神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ

文字の大きさ
143 / 153

神殿(ファイ国)

しおりを挟む

*今日は諸事情により気持ちが揺らぎすぎて・・すみません、こんな日にこのような内容・・滅茶苦茶になっているかもしれませんので、後日また加筆・修正いたします。





翌朝、料理長から手土産も受け取り、神殿へと向かう。

今日は行くところが神殿ということもあり、護衛はルイとジーンだ。

ルイ「お嬢、緊張してるのか?」

目ざとく指摘するのは流石だ・・

ルナ「まぁ・・緊張してないって言えば嘘になる・・でも、やらなきゃ」

隣では心配そうにしているジーン。

ジーン「ルナ様・・嫌なら行かなくてもいいのでは?」

心配してくれるのは嬉しいけど、こればかりは・・神様たちにもお願いしちゃったからなぁ。

ルナ「うん・・そうなんだけど、今日は特別なの。後でわかるから・・ルイとジーンにはずっと側に付いてて欲しい。」

「「そんなの当たり前(です)」」

2人ともハモって、いつもの笑顔を向けてくれる・・それだけで安心感が違うのだ。

目的地が決まっているから、今日はどこにも寄らずに神殿を目指す。

門兵に神殿の場所を聞いたら地図をくれたので、迷いなく行けるはずだ。

早朝ということもあり、大通りを行き交う人々もまばら・・・歩きやすくていいけどね。


よし・・気合よ!!

そうして案の定迷いなく付いた神殿には、相変わらず先回りして神官が1人待っていてる。

ふふっ・・神様から伝えてくれていたのかも。

ルナ「お初にお目にかかります、愛し子のルナティカ・シトラスと申します。神殿長へお目にかかりたいのですが、よろしいでしょうか・・」

神殿長には会いたいけれど、状態を知っているからこそ無理強いはしたくないけど・・果たして会えるだろうか。

神官「初めまして、私はファイ国神殿の副神殿長をしております、ブレイルと申します。
愛し子様、お連れのお二人様もお会い出来て光栄にございます。
火の神より、3人を神殿長へ会わせるようにとのお話がございましたので、問題はございません。どうぞ、こちらへ~」

何とも腰の低い、そして丁寧な物言いに安心出来た。
ブレイルさんか・・きっと次期神殿長だろうな、お年も中年齢みたいだし。

そんなことを考えつつ、神殿を静かに案内される。

ところどころで神官を見かけたけど、私達に寄ってくることは無く頭を下げてお辞儀をしてくる程度だった。
うん・・弁えてくれて本当にありがたい・・

怖いのは嫌だからね・・



そうして神殿の奥の奥・・5分刻も歩いただろう場所に扉があった。
周りは誰も居なくて静まり返っている。
お世話をするような神官は居ないのかな??と思っていると。

ブレイル「誰も居ないとお思いでしょうね?・・実は、神殿長のお世話は私がしているんです。他の神官は着けません。
そういう決まりなのですよ・・次期神殿長が、看取るということになっております。
・・ふふ・・愛し子様はご存知とのこと、火の神から聞かされておりますから。
お連れ様方は驚いておられますね。
実は神殿長はもう長くはありません・・もってあと1週間刻かと。
お年も大分上ですからね、これまで持ったのが不思議なほどです。
本格的に体調を崩されて寝込んだのは4日ほど前でした・・それからは、私だけがこちらへ入れる存在です。
どうぞ、入室下さい。」

音もなく開かれた扉をくぐって中へ入ると、古臭いけれどしっかりとした大きめのベッドへ寝ている・・
真っ白な髪の毛が長く伸びて、痩せこけた手と薄っすら開いた瞼から見える晴れた空のようなブルーの瞳が印象的なお方。

ブレイル「神殿長、愛し子様とお連れ様方が来られておりますよ。どうぞ、こちらへ」

促されて、神殿長から見えるであろう位置へ移動する。

神殿長「・・おぉ・・あなたが・・」

もう言葉を発するのも一苦労ということが伺える。
それでも、力なき力を振り絞って手を差し出してきた。
そっとその手に触れる。
ルナ「初めまして、ルナティカと申します。会いに来ました(ニコ)」

なるべく振動が無いように、少しでも負担の無いように。

神殿長「・・あり・が・・とう・・ゴホッ」

ルナ「無理は無さらなず・・大丈夫ですよ、伝わっています。大丈夫・・」
そうして、何を話すわけでもなくただやんわりと手を握っているだけの時を過ごした。

その間、彼が発した言葉は無い・・けれど瞳は常に私のほうへ向いていた。

30分刻ほどだろうか、神殿長の体力も考慮してそろそろお暇しようかと思って、席を立った時・・
神殿長「っっ・さ・よ・・・なら・だ・・」
そう言って、一等深く穏やかなお顔で笑顔を向けられた。

それを聞いて、副神殿長は目を見開いて息を飲んだ。

私とルイとジーンも、まさか自分で悟っているなんて思っていなかった。

”あぁ、この方はご自分の命がコレまでだとわかっておられる・・”
そう思った。
もう自分の命の灯が消えることをわかっていながら、こんなに穏やかに笑えるなんて・・
とても、良き人生を送ることが出来たのかもしれない。

ルナ「はい・・お会い出来て良かったです。」

最後に優しく両手で彼の手を包んで祈る。
”どうか、どうか安らかな最期をお迎え下さい” と。
包んだ掌にキラリと光ったのを確認して手を話す。

うん・・私に出来ることはコレくらいしかないけれど、3日刻後・・素敵な最期となりますからね。

では・・・とお辞儀をして、部屋を出てブレイルに向き合う。

ルナ「ブレイルさん、少し話しておきたいことがあります。よろしいですか?」

ブレイル「??はい、何でしょうか?」

ルナ「実は・・神様たちへ相談しまして・・」

と、昨夜計画したことを伝えた。

すると涙を流して跪いて、
ブレイル「そ、そうですか・・明後日刻には神殿長は逝ってしまわれるのですね・・、早すぎますね、まだ全然お世話をさせて欲しかった。
しかし寿命・・でしたらどうしようもありませんね・・神々に見守れながらなんて、神官冥利に尽きます(苦笑)
きっとお喜びになられるはずです。いえ、絶対に・・
そのような施しをしていただけるなんて、ありがとうございます。
では、明後日刻の今日と同じ時刻にお待ちしております。本日はお越し下さりありがとうございました!!!」

ばっと土下座をして感謝を伝えてくる。
土下座とは謝る時のものでは・・・うん、気にしないでおこうか。

そうして明後日刻の時のための準備をするために、私は早めに箱庭へ戻った。

ルイとジーンにも昨夜の神様たちと話した計画を伝えると、”そのようなことは早く報告して下さい!!”と少しお叱りを受けたけれど(苦笑)

衣装を用意すること、明後日刻の護衛の件を決めることを頼んで夜は神殿長の容態と、神殿の私への態度などを神様たちへ報告してから早めに寝た。

神殿長・・温かい手をしていた。
明後日刻にはそうはいかないだろう・・今日あの手を握ることが出来て良かったと思えた。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

モブ転生とはこんなもの

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。 乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。 今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。 いったいどうしたらいいのかしら……。 現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。 他サイトでも公開しています。

多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】 23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも! そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。 お願いですから、私に構わないで下さい! ※ 他サイトでも投稿中

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する

タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。 社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。 孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。 そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。 追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

処理中です...