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2.シーン202ーーシーン118(2)
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『修一君、行くよ!』
声に顔を上げる。ガラスの向こうで、スタッフが親指を立てて合図する。頷いて修一は呼吸を整える。
今度の『月下魔術師』の主題歌『ロード・オン・ロード』のレコーディングは順調だった。口パク中心、そのことへの罪悪感さえ持たないアイドルにうんざりしていたスタッフは、修一がきちんと歌い込んでくることに喜び、感心してくれる。
『君ぐらい声が訓練されてると、ミキシングに胸が傷まないよ』
ミキサーの笑顔に、修一は人なつっこく笑い返す。
「そりゃ、しっかりしごかれたからね、父親に」
『なるほどな、さすがだ、修一君!』
ふっと修一は淡い笑みを浮かべて譜面に目を落とす。前奏が始まり、口を開く。
「出会いはいつでも
半分は運命の偶然、残りは神様のいたずらさ…」
歌いながら思い返す。
朝、いかにも子どもの成長を楽しみにしているといった様子でやってきた、友樹陽一の姿……。
「どうだ、調子は」
軽い演技指導の後、休憩に入って、陽一は修一に話しかけてきた。TV画面の中でよく見る、穏やかで温かい笑みを整った顔立ちに広げ、じっと修一を見つめている。それが商業用のものであるということ、修一のためと言うよりは、彼らの間近で回り続けるカメラや乾いた音をたてて落ちるシャッターのためであることは、誰よりも修一が熟知している。
「うん、まあまあだよ」
にこりと笑み返して修一は応えた。椅子に腰掛けている彼を、椅子の背に手を置いて、陽一は静かに見下ろし、続ける。
「映画も単独で、シリーズ3作目だな」
「うん、おとうさんには負けないからね」
「こいつ…」
渋い笑みを浮かべて、コン、と陽一は修一の額を小突いた。親しみのある友人同士のような父親の仕草だ。
「でも、この周一郎っていうのは、ユニークな役でしょ」
「そうだな。年齢的に4歳年上だし、そのうえ、ひどく頭が切れる少年という役どころだが……大丈夫か?」
少し不安そうな表情を陽一は作る。
「大丈夫だよぉ」
修一が、どことなく甘えた口調を返すのも計算の上、それは陽一も知ったこと。
「自信だけで、役はこなせんぞ」
若さの持つ無謀さを受け止めるような穏やかな笑みに、修一は薄く嗤う。
(そんな顔したって、何を考えてるか、お見通しだよ、おとうさん)
「最近、何となく、わかるんだ」
含みを持たせて、ちらりと上目遣いをすれば、陽一はすぐに乗ってくる。
「何がわかる」
離れている息子の心情を心配する年上の男。
「周一郎の気持ち……っていうか、心の動きが」
ことばの先を読み込んだように、ぎらりと光った目の意味も、修一はようく知っている。脅すようなその視線、以前に十二分に思い知らされている。
『莫迦な事を言って、人々の期待を裏切るんじゃない』
冷ややかな声。
もう2年ほど前になる。
修一が延々と続く仮面舞踏会にいい加減嫌気がさして、一度だけ、記者達の前で陽一に逆らったことがあった。その場は陽一の卓越した演技力とタイミングをはかる呼吸のうまさで、ちょうど体調を崩していた雅子の事で、修一が心配のあまり苛ついていた、そういう流れでおさまった。
夜、陽一は珍しく修一のマンションを訪れた。昼間の事を半分以上忘れて彼を迎えた修一を、陽一はまるで側に寄った小バエを叩き落とすように平手で頬を打った。
『次から、ああいう莫迦は許さん』
口の中が切れて、あっという間に唇から溢れた血に茫然とする修一に、くるりと背中を向けた陽一は淡々と命じた。
『明日の仕事にさしさわることがないように、手当てしておけ。お前の失敗は私の名誉に傷をつける』
『修一さん!』
部屋に入ったとたんに見つけた修羅場に、真っ青になって駆け寄ってきた高野、それでも振り向くこともなく、陽一は修一を置き去って出て行った。
自分は、父親の人形なのだ。
修一はそう理解した。
著名な役者の両親を持つ、才能豊かな役者の卵。父に認められることを望んで頑張り、まっすぐに明るく生きる息子。
