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ラドリス・コンポート
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シトラス領内の港町で知り合ったラドリスはその後も頻繁に港町で出くわすことになった。
ルナティカは領主の娘ながら、領内を庭のように歩き回るので結構な頻度で町中や果樹園、もちろん港町も、出会うことが出来るのだ。
ルナティカから貰った果実漬けを気に入ったラドリスは、仕事の合間に果樹園に通っていた。
そう、今日も。
ラド「エリンさん!!今日もお邪魔します!」
ベリー系の果実園、エリンの果実園の主人であるエリンさんには果樹園巡りをしている時に出会って、色々教えてもらった仲だ。
シトラス領の女性はこうやって農地や海関係の仕事に着いてる人も少なくないのに、肌は白いのだ。
頭にはなぜだ????とハテナの行列だ。
エリン「ラドリスさん、あんた今日も来たのかい?
果樹園の魅力に取りつかれているねぇ(苦笑)
まぁ、こちらは作業の邪魔さえしなきゃいつまで居てくれても構わないよ。
今日もゆっくりしてっておくれよ。」
ニカっと人好きのする陽気な笑顔を向けて親切な言葉をかけてくれる。
本当に有り難い。
そんな温かい言葉に甘えて好奇心の赴くままに果樹園畑を散策する。
ルナティカからもらった果実漬けはお酒のおかげもあって、甘すぎなくてほどよい酸味と甘さがクセになるものだった。
それに果実独特の味もしっかり出ていて、果肉も少しの食感が残るくらいで子どもでも食べやすいだろうと思った。
リキュア国は基本的には暑い、しかし夜が問題だ。
昼間の熱が蒸発して底冷えするほど寒くなるのだ、その寒暖差のせいで夜眠る前は子どもでも少量の酒を果実水に流して飲ませたりして、体の保温性を高めている。
もらった果実漬けだったら、果実水が要らないし保存も長期間できそうだから助かるな。
昨日貰ったものはベリーだったから、他の柑橘系とかでもさっぱりして女性が好みそうな味になるかもしれない。
もっとシトラス領の果実を見て回らなくては。
それに、魚介類も新鮮でとても美味だと聞くし、野菜や植物も常に元気に育つのだとか。
いったいなぜここまで恵まれている土地なんだ??
と疑問に思ったこともある。
その答えが出たのは、いまから3年前にシトラス領の領主の家に神々の寵愛を受けし者が誕生したことを全世界に知らされた時だった。
迷信か伝説かと思って聞き流していたことがまさか本当だったとは、あの時は本当に驚いた。
それからは、いつか愛し子様に会ってみたいと思っていた。
まさか発表から3年でお会い出来るなんてな・・
父がシトラス領へ行く担当になったと聞いたときはなんという幸運かと叫んでしまったが、当然僕が行く予定はなかった。
そこを何とか・・と、どうしても行きたい理由を話したわけだが、全力で笑われてからかわれたんだよなぁ。
まったく、僕の純粋な思いを笑ってくれて・・
でもまぁ、しっかり連れてきてくれたから感謝はしている。
思いがけないお土産もいただけたし♪
それよりも、つい親戚の子どもに話しかけるように接してしまったけど、領主様が怒ってないといいなぁ。
なんせ相手は爵位は低めとはいえ、貴族様であり愛し子様のお父上である。
更には領地資源が潤いすぎて、他国からの交易したい相手では常に上位ときた。
そんな方の御息女がまさかの愛し子様なんて、神の采配は凄いなとしか思えなかった。
実際会った彼女は・・
いやもう可愛かった!!
ミルキーホワイトのサラサラな髪の毛は触り心地が良さそうだったし、こちらを見ているタンザナイトブルーの瞳は神秘的としか言いようがない。
一瞬拝みそうになったとか内緒だ。
ラドリスさんって言われて、緊張したけど嬉しかったなぁ
なんて夢見心地してたら、呼ばれたらしい。
エリン「ラドリスさん~そろそろお昼だけどね、あんたどーすんだい?
うちで食べてくかい?平民向けの食事しかないけどね。」
なんだと・・
平民の食事こそ、その土地での最高の食事だと思っている僕には願ってもないことだ。
なんなら僕も商会勤めなだけでお貴族様ではないからなぁ。
ラド「是非ご馳走になりたいです!!いまそちらへ行きますよ~」
そんな平和なやり取りをして、素敵な食事も満足するほど食べさせてもらって感激しつつ、オススメの柑橘類の果実園を紹介してもらって明後日行きたいと言うと、果実園の主人に伝えておいてくれるらしい。
有り難いっっっ!!!
