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鐘の音
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飛行機が雪で五時間遅れた。
中園が空港まで迎えに来たがそれでもいつ動くかわからないためその場を離れなかった。
『今日はもう飛びませんって!』
『わかんねぇだろ』
『ずっとここにいるつもりですか!?』
『ああ』
『婚約者さんなら話せばわかってくれますよ! ね? 一緒に帰りましょう?』
そう言って引っ張られた腕を思いきり振り払った際の中園のショックを受けた顔はひどいものだった。怒っているのか泣いているのかわからない憎悪にも似た感情が生まれていた。
ホテルに行くべきなのかもしれない。今日は飛ばないと思うと空港の人間も言っていたが、空港で待っている人間は少なくない。だから柊も待つことにした。
そして五時間待った。まだ間に合う。それがただ嬉しかった。
日本に到着したのは既に二十三時を迎えようとしていた。夕方には帰るから夕飯一緒に食べようと言ったため椿は用意していただろう。きっと心配しているだろうと申し訳なくなる。
空車表示のタクシーに乗り込んで行き先を告げてマンションまでの時間を計算すると三十分ほど余裕で着くかとシートに背をもたれさせる。
車通りの少ない夜に安堵したのも束の間、半分を超えたところで多くのテールランプが光っていた。
こんな時間になぜ渋滞が起きているのか。
運転手が言った。
「何かあったみたいですね」
前から順番に説明している警察官が来て、窓を開けた運転手に言った。
「曲がり損ねたタンクローリーが横転して道を塞いでいるんです。積んでいたガソリンが漏れているため通行解除はいつになるかわかりません」
「困ったなー」
「すいませんね。ご協力お願いします」
前方はもちろんのこと、後ろも詰まっているため引き返すこともできない。協力といっても何かするわけではなく、強行突破などせずここでジッと大人しく規制解除を待って我々の手を煩わせないでくれということだ。
もしこれが映画の中の世界で自分が主人公なら歩道を走っている。片側車輪で走って警察の追走も振り切って逃げきるのに。でもここは現実世界。それはありえない。
「お客さん、どうします?」
なぜこうなる。金曜日は早めに帰って、土日はゆっくり過ごすはずだった。それが部下の失敗で飛行機に飛び乗って商品を運び、帰りの飛行機は五時間も遅れた。飛んでくれたのはラッキーだったが、安全運転のため予定より一時間も遅れて着いた。
それでも日付が変わるまで三十分は余裕で着くはずだったのに今度は事故による渋滞。それもこんな時間に。死人が出ていないだけマシと考えるべきなのだろうが、今の柊にそんな余裕はない。曲がり損ねるような運転するぐらいなら免許返せと言いたいぐらいだった。
「これじゃあ朝までかかるかもしれませんよ。お疲れでしょうけど、ここからは歩いて帰った方がいいかもしれませんね」
自宅までまだ距離がある。車で残りようやく半分ぐらいだ。それでも柊の判断に迷いはなかった。
「ここで結構です」
そう言って万札を置いて車から飛び出した。
余裕で着くはずだった。でもそれが止まってしまったから走るしかない。
三日には絶対帰ると約束した。誕生日になった瞬間に一人という状況には居させたくなかった。
ただいまと言った後におめでとうと言おう。朝まで一緒に寝て、昼になったら買い物に行こう。一番揃った状態のケーキを見せて自分で選ばせよう。美味しそうだと思ったケーキを選んで一緒に食べる。ショッピングモールに行って何か欲しい物を見つけるのもいい。
椿のことだ、恐縮しながらも喜んでくれるだろう。遠慮しながらも相手の希望を叶えるために何かを欲するだろう。楽しみだ。ワクワクする。
こんなに必死で走るのは一体何年振りか。いや、確か、椿に会ったあの日もこんな風に必死に走った。たった三ヶ月前の記憶なのに随分と懐かしい気がする。笑ってしまう。あんな出会いに運命を感じるなんて。
でももう手放せない存在となっている。何があろうと手放せない。
無事に帰ってきたことを喜んでくれるだろうか。笑顔か、泣き顔か。どっちでもいい。抱きしめて、誕生日を迎えた瞬間におめでとうと言う。それは絶対だ。
時計を腕時計を確認する余裕もない。荷物が邪魔だ。走りにくい。息が苦しい。運動不足だ。ちゃんとジムに通っておけばよかった。