そういう『役柄』を演じる限り、修一は『生きていていい』のだ。
「……そうか」
静かな声が応じて、修一は我に返った。
「それはいいことだ」
陽一の目が光ったのは一瞬だった。すぐに父親の思いやりをたたえた目に戻り、満足そうに頷いてことばを継ぐ。
「役の気持ちがわかるようになったとは……そろそろ、お前も一人前だな」
口にした台詞が、この『対談』を読んだ人々に、子どもに厳しくしようとしながら、それでもどうしても甘くなりがちな、人情味溢れる親の像としてアピールするのを、陽一は計算している。
「へへっ」
くすぐったそうに笑ってみせる。褒めて欲しい相手に褒められて、少し自分を信じてやれそうな気持ちになって、そういう風に気持ちを通わせる親子関係を、修一は見事に演じてみせる。
その視界に、相も変わらず陽一を崇拝せんばかりの表情で見つめている垣が飛び込んでくる。
「は、ははっ」
今度は本気の笑い、しかも明らかな嘲笑、だが、その響きを聞き取ったのはきっと皮肉なことに、目の前の陽一だけだっただろう。
(垣さんも、おとうさんの外面にごまかされてる)
けど、それが当たり前なんだ。
(だって、役者、だもの)
父は温厚で穏やかな理想の大人、母は派手だが美しく魅惑的、食べ物にも寝床にも、金にも才能の発露にさえも困ることのない満ち足りた生活、わずか14歳で映画界のスター、友樹修一。しかも、ただの容姿のいいアイドルに終わることもなく、今や実力派の名子役としての評価があり、名声があり、地位があり……。
孤独を訴えるのは贅沢だろうか。
それとも多くを手に入れた当然の代償、修一の胸の傷みはただの甘え、でしかないのだろうか。
(じゃあ、どうしてこれほど…寂しい?)
まるで寄る辺のない海を漂う小舟のようだ。嵐が来て、一人必死に踏ん張って堪えても、誰に安堵されることも認められることもなく、浮かぼうと沈もうと、そんなものは誰の何にも関係がない。修一が居なくとも、『映画』は困らないし、ファンもすぐに新しい偶像を見つけ出すだろう。
(生きてても、死んでても、誰も気づかない)
今こうして明るく笑う修一は、既にゾンビ一歩手前なのに、誰も気づかない、不愉快がることさえない。ひょっとすると、本当に修一が死んでしまっていても、今まで撮り溜めた画像やデータを繰り返し流しておくだけで、数ヶ月、いや数年持ちこたえてしまうんじゃないか。
(なら、生きてる意味なんて、ないよね?)
DVD数枚に納められてしまう、人生。
『修一君!』
「っ」
さすがにびくっと体を強張らせた。うっかりしてた、完全に飛んでた。
『「レスト・タイム」がコメントを欲しがってるそうだ』
ガラスの向こうの顔がうんざりしている。
『休憩代わりにコメントをやっつけて、その後、3番をレコーディングしよう』
「はい」
ヘッドホンを外し、修一は部屋を出た。
(で、その『休憩代わりにやっつけたコメント』に『感動』したり『感心』したりする『読者』とか『ファン』もいるわけだよね)
胸の奥で寒い声が響く。
すぐ外の廊下に、どこにでもいそうな男が立っていて、修一を見ると、子どもに向けるには深すぎるお辞儀をして見せた。
「『レスト・タイム』の三条良紀です、どうぞよろしく」
「こちらこそ」
差し出された名刺の表面に視線を走らせ、修一はすぐに目を上げてにっこり笑った。眉を下げる、目を細める、思わず零れたという気配で広がる微笑に抵抗できた人間はいない。
「すみません、お忙しいところ」
一瞬戸惑った顔の相手がすぐに笑み返す。細くなった目が、何だこいつ、意外に無邪気でいい奴じゃんか、そう呟いている。
「あそこのソファで構いませんか?」
すぐにまた、戻らなくちゃならなくて。
修一はちょっと困り顔で背後の扉を振り返り、小首を傾げて、少し先に置かれてある小さなソファを指差す。レコーディング終了を出待ちして取材をする連中が陣取る場所、座り心地が良くないのも長居して欲しくないからだ。そんなことはおくびにも出さず、修一はいそいそとソファに歩み寄り、ちょっとだけ三条が追いつくのを待つ。
「ええ、大丈夫です」
