5 / 44
狂い始めた人生計画
しおりを挟む「ティファニー、入ってもいいかい?」
「髪をセットしてますの!」
「入ってもいいね?」
「え、ええ」
朝の忙しい時間に一体何の用だと眉を寄せるが声は明るく返事をした。
「昨日はコンラッド王子と接触があったそうだね」
「え、ええ」
———情報が早すぎるっ
「王子は何か言っていたかな?」
「い、いえ何も。マリエットについて聞かれましたの。結婚目前にして婚約者の事が気になったのでしょうね」
優しい口調が妙に怖い。何かを企んでいる時の喋り方だ。
「お前の縦ロールはいつも見事だな」
「お父様がスタイリストを雇ってくださったおかげですわ」
「悪役令嬢として欠かせないものだからな」
「ええ、もちろんですわ」
ストレートヘアの悪役令嬢だって存在する。だが父親が参考書として用意する小説の挿絵に描かれている悪役令嬢は何故か縦ロールばかり。だからティファニーもいつの間にか悪役令嬢は縦ロールと思うようになった。
「あの王子は遊び人と有名だ」
「ええ、存じ上げていますわ」
「本気になるなよ」
「マリエットの相手ですのよ? わたくしそこまで命知らずではありませんわ」
「ならいい」
肩に置かれた手に込められた力は脅しの圧力だとわかった。
父親が言いたいのは『遊び人に近付くとロクな事がないから気をつけろ』ではなく『マリエットの相手だから身の程をわきまえろ』ということ。娘の身を案じてではない。
自分の名誉のために娘を売る父親に今更何か期待する事はないが、ここまで忠告に来るとはアッパレ。紙吹雪をまき散らしながら拍手喝采を送りたくなった。
「じゃあ、今日も(失敗しないよう)気をつけて。いっておいで」
「行ってきますわ」
頬へのキスすら気持ち悪い。
「お化粧をしているのだからキスなんてしないでほしいわ」
手鏡を見ながら化粧が落ちない程度に父親の唇が触れた箇所を指で何度か払うティファニーは朝から最悪の気分だった。
黙って見守ってくれればいいのに父親はいつも口出しをする。失敗しそうな時には先手を打ってティファニーの行動を制限する事も少なくなかった。
ティファニーは姉妹の中で一番要領が悪いと自覚があるため父親が心配するのもわかっているつもりだが、それにしたって娘への圧をかけるのに肩を掴むかとまだ少し痛みを感じる肩を撫でた。
「あー転校したい」
馬車から降りて第一声が転校希望。
今日から出来る限りコンラッドに会わないよう注意して過ごさなければならない。今までかすりもしなかった存在が何故今になって接触してきたのかわからない苛立ちをぶつける相手もいないため絶望に一歩踏み出すのも嫌だった。
「さあ、行きますわよ!」
パンッと両側から頬を叩いて気合を入れれば戦闘開始だと踏み出した。
だが、こういう時に限ってそう上手くいかないもので———
「うっ!」
廊下の端に見え
「あわわわっ!」
階段から上がってくるのが見え
「ぐぅっ!」
お気に入りの場所に何故か座って本を読んでいた。
「どうして今日はこんなに会うのよ!」
同じ学校に通う生徒なのだから会っておかしい事はないが、今までそうそう顔を合わせる事などなかったのに気をつけようと意識し始めると会ってしまう。
相手もこっちに気付いているのか何度か目が合ってしまった。
———気にしてると思われたらどうしよう!
相手がニヤついていないのが救いだった。
「ティファニー、今日はずっと忙しそうにバタバタしてたわね」
「別に。普通に過ごしていただけですわ」
「何かから逃げるように必死に見えたけど」
「いちいちドアを叩かれて鬱陶しい警告をされるのは御免だからであってあなたのためではありませんのよ」
どこへ行くにも取巻きを二人三人と連れ歩いている良いご身分のマリエット。毎日『キレイ』『美しい』『素晴らしい』『さすが』と持て囃されているが、どこまでが本音なのかわかったものではない。そんな嘘に固められた関係で作り上げられた毎日などティファニーには考えられない事だが、嘘で固められた人生を送っている事に変わりないと自嘲する。
「いつもそうやって人をバカにしたように笑うのは癖なの?」
「そんなくだらない癖は持っていませんわ。事実バカにしているので笑っているだけですの」
「その性格の悪さは誰譲り? 父親? 母親?」
「個人攻撃に親を巻き込むとは……愚かですわね」
「ッ! な、なによ!」
父親はバカにされようとどうだっていい。事実バカだと思っているから。だが母親をバカにされるのは許せない。
強い目で睨み付けるティファニーの眼光に怯んだ取巻きを後ろに下がらせるとマリエットが前に立った。
「ティファニー、彼女が悪かったわ。許してあげて」
