顔も知らない婚約者 海を越えて夫婦になる

永江寧々

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婚約者来航

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 ハロルドは朝から祖父と共に港に立っていた。
 出迎えに遅れるわけにはいかないと言ってかれこれ二時間ここで立ちっぱなし。
 この日のために仕立てておいたと差し出された最高級のスーツに身を包んで気持ちよかったのは兄が「コイツだけズルい」と両親に文句を言った瞬間だけ。これを仕立ててもらえた理由を思い出すと吐きそうになった。

「なぜ、十六年間も黙っていたのですか?」
「ダイゴロウがそう言ったんだ。娘が十五歳になるまで待ってくれとな。話せばどうせお前は早々に誰かと婚約を取り付けようとしただろう」

 和女を婚約者として話を取り付けてきたと言われて逃げ出したくならない者などいるはずがないと心の中で訴えるハロルドの吐き気は相変わらず治ってはおらず、何度も胸をさすっては深呼吸を繰り返す。
 幼い頃から和の国の言葉を強制的に学ばされてきた。祖父が自分の好きな物を押し付けてくると子供の頃は何度嫌だと泣いたかわからない。それでも両親は守ってはくれず、勉強は今も続いている。
 その時点でおかしいと気付くべきだった。

「緊張しているのか?」
「そうですね」
「気立の良い愛らしい娘だ。お前に会えるのを楽しみにしているんだ、歓迎してやれ」

 今すぐ海にはいてしまいたいほどの感情と込み上げる胃酸を飲み込んでゆっくりと長い息を吐き出した。
 祖父の話をこれ以上聞いていると余計に吐き気がしそうだと話しかけずにいること一時間後、大きな船が港に向かってくるのが見えた。

「ハロルド、見えるか? あれがダイゴロウの船だ」

 遠目からでもわかるほど巨大な船。それがゆっくり時間をかけて港までやってくる。
 港についたとき、ウォルターは港に停泊している船に場所を移動するよう金を渡していた。出迎えのためにいい格好しようしていると思っていたが違った。移動させなければ船が停泊できないのだ。あまりにも大きすぎるそれにハロルドはそれなりの距離があったにもかかわらず更に距離を取るために下がったのだが、振り向いたウォルターによって慌てて距離を戻した。

「ウォルター!!」
「ダイゴロウ!!」

 港に船からブリッジがかけられ、その上を西洋人でさえ驚くほど大柄な男が港に響き渡る大きな声でウォルターの名を呼びながら降りてくる。それに負けじとウォルターも大声で名前を呼んで地上で抱き合った。

「待っていたぞ! お前がここへ来るのをどれほど待ち侘びていたか!」
「遅くなってすまんな!」
「二十年も待たされたぞ!」
「俺もだ!」

 互いに腹の底から声を上げて大笑いする。ガハハハハハと品のない笑い方にこれが和の国の人間だと呆れるもハロルドは祖父がこれほど楽しそうに嬉しそうに笑っているのを初めてみた。それがなんだかとても悔しかった。自分がどれだけ努力して結果を残してもそれを当然と吐き捨てるくせに和人にはこれほどの笑顔を見せるのだ。この男に会えたことは孫が良い成績を残すより嬉しいことなのかと嫉妬さえ感じる。

「ユズリハはどうした?」
「さっきまで寝ておってな。少し髪を整えている。おい! ユズリハの支度はまだか!」
「そのように大声を出さずとも聞こえておる」
「ウォルターとお前の旦那を待たせるんじゃねぇ!」

 旦那という言葉がハロルドの胸を重くする。こんな男が自分の義父なるなんて考えたくもなかった。
 ハロルドは自他共に認めるほど優秀で、笑い者にされたことは一度もない。それなのにこれからの人生、一生笑い者として生きていかなければならないのかと思うと祖父への怒りで腹が立つ。
 これでもし婚約者が美人じゃなかったら許さないと拳を握って声がするほうを見上げると女が姿を見せた。