三条はボイスレコーダーの準備に忙しく、修一の唇に浮かんだ微笑みを見逃す。修一より先にソファに腰を降ろし、続いて修一が座るのに満足げにボイスレコーダーのスイッチを入れ、メモを取り出す。まさか、自分が修一に誘導されて入り口に背中を向けるように座らされたとは全く気づかないままに。
「『レスト・タイム』三条。友樹修一さんにインタヴュー。……はい、早速ですが、今撮っておられる映画は『月下魔術師』でしたね。どういう映画でしょう?」
愚問だよね、これがまた。
胸の冷笑は秘めておく。
どんな映画かわからずにインタヴューするなんて、時間の無駄だ。貴重な時間を映画解説に使わせるようなヘマ、帰ったらデスクに詰られるだろう。それとも、わざわざ雑誌名をレコーダーに入れたところを見ると、この男も実のところはフリーのライターなのかも知れない。
「そうですね…一口で言えば、今までの周一郎シリーズの転換点と言えると思います」
「転換点?」
「はい。今まで周一郎という人間は、他の誰をも、自分の心を開く相手とは見なかったんですね。ところが、『滝志郎』と言う、よく言えばこだわりのないおおらかなお人好しの接近によって、少しずつ変わっていく。人に向かって心を開いてゆくわけですが、今度の作品では、周一郎は初めて、滝の心の中で自分がどういう位置を占めているのか、どういう存在なのかを知りたがるわけです。自分が本当に、滝の友人として認められているのかどうかを、確かめにかかるというわけです」
「なるほど。では、友樹さんは、周一郎という少年…まあ、今の友樹さんより年上という設定ですが、そういう少年については、どのように思われますか?」
「そうですね……ひどく寂しい人間、という印象を受けました」
考え込む顔の後で、小さく笑って見せる。生意気ですか、と無意識に尋ねてくるように思われるだろうと計算済みだ。
「だって、あ、僕、原作を一通り読んだんですが、滝さんと言うのは、実に『いい人』なんですよね。その、ごく当たり前の人間なんだけど、お人好しの度が過ぎると言うか、閉じこもっている人間に手を差し伸べずにいられなくなる人です。それなのに、周一郎は意地を張っていて、なかなか滝さんを振り返らない。周一郎は18歳で、世知に長けた人間という設定ですが、人間同士の真摯な付き合いという事に関しては、妙に屈折した幼い感情を持っているみたいです」
「…なるほど…」
三条は感服したように大きく頷いた。
今すらすらと並んだ修一のことばが、真実彼の心から出たと思っているようだ。
もちろん、それは事実ではない。
修一は周一郎の心情を想像しただけで、理解しようとしたわけではない。半分以上は、こんな風に応えれば、『ファン』は修一が違和感を感じながら演じている周一郎に興味を抱くだろう、それは一体どういう少年なのか、どういう話なのかと興味を持つと言うもくろみだ。そしてまた、ファンでない『読者』は、理解困難な人格を演じようとする『名子役』がどのように演じるのかと、作品とは違う興味をかき立ててくれることだろう、そうも考えている。
どちらでもいいのだ、映画に群がってくれさえすれば。
(助けが欲しいなら、そう言えばいい。滝の気持ちを知るのに迷ってなんかいないで、まっすぐ聞けばいい)
修一は実のところ、周一郎に対してそう思っている。
修一の周囲に居るような人間達とは違って、滝ならきちんと応えてくれるだろう、それこそ、真実の誠意を満たして。なのに、それができない周一郎は、正直不愉快だし、どんなに悲劇を気取ろうとも、甘えているとしか思えない。
そういう気持ちが心の底辺にあって、どうしても最後の一線で周一郎になり切れないが、父を見習えば、なり切らなくても役は演じられる、それが才能というものだ。
「それでは、滝役を演じている、垣かおるさんについては、どう思われていますか」
「そうですね」
脳裏にのほほんとした垣の顔が思い浮かんだ。
「滝さんのドジさとか、お人好し加減は、うまく演じて下さってると思います」
それに、すぐこけるという特技もあるしね。
それを見抜いて抜擢した自分の才能に口許が綻ぶ。
(けど)
お人好しっていうのは、ある意味の鈍感さなんだよな。
ふとそう思った。
陽一の穏やかで理解ありげな振舞いを、本当の姿だと信じて疑わないあたり、それこそ滝そっくりの鈍感さだと思って、思わずくすくす笑ってしまう。
