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雪
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話を聞くとランチへの誘いだった。
さっき良い顔で握手をしたばかりだ。断る理由はないし、断ることはできない。
スマホをポケットにしまって笑顔で一緒に同行した。
日本も海外も同じだと思ったのはランチ中にするのは仕事の話ではないということ。プライベートな話をしてくる。正直、どうだっていい内容ばかり。
搭乗の時間は決まっているのだから気にしたって仕方ないのだが時間ばかり気になってしまう。
椿に電話して無事だと安心させてやらなければならないのに相手の話が止まらなくて立ち上がるに立ち上がれない。ドイツ人の食事は質素だと言うが、契約相手のために良い店でランチをしてくれているというのもあった。
日本を出て既に二十四時間が経過している。十四時間と言っていただけに連絡一つないのは椿も不安だろう。
ランチに入ってから一時間、二時間とあっという間に過ぎてしまった。
「フライトの時間は何時ですか?」
「十九時四十分」
「じゃあちょっとお酒でも飲みに行きませんか? 美味しいビールのお店があるって言ってましたよ」
「眠くなるからいい」
「でもせっかく本場に来たんだから飲みましょうよ~」
徹夜ぐらいなんでもない歳ではない。行きの飛行機は苛立ちのせいで眠れなかったのもあって今は酒は飲みたくなかった。ここで飛行機を逃しては大変なことになる。一本遅らせるだけで命取りとも言える。なんとかして絶対に三日には帰る。そう決めているのだから睡眠は欲しくない。するとしたら飛行機の中だ。
「起こしてあげますから大丈夫ですよぉ」
いつもの話し方に戻った中園が柊の手を握るもすぐに手を持ち上げて拒まれる。
「お前達も疲れてる。十九時のフライトに乗りたいんだ」
「もしかして椿さんの誕生日ッスか?」
「まあな。プレゼント買いに行くから酒はなし。お前らで堪能してくれ」
「私も一緒に行くぅ!」
プレゼントはちゃんと買いに行くつもりだったのにこんなことになって時間がなくなってしまった。二月一日だったはずの日は帰ったら三日になっている。四日に帰るわけにはいかない。三日に帰る。夕方には到着するためそのまま買いに走るつもりだが、せっかくまだ時間があるのだからこっちでもプレゼントを買っておきたい。
絡みついてくる中園を引き剥がしながら二時間ほど回って買い物をした。
「ぬいぐるみとか喜ぶかな」
見た目も中身もしっかりしているが、まだ十七歳。もうすぐ十八歳といえどまだ子供。くまのぬいぐるみは喜びそうな気がすると少し値は張ったが、満足だった。
どこに置くだろう。リビングだろうか。名前をつけて呼んでいる姿を想像して口元が緩む。
「絶対喜びますよ、それ」
「だといいんだけど、あんま物欲ない人間だから欲しい物探すのが大変なんだよ」
「あーわかります。ないって言うから考えに考えぬいた物贈ったら、コレ?って言うんスから女は勝手な生き物ッスよ」
「センスないだけじゃないですか?」
「文句言ってもいいけど本人に言うなよ!」
「言わないと来年も絶対センスない物贈られるじゃないですか。アクセサリーなら一回は付けなきゃいけないし、そんなダサい物身につけさせられるこっちの身にもなってほしいですよ」
「こういう女マジでやだ! お前なんか来年からボールペンだからな!」
「ダサいやつやめてくださいね」
日本を出てもくだらない言い合いをする二人に呆れながらも柊は手に感じるずっしりとした重みのあるぬいぐるみを見ては目を細める。
早く帰りたい。
買い物前に電話しようと思ったが、日本の時刻を考えてやめておいた。夜中だ。もう寝ているかもしれない。するとしてもフライト前にしようと考えていると電話が鳴った。
「椿さんッスか?」
「多分な」
表示は大神。新年会の時と同じだろうが、一つ引っかかった。なぜこんな深夜に大神が電話してくるのか。理由は椿しかないとしてもなぜ椿が深夜に大神と一緒にいるのか。
電話を取ると「旦那様?」と聞こえた。久しぶりに聞いたような気がする声にニヤける。
「無事に着いたし、仕事も上手くいった。夜の飛行機に乗ってそっちの夕方頃に着くから夕飯一緒に食べよう」
「お怪我はしておりませんか?」
「無傷で来たし無傷で帰る。四日には必ず帰るから誕生日、一緒に過ごそうな」
