アリサ・リリーベル・シュタルクヘルトは死んだ

夜霞

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※爪の間・3

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「あっ……!」
「お前の尻は撫でやすいな」

そう言っては、繰り返し尻を撫でてくる。背中に当たるシャワーの湯と、オルキデアの手で尻がむず痒くなってくる。

「あの、やめ……いやっ!」

尻を撫でていた手が離れたかと思うと、今度は秘所にある花芯に触れられる。最初こそ撫でられたかと思うと、指の数を増やして弄り出したのだった。

「や、やめて、くださっ……いやっ!」

触れた指先は蜜口も弄り出し、指が中に入ってくる。膣内の感じるところを弄られて、アリーシャは声を上げてしまう。

「いやっ、そこ、ああっ……!」

どうにかして指から逃れられないかと身動いでいると、浴室の壁に背をぶつけてしまう。その瞬間、更に指が奥に入ってきたような錯覚を覚えて、嬌声を上げてしまったのだった。

「あああっ……!」

オルキデアの腕を掴むと、鍛えられた腕に爪を立てる。
それがきっかけになったのかは分からないが、オルキデアは壁に片手をつくと、アリーシャの蜜口から指を抜いてくれた。

「んあっ……!」

蜜口から垂れた愛液は、アリーシャの太腿を伝って浴室の床へと落ちていった。
何をするんですか。とアリーシャが口を開こうとすると、オルキデアは指についた愛液を舐めているところだった。
まるで蜂蜜を舐めるかのように、アリーシャの愛液を舐めており、どう声を掛けたらいいかわからなかった。
アリーシャが眺めていると、ようやく舐め終わったのか、オルキデアは一度シャワーで指先を洗うと、浴室用の椅子を用意してくれた。

「ここに座れ」

言われた通りに椅子に座ると、オルキデアは棚から爪用ブラシを持ち出す。
アリーシャの部屋の浴室にあったものと色違いの爪用ブラシを持ったオルキデアは、アリーシャの目の前に膝を突くと手を取る。
ブラシの細い毛先を、アリーシャの爪の間に入れたのだった。

いつもと違い、何も話さず、無言で爪用ブラシで、アリーシャの爪の間の砂を落としてくれるオルキデアの姿を見ていると、だんだん不安になってくる。

(もしかして、さっき爪を立てたの、怒ってる……?)

急に花芯と蜜口に触れられたので、つい爪を立ててしまったが、普通なら怒られてもおかしくない。
特に今回は爪の間に入った砂を気にするアリーシャの為に、やってくれているのだ。
感謝されるならまだしも、アリーシャに爪を立てられて、怒ってしまったのだろうか。

(あ、謝った方がいいよね……)

こういう時、オルキデアの元に来るまで友人はおらず、人ともあまり関わったことのないアリーシャには、どうしたらいいのか分からない。
ただ、オルキデアの様子がどこか不機嫌そうに見えるので、「何か」はしなければならないと思った。でも、その「何か」が分からない。
分からないからこそ、アリーシャには謝ることしか出来なかった。

「あの、さっきは……」
「力加減はどうだ? 痛くないか?」

アリーシャが口を開いたところで、オルキデアが顔を上げた。

「自分の指先を洗うように洗っているが、力加減が分からなくてな。これくらいでいいか? 痛ければ言ってくれ」
「大丈夫です。ありがとうございます……」

急に濃い紫色の瞳に見つめられて、アリーシャは顔が赤面していくのを感じていた。なんとか頷くと、オルキデアは安心したようだった。

「結構、爪の奥の方に砂が入っていてな。ブラシを入れても、なかなか取れないんだ。もう少し、力を入れてもいいだろうか」
「はい。大丈夫です……」

アリーシャが答えると、オルキデアは小さく微笑んだ。
そして、爪の間を擦るブラシの力が強くなったのだった。
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