「友樹さん?」
「あ…すみません」
不審気に問いかけられて、我に返った。思わず頬が熱くなる。
「楽しそうですね」
「垣さんは、本当にいい人なんですよ」
「お二人はいいコンビですね。……それでは、最後に、お父様、友樹陽一さんについて、どう思われますか」
「え」
「撮影現場に来られたようですね。スケジュールの合間を縫って来られたとか。現場で厳しいと評判の友樹陽一さんですが、お父様としては如何でしょう」
修一は急速に笑みが消えないように堪えた。ちょっとだけ顔を引き締める、そう、まるでライバルのことを話されたように。この表情なら、あの人は僕に全く興味なんか持ってませんよ、と言い放ちかけた気配を覆ってしまえる。
「父は立派な人間だと思います。役者としても尊敬しています。僕としては、いつか父にはライバル宣言ができればと思っています」
「ライバル宣言ですか」
三条は破顔した。
「いいですね!」
これはネタに使えるぞ、と素早く相手の頭が動いたのが見て取れる。弾んだ声で同意するのに、修一もにこやかな笑みを広げてみせる。
「修一君!」
頃合い良くドアが開き、修一は振り返った。
「そろそろ頼むよ」
「あ、それではどうもありがとうございました、友樹さん。お時間頂けて助かりました」
「いえ」
すっかり馴れ馴れしい口調になった三条に微笑を返す。立ち上がると、相手もいそいそとボイスレコーダーを片付け、写真は先日のものを使わせて頂きます、と断りを入れた。
「では、頑張って下さい!」
「ありがとうございました」
(父は立派な人間だと思います、か)
頭を下げて、自分の白々しい台詞に苦笑する。
「修一君!」「はい!」
急き立てるスタッフに、もう一度三条に一礼して、踵を返す。
いつの間にか、佐野が姿を現しているのに気がついた。またどこかで修一の新しい仕事について交渉してきたのだろう。
『じゃあ、3番から』
「はい」
修一はヘッドフォンを付け直し、しばらく喉の奥でメロディを追っていたが、スタッフの合図に頷いて歌いだした。
「帰れるものなら
帰りたい、無邪気に笑えたあの日、と
そう呟いては
唇を噛んで鏡の前に立ち尽くす
哀しみ 涙も流せない哀しみに
心の中では寂しさ叫んでる
けれども それは言えないことなんだ
いじっぱりな俺達の
背中合わせの友情
失う怖さに振り返るだけの…」
いつもなら、さらりと歌える歌詞が、今日は妙に胸に堪えて、修一は無意識に眉をしかめた。
(振り返る相手…って、僕にいるのか?)
「OK! まあまあの出来だ!」
まあまあの出来、に一瞬引っ掛かりかけた修一を見て取ったように、
「ご苦労様、桜井さん」
佐野が淡々とチーフに声をかけ、出てきた修一に視線を投げた。
「スケジュールに追加です」
「……」
ほらね、やっぱり。
微かな溜め息を漏らしてみせるが、もちろん、相手は堪えた様子もない。
「週刊雑誌2本グラビア撮り、今日中にということですけど」
「わかった……ありがとうございました!」
「お疲れ、友樹くん!」「おつかれ!」「またな!」
修一はうなずき、スタッフに一礼して部屋を出た。
熱っぽい温かな空間からもぎ離されて、ひんやりとした通路を歩きながら、体も心も冷えていくのを感じる。
導くように先を歩いていた佐野が、駐車場に止めていた車の運転席に滑り込み、修一と高野が乗り込むのを待ち構えている。急かさない、けれど見逃してもくれない。
また一つ、修一は溜め息をついて、後部座席に滑り込んだ。
「高野」「はい、佐野さん」
促しに応じて、高野は隣に積まれていた段ボール箱を修一側に移動させる。
「また…」
修一はうんざりしながら段ボール箱に詰め込まれた色紙を眺めた。修一の不快に気づかぬふりでサインペンを手渡してくる高野を睨みつけ、一番上の色紙を取り上げる。一枚取ったところで、箱の中身は全く減る気配はない。
「スタジオまで三十分。百枚用意していますから、できる限り仕上げてください」
「わかってる!」
高野のことばをぶっきらぼうに撥ねつける。
「高野に当たらないで、修一さん。『月下魔術師』のキャンペーンのために必要なんですから」
佐野が鮮やかにハンドルをさばきながら、修一を宥めた。
