そのどれもが今の坂巻の肉体の反応に対する答えであった。
石橋がバッサリと返す。
「え」
「坂巻君は、女は無理だ」
「さっきのことでそう言ってるんだろ。でもビデオと生身は違う。デートを重ねて親しくなって行くうちに状況は絶対に変わるはずだ」
「いいや、変わらん。坂巻君はビデオでも生身でも同じ轍を踏む。一生、女は抱けない」
「あのさ、僕を一方的にゲイ扱いしないでくれないか。もしもそうなら証拠を出せよ」
「証拠? 簡単だ。オレの指で喘ぎ声を出しただろ」
「……!」
「聞こえていないとでも思ってたのか。それに全身を硬くして、快感を押し殺していただろう」
「いや違う……それは」
「何だ。言ってみろよ」
石橋の大きな手が白くて細い坂巻のうなじを掴む。
「な、何するんだ! 離せよっ」
坂巻はうつぶせのまま抗うが、石橋はもう片方の手で坂巻のバスローブの襟足を引っ張ると、そのまま一気にむしり取った。
「やめろ!」
バスローブは床に放り出され、坂巻はボクサーパンツ一枚の姿となる。そしてもの凄い力で仰向けにされると、間髪を置かず、石橋が馬乗りになる。
「降りろ! 重い!」
坂巻は両手で振り払おうとする。だが逆に両手首を掴まれ、身動きができなくなった。
石橋は自分の下半身を坂巻の下半身にねちねちと擦り合わせ始めた。
「やめ……ろ……」
上下左右、執拗に互いのボクサーパンツの上から刺激する。
「僕……は、女……じゃない」
されど秘部が熱い。燃えるようだ。
「知ってるさ。そんなこと」
石橋の腰が猥褻に回転する。次第にキュッキュと布の擦れる音がして、熱と湿気が帯び始める。
「く……ッ」
坂巻は自分の男芯が強く反応していることに気づいていた。でも受け入れられずに歯を食いしばり顔を背ける。同時に石橋のそれも硬く膨張しているのも受け入れられなかった。
友達だと思っていた。しかし今こうして布越しに男性器を密着させ、二人して興奮している。
この小旅行の出発当時からうっすらと気づいていた自意識過剰と、石橋に対するもやもやとした面映ゆい感情。見たいとは口ばかりで実際にはアダルトビデオに沈黙する自分の躰。そして女性への消極的な態度と続かない交際――そのどれもが今の坂巻の肉体の反応に対する答えであった。
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