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縁を切るとき
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ユーフェミアは久しぶりに実家を訪れていた。公務ではなくお忍びで。
「いつの間にこんなに……」
娘を嫁がせて二十年、想像もできなかった稼ぎを得てきた実家はいつの間にか貴族のための花屋であるかのように絢爛豪華な店構えへと変わっていた。花屋の品揃えも自分がいた時とは比べ物にならないほど多く、設備も立派。街の片隅で営んでいる小さな花屋はもうない。
ここはユーフェミアが知る実家ではなくなっていた。
「王妃様の実家があんなボロ屋じゃ恥ずかしいだろう。お前の面目が潰れないようにこうして増築したんだよ」
広場で会った時からわかっていた。母親は何一つ変わっていない。自分が結婚して裕福になっても何も変わらなかったのだ。
自分が見栄を張りたいがために大きくした家も店も建前は〝娘のため〟という子孝行のように言っていても顔を見ればそうではないことがわかる。それは母親をよく知る娘だからではなく誰が見てもわかるほどあからさまなものだった。
「お父様は?」
「離婚だって言うから判押して叩きつけてやったよ。手切れ金も渡してやったさ。私にとっちゃはした金だったけどね」
「そう……良かった」
ユーフェミアの笑顔に母親の表情が歪む。
「良かっただって? 親の離婚原因のくせに何が良かっただ! アンタが不妊じゃなきゃアタシらは離婚なんてしなかったんだよ! この親不孝が!」
人は裕福になったところで心の余裕は生まれても性格までは変わらない。本人に変わる気がなければ一生変わることなどできないのだ。母親のように人からの評価だけを気にして生きている人間は特に。
だからこそ、今日こうして来た意味があると確信する。
「お母様、お父様と離婚してくださってありがとうございます」
「アンタ、アタシの言うこと聞いてたのかい? 離婚原因は──……あ?」
エリオットから受け取った紙を差し出され、首を傾げる。
自分の言葉を遮ってまで出してきた紙がなんなのか目を通すと母親はそれを見て目を見開く。信じられないと言いたげに何度も娘と紙を交互に見た。
「絶縁状です」
笑顔のまま告げるユーフェミアに母親がその紙を破り捨て、真っ赤な顔でそれを投げつけるように放った。
「ふっ、ふふふふふざけんじゃないよ! 何が絶縁だ、この恩知らず! 誰に向かってこんな物を突きだしてんのかわかってんのかい!? アタシは母親なんだよ! 切っても切れない縁で繋がってんだ! こんな紙切れ一枚で縁が切れると思ったら大間違いだよ!」
地面に落ちた敗れた紙を何度も踏みつける母親のヒステリーを見ているとまだ十代前半だった頃のことを思い出す。
毎日毎日飽きもせずに隣の花屋に嫉妬してヒステリーを起こす母親が哀れで惨めで仕方なかった。だから好きでもない相手と結婚することを決めたのに、自分がこうして身を差し出して変わったのは母親の生活だけ。母親自身は何も変わりはしなかった。
だからこそ絶縁する踏ん切りがついた。
「椅子にも座らないで立ったまま話すなんて無礼をしてもいいって習ったのかい?」
「わざわざ腰かけて話をするほどの内容でもありませんので」
「こんなもん一枚で親子の縁が切れるなんて本気で思ってるんじゃないだろうね!?」
「これは決定事項です」
「ハッ、お城に入って随分偉くなったもんだね! アンタを産んだアタシがいるからアンタは王妃になれたんだよ! アタシに似たから王に目をつけてもらえたんだよ!」
ユーフェミアは母親が笑顔のまま眉一つ動かさず、母親が話し終わるのをジッと待っている。
ユーフェミアの中でこれは既に母親の言葉ではなく雑音でしかない。手紙一枚出して終えることもできたが、そうすれば間違いなく城の前で「娘を出せ!」と喚く母親の行動が容易に想像できたため自らの足でやってきたのだ。
これが最後の面会になるからと。
「ふっ」