「…わかってる…」
修一は深く息を吐き出しながら呟いた。
声に顔を上げる。ガラスの向こうで、スタッフが親指を立てて合図する。頷いて修一は呼吸を整える。
今度の『月下魔術師』の主題歌『ロード・オン・ロード』のレコーディングは順調だった。口パク中心、そのことへの罪悪感さえ持たないアイドルにうんざりしていたスタッフは、修一がきちんと歌い込んでくることに喜び、感心してくれる。
『君ぐらい声が訓練されてると、ミキシングに胸が傷まないよ』
ミキサーの笑顔に、修一は人なつっこく笑い返す。
「そりゃ、しっかりしごかれたからね、父親に」
『なるほどな、さすがだ、修一君!』
ふっと修一は淡い笑みを浮かべて譜面に目を落とす。前奏が始まり、口を開く。
「出会いはいつでも
半分は運命の偶然、残りは神様のいたずらさ…」
歌いながら思い返す。
朝、いかにも子どもの成長を楽しみにしているといった様子でやってきた、友樹陽一の姿……。
「どうだ、調子は」
軽い演技指導の後、休憩に入って、陽一は修一に話しかけてきた。TV画面の中でよく見る、穏やかで温かい笑みを整った顔立ちに広げ、じっと修一を見つめている。それが商業用のものであるということ、修一のためと言うよりは、彼らの間近で回り続けるカメラや乾いた音をたてて落ちるシャッターのためであることは、誰よりも修一が熟知している。
「うん、まあまあだよ」
にこりと笑み返して修一は応えた。椅子に腰掛けている彼を、椅子の背に手を置いて、陽一は静かに見下ろし、続ける。
「映画も単独で、シリーズ3作目だな」
「うん、おとうさんには負けないからね」
「こいつ…」
渋い笑みを浮かべて、コン、と陽一は修一の額を小突いた。親しみのある友人同士のような父親の仕草だ。
「でも、この周一郎っていうのは、ユニークな役でしょ」
「そうだな。年齢的に4歳年上だし、そのうえ、ひどく頭が切れる少年という役どころだが……大丈夫か?」
少し不安そうな表情を陽一は作る。
「大丈夫だよぉ」
修一が、どことなく甘えた口調を返すのも計算の上、それは陽一も知ったこと。
「自信だけで、役はこなせんぞ」
若さの持つ無謀さを受け止めるような穏やかな笑みに、修一は薄く嗤う。
(そんな顔したって、何を考えてるか、お見通しだよ、おとうさん)
「最近、何となく、わかるんだ」
含みを持たせて、ちらりと上目遣いをすれば、陽一はすぐに乗ってくる。
「何がわかる」
離れている息子の心情を心配する年上の男。
「周一郎の気持ち……っていうか、心の動きが」
ことばの先を読み込んだように、ぎらりと光った目の意味も、修一はようく知っている。脅すようなその視線、以前に十二分に思い知らされている。
『莫迦な事を言って、人々の期待を裏切るんじゃない』
冷ややかな声。
もう2年ほど前になる。
修一が延々と続く仮面舞踏会にいい加減嫌気がさして、一度だけ、記者達の前で陽一に逆らったことがあった。その場は陽一の卓越した演技力とタイミングをはかる呼吸のうまさで、ちょうど体調を崩していた雅子の事で、修一が心配のあまり苛ついていた、そういう流れでおさまった。
夜、陽一は珍しく修一のマンションを訪れた。昼間の事を半分以上忘れて彼を迎えた修一を、陽一はまるで側に寄った小バエを叩き落とすように平手で頬を打った。
『次から、ああいう莫迦は許さん』
口の中が切れて、あっという間に唇から溢れた血に茫然とする修一に、くるりと背中を向けた陽一は淡々と命じた。
『明日の仕事にさしさわることがないように、手当てしておけ。お前の失敗は私の名誉に傷をつける』
『修一さん!』
部屋に入ったとたんに見つけた修羅場に、真っ青になって駆け寄ってきた高野、それでも振り向くこともなく、陽一は修一を置き去って出て行った。
自分は、父親の人形なのだ。
修一はそう理解した。
著名な役者の両親を持つ、才能豊かな役者の卵。父に認められることを望んで頑張り、まっすぐに明るく生きる息子。
そういう『役柄』を演じる限り、修一は『生きていていい』のだ。
「……そうか」
静かな声が応じて、修一は我に返った。
「それはいいことだ」
