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3、間違いから始まるお付き合いライフ
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「おはよう。どうだった、昨日は? 撃沈した?」
「付き合うことになったけど、間違えて高田に告白した」
「は? どうやったら間違えて告白出来るの?
しかも付き合うことになったって何?」
翌日、教室に入ってくるなり楽しそうに俺に話しかけてきた南にありのままのことを伝える。当たり前だけど、南には怪訝な顔をされてしまった。
「……まあ、色々あって」
「はあ?」
勝手に高田がゲイだってことを南に言っていいのか分からなかったので、適当に誤魔化すと、ますます南は怪訝な顔をする。まあそうだよな。でも、それ以外に言いようがないし。
あ~あ、どうするかなぁ。大げさにため息をついて机に伏せっていると、しばらくして南につつかれて顔をあげる。
「お、お前の彼氏がきたぞ」
「彼氏言うな」
南の指す方を見ると、ちょうど大きなスポーツバックを持った高田が教室に入ってくるところだった。少し見ていただけだったのに、それで高田と目が合ってしまう。俺と目が合った高田は嬉しそうに大きく手を振ってくる。
無視するのもアレなので、苦笑いで小さく手を振り返すと、横からいや~な視線を感じた。
「いい感じじゃん」
「どこが」
雑に答えたのに、いつまでもニヤニヤしている南がムカつく。
「で? お前、あいつと付き合うの?」
「どうするかなぁと思って。どうすればあいつを傷つけずに別れることが出来るか考えてる」
小さく息を吐くと、南はふ~んとつぶやく。
「別に別れなくても。あいついいやつそうだし、付き合ってみたらいいじゃん」
「悪いやつではなさそうだけどさ、そういう問題じゃないよな?」
「そ? 高島さんも学年に一人いるかいないかの逸材だけど、高田もだよな。高田が彼氏なんて、すごいことだぞ。よかったな、もう退屈しないな」
「そうだけどさぁ、そうじゃないんだよなぁ」
南はうんうんと一人で頷いて納得してるけど、こういう方向で人生変えることを望んでたわけじゃないんだよなぁ。話が通じない南に分かってもらうことを早々に諦め、机に伏せてうなだれる。
◇
結局何の解決方法も思いつかないまま一日が過ぎてしまったけど、高田も部活で忙しいし、特に二人で話す機会もなかった。
これなら、別に付き合う前と変わってないよな? わざわざ別れ話するのもなんだし、このまま放置しとけばいいかな?
ピロリン♪
ベッドの上でゴロゴロしながら高田のことをどうするか考えていると、近くにあったスマホが鳴ったので、それに手を伸ばす。
誰からなのかスマホをチェックしていると、高田恭という表示が出てきて、高田の名前を見た瞬間にギクッとしてしまう。
『学校終わった後何してた~?』
『特に何も。メシ食って風呂入ってゴロゴロしてた。お前は?』
一瞬焦ったけど、高田からのメッセージは別に焦るようなものではなく普通のものだったので、俺も普通のノリで返しておく。したら、秒で返信が返ってきた。
『部活行って、その後自主練。今帰ってきたから、明日までの課題全くやれてない。ヤバい~』
メッセージが来た直後に泣き顔のスタンプが来て、ちょっと笑ってしまう。
『マジか、ドンマイ。毎日部活がんばっててえらいな。大会近いんだっけ?』
『七月末からだから、あと二ヶ月くらいかな』
『がんばれよ』
グッと親指を立てるスタンプと共にキラキラスタンプを送ると、すぐにハートに包まれた照れ顔スタンプが送られてくる。ん?
『ありがとう! 彼氏から応援されたら、いっぱいがんばれそう』
そんなメッセージと共に、好き!のスタンプが送られてきた。
お、おお……。高田って彼氏にはこういう感じなのか……。マジか……。なんか俺まで照れるんだけど。
何て返そうか迷っていると、また高田からメッセージが送られてきた。
『今週の日曜って空いてる?』
『空いてるけど。何で?』
わざわざカレンダーをチェックするまでもなく、もちろん予定は入っていない。即効でそう返したけど、次の高田の返信で吹き出しそうになってしまった。
『今週の日曜は部活休みなんだ。良かったら、デートしない?』
で、デート!? デートか……。そうだよな、俺たち付き合ってるんだし、デートしてもおかしくないか。なんか別れるどころか、どんどん引き返せなくなってない? まずいぞ、このままじゃ……。
デートの文字に頭を抱え込みたくなったけど、日曜は空いてるといった以上断ることも出来ず、OKのスタンプを返す。
どうにかして別れる方法を考えないといけないはずなのに、その後に高田から来た飛び上がって喜んでいる犬のスタンプに少しほっこりしてしまった。
「付き合うことになったけど、間違えて高田に告白した」
「は? どうやったら間違えて告白出来るの?