「ユズリハ!! 大きくなったな!!」
「半年前に会ったばかりではないか」
「子供は半年であっという間に成長する! その証拠にお前はまた美人になった!」

 ハロルドは怒鳴るつもりだった。美人だと言ったじゃないかと祖父の胸ぐらを掴んで揺さぶり、怒鳴りつけるつもりだったのにその気力を失ったのは怒鳴りつけたところで笑い者になる未来は確定したから。
 誰にも妻として紹介できない和女は想像どおりの顔のせいで紹介できないだけではなくハロルドにとって恥と化した。
 どこが美人なんだ、どこをどう見て美人と言っているんだと開いた口が塞がらない。
 背が低く、顔は本当に十五歳かと疑いたくなるほど幼く見える。
 ウォルターに抱きしめられて笑う様子から本当に何度も会っていることが伺える。
 
「ダイゴロウ、ユズリハ、紹介しよう。孫のハロルドだ」

 呼ぶなと思いながらも笑顔で前へと進んで握手のための手を差し出すが、ダイゴロウはそれを無視してハグをした。

「話はずっと聞いていたぞ! とても優秀らしいな! 自慢の孫だと耳にタコができるほど聞いていたんだぞ!」
「自慢? お祖父様が……?」
「そうだ! 兄よりも弟のほうが優秀だとな!」

 苛立ちが吹き飛ぶほどの驚きと衝撃に満ちたハロルドの心。目を見開いたまま祖父を見ると「事実だからな」と言われた。
 褒められたことは一度もない。『よくやった』『頑張ったな』の一言だってもらったことはないのだ。『当然だ』と吐き捨てるように言われて何度幼心に傷をつけたことか。
 本人を褒めずに他所で自慢していたことに腹は立つが、それでも「兄より優秀」だと自慢されていたことが嬉しくてたまらなかった。

「ハロルド・ヘインズです。ようこそお越しくださいました」
「礼儀正しい少年だ! おい、ユズリハも挨拶せんか!」

 急ぐことなくゆっくりと歩み寄ってくる婚約者にハロルドは少し緊張していた。
 婚約者としては形だけのこと。和の国の女を好きになることはないし、自分はまだ片想いの相手のことを諦めてはいない。祖父はあと二十年も生きない。祖父が死ねば和の国に追い返すことだってできるのだから、それまで仮面夫婦でいることも不可能ではないと考えていた。
 だから婚約者が和女らしく控えめで初々しければ文句はないとダイゴロウが離れたことで自分からも歩み寄って一定の距離で止まる。

「ほれ見たことか、やはり似ておらぬではないか」
「は?」

 ウォルターに振り返ったユズリハの言葉にハロルドは何を言っているのか理解できなかった。

「そなたは似ておる似ておると言うておったが、これっぽっちも似ておらぬではないか」
「そんなことはない。聡明さが俺にそっくりだ」
「そなたの若い頃とてこれほど愛らしい顔はしておらなんだじゃろう」
「家に着いたら写真を見せてやる。似ておると言わせてやるぞ」
「ほほう、それは楽しみじゃのう」

 婚約者に初めて会ったというのにユズリハはハロルドよりも祖父と話している。祖父には慣れているため理由はわかるが、これはあまりにも失礼な話。
 だが、ウォルター・ヘインズの機嫌が良いときに余計なことを言わないのはヘインズ家の暗黙のルール。ここで婚約者を叱責しようものなら何を言われるかわからない。それこそ「器が小さい」と言われて睨まれ、あとで長い長い説教地獄が待っているかもしれない。
 過去に一度、祖父の機嫌が良いときに祖父の意見に反対したことがあった。そのときの祖父の表情、声色、物言いの変わり方たるや震えずにはいられないほどで、家族の誰も庇ってはくれない地獄を経験した。
 それ以来、祖父の機嫌が良いとこに余計なことは言わないことになっている。しかし、この状況は許し難い。
 そう思っているとユズリハの頭にチョップが落ちた。

「ハロルドに挨拶をせんか!!」
「ああ、そうじゃったそうじゃった。すまぬな、旦那様。ユズリハじゃ」

 好きになれそうにない。それがハロルドの感想だった。
 なぜ初対面の相手に、旦那となる相手に敬語が使えないのか。それにその変な喋り方はなんだと言いたいことは山のようにあるが、どれも口からこぼれる前に飲み込む。
 奥ゆかしさも初々しさも控えめでもない無礼な女。
 父親が娘に暴力を振うことに慣れているのか、親子はどちらもその行為を当たり前としていた。