走馬灯のように数多の感想が出てくるもスピードは緩めなかった。
自転車があればそれが理想的だが、身体一つなら自転車でも通れない細道を通り抜けて近道することができる。
方角さえわかっていれば細道に入ってショートカットを続ける。どこから見ても見えるマンションだ。道を間違えることはない。
二十代では気にならなかった汗のベタつきが気持ち悪い。もう爽やかな汗はかけないのだと三十代に突入して思うのはそんなこと。
「もう少し……!」
肺が潰れたのではないかと思うほど苦しい。でも前方に見えている。ここまで来て余裕そうに歩いて帰る馬鹿はしない。喉から血が出そうだと思うほど走ったことはない。いや、椿を抱えた時はもっと異常だった。体調不良に気付かず仕事して、人を抱えて走って逃げたことで意識を失った。無我夢中で走ったあの日もおかしくなりそうだった。
あの日も今日も椿のことで走っている。椿のために。
奇跡的にもエレベーターは一階にあった。中に乗り込んでボタンを連打する。
走り続けて苦しかった息は止まっても苦しくて、喉がゼェゼェと音を出す。渇ききった喉で唾液を飲み込む音を立てながらようやく時間を確認すると日付が変わるまであと十分であることを告げていた。
でも問題ない。もう着く。エレベーターが開くと同時に駆け出して鍵を開けた。
「旦那様……」
いつからそうしていたのだろう。開けたらすぐそこに椿がいた。
「よかった……ご無事で……!」
タクシーの中で連絡しようとしたのだが、充電が切れてしまっていた。
溢れ出す涙と共に立ち上がった椿を抱きしめると椿も同じように強い力でしがみつく。これほど離れていたことはないし、これほど連絡しなかったこともない。
寂しかった。会いたかった。その感情に二人はどちらからともなくキスをした。唇を触れ合わせるだけのものだが、息を吸い込みたくなるまで唇を触れ合わせたままいた。
「間に合った。ただいま」
唇を離し、目が合えばまだ抱きしめ合う。
「お帰りなさいませ。ご無事で何よりでございます」
そう言ってまたキスをした。
誕生日までまだほんの少し時間がある。額を合わせて目を閉じる二人だけの時間。玄関で迎えるにはあまりにもロマンがなく、想像していたロマンチックなものとはかけ離れていた。
それでもそれを言うために移動している間に時間が過ぎてしまっては意味がない。
柊の状態がもはやロマンチックとはかけ離れている状態だ。汗まみれで息を切らせた男。恋愛映画でも見ながらソファーの上でロマンチックに、とそんな予定が立てられそうな男には見えないだろう。髪も乱れてボサボサ。風呂にも入っていない。
椿は違う。良い匂いがする。柊が夕方に帰ると言ったから万全の状態でと風呂にも入ったのだろう。こんな汗まみれで申し訳ないと思うが、離したくなくて離れられないでいる。でもそれは椿も同じ。柊が汗だくだろうと離れたくなかった。例え泥まみれでも同じだっただろう。
抱きしめたまま時計を見る。秒針が一つずつ進んでもうすぐ今日の終わりを告げる短長の針を動かす。
「誕生日おめでとう、椿」
「ありがとうございます」
当たり前の言葉に涙する。椿が腕の中にいることにこんなにも安堵する自分がおかしくて笑えてくるも通路の方で聞こえてきた足音。一つではない。もう一つ。二人歩いている。
マンションには大勢の人間が住んでいるし、この階にも大勢の人間がいる。この階もそうだ。関わりがないためエレベーターで顔を合わせる人間ぐらいしか把握していないが、それなりの数の人間が住んでいるだろう。誰が帰ってきてもおかしくはない。柊だって遅くなる時は正午を超えての帰宅もあった。だからおかしなことではない。金曜日の夜に旅行に出て日曜日は家でゆっくりと計画を立てて今帰ってきた夫婦かもしれない。
それなのに突如、二人の頭の中に同時によぎった嫌な予感。どうか通り過ぎてくれと願わずにはいられない。
だが、無情にも足はドアの前で止まった。
そして直後に鳴り響くインターホンの音に二人が固まる。なぜかはわからない。わからないが、二人は共に同じ考えだった。開けてはならない。答えてはならない。そんな気がするほどの嫌な予感が全身を這う。
二人は息を殺して様子を窺う。するともう一度インターホンが鳴った。誰が来ているのかを確認するためにはリビングまで行かなければならない。動けば足音がする。静かな夜だ。ギシッという音さえ相手は拾うだろう。
二度鳴らして出てこなければ諦める。それが一般的だ。だからどうかこれで去ってくれと願う二人に聞こえた声。
