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ルイとジーン
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ルイとジーン視点
リキュアに着いてからのお嬢様は、初めて見るものばかりで目を輝かせ、見えるもの、聴こえるもの、香り、なんでも興味を示している。
だが、珍しくお転婆は発揮せず、約束通りに俺とジーンから離れることはなく、常に一緒に行動していた。
これは本当にありがたい。
護衛対象が大人しくしていないことには、守れるものも守れないからな・・
これが勝手知ったるシトラスでとなると・・
もう走りに走って永遠走っていないと護衛出来ないほどのお転婆なのだ。
お嬢様の外見からは想像つかないけどな(笑)
滞在2日目の夜、俺はジーンと一緒に見回りへ出ることにした。
コンポート商店の人たちは、人柄・建物も信頼に値すると感じた・・が、外はわからないからだ。
そこまで警戒する必要もないかと考えたが、やはり念には念を。
俺達のお嬢様に危険があってはならないからな。
お嬢様は頭を使ったからだろう、いつもよりも早めに就寝した。
”お疲れ様でした”
そう小さく呟いて、ジーンを伴い部屋を出た。
もちろん、お嬢様を1人にしておくことはない、コンポートの信頼がある者たちに警護を頼んだ。
「頼んだぞ」
お嬢様に何かあったらただでは済まさない・・暗にそう込めたが伝わっただろうか。
俺達の代わりということは、そういうことだ。
ジーンも、彼らを見つめていた。
きっと俺と同じことを思っていただろう。
ルイ「よし、さっさと行って帰ってこよう。お嬢様の元に」
ジーン「えぇ、そうしましょう」
と2人で頷き、急ぎ足で出ていく。
結果、見回りにかけた時間は1時間刻ほど。
夜の街は真っ暗で、もう開いてる店のほうが数えるほどだった。
”やはりこの時刻ともなると開いてる店はないなぁ”
と言いながら、最大限に警戒しながら。
ジーンは暗部の教育を受けた侍女だから、俺よりも気配には敏感だ。
側に居てくれると心強い。
・・・敵には回したくない。
一度だけ、ジーンの戦闘現場を目撃したことがあったのだ・・あれは・・相手にしたくはない、そう思った。
王宮の暗部に匹敵するだろうと思うくらいには、えげつない。
そう思っていると、微かに声が聴こえた気がする。
足を止めて隣のジーンに視線を向けると・・こくり と頷かれた。
居る・・どこだ・・
そっと視線を辺りに這わせる・・神経を尖らせて、ゆっくりと歩いて目的の場所を探す。
ここはジーンに任せて付いていく。
適材適所は基本だ。
ルイ「ジーン、任せたぞ」
ジーン「えぇ、任せて・・こっちよ」
そうして行き当たった場所は・・
暗闇で、1つの建物・・通り過ぎてもおかしくないほどの目立たなさ。
そこからほんのわずかに明りが漏れていた。
「おい、小耳に挟んだんだが、いまこの街に”愛し子様”が来てるんだとよ」
「なんだと?それは確実な話か?」
「知り合いが街を歩いてるところ見かけたっていってたぞ」
「いや、なんで愛し子様だってわかったんだ??」
「・・それがな、特段髪の毛や顔も隠してなかったそうだ」
「は??それは攫ってくれと言ってるようなもんだぜ!馬鹿なのか?」
「一人だったか?」
「いや、護衛の男らしきヤツが1人、お付きの侍女みたいなのが1人だったらしい」
「そう見せかけて、後ろに密かに付いてたとかじゃないのか??」
「あり得るよなぁ・・」
「でも、街で多人数移動はしないんじゃないのか?邪魔だし」
「邪魔って・・まぁそうだがよ」
「ふーん1人じゃねぇけど、それでもお付きは2人とはねぇ・・」
「クク・・言いたいことはわかるけどよぉ」
「まぁ落ち着きなって」
「とにかく、俺らにもチャンスはあるってことさ」
「とうとう運が回ってきたな!」
「景気づけに酒開けちまおうぜー」
「いいなー!」
真夜中の街、そこだけがワーワーと騒ぐ声でザワついても誰も気づかない、いったい奴らの目的は何なのか・・
そんな会話を盗み聞いた。
ルイ「なんだと・・こいつらはいったい・・」
ジーン「シッ・・とにかく、この建物はマークして数日置きにチェックしましょう」
ルイ「そうだな」
そう交わして、その場を離れた。
ルイ「俺達のお嬢様に近づこうなんざ・・絶対許さない・・」
ジーン「彼らの目的が何なのかわからないけれど、いまは監視することにしましょう」
ルイ「あぁ・・コンポートの親父さんにも話したほうがいいかもな」
ジーン「そうね、むしろあのご家族には話しておいたほうがいいかも、強力な味方だし」
そう言って、2人で見合って頷いた。
確実に2人の距離も縮まっていると思うが・・と思ってルイ。
だけどすぐにそんな雰囲気まだ遠いだろうと思い直す。
いまはルナティカの護衛を強化することが先決だな と気を引き締める。
そんなルイの横顔をチラリと盗み見るジーン・・
ジーンもまたほんのりと期待するけれど・・ダメダメっいまはお嬢様っ!と考えを振り払っていた。