「孫もまだ未熟な男。これから二人で手を取り合って成長していくといい。俺が死ぬまで見守っててやるからな」

 その宣言こそ地獄の始まりだった。
 祖父が明日にでもボケてくれればいい。急に病にかかって寝たきりになってくれればいいと願っては可能性の一つとして浮かぶ“最期を迎える前日まで元気だったら”と考えるとすぐに降りかかる絶望に心臓が止まりそうになる。
 
「とりあえずこんな場所で立ち話もなんだ。約束どおり、ユズリハのために新居を構えた。見てくれ。荷役人夫も雇ったから荷物は全て任せろ」

 上半身裸の男たちが集まって待っていた指示を受けると一斉に動き始めた。

「ハロルド、お前はユズリハと乗れ」
「え……」
「ダイゴロウが大きすぎて四人も乗れん」
「ああ……はい」
「失礼のないようにな」

 孫が既に何度か失礼を受けていることは気にしないのかと目で訴えるも祖父は無視して男二人で馬車に乗り込んだ。
 ウォルター・ヘインズは気難しいことで有名だが、意気投合すれば異常なほど良くしてくれる人間でもある。それに救われた貴族も領民も多い。
 もともと和の国好きだったウォルターがダイゴロウと意気投合するのは難しいことではなく、豪快な人間性が垣間見える男とのそれは必然だったのかもしれない。

「こっちだ」
「うむ」

 祖父がいなくなればこっちのものだと態度を変えて無表情で馬車に乗り込み、シートに座るもユズリハは上がってこない。

「何してるんだ? 早く乗れよ」
「上がれぬ。手を貸してくりゃれ」

 ため息をつきながら伸ばした手を握り、馬車に乗せるのに少し強めに引っ張れば浮き上がるようにして乗った。
 ドアが閉まると走り出す馬車の中、ハロルドから口を開くことはなかった。かといってユズリハから興味深げにハロルドへの質問もない。
 拗ねたような表情でユズリハを見るハロルドと、その視線を気にせず窓から流れる景色を眺めるユズリハの無言が続く。

「ユズリハ、初めての馬車はどうだった?」
「屋根も壁も窓もついておるのは快適じゃ。雨の日も濡れずに済む」
「そうだろうそうだろう。で、中で何を話した?」

 ハロルドの心臓が大きく跳ねた。何も話していない。話すことはたくさんあった。祖父がいないのだからさっきの態度が無礼であったこと、その口の利き方が気に入らないことを注意してもよかったし、ここに来るまでにかかった日数を聞くでもよかったが、腹が立ちすぎて口を聞きたくなかった。
 それが幼稚であったことは認めるが、自分だけが悪いわけではない。初対面の礼儀を欠いたユズリハにも問題があると横目で見るも目は合わなかった。
 なんと言い訳しよう。そもそも言い訳をウォルターは好まない。緊張していたと言えば通じるか? いや、相手はもっと緊張しているのにと言われて責められるのは目に見えている。
 考えろ、説明としては何が正しい。何が正攻法か──

「色々話してくれたぞ」

 嘘をついたのはユズリハだった。

「わらわが暮らす屋敷をそなたが五年前から建て始めていたこと。馬車が通常の移動手段であること。屋敷に使用人が大勢いること」

 もちろん話しているはずはないが、ユズリハの嘘に迷いはない。堂々たる姿勢で真実であるかのように三本指を立てて見せた。

「話したのならいい。わざわざ異国の地までやってきた娘に気を遣わせるようなことを紳士がするわけないからな。な?」
「もちろんです」

 バレているのではないかと内心ヒヤヒヤのまま笑顔を返した。
 
「立派な家に住んでるな! 想像以上だ!」
「そんな小さな家に住んでると思ってたのか?」
「スケールが違う。うちもそれなりにデカいとは思っていたが、ここまでじゃない」
「できるだけ庭は広く作っておいた。お前の家の庭園は涙が出るほど美しかったからな。五年かけて再現したんだぞ」
「それは痛み入る」
「こっちだ」

 同じ敷地内に住むハロルドでさえあの家を間近で見るのは初めて。
 和の国を嫌いになった理由があるわけじゃない。ただ、祖父があまりにも和の国を愛しているから、なんとなく嫌いだと思うようになった。それが何年も尾を引いて今に至るというだけ。
 それでもハロルドは今、自分の意思で和の国が、というより和の国の女を嫌いになりかけている。控えめだと言っていたのは嘘で、目上に敬語も使えない太々しいのが和の国の女。
 そんな印象を持っていた。
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