小さく漏れた笑い声のあと、その笑いを誤魔化すように首を振るが母親の耳にはしっかり届いていた。頭に血が上っている母親にとってそれはバカにしたようにしか聞こえず、身体を震わせながら何度もテーブルを叩いて大きな音を立てる。
「育ててもらった恩も忘れて母親を捨てるつもりかい!? 誰のおかげで贅沢な暮らしができてると思ってるんだ! この親不孝者!」
母親がテーブルを叩くたびにテーブルの上の物が跳ねる。立ったままだったユーフェミアがテーブルまで詰め寄るとそのまま思いきりテーブルを叩いた。
事務的な対応で終わろうと思っていたのに、これが最後だと思うと一言言ってやらなければ気が済まなくなった。
逆らわなかった娘がテーブルを叩いたことに驚いた母親の口撃が止まる。
「誰のおかげで贅沢な暮らしができてるって? それはこっちの台詞よ! 私が彼と結婚したからこんな贅沢ができてるんでしょ! 育ててもらった恩も忘れて? 忘れてるかもしれないけど、私はあなたの娘として生きた時間よりも王妃として生きてる時間のほうが長いのよ!」
「アタシは母親だよ! たった十四年であろうと──」
「この際だからハッキリ言っておく。私はお父さんには感謝してるけどあなたには感謝してない! 母だから何よ! 母親なら何をしても何を言っても許されるわけ!? 立場を弁えなさいよ! 広場であんな姿晒して……この恥さらし!」
母親に愛された記憶はない。口を開けば「隣が気に入らない」「潰れろ」「関わるな」そればかり。イアンと仲良くしているのが見つかろうものなら今と同じで「親不孝者!」と怒鳴られ、罵声を浴びせられた。時にはクッションで叩かれることも。それでも、今と違って母親だと思っていたから笑顔になってくれるのならと身を差し出したのに、母親は何も変わってはくれなかった。
「なっ!? 誰に向かって口利いてんだ! このバカ娘──ッ!?」
手を振り上げた母親の腕をエリオットが掴んで止めた。
「どのような状況下であろうと、王族を叩けば実の母親でも罪に問われますよ」
「母親が子の教育をするのは当然だろう! 護衛騎士の分際で王妃の母親に注意してんじゃないよ!」
「あなたはもう母親ではありません。わたくしの母は前王妃であるマリア様だけです」
睨む母親を視界から消すように背を向けるユーフェミアはそのまま馬車に向かって歩いていく。
「この親不孝者! アンタは地獄に落ちるよ!」
「では、地獄で会いましょう」
馬車に乗りこむ直前、ユーフェミアは振り返ってそう告げた。お前も地獄に落ちるのだと言うような口振りに母親の怒りは止まらず、手を伸ばして襲いかかろうとするのを他の騎士たちが剣を抜いて阻止する。相手が王妃の母親であろうと王妃に危害を加える者は許さない。それを無礼だと喚きたてる母親に背を向けて馬車に乗り込んだ。
「そうそう、言い忘れていました」
窓を開けたユーフェミアは満面の笑みを浮かべて母親を見た。
「わたくし、お父様似ですから」
それだけ告げて窓を閉めると馬車は城に向かって走りした。母親の叫びが窓をすり抜けて聞こえてくるそれさえも聞き納めだと耳を塞がず受け入れるユーフェミアの顔に笑顔はない。
「よろしかったのですか?」
「ええ。もっと早くこうすべきだったのよ」
きっと母親は隣の花屋が儲かっていなくてもきっと別の花屋が儲かっていると言って嫉妬していただろう。生活が潤えば、隣より繁盛すれば、母親は穏やかに暮らしてくれるはずだと思っていたのに現実はそうじゃなかった。でも、もういい。もう終わったのだ。
心のどこかにいた、母親に縛られていた二十年前の自分が解放されたことで穏やかな気持ちにはなれた。だが、まだ完全に心が晴れないのは離婚した父親がどうしているかわからないから。
「一発叩かせて地下牢送りにすべきだった?」
「それは……どうでしょう……」
「ふふっ、冗談よ」
トリスタンが知ればきっと許さないだろう。いくら愛する妻の母親といえど、愛する妻が最優先の男が穏便に済ませるはずがないのだから。
「エリオット、一つお願いされてくれる?」
「はい」
「お父様を探してほしいの」
「お任せください」
父親の性格上、城を訪れはしないだろう。妻がしたことといえど、娘に恥をかかせたことに変わりない。それを気にしているだろう父親はきっと娘に迷惑がかからないようにと姿を隠すはず。
