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貴族たちの不満
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エリンシアの生活は彼女自身の想像以上に穏やかで良いものだった。
贔屓されていると自分でも思うほどには使用人への態度は傲慢そのものだが、言えば彼なりに咀嚼して直そうとはする。
言わなければならない、という点において、エリンシアはさほど呆れもなく、根気強くヴァレンとの話し合いを続けていた。
ヴァレンもエリンシアからのお小言にも似た小さな指摘を、受け入れられるものは受け入れようと努力している。受け入れられないことは拒絶のように断ることで自分の中でバランスを取るようにしていた。
二人の生活は順風満帆に過ぎているのだが、それが気に入らない者たちがいる。
貴族クラブには多くの貴族が集まり、それぞれの愚痴をこぼしていた。
「まったく……王は何を考えておられるのか」
「戴冠式から既に八ヶ月が経過しているというのに、我らには報告ひとつない。不義理ではないか」
「まあ、あの独裁者に義理だなんだと期待するのもおかしな話ではあるが」
「我ら貴族あっての国だ。王ひとりで統治できるならやってみるがいい」
上流階級の貴族が集まり、葉巻を吸いながらひたすらに不満をこぼし続ける。
「私はまだ納得していない。戴冠式でのあの席順。あれはもはや侮辱だろう」
「感情が死んでいるせいで彼が何を考えていたのか、あの瞬間までわからなかった」
大公と公爵の間、ど真ん中にエリンシアは座らされた。
誰よりも居心地が悪かったのはエリンシアだが、戸惑いは貴族たちも同じだった。
上流貴族として国を支えてきた彼らにとって、自分たちよりも格下の爵位の人間が真ん中にいたことは侮辱も同然だった。
「よりにもよって子爵令嬢だぞ」
「我々の娘を差し置いて子爵令嬢を選ぶとはな」
ヴァレンに嫁いだところで自分の娘が幸せになれないことはわかっている。
彼は倹約家というよりもケチで、無駄遣いを一切しない。いや、彼の一族は全員がそうだった。必要なことにしか使わない。
大公や公爵の娘が嫁いだところで実家では当然だった豪遊もできない。意見も許されない。笑顔もない。
あるのは苦痛のみ。
それでも彼らは自分の娘を王に嫁がせたかった。他国の王に嫁がせるより、自国の王に嫁がせるほうが今より更なる権力を持てる。王族の一員になれるのだから。
それなのに、ここにいる貴族たちは誰も戴冠式でのヴァレンの行動は知らなかった。
事前に知らされていたのは戴冠式の流れだけ。あの行動は完全にヴァレンの独断。
「招待状は王が直々にメッセージを乗せて送ったという話だ。ということは、先代が亡くなられたときには既に考えていたはず」
「不謹慎だぞ」
「間違っているか? 彼は両親の死によって頭がおかしくなってあのような行動に出たわけではない。あれらは全て彼の中にあった計画だ」
「それには私も同意する」
「私たちに話せば反対されることがわかっていたから話さなかった。故意に、だ」
ヴァレンには悪びれる素振りすらなかった。
戴冠式が終わったあと、何らかのアクションがあるのではないかと思っていた彼らの予想は最悪の形で裏切られ、今もまだ、王から直々の紹介はない。
彼らはあの戴冠式以降、ヴァレンの行動全てに不満を抱えていた。
「アルヴェンヌ家など聞いたこともないぞ」
「下流貴族の名前など耳にすることがなくて当然だ。貴族“もどき”なのだからな」
「違いない」
この場にいるのは大公と公爵のみ。
彼らは侯爵と伯爵すら中流階級と呼び、嘲笑う。
ブランデーを片手に足を組みながら葉巻を吸う彼らはこの貴族クラブで毎回好き放題話している。
「まあ、落ち着け。もうすぐ晩餐会だ。そこで直接紹介を受ければいいだろう」
「晩餐会には王妃も出席する」
「恥をかかせてやるわ」
