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共依存の愛
しおりを挟む「今のお前よりそこらの鳥のほうがよっぽど上手く歌えているぞ」
この三日間、オーランドは毎日塔へと通っていた。
軍の仕事はいいのか。何故毎日通うのか。と疑問はあるが、フローリアにはどうでもいい事だった。
あんなに幸せだった日々が、一瞬で壊れてしまった。
愛しい人の笑顔も、匂いも、温もりも全て自分で壊してしまった。
心がザワつく事はなくなり、その代わりに心が死んだように何も感じなくなった。
「俺は疲れている。歌え」
歌を聞くために来ているのに歌おうとしないフローリアに眉を寄せながら起き上がって近付くと顎を掴んで自分の方を向かせた。
「やっ!」
それだけでフローリアは強い拒否反応を示す。まるで人形が息を吹き込まれたように。
「なら歌え。歌わんのなら唇を塞ぐぞ」
「だって……」
「喋らん歌わん。ならお前の口は何のためにある。お前が使わんのなら俺が使ってやる」
自分の全てはヴィンセントのものだと思っているフローリアはオーランドが触れるだけで拒否反応を示すようになった。
「力ずくでお前の全てを奪う事も出来るんだぞ」
「やだ……」
顔を歪めてまた涙を流すフローリアに苛立ちを募らせるオーランド。
「オーランド様、通信が入っております」
「チッ。次、もし歌えなければ実行するぞ。覚えておけ」
ドアをノックしたウィルの声に舌打ちをし、警告のように告げて出ていくとフローリアは床に座り込んで両手で顔を覆う。
「フローリア様、大丈夫ですか?」
「ヴィンセント様に会いたい」
「そうですね。きっとヴィンセント様もそう思われている事と思います」
食事をテーブルに置いて膝をつくと冷えた身体に毛布をかけて肩を擦るウィルは今の状況の異常さに眉を寄せる。
ウィル自身、あれがフローリアである確信はしているものの、フローリアの行動には疑問を抱いていた。
貴族のパーティーに出席した事のないフローリアに男の知り合いがいるはずもなく、愛を囁くとは思えなかった。
フローリアがどれだけヴィンセントを愛しているか知っているだけにあの映像には納得しきれないでいる。
フローリアが認めたのはあくまでもあの映像に映っているのが自分であるという事だけであって、行動理由についてはまだ何も話していない。
家族の誰もそれについて触れようとしていないのだ。
「ですがフローリア様、ヴィンセント様にお会いする為にも痩せ細ったお身体ではお会い出来ませんよ。ヴィンセント様が心配なさいますから」
「食べたくないの……」
「倒れればお会いする事も出来なくなりますよ」
「でも……」
喉を通らないのはわかっているが、だからといってそれを許していてはあっという間に倒れてしまう。今も倒れていないのが不思議なほどフローリアは何も口に入れていないのだ。
脅してでも食べさせなければとヴィンセントの名前を使うと拒否はしないが顔を歪めて大粒の涙を流す。
「リガルド様に連絡を取りました所、ヴィンセント様は今、フローリア様を迎えに行くために皆様を説得している最中だそうです。ですから、皆様を説得されればすぐにでもフローリア様を迎えに来られる事でしょう。その時、痩せ細ったお身体ではヴィンセント様が心配なさいますよ」
ウィルは嘘をついた。少しでも希望を持ってほしかったから。
ヴィンセント今、皆を説得しており、多少強引でも説得を終え、すぐに迎えに来るとウィルも信じたかったから。
しかしフローリアはそれに何の反応も示さなかった。まるでそれが嘘だと知っているかのように。
「ありがとう、ウィル」
わかっているのだと気付いたウィルは嘘をついた事を後悔した。
ヘレナを説得できない事はフローリアが一番よく知っている。だから年明けに家を出ようと約束したのだ。
誰も自分達を知らない土地に行って二人だけの生活を始めようと。
だがフローリアはその嘘がウィルの優しさだとわかっているから責める事はしなかった。