ラッキーなことに椿の誕生日である四日は日曜日。だからゆっくりと一緒に過ごすことができる。
本来であれば三日に誕生日プレゼントを買いに行く予定だったのだが、四日でも構わない。椿の望む物を買って、花束とケーキも買う。
四日になった瞬間に一番におめでとうを言おうとも考えている。女々しいかと思いながらもやりたかった。夕方に帰って、一緒に食事をして映画でも見ながら過ごして誕生日になった瞬間に祝う。
帰るのが楽しみで仕方なかった。
「ちゃんと帰るから大丈夫。良い子で待ってろ」
「はい」
「愛してる」
そう言って電話を切った柊に瑠璃川は両手で口を覆いながら信じられないという顔をしていた。
「立花さんが愛してるって言った! 愛してるって!」
「結婚する相手だぞ。それぐらい言うだろ」
「うわー! そういうキャラだったんだ!」
「キャラってなんだよ」
「感動した!」
「なんだそれ」
くだらない驚きだと笑うも言葉にするとより一層愛おしくなった。胸がくすぐったくなるような感覚に目を細めながら吐き出す白い息を見て思わず写真を撮った。
日本とは違う街並みを見せてやろう。これもプレゼントの一つになるはず。
「四日が誕生日なんですかぁ?」
「ああ」
ふーんと呟く中園を無視してあちこちの写真を撮る。
「じゃあ今日じゃなくて明日帰っても良くないですかぁ?」
「予定を変更するつもりはない」
「でも三日だと誕生日まだじゃないですかぁ」
「俺が一緒にいたいんだよ。誕生日になるその瞬間には傍にいたいし、一番に祝いたいから」
ロマンチックだと感動しているのは瑠璃川だけで中園はそれをかっこいいとは言わない。面白くない。つまらない。そんな感情が腹の奥底から湧き上がっている。
「……だと……のに……」
「どうした?」
「私が立花さんのお嫁さんになるはずだったのになぁって言ったんです」
「選ばないって言っただろ」
「口では皆そう言うんですぅ」
ありえない話だが、気分が良い今は真剣に返すことはせず、撮れた街並みの写真に満足してスマホをしまった。
「気をつけて帰ってくださいね」
「また会社で会いましょうねぇ」
タクシーに乗って空港に向かう柊を見送った瑠璃川は手を下ろしてフーッと息を吐き出した。
昨日は本当に心臓が止まると思った。随分と慣れたはずだった失敗に手も身体も震え、柊に電話をかける時でさえ指の震えが止まらなかったほどだ。声も震え、頭の中はパニックを起こす余裕もなく、真っ白な状態だった。
ホテルに戻っても一睡もできず、水さえ喉に通らない状況に入社当時を思い出していた。
もう二度とあの頃のような失敗はしないと思っていたのにやってしまった。それも国外で。
柊が言ったとおりダブルチェックしておけばよかったのに大丈夫だろうと手を抜いた結果がこれだ。責任を取るのは上司である柊だとわかっていたのになぜ手を抜くなんてことをしてしまったのかと瑠璃川も部屋で一人泣いた。ずっと背中を追いかけていたいと言いながらそれを壊そうとしたのだと悔しくて情けなくてたまらなかった。
「あーあ」
間に合ってよかった。なんとかなってよかったと安堵する瑠璃川の横で中園のダルそうな声が聞こえた。
「誕生日って四日だったんだ……。もうすぐって言うから二月一日か二日だと思ってたのになぁ」
残念だとでも言いたげな声色と表情に瑠璃川がゾッとする。
「まさか……立花さん呼ぶためにワザと……じゃねぇよな……?」
「そんなことするように見えます?」
わからない。責任を柊が取ることになれば左遷か辞職に追い込まれる可能性がある。そうなれば彼の部下ではいられなくなる。中園にとってはデメリットでしかない失敗をワザとするとは思えないが、わからない。柊に婚約者の誕生日を祝わせたくなくてやったこととも考えられる。婚約者ではなく自分達と過ごしていたんだと言えるように。
そこまでする人間か? いや、さすがにそこまでは。でも否定しきれない。ストーカーがそうであるようにいき過ぎた感情は人をも殺す。暴走した愛情が歪むことは普通にある話だ。
好きだった、憧れていた相手に降って湧いた婚約者の存在。面白くないのはわかるが、あまりにも敵視しすぎている。
「お前、椿さんの何がそんなに気に食わないんだよ」
問いかける声が少し震えていた。
「んー……」
否定しない。それどころか肯定するように顎に手を当てて小首を傾げながら考えている。そしてすぐに笑顔を見せて言いきった。