「椿」
女が知る声。男が知らぬ声。
たった一言。それだけなのに二人には突如鳴り響いた終わりを告げる鐘の音に聞こえた。
中園が空港まで迎えに来たがそれでもいつ動くかわからないためその場を離れなかった。
『今日はもう飛びませんって!』
『わかんねぇだろ』
『ずっとここにいるつもりですか!?』
『ああ』
『婚約者さんなら話せばわかってくれますよ! ね? 一緒に帰りましょう?』
そう言って引っ張られた腕を思いきり振り払った際の中園のショックを受けた顔はひどいものだった。怒っているのか泣いているのかわからない憎悪にも似た感情が生まれていた。
ホテルに行くべきなのかもしれない。今日は飛ばないと思うと空港の人間も言っていたが、空港で待っている人間は少なくない。だから柊も待つことにした。
そして五時間待った。まだ間に合う。それがただ嬉しかった。
日本に到着したのは既に二十三時を迎えようとしていた。夕方には帰るから夕飯一緒に食べようと言ったため椿は用意していただろう。きっと心配しているだろうと申し訳なくなる。
空車表示のタクシーに乗り込んで行き先を告げてマンションまでの時間を計算すると三十分ほど余裕で着くかとシートに背をもたれさせる。
車通りの少ない夜に安堵したのも束の間、半分を超えたところで多くのテールランプが光っていた。
こんな時間になぜ渋滞が起きているのか。
運転手が言った。
「何かあったみたいですね」
前から順番に説明している警察官が来て、窓を開けた運転手に言った。
「曲がり損ねたタンクローリーが横転して道を塞いでいるんです。積んでいたガソリンが漏れているため通行解除はいつになるかわかりません」
「困ったなー」
「すいませんね。ご協力お願いします」
前方はもちろんのこと、後ろも詰まっているため引き返すこともできない。協力といっても何かするわけではなく、強行突破などせずここでジッと大人しく規制解除を待って我々の手を煩わせないでくれということだ。
もしこれが映画の中の世界で自分が主人公なら歩道を走っている。片側車輪で走って警察の追走も振り切って逃げきるのに。でもここは現実世界。それはありえない。
「お客さん、どうします?」
なぜこうなる。金曜日は早めに帰って、土日はゆっくり過ごすはずだった。それが部下の失敗で飛行機に飛び乗って商品を運び、帰りの飛行機は五時間も遅れた。飛んでくれたのはラッキーだったが、安全運転のため予定より一時間も遅れて着いた。
それでも日付が変わるまで三十分は余裕で着くはずだったのに今度は事故による渋滞。それもこんな時間に。死人が出ていないだけマシと考えるべきなのだろうが、今の柊にそんな余裕はない。曲がり損ねるような運転するぐらいなら免許返せと言いたいぐらいだった。
「これじゃあ朝までかかるかもしれませんよ。お疲れでしょうけど、ここからは歩いて帰った方がいいかもしれませんね」
自宅までまだ距離がある。車で残りようやく半分ぐらいだ。それでも柊の判断に迷いはなかった。
「ここで結構です」
そう言って万札を置いて車から飛び出した。
余裕で着くはずだった。でもそれが止まってしまったから走るしかない。
三日には絶対帰ると約束した。誕生日になった瞬間に一人という状況には居させたくなかった。
ただいまと言った後におめでとうと言おう。朝まで一緒に寝て、昼になったら買い物に行こう。一番揃った状態のケーキを見せて自分で選ばせよう。美味しそうだと思ったケーキを選んで一緒に食べる。ショッピングモールに行って何か欲しい物を見つけるのもいい。
椿のことだ、恐縮しながらも喜んでくれるだろう。遠慮しながらも相手の希望を叶えるために何かを欲するだろう。楽しみだ。ワクワクする。
こんなに必死で走るのは一体何年振りか。いや、確か、椿に会ったあの日もこんな風に必死に走った。たった三ヶ月前の記憶なのに随分と懐かしい気がする。笑ってしまう。あんな出会いに運命を感じるなんて。
でももう手放せない存在となっている。何があろうと手放せない。
無事に帰ってきたことを喜んでくれるだろうか。笑顔か、泣き顔か。どっちでもいい。抱きしめて、誕生日を迎えた瞬間におめでとうと言う。それは絶対だ。
時計を腕時計を確認する余裕もない。荷物が邪魔だ。走りにくい。息が苦しい。運動不足だ。ちゃんとジムに通っておけばよかった。
走馬灯のように数多の感想が出てくるもスピードは緩めなかった。
自転車があればそれが理想的だが、身体一つなら自転車でも通れない細道を通り抜けて近道することができる。