しかも付き合うことになったって何?」
翌日、教室に入ってくるなり楽しそうに俺に話しかけてきた南にありのままのことを伝える。当たり前だけど、南には怪訝な顔をされてしまった。
「……まあ、色々あって」
「はあ?」
勝手に高田がゲイだってことを南に言っていいのか分からなかったので、適当に誤魔化すと、ますます南は怪訝な顔をする。まあそうだよな。でも、それ以外に言いようがないし。
あ~あ、どうするかなぁ。大げさにため息をついて机に伏せっていると、しばらくして南につつかれて顔をあげる。
「お、お前の彼氏がきたぞ」
「彼氏言うな」
南の指す方を見ると、ちょうど大きなスポーツバックを持った高田が教室に入ってくるところだった。少し見ていただけだったのに、それで高田と目が合ってしまう。俺と目が合った高田は嬉しそうに大きく手を振ってくる。
無視するのもアレなので、苦笑いで小さく手を振り返すと、横からいや~な視線を感じた。
「いい感じじゃん」
「どこが」
雑に答えたのに、いつまでもニヤニヤしている南がムカつく。
「で? お前、あいつと付き合うの?」
「どうするかなぁと思って。どうすればあいつを傷つけずに別れることが出来るか考えてる」
小さく息を吐くと、南はふ~んとつぶやく。
「別に別れなくても。あいついいやつそうだし、付き合ってみたらいいじゃん」
「悪いやつではなさそうだけどさ、そういう問題じゃないよな?」
「そ? 高島さんも学年に一人いるかいないかの逸材だけど、高田もだよな。高田が彼氏なんて、すごいことだぞ。よかったな、もう退屈しないな」
「そうだけどさぁ、そうじゃないんだよなぁ」
南はうんうんと一人で頷いて納得してるけど、こういう方向で人生変えることを望んでたわけじゃないんだよなぁ。話が通じない南に分かってもらうことを早々に諦め、机に伏せてうなだれる。
◇
結局何の解決方法も思いつかないまま一日が過ぎてしまったけど、高田も部活で忙しいし、特に二人で話す機会もなかった。
これなら、別に付き合う前と変わってないよな? わざわざ別れ話するのもなんだし、このまま放置しとけばいいかな?
ピロリン♪
ベッドの上でゴロゴロしながら高田のことをどうするか考えていると、近くにあったスマホが鳴ったので、それに手を伸ばす。
誰からなのかスマホをチェックしていると、高田恭という表示が出てきて、高田の名前を見た瞬間にギクッとしてしまう。
『学校終わった後何してた~?』
『特に何も。メシ食って風呂入ってゴロゴロしてた。お前は?』
一瞬焦ったけど、高田からのメッセージは別に焦るようなものではなく普通のものだったので、俺も普通のノリで返しておく。したら、秒で返信が返ってきた。
『部活行って、その後自主練。今帰ってきたから、明日までの課題全くやれてない。ヤバい~』
メッセージが来た直後に泣き顔のスタンプが来て、ちょっと笑ってしまう。
『マジか、ドンマイ。毎日部活がんばっててえらいな。大会近いんだっけ?』
『七月末からだから、あと二ヶ月くらいかな』
『がんばれよ』
グッと親指を立てるスタンプと共にキラキラスタンプを送ると、すぐにハートに包まれた照れ顔スタンプが送られてくる。ん?
『ありがとう! 彼氏から応援されたら、いっぱいがんばれそう』
そんなメッセージと共に、好き!のスタンプが送られてきた。
お、おお……。高田って彼氏にはこういう感じなのか……。マジか……。なんか俺まで照れるんだけど。
何て返そうか迷っていると、また高田からメッセージが送られてきた。
『今週の日曜って空いてる?』
『空いてるけど。何で?』
わざわざカレンダーをチェックするまでもなく、もちろん予定は入っていない。即効でそう返したけど、次の高田の返信で吹き出しそうになってしまった。
『今週の日曜は部活休みなんだ。良かったら、デートしない?』
で、デート!? デートか……。そうだよな、俺たち付き合ってるんだし、デートしてもおかしくないか。なんか別れるどころか、どんどん引き返せなくなってない? まずいぞ、このままじゃ……。
デートの文字に頭を抱え込みたくなったけど、日曜は空いてるといった以上断ることも出来ず、OKのスタンプを返す。
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