陽一の目が光ったのは一瞬だった。すぐに父親の思いやりをたたえた目に戻り、満足そうに頷いてことばを継ぐ。
「役の気持ちがわかるようになったとは……そろそろ、お前も一人前だな」
口にした台詞が、この『対談』を読んだ人々に、子どもに厳しくしようとしながら、それでもどうしても甘くなりがちな、人情味溢れる親の像としてアピールするのを、陽一は計算している。
「へへっ」
くすぐったそうに笑ってみせる。褒めて欲しい相手に褒められて、少し自分を信じてやれそうな気持ちになって、そういう風に気持ちを通わせる親子関係を、修一は見事に演じてみせる。
その視界に、相も変わらず陽一を崇拝せんばかりの表情で見つめている垣が飛び込んでくる。
「は、ははっ」
今度は本気の笑い、しかも明らかな嘲笑、だが、その響きを聞き取ったのはきっと皮肉なことに、目の前の陽一だけだっただろう。
(垣さんも、おとうさんの外面にごまかされてる)
けど、それが当たり前なんだ。
(だって、役者、だもの)
父は温厚で穏やかな理想の大人、母は派手だが美しく魅惑的、食べ物にも寝床にも、金にも才能の発露にさえも困ることのない満ち足りた生活、わずか14歳で映画界のスター、友樹修一。しかも、ただの容姿のいいアイドルに終わることもなく、今や実力派の名子役としての評価があり、名声があり、地位があり……。
孤独を訴えるのは贅沢だろうか。
それとも多くを手に入れた当然の代償、修一の胸の傷みはただの甘え、でしかないのだろうか。
(じゃあ、どうしてこれほど…寂しい?)
まるで寄る辺のない海を漂う小舟のようだ。嵐が来て、一人必死に踏ん張って堪えても、誰に安堵されることも認められることもなく、浮かぼうと沈もうと、そんなものは誰の何にも関係がない。修一が居なくとも、『映画』は困らないし、ファンもすぐに新しい偶像を見つけ出すだろう。
(生きてても、死んでても、誰も気づかない)
今こうして明るく笑う修一は、既にゾンビ一歩手前なのに、誰も気づかない、不愉快がることさえない。ひょっとすると、本当に修一が死んでしまっていても、今まで撮り溜めた画像やデータを繰り返し流しておくだけで、数ヶ月、いや数年持ちこたえてしまうんじゃないか。
(なら、生きてる意味なんて、ないよね?)
DVD数枚に納められてしまう、人生。
『修一君!』
「っ」
さすがにびくっと体を強張らせた。うっかりしてた、完全に飛んでた。
『「レスト・タイム」がコメントを欲しがってるそうだ』
ガラスの向こうの顔がうんざりしている。
『休憩代わりにコメントをやっつけて、その後、3番をレコーディングしよう』
「はい」
ヘッドホンを外し、修一は部屋を出た。
(で、その『休憩代わりにやっつけたコメント』に『感動』したり『感心』したりする『読者』とか『ファン』もいるわけだよね)
胸の奥で寒い声が響く。
すぐ外の廊下に、どこにでもいそうな男が立っていて、修一を見ると、子どもに向けるには深すぎるお辞儀をして見せた。
「『レスト・タイム』の三条良紀です、どうぞよろしく」
「こちらこそ」
差し出された名刺の表面に視線を走らせ、修一はすぐに目を上げてにっこり笑った。眉を下げる、目を細める、思わず零れたという気配で広がる微笑に抵抗できた人間はいない。
「すみません、お忙しいところ」
一瞬戸惑った顔の相手がすぐに笑み返す。細くなった目が、何だこいつ、意外に無邪気でいい奴じゃんか、そう呟いている。
「あそこのソファで構いませんか?」
すぐにまた、戻らなくちゃならなくて。
修一はちょっと困り顔で背後の扉を振り返り、小首を傾げて、少し先に置かれてある小さなソファを指差す。レコーディング終了を出待ちして取材をする連中が陣取る場所、座り心地が良くないのも長居して欲しくないからだ。そんなことはおくびにも出さず、修一はいそいそとソファに歩み寄り、ちょっとだけ三条が追いつくのを待つ。
「ええ、大丈夫です」
三条はボイスレコーダーの準備に忙しく、修一の唇に浮かんだ微笑みを見逃す。修一より先にソファに腰を降ろし、続いて修一が座るのに満足げにボイスレコーダーのスイッチを入れ、メモを取り出す。まさか、自分が修一に誘導されて入り口に背中を向けるように座らされたとは全く気づかないままに。