「ウィル、ごめんなさい」
「何故謝られるのですか?」
「ごめんなさい」
何故謝るのかウィルにはわからなかった。
フローリアが今、何を考え、何を思い、自分なんかに謝罪するのか。それを聞き出そうにもフローリアがあまりにも辛い顔をするため深く問うことが出来なかった。
「フローリア」
「どうぞ」
母の声に顔を上げるとフローリアの返事に合わせてウィルがドアを開けた。
「外してちょうだい」
レイラの言葉に頭を下げて出ていくウィルは心配そうに見つめながらも逆らうことなくドアを閉めた。
「食べてないのね。ウィルもオズワルドも心配してるわ」
「食べたくないの」
器の中にはさっき運ばれてきたスープが手付かずである事にレイラは心配の声を漏らすもフローリアはウィルに答えた言葉をレイラにも伝える。
「食べないと元気にならないわ。せっかく目覚めてあんなに元気になってたのに、これじゃまたベッドの上での生活に逆戻りになってしまうわ」
「……そうね」
「ほら、ママが食べさせてあげるからお口開けて」
初めて濡れるスプーンが口元に運ばれるがフローリアは首を振るだけで頑なに食べようとしない。
デズモンドやオズワルドが行こうと食事を取っていないフローリアは目に見えて痩せてきている。
フローリアが悪いと思っていてもやはり我が子が痛ましい姿へと変わっていくのを見捨てる事は出来ない。
「離婚の書類が送られてきたの」
「……そう。当然よね」
冷静な返事だが、フローリアの頬は涙で濡れている。頬から顎へ伝う涙は次から次へとこぼれて床を濡らす。
「サインするわ。結婚式の時のように名前を書けばいいんでしょう?」
「書類はパパが持ってるの。ママは持ってないわ。それにね、そんなに早く結論を出さなくてもいいの」
「でも……ヘレナ様が……」
「平気よ。ママ強いんだから」
レイラはデズモンドに言われた通り、頭を冷やして冷静になってから手紙を読み返した。今までフローリアが送ってくれた近況報告。
毎日とても充実している事。新しい発見があった事。嬉しかった事。驚いた事……色々書いてあった。
料理をしたと書いてあった時は夫婦で驚きに目を丸くしたが、結婚させて良かったと笑顔になった。
そして手紙の最後にはいつもこう書いてあった。
「パパ、ママ、ヴィンセント様と過ごす毎日は怖いくらい幸せです。出会わせてくれてありがとう」
書かされているのではないかと思うほど毎回同じ言葉が書いてあるため疑う事もあったが、この涙を見てそれがフローリア自身の言葉である事を実感した。
何があって浮気と称される事をしたのかわからない。だが、それは真実ではないような気がしてならなかった。
ベル家の人間は誰もフローリアが浮気をしたとは思っていない。この涙が後悔の涙だとは思えなかった。
「……ママ……」
「なあに?」
「……ひどい娘でごめんなさい」
胸がしめつけられる謝罪にレイラは強く抱きしめた。謝るのは自分の方だと涙が溢れた。
何があったのかと聞くこともせず、頬を叩いて罵倒して塔に閉じ込めた母親の方がずっと酷い人間だと後悔に震える。
「あなたの事はママが守ってあげる。だからもう泣かなくていいのよ」
ヴィンセントに会いたいという想いはウィルには言えてもレイラには言えなかった。
何も言わず黙って頷くフローリアをどう守ればいいのか、レイラは必死に考えるがすぐには出てこなかった。
「部屋に移動しましょう。こんな場所に閉じ込めてごめんなさい。ママを許して」
「ここでいいの」
「フローリア、ここは寒いわ」
「いいの。ここにいる。お兄様がベッドを新しくしてくれたの。布団もすごく暖かいし、毛布だってあるわ。だからここでいいの」
ヴィンセントがいない世界で普通の暮らしをしたくはなかった。
彼の匂いも温もりもないベッドには入りたくないし、一人で眠りたくなかった。目を覚ました時に隣に彼がいないのは嫌だったから。
自分の世界がいつの間にかヴィンセントによって構成されていたのだと知ったところでもう取り返しのつかない所にいる今、安らぎはどこにも存在しない。
