冬に出会って春に恋して

永江寧々

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気に入らない女

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「ホンットにムカつく! 絶対におかしい!」

 最悪のクリスマスをムカつく同僚と過ごす気になれず中抜けして友人を呼び出した中園は通い慣れたバーで荒れていた。
 グラスを乱暴にカウンターに叩きつけては別れるからやめてちょうだいと怒られるも気にせず荒れ続ける。

「百戦錬磨の中園美優が狙っても落ちない上司に突然婚約者が現れたって話どうなったか聞かせてよ」

 あまりに突然のことにパニックになりながら連打した送信ボタン。ある程度のことは話したが、互いに時間が合わなくてこうして直接会う機会が作れなかった。
 クリスマスなのに予定が空いていた友人に感謝するべきなのに中園は舌打ちをして頬杖をつく。

「すごい遊び人だって聞いてたの。仕事帰りにクラブにも行くし、お持ち帰りも平気でする男だって。でも違ったの」
「関係持ったって言ってなかったっけ?」
「一回だけね! その後はなんの発展もなし! ありえる!? そりゃかなり酔ってたけど互いに何回も何回も楽しんだの!」
「本当に遊びだったってわけね」
「部下と上司だから関係持ったの気まずくて声かけらんないのかなって思って私から誘ってみたけど全滅。意味わかんない!」

 あの夜は最高だった。酔った勢いといえどあの立花柊に抱かれている。彼が自分を抱いていると思うと興奮が止まらなかった。
 最高物件を探すためには経験は必須。付き合ってから身体の相性が悪いと面倒だからと先に身体の関係を持つことにしているのだが、柊は大当たりだった。これまでに感じたことのない高揚感。絶え間なく訪れる絶頂。これは交際一直線だと確信していたのに朝起きた柊の口から飛び出したのは「あー……やっちまった」という後悔しているような一言だった。それも二日酔いで激しい頭痛に襲われながらの最悪の表情で。
 その後も会社で会うがよそよそしさはなく、目に見えて避けられるでもなく、誘ってもハッキリ断られるだけ。
 中園美優の人生に“脈なし”という言葉はなかった。あってもそれは自分が使う言葉であって使われる言葉ではなかった。

「今までずっと部下とランチしてたのに急にお弁当持ってくるようになったの!」
「愛妻弁当だ」
「妻じゃないから!」

 中園の反応に愉快そうに笑う友人がバーのママにおかわりとグラスを差し出す。おかわりを受け取って少しだけ口をつけては頬杖をついてニヤつく。

「で? 相手はどんな女なの? バリキャリ? 清楚?」
「地味!」

 バーのママが納得したように「あー」と声を漏らす。

「何よ」
「男ってそういうもんなのよ」

 ジトッと目を向ける中園と目を合わせてグラスを拭きながら違和感のない選択だと言いたげな反応。中園の手がカウンターに振り下ろされて大きな音を立てる。

「本当に地味だから! ブスよ、ブス! 目がこんなに細くて胸もないしガリガリ! 女の良い部分なんて一つもないような感じの!」
「でもアンタの好きな男はそういう女を選んだんでしょ?」
「だからおかしいって言ってんの! 立花さんがあんなブスを選ぶなんて絶対にありえない!」
「現実を受け止めなさい」
「ムリ! 絶対ムリ!」

 あの女が絶世の美女であれば諦めることもできた。背が高くて仕事のできる見るからにバリキャリな美女であれば悔しいながらにも譲った。でも相手はバリキャリどころか仕事もしたことがなさそうな女で、化粧気のない地味な女だった。
 
「しかも性格ブス! あのブス、私に喧嘩売ってきたの!」
「どんな風に?」

 思い出すだけでも腹が立つ言葉だった。グラスを割りかねないほど強く握って腕ごと震わせる中園に友人とママは顔を見合わせて肩を竦める。

「なんて言われたのか教えてよ」

 促す友人を睨むように横目を向けるも友人の笑顔は変わらない。

「立花さんは優しいから相手してもらった女は自分は特別なんだって勘違いするって言ったら……」
「言ったら?」

 ワクワク。そんなオノマトペが文字となって見えるほど期待した表情の友人に向かって大声で言った。

「あなたみたいに?って言いやがったのよ!! この私に向かって!!」

 予想以上の言葉に友人とママはもう一度顔を見合わせた後、大笑いし始めた。店内に響き渡る爆笑。

「すごい的得てんじゃん!」
「そりゃ好きになるわ。アタシが彼氏で彼女がたった一回寝ただけの女にそう言い返してるの聞いたら惚れ直すもの」
「はあ!? ただの失礼な女でしょ!」
「アンタがね」

