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人違い(マツ)
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*こちらはmonogatary.com
お題「おもしろ記者会見選手権」
で描いたものです。
マツおばあちゃんは仕事が休みの日
焼肉屋で生ハツを食べた。
生モノが食べられない娘・はなが
「私の分も食べていいよ。」と言ったので
マツは娘の分も食べた。
丑三つ時
腹痛のためマツは目が覚めた。
欲張ってたくさん食べたことを後悔した。
が、朝になれば治るだろうと目を開けず耐えていた。
しばらくして
自分の横が少し光っているのを感じた。
豆球の明かりにしては明るさも位置も変だ。
マツはお迎えが来たのだと感じて目を開けた。
そこには天使のお姉さんがふたり立っていた。
マツはお姉さんについて行った。
しばらくして
気づくと、マツは壇上にいた。
白布のかかった机の椅子に座っていた。
そして、背後に唯ならぬ気配を感じた。
振り向くと
マツの後ろに同じく白布のかかった机
そこに座っていたのはマツよりもはるかに大きな閻魔大王だった。
大王の両脇に先程のお姉さんたちが立っていた。
流石のマツも震えがきた。
目が合う前に前を向いた。
目の前には黄泉の国の者たちがいた。
「それでは、只今より、マツの記者会見を始めます。」
どこからか声が聞こえてくる。
マツは何となくこの場の状況がわかってきた。
どうやら、天国に行けるのか地獄に行くのか
この記者会見で決まる、かもしれない。
「マツさんは若い頃嫁イビリにもあっていたとか?」
「まぁ、そんなこともありましたかねぇ。」
「ですが、後半は好き勝手に生きて、あなたの言動に傷ついた人もいる。
そのことについてどうお考えですか?」
「嫌な思いをしたのなら申しわけないと思っています。悪気は無いのです。
人生の折り返し地点を過ぎたあたりから、いつ死ぬかわからないし、
やりたいことやろうと思ったのです。
好きな人たちと好きなことをして毎日幸せでした。
だから、急にこんなことになっても後悔はありません。」
別の記者が次の質問をしようとした時だった。
閻魔大王が大きなクシャミをした。
クシャミの飛沫が短髪のマツの首筋にもかかった。
汚!、と思ったが、マツは言うことが出来なかった。
そのクシャミで大王の閻魔帳がパラパラとめくれ
どのページからだったかわからなくなった。
「え~っと、スギだったかのぅ?」
「マツです!」
マツは振り向いて言った。
「マツとな⁇ むむ、名前が違うぞ。違うぞ。」
「大王様。申しわけございません!」
お姉さんたちがオロオロし始めた。
大王のクシャミでこうなったのでは?
大王様が怖くて誰も言えなかった。
「今日はもう終わりじゃ!明日仕切り直す!マツを連れて行け!」
お姉さんたちに手を引かれマツは席を立った。
気がつくとマツはベッドの上だった。
辺りは明るくなっており、見慣れた天井が見えた。
妹のナミと娘のはなに閻魔大王の話をしても
ふたりは笑うばかりで信じてはくれなかった。
「あら、お母さん、こんなとこにアザあったかしら?」
「どれどれ?ほんとだわ。いつからあるのかしら?気がつかなかったわ。」
マツの首筋ににはアザができていた。
お題「おもしろ記者会見選手権」
で描いたものです。
マツおばあちゃんは仕事が休みの日
焼肉屋で生ハツを食べた。
生モノが食べられない娘・はなが
「私の分も食べていいよ。」と言ったので
マツは娘の分も食べた。
丑三つ時
腹痛のためマツは目が覚めた。
欲張ってたくさん食べたことを後悔した。
が、朝になれば治るだろうと目を開けず耐えていた。
しばらくして
自分の横が少し光っているのを感じた。
豆球の明かりにしては明るさも位置も変だ。
マツはお迎えが来たのだと感じて目を開けた。
そこには天使のお姉さんがふたり立っていた。
マツはお姉さんについて行った。
しばらくして
気づくと、マツは壇上にいた。
白布のかかった机の椅子に座っていた。
そして、背後に唯ならぬ気配を感じた。
振り向くと
マツの後ろに同じく白布のかかった机
そこに座っていたのはマツよりもはるかに大きな閻魔大王だった。
大王の両脇に先程のお姉さんたちが立っていた。
流石のマツも震えがきた。
目が合う前に前を向いた。
目の前には黄泉の国の者たちがいた。
「それでは、只今より、マツの記者会見を始めます。」
どこからか声が聞こえてくる。
マツは何となくこの場の状況がわかってきた。
どうやら、天国に行けるのか地獄に行くのか
この記者会見で決まる、かもしれない。
「マツさんは若い頃嫁イビリにもあっていたとか?」
「まぁ、そんなこともありましたかねぇ。」
「ですが、後半は好き勝手に生きて、あなたの言動に傷ついた人もいる。
そのことについてどうお考えですか?」
「嫌な思いをしたのなら申しわけないと思っています。悪気は無いのです。
人生の折り返し地点を過ぎたあたりから、いつ死ぬかわからないし、
やりたいことやろうと思ったのです。
好きな人たちと好きなことをして毎日幸せでした。
だから、急にこんなことになっても後悔はありません。」
別の記者が次の質問をしようとした時だった。
閻魔大王が大きなクシャミをした。
クシャミの飛沫が短髪のマツの首筋にもかかった。
汚!、と思ったが、マツは言うことが出来なかった。
そのクシャミで大王の閻魔帳がパラパラとめくれ
どのページからだったかわからなくなった。
「え~っと、スギだったかのぅ?」
「マツです!」
マツは振り向いて言った。
「マツとな⁇ むむ、名前が違うぞ。違うぞ。」
「大王様。申しわけございません!」
お姉さんたちがオロオロし始めた。
大王のクシャミでこうなったのでは?
大王様が怖くて誰も言えなかった。
「今日はもう終わりじゃ!明日仕切り直す!マツを連れて行け!」
お姉さんたちに手を引かれマツは席を立った。
気がつくとマツはベッドの上だった。
辺りは明るくなっており、見慣れた天井が見えた。
妹のナミと娘のはなに閻魔大王の話をしても
ふたりは笑うばかりで信じてはくれなかった。
「あら、お母さん、こんなとこにアザあったかしら?」
「どれどれ?ほんとだわ。いつからあるのかしら?気がつかなかったわ。」
マツの首筋ににはアザができていた。
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