「わかった。でも何かあったらすぐに言うのよ」
「うん」
レイラは言うだけ無駄だとわかっていた。父が言おうと兄が言おうと最も信頼している執事が言おうと頑として動かないのだから母親が言ったところで動くはずがないと。
頬を撫でると目を閉じるフローリアがこのまま死んでしまうのではないかと不安だが、このまま部屋にいてもフローリアに無理をさせるだけだと部屋を出た。
「ママが守るわ……」
消えていたはずの怒りは娘ではなく何も聞かずに追い出したヘレナを対象に込み上げてきた。
義兄であるエミリアにはとてもよくしてもらっていると書いてあったが、ヘレナについては一切触れられていなかった。その時点で可愛がってもらっていないのだと伝わってきたが、それでも送り出した身でいちいち口を挟めるはずもなく我慢していた。きっと手紙で聞いたところで嘘が返ってくるに決まっているのだから。
だが、今になってそれが愚かな考えだったと後悔している。嘘が返ってきたとしても一度ぐらい聞いておけばよかったと。
こっちから縁をきってやると怒りを纏いながらとある場所へと向かった。
それから三日後のこと。
「ヴィンセント、入るわよ」
ヴィンセントはあれから一度も部屋から出てこず、誰が部屋に入ってきても無反応のまま祈り続けていた。
「もう祈るのはやめなさい。意味がない事よ」
「神は全てを見ておられる。あなたの愚行も全て」
母親への侮辱を口にする息子に苛立ちを感じるが今はそれにカッとしなくて済む理由があった。
「離婚が成立したわ」
ヘレナの言葉に大きく反応して振り返ったヴィンセントの目に映った離婚書類へのサイン。だが、そこに書かれていた自分の名前もフローリアの名前も本人の署名ではない事に気付いて取り上げようと手を伸ばすがヘレナが引く方が早く、掴めなかった。
「何があろうと彼女を愛し続けると誓ったんだ。こんな事は許されない。僕の意思じゃない!」
親同士の勝手な行動で夫婦を解消されるなどヴィンセントには考えられない事で、二人を繋ぐ唯一の公式書類が偽装で提出されるなどあってはならない。神父はこれを見抜くだろうがきっと受け入れてしまう。
「この結婚はあなた一人のものじゃないの。まったく……あんなアバズレだと知っていたら結婚なんてさせなかったのに」
「彼女を悪く言うのはやめてくれ!」
「夫以外の男と抱き合い、愛を囁く女をまだ天使と呼ぶつもり? あの女は男を誑かす悪魔よ!」
ヘレナが叫ぶように怒鳴った直後、外で鳴っていた雷が轟音と共に光り、辺り一帯の電気を落とした。
「母上にはわからない。僕がどれほど彼女を求めていたか……」
「ヴィンセント」
「僕がどれだけ彼女を愛しているかも」
「待ちなさいヴィンセント。どこへ行くの」
フラつきながら立ち上がるヴィンセントはゆっくり振り返って無表情でヘレナを見た。
「僕は……彼女なしでは生きられないんだ」
「待ちなさいヴィンセント! 待ちなさい!」
叫ぶヘレナに慌てて使用人が入ってくる。
「リガルド止めなさい!」
フラつくヴィンセントを抑え込むのにそれほど力は必要なく、暴れる身体に力はほとんど残っていないように感じた。
気力だけで動いているような感じにリガルドは眉を寄せる。
「放してくれリガルド! 彼女に会わなくちゃいけないんだ! 彼女に愛してると伝えなきゃ……フローリアッ!」
逃げ出さないようにと苦渋の決断で地下牢に放り込んだヘレナは横たわったままフローリアの名前を呟き続ける息子に顔を歪ませるが何も言わず出ていった。
「王子、そのようなお姿をフローリア様が見たらどれほど心配されるか……」
「消えてくれ……」
リガルドの役目はわかっている。リガルドは親友ではなく王族が雇っている騎士。王子の言葉より王妃の言葉に力があるのはわかっていたが、それでもヴィンセントにはショックだった。
「リガルド、少し外してくれるか?」
後ろから聞こえた言葉に振り向けばアーサーが立っており、リガルドは頭を下げて出ていった。
「バカな事をしたな」