「『レスト・タイム』三条。友樹修一さんにインタヴュー。……はい、早速ですが、今撮っておられる映画は『月下魔術師』でしたね。どういう映画でしょう?」
愚問だよね、これがまた。
胸の冷笑は秘めておく。
どんな映画かわからずにインタヴューするなんて、時間の無駄だ。貴重な時間を映画解説に使わせるようなヘマ、帰ったらデスクに詰られるだろう。それとも、わざわざ雑誌名をレコーダーに入れたところを見ると、この男も実のところはフリーのライターなのかも知れない。
「そうですね…一口で言えば、今までの周一郎シリーズの転換点と言えると思います」
「転換点?」
「はい。今まで周一郎という人間は、他の誰をも、自分の心を開く相手とは見なかったんですね。ところが、『滝志郎』と言う、よく言えばこだわりのないおおらかなお人好しの接近によって、少しずつ変わっていく。人に向かって心を開いてゆくわけですが、今度の作品では、周一郎は初めて、滝の心の中で自分がどういう位置を占めているのか、どういう存在なのかを知りたがるわけです。自分が本当に、滝の友人として認められているのかどうかを、確かめにかかるというわけです」
「なるほど。では、友樹さんは、周一郎という少年…まあ、今の友樹さんより年上という設定ですが、そういう少年については、どのように思われますか?」
「そうですね……ひどく寂しい人間、という印象を受けました」
考え込む顔の後で、小さく笑って見せる。生意気ですか、と無意識に尋ねてくるように思われるだろうと計算済みだ。
「だって、あ、僕、原作を一通り読んだんですが、滝さんと言うのは、実に『いい人』なんですよね。その、ごく当たり前の人間なんだけど、お人好しの度が過ぎると言うか、閉じこもっている人間に手を差し伸べずにいられなくなる人です。それなのに、周一郎は意地を張っていて、なかなか滝さんを振り返らない。周一郎は18歳で、世知に長けた人間という設定ですが、人間同士の真摯な付き合いという事に関しては、妙に屈折した幼い感情を持っているみたいです」
「…なるほど…」
三条は感服したように大きく頷いた。
今すらすらと並んだ修一のことばが、真実彼の心から出たと思っているようだ。
もちろん、それは事実ではない。
修一は周一郎の心情を想像しただけで、理解しようとしたわけではない。半分以上は、こんな風に応えれば、『ファン』は修一が違和感を感じながら演じている周一郎に興味を抱くだろう、それは一体どういう少年なのか、どういう話なのかと興味を持つと言うもくろみだ。そしてまた、ファンでない『読者』は、理解困難な人格を演じようとする『名子役』がどのように演じるのかと、作品とは違う興味をかき立ててくれることだろう、そうも考えている。
どちらでもいいのだ、映画に群がってくれさえすれば。
(助けが欲しいなら、そう言えばいい。滝の気持ちを知るのに迷ってなんかいないで、まっすぐ聞けばいい)
修一は実のところ、周一郎に対してそう思っている。
修一の周囲に居るような人間達とは違って、滝ならきちんと応えてくれるだろう、それこそ、真実の誠意を満たして。なのに、それができない周一郎は、正直不愉快だし、どんなに悲劇を気取ろうとも、甘えているとしか思えない。
そういう気持ちが心の底辺にあって、どうしても最後の一線で周一郎になり切れないが、父を見習えば、なり切らなくても役は演じられる、それが才能というものだ。
「それでは、滝役を演じている、垣かおるさんについては、どう思われていますか」
「そうですね」
脳裏にのほほんとした垣の顔が思い浮かんだ。
「滝さんのドジさとか、お人好し加減は、うまく演じて下さってると思います」
それに、すぐこけるという特技もあるしね。
それを見抜いて抜擢した自分の才能に口許が綻ぶ。
(けど)
お人好しっていうのは、ある意味の鈍感さなんだよな。
ふとそう思った。
陽一の穏やかで理解ありげな振舞いを、本当の姿だと信じて疑わないあたり、それこそ滝そっくりの鈍感さだと思って、思わずくすくす笑ってしまう。
「友樹さん?」
「あ…すみません」
不審気に問いかけられて、我に返った。思わず頬が熱くなる。
「楽しそうですね」
「垣さんは、本当にいい人なんですよ」