「全部」
フライトまであと二時間。
降り続く雪がこれ以上強くならないことを、柊がここで中園と過ごさずに済むよう祈っていた。
さっき良い顔で握手をしたばかりだ。断る理由はないし、断ることはできない。
スマホをポケットにしまって笑顔で一緒に同行した。
日本も海外も同じだと思ったのはランチ中にするのは仕事の話ではないということ。プライベートな話をしてくる。正直、どうだっていい内容ばかり。
搭乗の時間は決まっているのだから気にしたって仕方ないのだが時間ばかり気になってしまう。
椿に電話して無事だと安心させてやらなければならないのに相手の話が止まらなくて立ち上がるに立ち上がれない。ドイツ人の食事は質素だと言うが、契約相手のために良い店でランチをしてくれているというのもあった。
日本を出て既に二十四時間が経過している。十四時間と言っていただけに連絡一つないのは椿も不安だろう。
ランチに入ってから一時間、二時間とあっという間に過ぎてしまった。
「フライトの時間は何時ですか?」
「十九時四十分」
「じゃあちょっとお酒でも飲みに行きませんか? 美味しいビールのお店があるって言ってましたよ」
「眠くなるからいい」
「でもせっかく本場に来たんだから飲みましょうよ~」
徹夜ぐらいなんでもない歳ではない。行きの飛行機は苛立ちのせいで眠れなかったのもあって今は酒は飲みたくなかった。ここで飛行機を逃しては大変なことになる。一本遅らせるだけで命取りとも言える。なんとかして絶対に三日には帰る。そう決めているのだから睡眠は欲しくない。するとしたら飛行機の中だ。
「起こしてあげますから大丈夫ですよぉ」
いつもの話し方に戻った中園が柊の手を握るもすぐに手を持ち上げて拒まれる。
「お前達も疲れてる。十九時のフライトに乗りたいんだ」
「もしかして椿さんの誕生日ッスか?」
「まあな。プレゼント買いに行くから酒はなし。お前らで堪能してくれ」
「私も一緒に行くぅ!」
プレゼントはちゃんと買いに行くつもりだったのにこんなことになって時間がなくなってしまった。二月一日だったはずの日は帰ったら三日になっている。四日に帰るわけにはいかない。三日に帰る。夕方には到着するためそのまま買いに走るつもりだが、せっかくまだ時間があるのだからこっちでもプレゼントを買っておきたい。
絡みついてくる中園を引き剥がしながら二時間ほど回って買い物をした。
「ぬいぐるみとか喜ぶかな」
見た目も中身もしっかりしているが、まだ十七歳。もうすぐ十八歳といえどまだ子供。くまのぬいぐるみは喜びそうな気がすると少し値は張ったが、満足だった。
どこに置くだろう。リビングだろうか。名前をつけて呼んでいる姿を想像して口元が緩む。
「絶対喜びますよ、それ」
「だといいんだけど、あんま物欲ない人間だから欲しい物探すのが大変なんだよ」
「あーわかります。ないって言うから考えに考えぬいた物贈ったら、コレ?って言うんスから女は勝手な生き物ッスよ」
「センスないだけじゃないですか?」
「文句言ってもいいけど本人に言うなよ!」
「言わないと来年も絶対センスない物贈られるじゃないですか。アクセサリーなら一回は付けなきゃいけないし、そんなダサい物身につけさせられるこっちの身にもなってほしいですよ」
「こういう女マジでやだ! お前なんか来年からボールペンだからな!」
「ダサいやつやめてくださいね」
日本を出てもくだらない言い合いをする二人に呆れながらも柊は手に感じるずっしりとした重みのあるぬいぐるみを見ては目を細める。
早く帰りたい。
買い物前に電話しようと思ったが、日本の時刻を考えてやめておいた。夜中だ。もう寝ているかもしれない。するとしてもフライト前にしようと考えていると電話が鳴った。
「椿さんッスか?」
「多分な」
表示は大神。新年会の時と同じだろうが、一つ引っかかった。なぜこんな深夜に大神が電話してくるのか。理由は椿しかないとしてもなぜ椿が深夜に大神と一緒にいるのか。
電話を取ると「旦那様?」と聞こえた。久しぶりに聞いたような気がする声にニヤける。
「無事に着いたし、仕事も上手くいった。夜の飛行機に乗ってそっちの夕方頃に着くから夕飯一緒に食べよう」
「お怪我はしておりませんか?」
「無傷で来たし無傷で帰る。四日には必ず帰るから誕生日、一緒に過ごそうな」
ラッキーなことに椿の誕生日である四日は日曜日。だからゆっくりと一緒に過ごすことができる。