方角さえわかっていれば細道に入ってショートカットを続ける。どこから見ても見えるマンションだ。道を間違えることはない。
二十代では気にならなかった汗のベタつきが気持ち悪い。もう爽やかな汗はかけないのだと三十代に突入して思うのはそんなこと。
「もう少し……!」
肺が潰れたのではないかと思うほど苦しい。でも前方に見えている。ここまで来て余裕そうに歩いて帰る馬鹿はしない。喉から血が出そうだと思うほど走ったことはない。いや、椿を抱えた時はもっと異常だった。体調不良に気付かず仕事して、人を抱えて走って逃げたことで意識を失った。無我夢中で走ったあの日もおかしくなりそうだった。
あの日も今日も椿のことで走っている。椿のために。
奇跡的にもエレベーターは一階にあった。中に乗り込んでボタンを連打する。
走り続けて苦しかった息は止まっても苦しくて、喉がゼェゼェと音を出す。渇ききった喉で唾液を飲み込む音を立てながらようやく時間を確認すると日付が変わるまであと十分であることを告げていた。
でも問題ない。もう着く。エレベーターが開くと同時に駆け出して鍵を開けた。
「旦那様……」
いつからそうしていたのだろう。開けたらすぐそこに椿がいた。
「よかった……ご無事で……!」
タクシーの中で連絡しようとしたのだが、充電が切れてしまっていた。
溢れ出す涙と共に立ち上がった椿を抱きしめると椿も同じように強い力でしがみつく。これほど離れていたことはないし、これほど連絡しなかったこともない。
寂しかった。会いたかった。その感情に二人はどちらからともなくキスをした。唇を触れ合わせるだけのものだが、息を吸い込みたくなるまで唇を触れ合わせたままいた。
「間に合った。ただいま」
唇を離し、目が合えばまだ抱きしめ合う。
「お帰りなさいませ。ご無事で何よりでございます」
そう言ってまたキスをした。
誕生日までまだほんの少し時間がある。額を合わせて目を閉じる二人だけの時間。玄関で迎えるにはあまりにもロマンがなく、想像していたロマンチックなものとはかけ離れていた。
それでもそれを言うために移動している間に時間が過ぎてしまっては意味がない。
柊の状態がもはやロマンチックとはかけ離れている状態だ。汗まみれで息を切らせた男。恋愛映画でも見ながらソファーの上でロマンチックに、とそんな予定が立てられそうな男には見えないだろう。髪も乱れてボサボサ。風呂にも入っていない。
椿は違う。良い匂いがする。柊が夕方に帰ると言ったから万全の状態でと風呂にも入ったのだろう。こんな汗まみれで申し訳ないと思うが、離したくなくて離れられないでいる。でもそれは椿も同じ。柊が汗だくだろうと離れたくなかった。例え泥まみれでも同じだっただろう。
抱きしめたまま時計を見る。秒針が一つずつ進んでもうすぐ今日の終わりを告げる短長の針を動かす。
「誕生日おめでとう、椿」
「ありがとうございます」
当たり前の言葉に涙する。椿が腕の中にいることにこんなにも安堵する自分がおかしくて笑えてくるも通路の方で聞こえてきた足音。一つではない。もう一つ。二人歩いている。
マンションには大勢の人間が住んでいるし、この階にも大勢の人間がいる。この階もそうだ。関わりがないためエレベーターで顔を合わせる人間ぐらいしか把握していないが、それなりの数の人間が住んでいるだろう。誰が帰ってきてもおかしくはない。柊だって遅くなる時は正午を超えての帰宅もあった。だからおかしなことではない。金曜日の夜に旅行に出て日曜日は家でゆっくりと計画を立てて今帰ってきた夫婦かもしれない。
それなのに突如、二人の頭の中に同時によぎった嫌な予感。どうか通り過ぎてくれと願わずにはいられない。
だが、無情にも足はドアの前で止まった。
そして直後に鳴り響くインターホンの音に二人が固まる。なぜかはわからない。わからないが、二人は共に同じ考えだった。開けてはならない。答えてはならない。そんな気がするほどの嫌な予感が全身を這う。
二人は息を殺して様子を窺う。するともう一度インターホンが鳴った。誰が来ているのかを確認するためにはリビングまで行かなければならない。動けば足音がする。静かな夜だ。ギシッという音さえ相手は拾うだろう。
二度鳴らして出てこなければ諦める。それが一般的だ。だからどうかこれで去ってくれと願う二人に聞こえた声。
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