明日は仕事で領主様の館へ父に付いて行かなければならないからな。
・・・
ルナティカにまた会えるといいな。
そんなこんなで、一人信者になりそうな勢いの男が愛し子へ思いを馳せた日になった。
ルナティカは領主の娘ながら、領内を庭のように歩き回るので結構な頻度で町中や果樹園、もちろん港町も、出会うことが出来るのだ。
ルナティカから貰った果実漬けを気に入ったラドリスは、仕事の合間に果樹園に通っていた。
そう、今日も。
ラド「エリンさん!!今日もお邪魔します!」
ベリー系の果実園、エリンの果実園の主人であるエリンさんには果樹園巡りをしている時に出会って、色々教えてもらった仲だ。
シトラス領の女性はこうやって農地や海関係の仕事に着いてる人も少なくないのに、肌は白いのだ。
頭にはなぜだ????とハテナの行列だ。
エリン「ラドリスさん、あんた今日も来たのかい?
果樹園の魅力に取りつかれているねぇ(苦笑)
まぁ、こちらは作業の邪魔さえしなきゃいつまで居てくれても構わないよ。
今日もゆっくりしてっておくれよ。」
ニカっと人好きのする陽気な笑顔を向けて親切な言葉をかけてくれる。
本当に有り難い。
そんな温かい言葉に甘えて好奇心の赴くままに果樹園畑を散策する。
ルナティカからもらった果実漬けはお酒のおかげもあって、甘すぎなくてほどよい酸味と甘さがクセになるものだった。
それに果実独特の味もしっかり出ていて、果肉も少しの食感が残るくらいで子どもでも食べやすいだろうと思った。
リキュア国は基本的には暑い、しかし夜が問題だ。
昼間の熱が蒸発して底冷えするほど寒くなるのだ、その寒暖差のせいで夜眠る前は子どもでも少量の酒を果実水に流して飲ませたりして、体の保温性を高めている。
もらった果実漬けだったら、果実水が要らないし保存も長期間できそうだから助かるな。
昨日貰ったものはベリーだったから、他の柑橘系とかでもさっぱりして女性が好みそうな味になるかもしれない。
もっとシトラス領の果実を見て回らなくては。
それに、魚介類も新鮮でとても美味だと聞くし、野菜や植物も常に元気に育つのだとか。
いったいなぜここまで恵まれている土地なんだ??
と疑問に思ったこともある。
その答えが出たのは、いまから3年前にシトラス領の領主の家に神々の寵愛を受けし者が誕生したことを全世界に知らされた時だった。
迷信か伝説かと思って聞き流していたことがまさか本当だったとは、あの時は本当に驚いた。
それからは、いつか愛し子様に会ってみたいと思っていた。
まさか発表から3年でお会い出来るなんてな・・
父がシトラス領へ行く担当になったと聞いたときはなんという幸運かと叫んでしまったが、当然僕が行く予定はなかった。
そこを何とか・・と、どうしても行きたい理由を話したわけだが、全力で笑われてからかわれたんだよなぁ。
まったく、僕の純粋な思いを笑ってくれて・・
でもまぁ、しっかり連れてきてくれたから感謝はしている。
思いがけないお土産もいただけたし♪
それよりも、つい親戚の子どもに話しかけるように接してしまったけど、領主様が怒ってないといいなぁ。
なんせ相手は爵位は低めとはいえ、貴族様であり愛し子様のお父上である。
更には領地資源が潤いすぎて、他国からの交易したい相手では常に上位ときた。
そんな方の御息女がまさかの愛し子様なんて、神の采配は凄いなとしか思えなかった。
実際会った彼女は・・
いやもう可愛かった!!
ミルキーホワイトのサラサラな髪の毛は触り心地が良さそうだったし、こちらを見ているタンザナイトブルーの瞳は神秘的としか言いようがない。
一瞬拝みそうになったとか内緒だ。
ラドリスさんって言われて、緊張したけど嬉しかったなぁ
なんて夢見心地してたら、呼ばれたらしい。
エリン「ラドリスさん~そろそろお昼だけどね、あんたどーすんだい?
うちで食べてくかい?平民向けの食事しかないけどね。」
なんだと・・
平民の食事こそ、その土地での最高の食事だと思っている僕には願ってもないことだ。
なんなら僕も商会勤めなだけでお貴族様ではないからなぁ。
ラド「是非ご馳走になりたいです!!いまそちらへ行きますよ~」
そんな平和なやり取りをして、素敵な食事も満足するほど食べさせてもらって感激しつつ、オススメの柑橘類の果実園を紹介してもらって明後日行きたいと言うと、果実園の主人に伝えておいてくれるらしい。
有り難いっっっ!!!
明日は仕事で領主様の館へ父に付いて行かなければならないからな。
・・・
ルナティカにまた会えるといいな。
そんなこんなで、一人信者になりそうな勢いの男が愛し子へ思いを馳せた日になった。
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