本来であれば三日に誕生日プレゼントを買いに行く予定だったのだが、四日でも構わない。椿の望む物を買って、花束とケーキも買う。
四日になった瞬間に一番におめでとうを言おうとも考えている。女々しいかと思いながらもやりたかった。夕方に帰って、一緒に食事をして映画でも見ながら過ごして誕生日になった瞬間に祝う。
帰るのが楽しみで仕方なかった。
「ちゃんと帰るから大丈夫。良い子で待ってろ」
「はい」
「愛してる」
そう言って電話を切った柊に瑠璃川は両手で口を覆いながら信じられないという顔をしていた。
「立花さんが愛してるって言った! 愛してるって!」
「結婚する相手だぞ。それぐらい言うだろ」
「うわー! そういうキャラだったんだ!」
「キャラってなんだよ」
「感動した!」
「なんだそれ」
くだらない驚きだと笑うも言葉にするとより一層愛おしくなった。胸がくすぐったくなるような感覚に目を細めながら吐き出す白い息を見て思わず写真を撮った。
日本とは違う街並みを見せてやろう。これもプレゼントの一つになるはず。
「四日が誕生日なんですかぁ?」
「ああ」
ふーんと呟く中園を無視してあちこちの写真を撮る。
「じゃあ今日じゃなくて明日帰っても良くないですかぁ?」
「予定を変更するつもりはない」
「でも三日だと誕生日まだじゃないですかぁ」
「俺が一緒にいたいんだよ。誕生日になるその瞬間には傍にいたいし、一番に祝いたいから」
ロマンチックだと感動しているのは瑠璃川だけで中園はそれをかっこいいとは言わない。面白くない。つまらない。そんな感情が腹の奥底から湧き上がっている。
「……だと……のに……」
「どうした?」
「私が立花さんのお嫁さんになるはずだったのになぁって言ったんです」
「選ばないって言っただろ」
「口では皆そう言うんですぅ」
ありえない話だが、気分が良い今は真剣に返すことはせず、撮れた街並みの写真に満足してスマホをしまった。
「気をつけて帰ってくださいね」
「また会社で会いましょうねぇ」
タクシーに乗って空港に向かう柊を見送った瑠璃川は手を下ろしてフーッと息を吐き出した。
昨日は本当に心臓が止まると思った。随分と慣れたはずだった失敗に手も身体も震え、柊に電話をかける時でさえ指の震えが止まらなかったほどだ。声も震え、頭の中はパニックを起こす余裕もなく、真っ白な状態だった。
ホテルに戻っても一睡もできず、水さえ喉に通らない状況に入社当時を思い出していた。
もう二度とあの頃のような失敗はしないと思っていたのにやってしまった。それも国外で。
柊が言ったとおりダブルチェックしておけばよかったのに大丈夫だろうと手を抜いた結果がこれだ。責任を取るのは上司である柊だとわかっていたのになぜ手を抜くなんてことをしてしまったのかと瑠璃川も部屋で一人泣いた。ずっと背中を追いかけていたいと言いながらそれを壊そうとしたのだと悔しくて情けなくてたまらなかった。
「あーあ」
間に合ってよかった。なんとかなってよかったと安堵する瑠璃川の横で中園のダルそうな声が聞こえた。
「誕生日って四日だったんだ……。もうすぐって言うから二月一日か二日だと思ってたのになぁ」
残念だとでも言いたげな声色と表情に瑠璃川がゾッとする。
「まさか……立花さん呼ぶためにワザと……じゃねぇよな……?」
「そんなことするように見えます?」
わからない。責任を柊が取ることになれば左遷か辞職に追い込まれる可能性がある。そうなれば彼の部下ではいられなくなる。中園にとってはデメリットでしかない失敗をワザとするとは思えないが、わからない。柊に婚約者の誕生日を祝わせたくなくてやったこととも考えられる。婚約者ではなく自分達と過ごしていたんだと言えるように。
そこまでする人間か? いや、さすがにそこまでは。でも否定しきれない。ストーカーがそうであるようにいき過ぎた感情は人をも殺す。暴走した愛情が歪むことは普通にある話だ。
好きだった、憧れていた相手に降って湧いた婚約者の存在。面白くないのはわかるが、あまりにも敵視しすぎている。
「お前、椿さんの何がそんなに気に食わないんだよ」
問いかける声が少し震えていた。
「んー……」
否定しない。それどころか肯定するように顎に手を当てて小首を傾げながら考えている。そしてすぐに笑顔を見せて言いきった。
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