「お二人はいいコンビですね。……それでは、最後に、お父様、友樹陽一さんについて、どう思われますか」
「え」
「撮影現場に来られたようですね。スケジュールの合間を縫って来られたとか。現場で厳しいと評判の友樹陽一さんですが、お父様としては如何でしょう」
修一は急速に笑みが消えないように堪えた。ちょっとだけ顔を引き締める、そう、まるでライバルのことを話されたように。この表情なら、あの人は僕に全く興味なんか持ってませんよ、と言い放ちかけた気配を覆ってしまえる。
「父は立派な人間だと思います。役者としても尊敬しています。僕としては、いつか父にはライバル宣言ができればと思っています」
「ライバル宣言ですか」
三条は破顔した。
「いいですね!」
これはネタに使えるぞ、と素早く相手の頭が動いたのが見て取れる。弾んだ声で同意するのに、修一もにこやかな笑みを広げてみせる。
「修一君!」
頃合い良くドアが開き、修一は振り返った。
「そろそろ頼むよ」
「あ、それではどうもありがとうございました、友樹さん。お時間頂けて助かりました」
「いえ」
すっかり馴れ馴れしい口調になった三条に微笑を返す。立ち上がると、相手もいそいそとボイスレコーダーを片付け、写真は先日のものを使わせて頂きます、と断りを入れた。
「では、頑張って下さい!」
「ありがとうございました」
(父は立派な人間だと思います、か)
頭を下げて、自分の白々しい台詞に苦笑する。
「修一君!」「はい!」
急き立てるスタッフに、もう一度三条に一礼して、踵を返す。
いつの間にか、佐野が姿を現しているのに気がついた。またどこかで修一の新しい仕事について交渉してきたのだろう。
『じゃあ、3番から』
「はい」
修一はヘッドフォンを付け直し、しばらく喉の奥でメロディを追っていたが、スタッフの合図に頷いて歌いだした。
「帰れるものなら
帰りたい、無邪気に笑えたあの日、と
そう呟いては
唇を噛んで鏡の前に立ち尽くす
哀しみ 涙も流せない哀しみに
心の中では寂しさ叫んでる
けれども それは言えないことなんだ
いじっぱりな俺達の
背中合わせの友情
失う怖さに振り返るだけの…」
いつもなら、さらりと歌える歌詞が、今日は妙に胸に堪えて、修一は無意識に眉をしかめた。
(振り返る相手…って、僕にいるのか?)
「OK! まあまあの出来だ!」
まあまあの出来、に一瞬引っ掛かりかけた修一を見て取ったように、
「ご苦労様、桜井さん」
佐野が淡々とチーフに声をかけ、出てきた修一に視線を投げた。
「スケジュールに追加です」
「……」
ほらね、やっぱり。
微かな溜め息を漏らしてみせるが、もちろん、相手は堪えた様子もない。
「週刊雑誌2本グラビア撮り、今日中にということですけど」
「わかった……ありがとうございました!」
「お疲れ、友樹くん!」「おつかれ!」「またな!」
修一はうなずき、スタッフに一礼して部屋を出た。
熱っぽい温かな空間からもぎ離されて、ひんやりとした通路を歩きながら、体も心も冷えていくのを感じる。
導くように先を歩いていた佐野が、駐車場に止めていた車の運転席に滑り込み、修一と高野が乗り込むのを待ち構えている。急かさない、けれど見逃してもくれない。
また一つ、修一は溜め息をついて、後部座席に滑り込んだ。
「高野」「はい、佐野さん」
促しに応じて、高野は隣に積まれていた段ボール箱を修一側に移動させる。
「また…」
修一はうんざりしながら段ボール箱に詰め込まれた色紙を眺めた。修一の不快に気づかぬふりでサインペンを手渡してくる高野を睨みつけ、一番上の色紙を取り上げる。一枚取ったところで、箱の中身は全く減る気配はない。
「スタジオまで三十分。百枚用意していますから、できる限り仕上げてください」
「わかってる!」
高野のことばをぶっきらぼうに撥ねつける。
「高野に当たらないで、修一さん。『月下魔術師』のキャンペーンのために必要なんですから」
佐野が鮮やかにハンドルをさばきながら、修一を宥めた。
「…わかってる…」
修一は深く息を吐き出しながら呟いた。
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