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『ナイトメア』
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目を閉じる。
指先で睫毛に触れる。
伊吹がキスした、と想像する。
そのまま唇に触っていく。
こんなふうにノックされるから、僕は口を開いて受け入れる。
指は喉へと滑り落ちる。
そのまま降りて、ずっと、下まで。
ゆっくりと円を描いて寄り道する指。
脇腹を通って、ゆっくり真ん中に、おへそに触れそうで触れなくて。
静かに進む指が、タオルケットの下へ入り込む。
下着の上を滑っていく。
緩やかに押し上げられて、また下がっていくと体を起こさなくては辛い。
戻ってくる、這い上がって、引っ掻きながら。
息が熱い。
目が開けられなくなる。
クッションに凭れて名前を呼ぶ。
みなみ…。
包み込み、力を加える。
彼女の圧迫の中を考える。
汗が流れ落ちる。
もっと柔らかくて熱くて。
突然鳴った携帯に息を呑む。
予感に目をくらませながら、手探りで通話ボタンを押す。
『何をしてるの、京介?』
「あぁ…」
クッションを強く掴み、耳を犯す声に駆け上がる。
弾む息。
惨めさと淋しさと。
美並が恋しい。
今すぐに来て欲しい。
携帯を見直す。
「え?」
着信は、なし。
暗い画面の向こうで、ナイトメアが嗤う。
指先で睫毛に触れる。
伊吹がキスした、と想像する。
そのまま唇に触っていく。
こんなふうにノックされるから、僕は口を開いて受け入れる。
指は喉へと滑り落ちる。
そのまま降りて、ずっと、下まで。
ゆっくりと円を描いて寄り道する指。
脇腹を通って、ゆっくり真ん中に、おへそに触れそうで触れなくて。
静かに進む指が、タオルケットの下へ入り込む。
下着の上を滑っていく。
緩やかに押し上げられて、また下がっていくと体を起こさなくては辛い。
戻ってくる、這い上がって、引っ掻きながら。
息が熱い。
目が開けられなくなる。
クッションに凭れて名前を呼ぶ。
みなみ…。
包み込み、力を加える。
彼女の圧迫の中を考える。
汗が流れ落ちる。
もっと柔らかくて熱くて。
突然鳴った携帯に息を呑む。
予感に目をくらませながら、手探りで通話ボタンを押す。
『何をしてるの、京介?』
「あぁ…」
クッションを強く掴み、耳を犯す声に駆け上がる。
弾む息。
惨めさと淋しさと。
美並が恋しい。
今すぐに来て欲しい。
携帯を見直す。
「え?」
着信は、なし。
暗い画面の向こうで、ナイトメアが嗤う。
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