決して長いとは言えないこの先、ずっと娘に申し訳ないと思いながら生きてほしくないと話がしたかった。
「いつの間にこんなに……」
娘を嫁がせて二十年、想像もできなかった稼ぎを得てきた実家はいつの間にか貴族のための花屋であるかのように絢爛豪華な店構えへと変わっていた。花屋の品揃えも自分がいた時とは比べ物にならないほど多く、設備も立派。街の片隅で営んでいる小さな花屋はもうない。
ここはユーフェミアが知る実家ではなくなっていた。
「王妃様の実家があんなボロ屋じゃ恥ずかしいだろう。お前の面目が潰れないようにこうして増築したんだよ」
広場で会った時からわかっていた。母親は何一つ変わっていない。自分が結婚して裕福になっても何も変わらなかったのだ。
自分が見栄を張りたいがために大きくした家も店も建前は〝娘のため〟という子孝行のように言っていても顔を見ればそうではないことがわかる。それは母親をよく知る娘だからではなく誰が見てもわかるほどあからさまなものだった。
「お父様は?」
「離婚だって言うから判押して叩きつけてやったよ。手切れ金も渡してやったさ。私にとっちゃはした金だったけどね」
「そう……良かった」
ユーフェミアの笑顔に母親の表情が歪む。
「良かっただって? 親の離婚原因のくせに何が良かっただ! アンタが不妊じゃなきゃアタシらは離婚なんてしなかったんだよ! この親不孝が!」
人は裕福になったところで心の余裕は生まれても性格までは変わらない。本人に変わる気がなければ一生変わることなどできないのだ。母親のように人からの評価だけを気にして生きている人間は特に。
だからこそ、今日こうして来た意味があると確信する。
「お母様、お父様と離婚してくださってありがとうございます」
「アンタ、アタシの言うこと聞いてたのかい? 離婚原因は──……あ?」
エリオットから受け取った紙を差し出され、首を傾げる。
自分の言葉を遮ってまで出してきた紙がなんなのか目を通すと母親はそれを見て目を見開く。信じられないと言いたげに何度も娘と紙を交互に見た。
「絶縁状です」
笑顔のまま告げるユーフェミアに母親がその紙を破り捨て、真っ赤な顔でそれを投げつけるように放った。
「ふっ、ふふふふふざけんじゃないよ! 何が絶縁だ、この恩知らず! 誰に向かってこんな物を突きだしてんのかわかってんのかい!? アタシは母親なんだよ! 切っても切れない縁で繋がってんだ! こんな紙切れ一枚で縁が切れると思ったら大間違いだよ!」
地面に落ちた敗れた紙を何度も踏みつける母親のヒステリーを見ているとまだ十代前半だった頃のことを思い出す。
毎日毎日飽きもせずに隣の花屋に嫉妬してヒステリーを起こす母親が哀れで惨めで仕方なかった。だから好きでもない相手と結婚することを決めたのに、自分がこうして身を差し出して変わったのは母親の生活だけ。母親自身は何も変わりはしなかった。
だからこそ絶縁する踏ん切りがついた。
「椅子にも座らないで立ったまま話すなんて無礼をしてもいいって習ったのかい?」
「わざわざ腰かけて話をするほどの内容でもありませんので」
「こんなもん一枚で親子の縁が切れるなんて本気で思ってるんじゃないだろうね!?」
「これは決定事項です」
「ハッ、お城に入って随分偉くなったもんだね! アンタを産んだアタシがいるからアンタは王妃になれたんだよ! アタシに似たから王に目をつけてもらえたんだよ!」
ユーフェミアは母親が笑顔のまま眉一つ動かさず、母親が話し終わるのをジッと待っている。
ユーフェミアの中でこれは既に母親の言葉ではなく雑音でしかない。手紙一枚出して終えることもできたが、そうすれば間違いなく城の前で「娘を出せ!」と喚く母親の行動が容易に想像できたため自らの足でやってきたのだ。
これが最後の面会になるからと。
「ふっ」
小さく漏れた笑い声のあと、その笑いを誤魔化すように首を振るが母親の耳にはしっかり届いていた。頭に血が上っている母親にとってそれはバカにしたようにしか聞こえず、身体を震わせながら何度もテーブルを叩いて大きな音を立てる。
