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◆ハクとクロ
不憫健気受け:黒狼人→クロ
攻め:白狼人→ハク
◇◇◇
僕なんか何のために生まれてきたんだろうと何度も思って泣いた。
15年前、まだ僕が赤ん坊の頃、捨てられた黒狼である僕は白狼に拾われた。色で目立ち仲間外れだったが一人でどうすることもできないし、野垂れ死にするだけだったので拾ってくれるだけで有難かった。僕は一人だけ黒狼。周りは白狼。決して、居心地の良い環境ではなかった。
現在、15歳である僕は今日も白狼の村で過ごしている。
「おい!クロ遅いぞ!使えないやつだな」
「ご、ごめんなさい…」
僕は毎日、仕事のお手伝いや掃除、雑用などして暮らしている。そうでなければ、生きていけない。助けてくれた白狼のために役立とうと毎日頑張るけど、体力もなければ何もできない。本当に役立たずだと思う。何とか仕事が終わって夕食分だけのお金をもらった。
「クロッ!」
聞きなれた声に名前を呼ばれて振り返った。
「ハク?」
「クロ探したよ。また仕事の手伝いしていたのかい?」
僕はコクリと頷いた。この人は、僕と同い年のハク。ハクの両親が僕を拾ってくれた。僕がこうやって生きているのもこうやって優しく接しくれる相手がいるから。
「また頬を汚して…」
ハクはそう言って、自分の袖でいつついたのかわからない僕の頬の汚れを拭ってくれた。
「ごめんね…」
「これくらいで謝るなって」
「ありがとう。ハクは今学校から帰ってきたの?」
制服姿のハク。
「そうだよ。クロも学校通えばいいのに」
「僕なんかが無理だよ」
学校に通うなんてそんなことできない。学費もあるし、学校にはいるには試験があるから僕には無理だ。
「クロがいたらもっと楽しいのにな。早く家に帰ろうぜ」
僕にはもったいない言葉くれるハク。それだけで僕は救われる。ハクは僕の手を引いて、一緒に家に帰った。
「ほら、クロちゃんお食べ?」
「ありがとうございます」
ハクの両親はものすごく優しい。僕に『クロ』と名前を付けてくれた。僕を拾ってから世間で何言われるかわからないのにそれでも優しくしてくれる。
「クロ!ご飯食べたら風呂入ろうぜ!」
「うん。わかった」
それからご飯食べ終え、ハクといつものようにお風呂に入った。
「クロは小さいよね」
湯船の中で、後ろから僕を抱きしめながらそう言ってきた。
「ハクが成長しすぎだからだよ」
「そうかな。ねぇ、またここ噛んでいい?」
「別にいいけど、噛んでも美味しくないよ」
「いただきまーす」
「っ」
首筋に痛みが走る。甘噛みだけど牙があるせいで痛みはそれなりにきた。
「ひゃぁ!」
首筋を甘噛みされながら、ハクは僕の乳首を触って摘まんだり、ぐりぐり回したりした。これはハクの癖だ。いつまで経ってもこれには慣れない。
「ごちそうさまでした」
満足気な声とともに、ようやくその行為が終わった。
「クロ大丈夫?」
「っ、はぁ、大丈夫だけど、くすぐったいから慣れないよ」
お尻に硬いものが当たっているがこれもいつものことだったので僕は特に気にしなかった。
「クロは可愛いな。耳も尻尾も全部可愛い」
その後、僕はのぼせ、ハクに抱えながら一緒のベッドで眠った。
「ねぇ」
庭で草むしりをしていると、白狼の男の人が話しかけてきた。ハクは学校に行っていて、ハクの両親は仕事だ。
「えっと…」
「そんな耳を下げて、尻尾を足の間に入れて怯えないでよ。俺は君と仲良くなりたくて声をかけたんだ」
「え…?僕と?」
「うん。前から狙っていたんだ」
男の人は舌なめずりをした後、目が赤く光った。本能的に恐怖を感じた。
怖い…。逃げないと…。
走り出したけど、すぐに捕まった。
「酷いなぁ…。悪い子にはお仕置き」
震える体。すると男の人は僕の服の襟元を下げた。
「へぇ。マーキング済みかよ」
僕の首筋を見て、よくわからないことを言う。
「やめてください…っ!」