「妻に会いに行くのはバカな事かい?」
「彼女はお前を裏切ったんだぞ」
「彼女は僕を裏切ったりしない。何か理由があったんだ。でも理由なんてどうでもいい。僕は今も彼女を愛してるし許してる。なのにどうして彼女に会ってはいけないんだ?」
裏切られた本人が許すと言っているのに何故周りが許さないと怒っているのかヴィンセントにはわからなかった。
愛しているから信じている者と冷静に見て怒りを感じている者では考え方が違うのは当然で。でもそれをアーサーは言わなかった。
「彼女を愛しているんだな」
自分がエミリアに向ける愛とは全く別物のように感じる愛がアーサーは羨ましかった。
「彼女の光り輝く笑顔はどんな暗闇だって照らすんだ。神だけが救いだった僕の光なんだよ。でもその光はもうない」
このままでは弱い一方だとわかっているが、フローリアをスパイだと疑っているアーサーは「会いに行け」と解放してやることが出来なかった。
「何があったか解明出来ればきっとまた会える。その時のためにお前は元気でいなければならない。そうだろう?」
食事を取らないヴィンセントは痩せ細り、まるで病人のようだった。元々細いのが更に細くなり、いつ倒れてもおかしくないように見えた。
少しでも希望をと会える可能性を示唆するもヴィンセントの表情は戻らない。
「無邪気な笑顔を見せてくれる狂おしいほど愛おしい日々の中で抱える言おうとしない不安や苦しみを僕が取り除いてあげたいんだ。それは僕じゃないと出来ないし、他の人になんて絶対させたくない。彼女が僕に愛を教えてくれたように、幸せにしてくれたように、僕はそれ以上の愛と幸せで彼女を包んであげたい……」
愛を苦しそうに語る人間を見るのは初めてだった。それを語るのがあの弟とは想像していなかっただけにアーサーは驚きを隠せなかった。
「苦しいんだ。彼女が傍にいないと息をするのも辛いよ」
涙を流すヴィンセントに目を閉じながら眉を寄せると伸びてきた手に腕を掴まれる。
「信じて兄さん。彼女は僕を裏切ってなんかない。彼女は本物の天使なんだ」
「だがな、ヴィンセント。あの映像は言い逃れ出来ない」
信じてやりたかった。弟に愛を教えてくれたフローリアを信じたかった。それでも信じるにはあまりにも謎が多すぎて信じられなかった。
フローリアがあの時「違う」と一言でも言ってくれれば信じる事も出来たのに、フローリアは何故その映像がここにあるのかと衝撃を受けているように見えた。
「彼は……彼も天使なんだ! だから彼女は———」
必死の訴えを遮ったアーサーは本気でヴィンセントを心配していた。
誰よりも神を信じ、愛している事は知っている。尊敬さえしていた。だが、人間を天使だと言い張るのはいきすぎだと首を振ってそっと手を離させた。
「少し休め。ずっと寝てないだろ」
「彼女がいないと眠れないんだ」
「横になれば眠れる」
睡眠不足が原因でそうなっているだけだと睡眠を促すがヴィンセントは首を振って背を向けた。膝をつき、細い天窓を見上げながらまた祈りのポーズで目を閉じる。
「ヴィンセント、少し眠れ。倒れるぞ」
「嫌だ。彼女がどんな扱いを受けているかわからないのに僕だけベッドで休むなんて出来ない!」
強い拒否にアーサーは唇を噛みしめる。
自分は何をやっているのか、自分で自分がわからなくなっていた。
フローリアを信じているエミリアともっと話し合って結論を出すべきだったのかもしれないのに、デアの意見に賛同して妻に愛想をつかれた。
弟のことさえ信じず、地下牢から出そうともしない。
何が正しくて何が間違っているのか、答えが出てこない状況にアーサーも頭がおかしくなりそうで叫び出したいのを堪えながら出ていった。
「ウィル。少し話せるか?」
「はい」
アーサーが出ていったのを確認したリガルドは誰も入って来られないように内側から鍵をかけてアストルム王国に通信を繋ぎ、ウィルを呼び出した。
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