その一週間後、晩餐会の夜、既に会は始まっているのだが、ヴァレンはまだ行こうとしなかった。
「陛下、もうお時間が十五分も過ぎていますよ?」
「僕はもともと晩餐会には二十分程度しか参加しないと決めている」
「それは王子のときの話では?」
「僕が王になったからには僕に決定権がある」
「大勢の方が集まっているのに、それは通りません」
子供のようなセリフを吐く彼にやれやれと溜息をこぼしては、彼の向かいから隣に腰掛けて目を見つめる。
ヴァレンも自然と身体を向けて見つめ返す。
「陛下、晩餐会の目的をご存知ですか?」
「王の権威の誇示、政治的交渉の場、序列の確認、外交儀礼、王族貴族の結婚市場──といったところだろう」
理解してはいるのかと頷きを返すと、エリンシアは次の質問を投げかけた。
「参加者は把握しておられますか?」
「大公、公爵、侯爵、伯爵、重臣、高級官僚、聖職者、他国の大使、公使、フィオレンツに多額の税を納めた商家、軍の高官ぐらいだ」
ぐらいと言い切れるような参加者ではないと高身分の者だけが参加する晩餐会を彼はどう考えているのか。
王としては初参加の晩餐会を王子のときと同じ感覚で過ごそうとしている彼に、エリンシアはかぶりを振った。
「わかっている。行けばいいのだろう」
不満げながらも立ち上がる様子に安堵する。
「あと一時間はこうしているつもりだったのだがな」
「王としての挨拶をしなければなりません」
「そういった無駄な行為を省くために戴冠式があるのだ」
「違います」
「お前は王家のルールを知らないだろう」
ヴァレンの言葉にエリンシアはカチンときた。
「妻と呼ぶ人間にそんな言い方をするのですか? 私は王家の人間ではないと?」
「そんな言い方はしていない。勝手に僕の言葉を捻じ曲げるな」
「それなら、王家のルールを知らないと弾くような言い方はおやめください」
「何を怒っているのだ? お前は実際にルールを知らないだろう。何を怒ることがある?」
エリンシアは膝の上で重ねていた手を無意識のうちに拳へと変えていた。
ヴァレンはそれに気づき、ソファーに座り直すとエリンシアの手を包み込むように握る。
「私がこの八ヶ月、何もせずにいたとでもお思いですか?」
「そうは思っていない。もしお前が王族のルールを学んでいたのだとしたら謝るが、ムキになる必要はない。僕の言い方に腹が立ったのであればそう言えばいいだろう」
彼の言葉にエリンシアは少し落ち着く。カッとなって言葉を返すのは良くないことだと納得し、ゆっくり息を吐き出して心を落ち着かせる。
「僕の言い方が悪かったのか?」
エリンシアは溜め込んだ息をもう一度ゆっくりと吐き出した。
「……妻だと呼びながら、王家のルールを知らないと言われる矛盾に腹を立てました。式も挙げていませんし、戴冠式での宣言のみである状況が、自分が王妃であることを自分で認められていないからかもしれません。図星をつかれたような……」
悲しかったのか、腹が立ったのかはエリンシアにもわからない。両方かもしれない。
「すまない。僕の配慮不足だった。面倒を回避するための幼稚な発言がお前を傷つけてしまったのだな」
包み込んだ手をギュッと握るヴァレンの言葉にエリンシアはかぶりを振る。
説得しようとした中で自分がカッとなってしまったことを恥だと感じた。
「お前が言うように、王としては初の晩餐会だ。今年だけは面倒を受け入れよう」
エリンシアの手を握ったまま立ち上がると、エリンシアもそれに合わせて立ち上がる。
晩餐会の会場へと続く赤い絨毯の上を歩きながらヴァレンがエリンシアを見た。
「八ヶ月、お前なりに王家のルールを学んだのであれば、僕がお前に説明することはなさそうだな」
「……リストも確認し、振る舞いも練習してきたつもりですが――」
「お手並み拝見といこうじゃないか」
「そんな意地悪をおっしゃる方でしたか?」
「僕とて人間だ。お前を試すぐらいはするさ」
いつもと変わらない様子だが、エリンシアには、この瞬間のヴァレンが笑っているように見えた。どこか子供のように、悪戯めいたニヤリとした笑みを。