必死に抵抗するも抜け出せない。
「大人しくしろよ。俺が上から上書きしてやるから」
もうだめだと、そう思った時だった。
「おい。俺のクロに何してくれてんの?」
ハクが来てくれた。ほっとしたのか僕は涙が溢れた。その後、ハクが男の人を追い出してくれて助かった。僕は皆に迷惑かけてばかりだ。
「クロ怖かったよね」
ハクは優しく僕を抱きしめて、泣き止むまで頭を撫でてくれた。
そして、いつものようにお風呂の時間には首筋を甘噛みされた後、乳首をいじられた。それはいつもと変わらない行為だった。だけど、この日は違った。
「ねぇ、クロ。俺のコレわかる?」
僕のお尻に押し付けてくる硬いもの。
「ハクいつも硬くなってる」
「あ、知ってたんだ。ねぇ、コレ触って」
「え…?」
「お願い」
「わ、わかった」
言われた通り、ハクのを触る。すっごく硬い。何でこうなっているのかわからない僕はただ触れただけでどうすることもできなかった。
「クロ、こうするんだよ」
ハクはそう言って、僕の手を上から覆い、上下に動かしだした。
「クロ、気持ちいいよ…っ」
ハクのなんとも切ない声。先ほどより動かすスピードがはやくなった。
「ねぇ、クロも触るね」
「っひゃあ!」
ハクが僕のに触れた。
なにこれ…変な気分になる。
「ぁ、はぁ、んんっ…、」
我慢できなくて声が漏れてしまう。自分じゃないみたいだった。そしてだんだん僕のもハクのように硬くなっていった。
「なんで、…ぁ、こうな、るの…っ?」
「これは男の子だったら普通のことなんでよ」
普通…?そっか、普通か。ハクが僕のを触れる度に頭が回らなくなる。そしてハクの手はゆっくり僕のお尻へと移動し、ある場所へと動きが止まった。
「んんっ!ぁ、ふ、ンんっ…」
「ここ気持ちいい?クロは俺にお尻の穴いじられて気持ちいいんだね」
今まで感じたことのない快感に怖くなる僕。
「震えているね。でも大丈夫だよ。もう少ししたらもっと気持ちよくなるから」
僕の中に入っていたハクの指が3本になった。
「キツイね」
「ぁっ、んぁっ…ッ!」
「ここ気持ちいいんだね」
「や、ぁ、っ、んっぁ、ッ」
「ふふ、可愛いな…、ほぐれてきたね。もうそろそろ大丈夫かな」
尻尾や耳、唇、胸、お腹にキスを落とさてた後、指が抜かれ、ものすごく熱くて硬いものが僕のに入ってきた。
なにこれ。気づくと、僕のにハクの硬いものが入っていた。お互いにつながっている。
「クロ、動くね…ッ」
ハクが腰を動かす度に、僕は快感に溺れそうになる。
「クロ、イクッ!イクよ」
何もできず、身体を委ねるしかなかった。見たことない白い液体が出たことを確認すると僕はまたのぼせたのか意識が遠のいた。
この日からその行為が続いた。
【ハクside】
クロは小さい頃からずっと一緒にいた。
兄弟じゃないのは見た目でわかっていた。
こんなに優しくて可愛らしいクロは俺たち白狼人とは違って黒狼人だからという理由だけで嫌われていた。
でもそれでいい。俺だけがクロを好きでいい。誰にも俺たちの仲を邪魔させない。
一緒にお風呂に入るたびに色気が増すクロ。俺は毎日のように首筋を甘噛みした。これはいわゆる番に対するマーキング。クロはそういう知識に鈍感なため俺は首筋を噛むだけではおさまらず、クロの乳首をいじったりしていた。
微かにもれる吐息に俺の股間は熱を帯びて硬くなった。
そしてあの日、クロが他の男に襲われているのをみた。その日は嫌な予感がして家に帰った。案の定、クロが誰かに襲われているのを発見した。許せない。俺以外がクロを触るな。
未遂だったが俺は、クロのことになると理性がなかった。
そして、俺らはこの日を境にお互い身体をつなげた。半ば無理やりでもいずれこうなっていた。
「誰にも渡さないよ」
絶対に。
そして今日も俺はクロを甘く優しく抱いた。
【完】
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