2人が同じ想いで視線を交わすのはいつになるだろうか・・
いつかあるかもね(ニヤリ)
リキュアに着いてからのお嬢様は、初めて見るものばかりで目を輝かせ、見えるもの、聴こえるもの、香り、なんでも興味を示している。
だが、珍しくお転婆は発揮せず、約束通りに俺とジーンから離れることはなく、常に一緒に行動していた。
これは本当にありがたい。
護衛対象が大人しくしていないことには、守れるものも守れないからな・・
これが勝手知ったるシトラスでとなると・・
もう走りに走って永遠走っていないと護衛出来ないほどのお転婆なのだ。
お嬢様の外見からは想像つかないけどな(笑)
滞在2日目の夜、俺はジーンと一緒に見回りへ出ることにした。
コンポート商店の人たちは、人柄・建物も信頼に値すると感じた・・が、外はわからないからだ。
そこまで警戒する必要もないかと考えたが、やはり念には念を。
俺達のお嬢様に危険があってはならないからな。
お嬢様は頭を使ったからだろう、いつもよりも早めに就寝した。
”お疲れ様でした”
そう小さく呟いて、ジーンを伴い部屋を出た。
もちろん、お嬢様を1人にしておくことはない、コンポートの信頼がある者たちに警護を頼んだ。
「頼んだぞ」
お嬢様に何かあったらただでは済まさない・・暗にそう込めたが伝わっただろうか。
俺達の代わりということは、そういうことだ。
ジーンも、彼らを見つめていた。
きっと俺と同じことを思っていただろう。
ルイ「よし、さっさと行って帰ってこよう。お嬢様の元に」
ジーン「えぇ、そうしましょう」
と2人で頷き、急ぎ足で出ていく。
結果、見回りにかけた時間は1時間刻ほど。
夜の街は真っ暗で、もう開いてる店のほうが数えるほどだった。
”やはりこの時刻ともなると開いてる店はないなぁ”
と言いながら、最大限に警戒しながら。
ジーンは暗部の教育を受けた侍女だから、俺よりも気配には敏感だ。
側に居てくれると心強い。
・・・敵には回したくない。
一度だけ、ジーンの戦闘現場を目撃したことがあったのだ・・あれは・・相手にしたくはない、そう思った。
王宮の暗部に匹敵するだろうと思うくらいには、えげつない。
そう思っていると、微かに声が聴こえた気がする。
足を止めて隣のジーンに視線を向けると・・こくり と頷かれた。
居る・・どこだ・・
そっと視線を辺りに這わせる・・神経を尖らせて、ゆっくりと歩いて目的の場所を探す。
ここはジーンに任せて付いていく。
適材適所は基本だ。
ルイ「ジーン、任せたぞ」
ジーン「えぇ、任せて・・こっちよ」
そうして行き当たった場所は・・
暗闇で、1つの建物・・通り過ぎてもおかしくないほどの目立たなさ。
そこからほんのわずかに明りが漏れていた。
「おい、小耳に挟んだんだが、いまこの街に”愛し子様”が来てるんだとよ」
「なんだと?それは確実な話か?」
「知り合いが街を歩いてるところ見かけたっていってたぞ」
「いや、なんで愛し子様だってわかったんだ??」
「・・それがな、特段髪の毛や顔も隠してなかったそうだ」
「は??それは攫ってくれと言ってるようなもんだぜ!馬鹿なのか?」
「一人だったか?」
「いや、護衛の男らしきヤツが1人、お付きの侍女みたいなのが1人だったらしい」
「そう見せかけて、後ろに密かに付いてたとかじゃないのか??」
「あり得るよなぁ・・」
「でも、街で多人数移動はしないんじゃないのか?邪魔だし」
「邪魔って・・まぁそうだがよ」
「ふーん1人じゃねぇけど、それでもお付きは2人とはねぇ・・」
「クク・・言いたいことはわかるけどよぉ」
「まぁ落ち着きなって」
「とにかく、俺らにもチャンスはあるってことさ」
「とうとう運が回ってきたな!」
「景気づけに酒開けちまおうぜー」
「いいなー!」
真夜中の街、そこだけがワーワーと騒ぐ声でザワついても誰も気づかない、いったい奴らの目的は何なのか・・
そんな会話を盗み聞いた。
ルイ「なんだと・・こいつらはいったい・・」
ジーン「シッ・・とにかく、この建物はマークして数日置きにチェックしましょう」
ルイ「そうだな」
そう交わして、その場を離れた。
ルイ「俺達のお嬢様に近づこうなんざ・・絶対許さない・・」
ジーン「彼らの目的が何なのかわからないけれど、いまは監視することにしましょう」
ルイ「あぁ・・コンポートの親父さんにも話したほうがいいかもな」
ジーン「そうね、むしろあのご家族には話しておいたほうがいいかも、強力な味方だし」
そう言って、2人で見合って頷いた。
確実に2人の距離も縮まっていると思うが・・と思ってルイ。
だけどすぐにそんな雰囲気まだ遠いだろうと思い直す。
いまはルナティカの護衛を強化することが先決だな と気を引き締める。
そんなルイの横顔をチラリと盗み見るジーン・・
ジーンもまたほんのりと期待するけれど・・ダメダメっいまはお嬢様っ!と考えを振り払っていた。
2人が同じ想いで視線を交わすのはいつになるだろうか・・
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