贔屓されていると自分でも思うほどには使用人への態度は傲慢そのものだが、言えば彼なりに咀嚼して直そうとはする。
言わなければならない、という点において、エリンシアはさほど呆れもなく、根気強くヴァレンとの話し合いを続けていた。
ヴァレンもエリンシアからのお小言にも似た小さな指摘を、受け入れられるものは受け入れようと努力している。受け入れられないことは拒絶のように断ることで自分の中でバランスを取るようにしていた。
二人の生活は順風満帆に過ぎているのだが、それが気に入らない者たちがいる。
貴族クラブには多くの貴族が集まり、それぞれの愚痴をこぼしていた。
「まったく……王は何を考えておられるのか」
「戴冠式から既に八ヶ月が経過しているというのに、我らには報告ひとつない。不義理ではないか」
「まあ、あの独裁者に義理だなんだと期待するのもおかしな話ではあるが」
「我ら貴族あっての国だ。王ひとりで統治できるならやってみるがいい」
上流階級の貴族が集まり、葉巻を吸いながらひたすらに不満をこぼし続ける。
「私はまだ納得していない。戴冠式でのあの席順。あれはもはや侮辱だろう」
「感情が死んでいるせいで彼が何を考えていたのか、あの瞬間までわからなかった」
大公と公爵の間、ど真ん中にエリンシアは座らされた。
誰よりも居心地が悪かったのはエリンシアだが、戸惑いは貴族たちも同じだった。
上流貴族として国を支えてきた彼らにとって、自分たちよりも格下の爵位の人間が真ん中にいたことは侮辱も同然だった。
「よりにもよって子爵令嬢だぞ」
「我々の娘を差し置いて子爵令嬢を選ぶとはな」
ヴァレンに嫁いだところで自分の娘が幸せになれないことはわかっている。
彼は倹約家というよりもケチで、無駄遣いを一切しない。いや、彼の一族は全員がそうだった。必要なことにしか使わない。
大公や公爵の娘が嫁いだところで実家では当然だった豪遊もできない。意見も許されない。笑顔もない。
あるのは苦痛のみ。
それでも彼らは自分の娘を王に嫁がせたかった。他国の王に嫁がせるより、自国の王に嫁がせるほうが今より更なる権力を持てる。王族の一員になれるのだから。
それなのに、ここにいる貴族たちは誰も戴冠式でのヴァレンの行動は知らなかった。
事前に知らされていたのは戴冠式の流れだけ。あの行動は完全にヴァレンの独断。
「招待状は王が直々にメッセージを乗せて送ったという話だ。ということは、先代が亡くなられたときには既に考えていたはず」
「不謹慎だぞ」
「間違っているか? 彼は両親の死によって頭がおかしくなってあのような行動に出たわけではない。あれらは全て彼の中にあった計画だ」
「それには私も同意する」
「私たちに話せば反対されることがわかっていたから話さなかった。故意に、だ」
ヴァレンには悪びれる素振りすらなかった。
戴冠式が終わったあと、何らかのアクションがあるのではないかと思っていた彼らの予想は最悪の形で裏切られ、今もまだ、王から直々の紹介はない。
彼らはあの戴冠式以降、ヴァレンの行動全てに不満を抱えていた。
「アルヴェンヌ家など聞いたこともないぞ」
「下流貴族の名前など耳にすることがなくて当然だ。貴族“もどき”なのだからな」
「違いない」
この場にいるのは大公と公爵のみ。
彼らは侯爵と伯爵すら中流階級と呼び、嘲笑う。
ブランデーを片手に足を組みながら葉巻を吸う彼らはこの貴族クラブで毎回好き放題話している。
「まあ、落ち着け。もうすぐ晩餐会だ。そこで直接紹介を受ければいいだろう」
「晩餐会には王妃も出席する」
「恥をかかせてやるわ」
その一週間後、晩餐会の夜、既に会は始まっているのだが、ヴァレンはまだ行こうとしなかった。
「陛下、もうお時間が十五分も過ぎていますよ?」
「僕はもともと晩餐会には二十分程度しか参加しないと決めている」
「それは王子のときの話では?」
「僕が王になったからには僕に決定権がある」
「大勢の方が集まっているのに、それは通りません」
子供のようなセリフを吐く彼にやれやれと溜息をこぼしては、彼の向かいから隣に腰掛けて目を見つめる。
ヴァレンも自然と身体を向けて見つめ返す。
「陛下、晩餐会の目的をご存知ですか?」
「王の権威の誇示、政治的交渉の場、序列の確認、外交儀礼、王族貴族の結婚市場──といったところだろう」
理解してはいるのかと頷きを返すと、エリンシアは次の質問を投げかけた。
「参加者は把握しておられますか?」
「大公、公爵、侯爵、伯爵、重臣、高級官僚、聖職者、他国の大使、公使、フィオレンツに多額の税を納めた商家、軍の高官ぐらいだ」
ぐらいと言い切れるような参加者ではないと高身分の者だけが参加する晩餐会を彼はどう考えているのか。
王としては初参加の晩餐会を王子のときと同じ感覚で過ごそうとしている彼に、エリンシアはかぶりを振った。
「わかっている。行けばいいのだろう」
不満げながらも立ち上がる様子に安堵する。
「あと一時間はこうしているつもりだったのだがな」
「王としての挨拶をしなければなりません」
「そういった無駄な行為を省くために戴冠式があるのだ」
「違います」
「お前は王家のルールを知らないだろう」
ヴァレンの言葉にエリンシアはカチンときた。
「妻と呼ぶ人間にそんな言い方をするのですか? 私は王家の人間ではないと?」
「そんな言い方はしていない。勝手に僕の言葉を捻じ曲げるな」
「それなら、王家のルールを知らないと弾くような言い方はおやめください」
「何を怒っているのだ? お前は実際にルールを知らないだろう。何を怒ることがある?」
エリンシアは膝の上で重ねていた手を無意識のうちに拳へと変えていた。
ヴァレンはそれに気づき、ソファーに座り直すとエリンシアの手を包み込むように握る。
「私がこの八ヶ月、何もせずにいたとでもお思いですか?」
「そうは思っていない。もしお前が王族のルールを学んでいたのだとしたら謝るが、ムキになる必要はない。僕の言い方に腹が立ったのであればそう言えばいいだろう」
彼の言葉にエリンシアは少し落ち着く。カッとなって言葉を返すのは良くないことだと納得し、ゆっくり息を吐き出して心を落ち着かせる。
「僕の言い方が悪かったのか?」
エリンシアは溜め込んだ息をもう一度ゆっくりと吐き出した。
「……妻だと呼びながら、王家のルールを知らないと言われる矛盾に腹を立てました。式も挙げていませんし、戴冠式での宣言のみである状況が、自分が王妃であることを自分で認められていないからかもしれません。図星をつかれたような……」
悲しかったのか、腹が立ったのかはエリンシアにもわからない。両方かもしれない。
「すまない。僕の配慮不足だった。面倒を回避するための幼稚な発言がお前を傷つけてしまったのだな」
包み込んだ手をギュッと握るヴァレンの言葉にエリンシアはかぶりを振る。
説得しようとした中で自分がカッとなってしまったことを恥だと感じた。
「お前が言うように、王としては初の晩餐会だ。今年だけは面倒を受け入れよう」
エリンシアの手を握ったまま立ち上がると、エリンシアもそれに合わせて立ち上がる。
晩餐会の会場へと続く赤い絨毯の上を歩きながらヴァレンがエリンシアを見た。
「八ヶ月、お前なりに王家のルールを学んだのであれば、僕がお前に説明することはなさそうだな」
「……リストも確認し、振る舞いも練習してきたつもりですが――」
「お手並み拝見といこうじゃないか」
「そんな意地悪をおっしゃる方でしたか?」
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いつもと変わらない様子だが、エリンシアには、この瞬間のヴァレンが笑っているように見えた。どこか子供のように、悪戯めいたニヤリとした笑みを。
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