「頭を下げて謝るなら許してあげてもよくてよ」
「ごめんなさい」
「謝るのは彼女」
ティファニーが謝を下げてから指名するように指をさして前に出るよう顎を動かした。
「……ごめんなさい」
渋々前に出てきた女はマリエットが頭を下げて丁寧に謝った以上、別の言葉を使って謝るわけにはいかなかった。
下げて見えなくなった顔はティファニーに頭を下げて謝らなければならない苦痛にまみれているだろう事を想像するとおかしくて笑ってしまう。
「そこまで謝るのなら許してあげますわ。わたくしの慈悲に感謝することね」
「ッ……あんまり調子に———」
「やめなさい」
鶴の一声にティファニーには拍手を送りたくなった。
「よく飼い慣らされていますのね。見事ですわ」
「ティファニー、いつものんびり過ごしてるあなたが今日は忙しく動き回って疲れたでしょう? 早く帰っておやすみなさい」
「これからそうしようと思っていたのに公爵令嬢様に呼び止められて足止めをくってしまったものですから余計に疲れましたわ」
「あなたね!」
マリエットが腕を前に出すだけで動きが止まり口も閉じる。ティファニーの目には彼女達が番犬にもならないキャンキャン吠えるだけのバカ犬に見えて仕方なかった。
「また明日ね」
「ええ、また明日」
自分が怒らない心の広い女を演じてみても取巻きが絡みすぎては良い印象は持たれない。それこそ本当に躾が出来ていないと思われるだろう。
マリエットは計算高くミスをしない。だからこれ以上自分の評判を落とさせないために強制的に会話を終了させた。
「マリエット様よろしいのですか!?」
「いいのよ。それよりカッとなって言い返してはダメ。あなたの評判が下がってしまうわ」
「私の評判などどうでもいいんです!」
「良くないの。私を慕ってくれる大切な友人の評価があの一瞬だけで判断されるのは辛いわ。だからカッとならずにいつもの優しいあなたで接してあげて」
全ては自分のため。評判の悪い女と一緒にいては自分の評価に関わる。
もしこれで直らないのならマリエットはあっさりと捨ててしまうだろう。自分の評判を落とさないよう慎重に言葉を選びながら、でもハッキリと相手に何故外されるのか理解出来るような言葉で伝えるはず。
幼い頃から賢かったマリエットは身体の成長に合わせて賢さも育てあげてきた。
社交界には必ず出席し、貴族達に気に入られる努力を惜しまなかった。
『可愛い私を褒めなさい』それがマリエットの望みだった。そして誰もがそれを叶えていた。
可愛いマリエット。
怠け者のティファニー。
どんなに努力をしてもティファニーがマリエットのようになれないのは親から継いだ遺伝子は当然のこと、ヒロインになるための努力と悪役令嬢になるための努力の根本が違ったから。
「悪役令嬢は苦ではありませんけど強要されるのが苦ですわ」
自分の思うように生きたいのにマリエットがヒロインとしてのハッピーエンドを迎えるまでティファニーに自由はない。
———肝心の王子があれでは婚約間近どころか絶縁さえ起こりかねませんわよ。
『でも結ばれてもらわなければわたくしが困りますわ』
馬車が来ているのはわかっているが普段より動いたせいで疲れが出ている。
いつもなら感じない睡魔が今日はハッキリと感じられ、思わず近くのベンチに腰かけた。
そこから意識はもうなかった。
「また寝てる」
上から降ってくる声もティファニーには届いていない。
顔に影が落ちている事も、その声の主が誰であるのかもわからず気付かず眠り続ける。
「やっぱ可愛い」
寝顔が好みであるため朝の怒り顔と違って無垢で可愛いとつい表情が緩んでしまう。
「そんな無防備に寝てると起こしちまうぞ」
起こす気のない囁きの後、躊躇なく唇を重ねたコンラッド。
唇が特別柔らかいとか、特別イイ匂いがするとかではないのに何故か特別に感じていた。
「ん……」
「やっぱり起きたか」
普通とは違う〝起こす〟の意味。
「ギャーッ!」
威嚇し合っている猫のような悲鳴を上げて起き上がった色気のない言動に肩を揺らして笑いながら片手を上げて『よっ』とのんきに挨拶をする。
「な、なななななななんですの!? き、キス! ま、またキスしましたわね! 痴漢行為ですわよ! 犯罪ですわ! うら若き乙女の寝ている隙を狙ってするなんて卑怯者!」
キスされた感触が唇に残っているのと目を開けた時の顔の近さにキスされたと確信し抗議をするがコンラッドは相変わらず悪びれる様子もなく『はっはっはっ』と笑っている。
「眠り姫がいたから王子のキスで目覚めさせてやろうと思ってな」
「あ、頭おかしいんじゃありませんこと!?」
———誰が眠り姫だ。誰が王子だ!