「育ててもらった恩も忘れて母親を捨てるつもりかい!? 誰のおかげで贅沢な暮らしができてると思ってるんだ! この親不孝者!」
母親がテーブルを叩くたびにテーブルの上の物が跳ねる。立ったままだったユーフェミアがテーブルまで詰め寄るとそのまま思いきりテーブルを叩いた。
事務的な対応で終わろうと思っていたのに、これが最後だと思うと一言言ってやらなければ気が済まなくなった。
逆らわなかった娘がテーブルを叩いたことに驚いた母親の口撃が止まる。
「誰のおかげで贅沢な暮らしができてるって? それはこっちの台詞よ! 私が彼と結婚したからこんな贅沢ができてるんでしょ! 育ててもらった恩も忘れて? 忘れてるかもしれないけど、私はあなたの娘として生きた時間よりも王妃として生きてる時間のほうが長いのよ!」
「アタシは母親だよ! たった十四年であろうと──」
「この際だからハッキリ言っておく。私はお父さんには感謝してるけどあなたには感謝してない! 母だから何よ! 母親なら何をしても何を言っても許されるわけ!? 立場を弁えなさいよ! 広場であんな姿晒して……この恥さらし!」
母親に愛された記憶はない。口を開けば「隣が気に入らない」「潰れろ」「関わるな」そればかり。イアンと仲良くしているのが見つかろうものなら今と同じで「親不孝者!」と怒鳴られ、罵声を浴びせられた。時にはクッションで叩かれることも。それでも、今と違って母親だと思っていたから笑顔になってくれるのならと身を差し出したのに、母親は何も変わってはくれなかった。
「なっ!? 誰に向かって口利いてんだ! このバカ娘──ッ!?」
手を振り上げた母親の腕をエリオットが掴んで止めた。
「どのような状況下であろうと、王族を叩けば実の母親でも罪に問われますよ」
「母親が子の教育をするのは当然だろう! 護衛騎士の分際で王妃の母親に注意してんじゃないよ!」
「あなたはもう母親ではありません。わたくしの母は前王妃であるマリア様だけです」
睨む母親を視界から消すように背を向けるユーフェミアはそのまま馬車に向かって歩いていく。
「この親不孝者! アンタは地獄に落ちるよ!」
「では、地獄で会いましょう」
馬車に乗りこむ直前、ユーフェミアは振り返ってそう告げた。お前も地獄に落ちるのだと言うような口振りに母親の怒りは止まらず、手を伸ばして襲いかかろうとするのを他の騎士たちが剣を抜いて阻止する。相手が王妃の母親であろうと王妃に危害を加える者は許さない。それを無礼だと喚きたてる母親に背を向けて馬車に乗り込んだ。
「そうそう、言い忘れていました」
窓を開けたユーフェミアは満面の笑みを浮かべて母親を見た。
「わたくし、お父様似ですから」
それだけ告げて窓を閉めると馬車は城に向かって走りした。母親の叫びが窓をすり抜けて聞こえてくるそれさえも聞き納めだと耳を塞がず受け入れるユーフェミアの顔に笑顔はない。
「よろしかったのですか?」
「ええ。もっと早くこうすべきだったのよ」
きっと母親は隣の花屋が儲かっていなくてもきっと別の花屋が儲かっていると言って嫉妬していただろう。生活が潤えば、隣より繁盛すれば、母親は穏やかに暮らしてくれるはずだと思っていたのに現実はそうじゃなかった。でも、もういい。もう終わったのだ。
心のどこかにいた、母親に縛られていた二十年前の自分が解放されたことで穏やかな気持ちにはなれた。だが、まだ完全に心が晴れないのは離婚した父親がどうしているかわからないから。
「一発叩かせて地下牢送りにすべきだった?」
「それは……どうでしょう……」
「ふふっ、冗談よ」
トリスタンが知ればきっと許さないだろう。いくら愛する妻の母親といえど、愛する妻が最優先の男が穏便に済ませるはずがないのだから。
「エリオット、一つお願いされてくれる?」
「はい」
「お父様を探してほしいの」
「お任せください」
父親の性格上、城を訪れはしないだろう。妻がしたことといえど、娘に恥をかかせたことに変わりない。それを気にしているだろう父親はきっと娘に迷惑がかからないようにと姿を隠すはず。
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