 ママの言葉に同意するように頷く友人も味方ではない。二人は実際に見てないからそう言えるのだと喉まで出かけた反論を飲み込んだ。どうせ言ったところでこの二人は理解しない。敵だ。他人事として笑うだけの酷い人間だと不満を全面に出して拗ねた顔をする。

「アンタの上司もその相手も婚約者だって言ってるのに勘違いって言う方がおかしいし失礼でしょうが」
「一回寝ただけの女がマウント放てばそりゃお前だろって返したくもなるわ。私だってそう返すよ」
「ねえ、さっきから私の批判ばっかしてさ、私の味方じゃないの!?」
「味方したいけど話聞いてる限り、悪いのは美優じゃん? 諦めなよ」
「絶対に嫌! あんな女に負けたくない! 立花さんに相応しいのはあんな地味な女じゃなくて私みたいな可愛い女だもん! あのブスは不釣り合いなのよ!」

 カウンターに突っ伏して泣く中園に二人は顔を見合わせてやれやれと首を振って肩を竦めた。
 買い物に来ていた二人を見てお似合いだとは思わなかった。女の地味さにやはり不釣り合いだと思ったし、彼の腕の中にいるのはお前じゃないと怒りまで湧いた。
 椿を見た同僚は上品だなんだと鼻の下を伸ばしていたが、あんなのは猫をかぶっているだけで化けの皮さえ剥がすことができれば間違いなく柊の愛は冷めるはずだと妙な自信があった。

「これ聞いてもおかしいって思わない?」

 バッと勢いよく顔を上げた中園の顔に涙が流れた跡はなく、瞳も潤んではいない。得意の嘘泣きだと呆れは感心に変わるも二人は黙って顔を向けるだけ。

「婚約者なのに二人揃って婚約指輪をしてなかったの!」

 ジャーンと重大発表でもするかのように声を大にして告げた言葉に二人からの特別な反応はなかった。だからどうした?と言いたげにさえ感じる表情にバンバンとカウンターを叩いて訴える。

「婚約者なのに婚約指輪してないなんておかしくない!? 二人は婚約者になって一ヶ月以上経つんだよ!? それなのに婚約指輪しないなんておかしいじゃない!」
「一年経ってるならわかるけど、一ヶ月でしょ?」
「今は新婚旅行に使った方がいいって理由で婚約指輪なしの結婚指輪だけってカップル増えてるみたいよ」

 バーに来る若者からの証言であるため間違いないと言うママに中園の顔が苛立ちで歪む。
 結婚してくださいと申し込む時には指輪がいるし、式で交換する結婚指輪もいる。それと新婚旅行の予算は別だと断言する中園に二人の呆れ顔が再度浮上した。

「大体ね、地味な女を選ぶなんてのは遊び人に多いことよ。遊ぶと決めてる時は遊び慣れてる女を相手にして、一生を共にする相手は地味だけど家で夫を待ってるような静かな女を選ぶの。うちに来るホスト達もそう言ってる子が多いしね」
「立花さんとホストを一緒にしないで!」
「大金払う相手にはその瞬間だけでも相手の王子様を演じられる男か、それとも酔っ払ったら部下だろうと見境なしに関係持つ男だったらどっちがマシかしらね」
「立花さんに決まってるでしょ!」

 婚約者がいるのだから諦めればいいだけのことなのに諦めないのは何故か。心底惚れているのだとしても二人は応援しようにも中園の対応と考え方ではそれもできない。
 グラスの中身を一気に飲み干してグラスを叩きつけながらおかわりを要求する中園にママは首を振っておかわりを作った。

「今頃その立花さんは婚約者と高級ホテルで熱い夜を過ごしてるんでしょうね」
「あーわかるわ。それこそベッドの中で指輪贈るとかありそう」
「ないから!」
「なんで言いきれるの? わかんないじゃん」
「結婚願望がないって言ってた人よ!? 急に婚約者ができるなんておかしいじゃない!」
「男は単純な生き物なの。突然現れた相手に結婚申し込むなんて別に珍しい話じゃないわよ」
「珍しいかどうかじゃなくておかしいって言ってるの!」
「今まで何百人と女抱きまくった超女好きが即結婚決めるぐらいの女ってことじゃん。それって運命でしょ」

 運命なはずがない。ありえない。立花柊はそんな男ではない。自分よりあんな地味な女を選ぶのはおかしいと膨らみ続ける怒りに店の中だというのに中園に叫び声を上げさせる。

「ちょっと! 迷惑でしょ!」

 中園の顔ぐらい簡単に覆えてしまうママの手が口を叩くように塞ぎ、そのまま外へと連れ出した。

「ご迷惑おかけしました~」

 一斉に浴びる視線にヘラッと笑って中園の鞄とコートを持って一緒に外へと向かうも表にはいない。あちゃーと額を押さえながら溜め息をついて向かうは隣の裏路地。

「なんで私が出されなきゃいけないの!? お客なんだよ!?」
「迷惑行為全開の人間は客と認めない。警察呼ぶわよ」
「常連客なのに!」
「一ヶ月に一回も来ないくせに常連だなんてどの口が言ってんのかしら」
「離してよ!」

 温厚で何を言われても笑っている対人スキルマックスのママが客を裏路地に連れて行く時は大体怒っている。そしてその客は朝までゴミとしてゴミ袋の中で眠った挙句、必ず出禁になる。
 さすがに女にそこまではしないだろうと思いながらも心は女と豪語するママは女にも容赦ないかもしれないと苦笑しながら二人の元へとワザと足音を立てながら向かった。

「自分が選ばれなかったからって怒るのはみっともなくない?」
「八つ当たりじゃないし!」

 ここまで来ると何を言っても本当に無駄。クリスマスだからとオシャレをしたのに夜だから路地裏の暗さからかはたまた怒りでそこまで頭が回っていないからか、一度も掃除されていないだろう壁にもたれかかっている中園に鞄とコートを差し出す。

「そりゃさ、アンタは可愛いよ。女の私から見ても可愛いって思う」
「でしょ!? 可愛くいるために努力してる! 私が恋人だったらあんな地味な顔で彼の隣に立ったりしない!」

 道を歩いているだけで声をかけられて何度も足を止め、クラブでは次から次に男が寄ってくる。でもそれは連絡先を交換して別れる純粋な気持ちで寄ってきているわけではなく、その先が目的で誘っているだけ。誰も真剣に声をかける者は一人だっていなかった。
 顔は可愛い。スタイルも良い。男たちは中園をよく「小動物みたい」と例え、仕草も相まって外見だけなら実際にそう見えるだろう。でも中身を知ればそれはとんでもない勘違い。

「神様がアンタを作った時、持ってるポイントを外見に全振りしたんだろうね」
「何それ……どういう意味よ」
「好きになった男が選んだ女を貶して、自分の方が相応しいって喚く外見しか取り柄のない女なんか誰も好きになったりしないってこと」

 カッとなった中園の鞄が友人の顔にヒットする。

「ちょっとアンタいい加減にしなさいよ!」
「ママ、いいよ。大丈夫だから」
「大丈夫じゃないでしょ。嫁入り前の女の顔が腫れでもしたらどうするつもりよ」
「その時はママに嫁入りしようかな」
「残念だけど、イケメン好きなの」
「初対面で男と勘違いしたくせに」
「……ちょっと好みだったのよ」
 
 今日はクリスマス。一度だって一人で過ごしたことはない。中学までは家族と過ごして、高校からはずっと恋人と過ごしてきた。社会人になってからは柊に夢中で恋人を作る気にならず一日限りの男と過ごしていた。今年は同僚に誘われたから仕方なく行ったが、椿の話題に気分を害して抜けた。
 味方になってくれると思っていた馴染みのバーのママと幼馴染の友人はまるで恋人同士のように近く、笑い合って店の中へと戻っていった。
 灯りも届かないほど狭く暗い路地裏で一人立ち尽くしている自分が惨めで仕方ない。

「……絶対諦めない……」

 今頃ホテルで、というママの言葉が頭の中で繰り返される。
 あの熱い夜をあんな地味な女と過ごしているなど許せない。想像するだけで腑が煮えくり返りそうだ。
 ベッドの中で指輪などありえない。そう断言するのに、思い出すのは抱き寄せて額にキスをした柊の甘さ。あんなことする人だったんだと意外すぎて、酔っ払っていてもなかった行為に震える唇を噛み締めた。
 諦められないほどの強烈な恋心を燃やしながら滲む涙を拭って路地裏を出た。
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