「今日一日、俺を避けてただろ」
「……顔も見たくありませんでしたので」
頭のイカれた男だがこれでも王子。公爵令嬢を怒らせるよりずっと怒らせてはいけない相手だと気付き、ゴホンと咳払いをしてから嘘がバレないよう冷静に返事をした。
「俺は見たいぞ。特に寝顔。君の寝顔は俺のドストライクだからな」
「だったらキスなんてしないで眺めるだけにしていただけると嬉しいですわ」
「それはそうだが、見てるとキスしたくなるんだよ。魔性だな」
〝魔性〟という言葉はティファニーには嫌味にしか聞こえなかった。
「グレンフェル王子、わたくしは———」
「コンラッドでいい」
「グレンフェル王子、わたくしは———」
「コンラッドと呼べ」
「嫌です」
「命令だ」
「お断りしますわ!」
しつこい男は嫌い。そして上から目線で話す男はもっと嫌い。更に言えば命令してくる男は大嫌いだった。
マリエットの意中の相手であるコンラッドを呼び捨てにしようものならその日の夜、部屋を訪ねてきた彼女に何を言わるかわかったもんじゃない。
きっと少し親しくなった、というのさえ許さないだろう。
ティファニーにとってマリエットは幼馴染で同等の存在だが、マリエットはそうは思っていない。
自分はティファニーより上で何もかも勝っている。
そう思っているのだ。
間違いではない。ティファニーの外見はどこにでもいる容姿でスタイルも特別良いわけでもない平凡なもの。
それに比べてマリエットは美人で人目を引く外見をしている。
誰もがマリエットの方が上だと思うだろう。
公爵令嬢と伯爵令嬢という点でもマリエットの方が上なのだ。だからマリエットはいつだって自信に満ち溢れていた。
「ハッキリ言わせていただきますけど、わたくしの人生プランにあなたの存在はありません。ですので今まで通り見知らぬ他人となって過ごさせていただきたいのですわ」
「そいつは無理だ」
間髪入れず即答したコンラッドにティファニーの目が見開かれる。
———普通ならここで何故そんな事を言うのかと疑問をぶつけてくるところのはず! いえ、ぶつけられても答えに困るのでぶつけられない方がいいのですけど、ハッキリ断られるのも困りますわ!
「君の存在を知った以上、他人のフリは出来ない。俺は君の寝顔が気に入っている。というか好きなんだ」
「……遊び人はさすがですわね。言葉に重みが全くありませんわ」
キュンともしない告白に顔を歪めながらかぶりを振るティファニーの隣に腰かけると反発するようにティファニーが立ち上がる。
「そんな子猫のように警戒しなくても隣に座って喋るだけだ」
「妊娠でもしたら大変ですもの」
「させていいのか?」
「全力でお断りしますわ」
いつも遠くからしか見たことがなかったため喋り方や喋る内容を知らなかったが、コンラッドはティファニーの許容範囲外の男で間違いない。
真面目で物静かな大人の男がタイプのティファニーにとってコンラッドのような男は吐き気がするほどで、勘違いしないようハッキリ顔に出してやった。
「マリエットに見られでもしたら厄介ですの」
「幼馴染だろ?」
「ええ。でも自分の婚約者と幼馴染が仲良くしていたら不愉快でしょう?」
「キスしたから浮気だな」
「わたくしは被害者!」
共犯のような言い方はやめてと顔の前に手を突き出して縁起でもない言い方をするコンラッドから距離を取った。
「見かけても無視してくださいませ。キスなどもってのほかですわ」
「そいつは難しい。可愛い寝顔に引き寄せられるんだ」
「訴えますわよ」
「伯爵令嬢が王族を訴えると?」
「や、やかましいですわ! とにかくこれはあなたが可愛いと思っている寝顔を持つ女からの願いですから何としてでも聞いていただかなければ困りますの!」
「んー……どうするかなぁ」
———何故こんな男がモテるのか全く理解できませんわ……。
足を組んだまま焦らすようにワザとらしい悩み方をするコンラッドに苛立ちを募らせるティファニーは無視して帰ろうと鞄に伸ばした手を掴まれ、慌てて手を引くも遅かった。
がっちり掴まれた手は後ろに引く事も出来ないが前にだけは行かないよう引き続ける。
「何ですの?」
「ちゃんと君と話す時間が欲しい」
「お断りですわ」
「何故だ?」
「誰かの婚約者と親しくするつもりはありませんの」
「婚約者じゃない」
「マリエットは———」
相手の気持ちをどこまで伝えていいのかわからず一度口を閉じた。
遊び人であればマリエットの好意に気付いてはいるのだろうが、だからといってそれを言葉にして伝えていいものかわからず眉を寄せる。
「なら明日正式に宣言しよう。コンラッド・グレンフェルはフリーだと」
「おやめください!」
「なら話す機会を設けてくれるな?」
あまりの横暴さに泣きたくなった。
横暴な人間はマリエットだけで充分なのにコンラッドまで追加されてはティファニーの心がもたない。
「……どうしてもとおっしゃるのであれば叶えてさしあげますけど、その代わり日取りはわたくしが」
「ああ、かまわない。だがあまり待たせないでくれよ? 俺は我慢強い方じゃないんだ」
不敵な笑みもファンが見れば悲鳴を上げるぐらいイイものに見えるのだろうがティファニーには嫌な笑みとしか思えず、吐き出すように舌を出したくなった。
「疲れた……もう嫌ですわ……」
馬車に乗り込んで大きな溜息と共に深く腰掛け背を預けたティファニーはそれだけ呟くと現実から逃げるように目を閉じ、最悪の王子によって邪魔された眠りへと落ちていった。
11
あなたにおすすめの小説
【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました
チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた
22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる