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◆キミノオトシカタ
生徒会会計受け
塔矢万智
非王道転校生攻め
遠野夢二
◇◇◇
俺の名前は、塔矢万智。
この学園の生徒会会計をしている。
「明日、転校生がくるらしい」
生徒会室で仕事をしていたら、生徒会長の平野泉がそう言った。
「へぇ~、こんな時期に珍しいね」
「そうだね~」
書記である双子の三木華・類が興味津々気味にそう言った。
「私もそれは気になりますね」
続いて、副会長の折本尚。
転校生かぁ~。面倒を起こさなければ別にどうでもいいけど。
「万智、お前は興味ないのか?」
会長が俺に話を振ってくる。
「うーん。少しはある」
本当は興味ないが、適当にそう答えた。
「ならいい」
「何が?」
「何でもない」
変な会長だ。
「「だって、万智ちゃんは、僕たちに夢中だから他は興味ないよねー」」
「お前らは何を言っているんだ?」
俺は、特にお前ら双子にも夢中じゃないぞ。
「「だってー、僕たち見分けるの楽しそうに毎日やるじゃん!」」
「いや、楽しそうにはしていないと思うけど」
「「そんなー」」
まあ、見分けゲームは毎日やっているのは本当だけど。いつも外れてしまう。ある意味才能かもしれない。
「万智は、私さえいれば大丈夫だと言っていました」
「おい。嘘をつくな」
「バレましたか」
こうやって、毎日生徒会メンバーは俺をからかう。
まぁ。なんだかんだでこいつらといるのは楽しいけど。言わないけどね。
そして、次の日。
転校生がくる日だ。
そう、くる日だ。だけど、なにこの状況。
「あんた、名前は?」
俺を壁際においやって、逃がさないようにそう聞いてきたのは例の転校生。
案内役は双子の役目だった気がするが。
「えっと、」
「なに、すぐに名前言えないの?」
なんだ、こいつ。腹立つな。
転校生の名前は、遠野夢二。
廊下を歩いていたら絡まれた。
「失礼な奴に名乗る名前はない」
「…へぇ、おもしろい」
奴はニヤとして、俺の顎をクイっとあげる。
なんだ?
「「待て待てー!ストーップ!!僕たちの万智ちゃんに何してんのー!!!」」
遠くから勢いよく双子が走ってきた。
助かった。
「お前、万智っていうのか」
双子が俺の名前を呼んだためバレてしまった。
「別にどうでもいいだろ。それより退いてくれない?」
「嫌だって言ったら?」
こいつ、うざい。
「「こらー!転校生!!僕たちの万智ちゃんから離れてよ!!」」
双子のおかげで、やっと離れることができた。
「「いくら転校生でも万智ちゃんだけはだめ!!!」」
かなり、怒っている双子。
いつもは平和そうな顔してんのに。
「ダメって言われてもな、だって嫁だし」
「は?」
「「嫁?」」
急に何を言い出すかと思いきや変なことを言いやがった。
「だからこれからよろしくな」
「は?」
そして、奴はニヤと笑ったと思ったら、俺にキスしてきた。
「俺の万智」
「てめぇ、死ね」
と、頬を殴ってやった。
「「僕たちだってまだなのに~!!!許せない!」」
双子たちは、慌てて俺の唇を袖に拭ってくれた。
「「万智ちゃん!僕たちともちゅーしよ」」
「何言ってんだ、お前ら。俺これから用があるからじゃあな」
「「そんな~!」」
こんな茶番には付き合ってられない。
残念そうにする双子をよそに俺は目的の図書館へと移動した。
転校生に絡まれていなければ、本を読む時間に当てられたのに、まじ恨む。
密かに本を読むことが好きな俺。
双子が来たおかげで助かったが今後転校生には近づきたくない。嫌な予感しかしないから。
それから数日経ったある日。
「やっほ。万智ちゃん」
転校生を忘れかけてた時だった。
「何でお前がここに」
「やっと探したのにその態度は酷いな」
図書館の隅で本を読んでいるところに現れたのは例の転校生。
「本読みたいからあっち行って。気が散る」
「万智をこの学校で探すのに3日も経ったんだよ。セキュリティ強すぎ」
「この学校にセキュリティなんてものないが」
「セキュリティは人間のことだよ。特にあいつら」
「誰だよ」
「生徒会のやつら」
「俺も一応生徒会だけど」
セキュリティってなんだよ。
「わかってないなー。てあれ、それ好きなの?」
「この本のことか?」
俺が今読んでいる本を指差す転校生。
「うん。俺、結構本読むの好きだし、それ面白いよな」
「え、まさかの同志…?」
俺としたことが本のことになると目の色が変わってしまい、つい、転校生の手を握って熱く語ってしまった。
「あの展開は驚いたよな!」
「そうそう、意外な人物が裏で動いていたなんて」
「なんだよ、お前わかってんじゃん。そうだ、あんたの名前なんて言うんだっけ?」
本のことを語れる奴がいるとなると、さっきまで嫌っていた奴でもこうまで変わってしまう。
初対面でキスする奴だから、嫌って当然だけど本の話となれば別だ。
「はぁ?覚えてないとかありえないんだけど」
「わりぃ…。だって人の名前覚えるの苦手なんだ」
「別にいいけど、万智と話できればなんでも。俺は、遠野夢二。もう忘れんなよ」
「わかった」
それから本のことで色々語った。
一方、生徒会室では、万智のための会議が行われていた。
「万智、最近僕たちに構ってくれない」
「あの転校生がうろついているらしいよ」
双子はふてくされていた。
「俺たちの万智に近づく奴は排除すれば済む話だ」
「さすが会長」
平野会長の言葉に、納得する折本副会長。
生徒会室でそんな話がされているとは知らない俺だった。
「夢二!明日映画行かね?」
「もしかして、前に話してた本の映画化のやつ?」
「そうそう!」
「もちろんだよ。万智からデートの誘い嬉しいし」
そう言って夢二は俺にキスした。
実は夢二と俺は最近付き合いだした。
強引だけど、なんだかんだで良い奴だし、惹かれるのも時間がかからなかった。
そして、夢二と映画を観て、その日の夜俺たちは。
「ま、待って、っ、ん、ぁ」
「待てない」
「はぁっ、んぁ、っ、」
夢二は腰を振り続ける。
俺は初めての経験だったため、快感に溺れた。
【夢二side】
初めて、万智と会った時恋をした。
世間で言う一目惚れ。
俺は万智に気に入られるため、万智の趣味など調べた。そしたら、ピュアな万智はすぐに俺に心を許した。
たまらない。
たまらないよ、万智。
初めてのセックスの時は、我慢しきれずに何回もした。
だって、俺は余裕ないから。万智は、とても人気がある。狙っている奴らは多い。
だけど、万智の一番は俺。
だから、邪魔する奴は消すしかないよね。
寝ている万智の唇にキスを落としそう思った。
【完】
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