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神殿(ファイ国)
しおりを挟む*今日は諸事情により気持ちが揺らぎすぎて・・すみません、こんな日にこのような内容・・滅茶苦茶になっているかもしれませんので、後日また加筆・修正いたします。
翌朝、料理長から手土産も受け取り、神殿へと向かう。
今日は行くところが神殿ということもあり、護衛はルイとジーンだ。
ルイ「お嬢、緊張してるのか?」
目ざとく指摘するのは流石だ・・
ルナ「まぁ・・緊張してないって言えば嘘になる・・でも、やらなきゃ」
隣では心配そうにしているジーン。
ジーン「ルナ様・・嫌なら行かなくてもいいのでは?」
心配してくれるのは嬉しいけど、こればかりは・・神様たちにもお願いしちゃったからなぁ。
ルナ「うん・・そうなんだけど、今日は特別なの。後でわかるから・・ルイとジーンにはずっと側に付いてて欲しい。」
「「そんなの当たり前(です)」」
2人ともハモって、いつもの笑顔を向けてくれる・・それだけで安心感が違うのだ。
目的地が決まっているから、今日はどこにも寄らずに神殿を目指す。
門兵に神殿の場所を聞いたら地図をくれたので、迷いなく行けるはずだ。
早朝ということもあり、大通りを行き交う人々もまばら・・・歩きやすくていいけどね。
よし・・気合よ!!
そうして案の定迷いなく付いた神殿には、相変わらず先回りして神官が1人待っていてる。
ふふっ・・神様から伝えてくれていたのかも。
ルナ「お初にお目にかかります、愛し子のルナティカ・シトラスと申します。神殿長へお目にかかりたいのですが、よろしいでしょうか・・」
神殿長には会いたいけれど、状態を知っているからこそ無理強いはしたくないけど・・果たして会えるだろうか。
神官「初めまして、私はファイ国神殿の副神殿長をしております、ブレイルと申します。
愛し子様、お連れのお二人様もお会い出来て光栄にございます。
火の神より、3人を神殿長へ会わせるようにとのお話がございましたので、問題はございません。どうぞ、こちらへ~」
何とも腰の低い、そして丁寧な物言いに安心出来た。
ブレイルさんか・・きっと次期神殿長だろうな、お年も中年齢みたいだし。
そんなことを考えつつ、神殿を静かに案内される。
ところどころで神官を見かけたけど、私達に寄ってくることは無く頭を下げてお辞儀をしてくる程度だった。
うん・・弁えてくれて本当にありがたい・・
怖いのは嫌だからね・・
そうして神殿の奥の奥・・5分刻も歩いただろう場所に扉があった。
周りは誰も居なくて静まり返っている。
お世話をするような神官は居ないのかな??と思っていると。
ブレイル「誰も居ないとお思いでしょうね?・・実は、神殿長のお世話は私がしているんです。他の神官は着けません。
そういう決まりなのですよ・・次期神殿長が、看取るということになっております。
・・ふふ・・愛し子様はご存知とのこと、火の神から聞かされておりますから。
お連れ様方は驚いておられますね。
実は神殿長はもう長くはありません・・もってあと1週間刻かと。
お年も大分上ですからね、これまで持ったのが不思議なほどです。
本格的に体調を崩されて寝込んだのは4日ほど前でした・・それからは、私だけがこちらへ入れる存在です。
どうぞ、入室下さい。」
音もなく開かれた扉をくぐって中へ入ると、古臭いけれどしっかりとした大きめのベッドへ寝ている・・
真っ白な髪の毛が長く伸びて、痩せこけた手と薄っすら開いた瞼から見える晴れた空のようなブルーの瞳が印象的なお方。
ブレイル「神殿長、愛し子様とお連れ様方が来られておりますよ。どうぞ、こちらへ」
促されて、神殿長から見えるであろう位置へ移動する。
神殿長「・・おぉ・・あなたが・・」
もう言葉を発するのも一苦労ということが伺える。
それでも、力なき力を振り絞って手を差し出してきた。
そっとその手に触れる。
ルナ「初めまして、ルナティカと申します。会いに来ました(ニコ)」
なるべく振動が無いように、少しでも負担の無いように。
神殿長「・・あり・が・・とう・・ゴホッ」
ルナ「無理は無さらなず・・大丈夫ですよ、伝わっています。大丈夫・・」
そうして、何を話すわけでもなくただやんわりと手を握っているだけの時を過ごした。
その間、彼が発した言葉は無い・・けれど瞳は常に私のほうへ向いていた。
30分刻ほどだろうか、神殿長の体力も考慮してそろそろお暇しようかと思って、席を立った時・・
神殿長「っっ・さ・よ・・・なら・だ・・」
そう言って、一等深く穏やかなお顔で笑顔を向けられた。
それを聞いて、副神殿長は目を見開いて息を飲んだ。
私とルイとジーンも、まさか自分で悟っているなんて思っていなかった。
”あぁ、この方はご自分の命がコレまでだとわかっておられる・・”
そう思った。
もう自分の命の灯が消えることをわかっていながら、こんなに穏やかに笑えるなんて・・
とても、良き人生を送ることが出来たのかもしれない。
ルナ「はい・・お会い出来て良かったです。」
最後に優しく両手で彼の手を包んで祈る。
”どうか、どうか安らかな最期をお迎え下さい” と。
包んだ掌にキラリと光ったのを確認して手を話す。
うん・・私に出来ることはコレくらいしかないけれど、3日刻後・・素敵な最期となりますからね。
では・・・とお辞儀をして、部屋を出てブレイルに向き合う。
ルナ「ブレイルさん、少し話しておきたいことがあります。よろしいですか?」
ブレイル「??はい、何でしょうか?」
ルナ「実は・・神様たちへ相談しまして・・」
と、昨夜計画したことを伝えた。
すると涙を流して跪いて、
ブレイル「そ、そうですか・・明後日刻には神殿長は逝ってしまわれるのですね・・、早すぎますね、まだ全然お世話をさせて欲しかった。
しかし寿命・・でしたらどうしようもありませんね・・神々に見守れながらなんて、神官冥利に尽きます(苦笑)
きっとお喜びになられるはずです。いえ、絶対に・・
そのような施しをしていただけるなんて、ありがとうございます。
では、明後日刻の今日と同じ時刻にお待ちしております。本日はお越し下さりありがとうございました!!!」
ばっと土下座をして感謝を伝えてくる。
土下座とは謝る時のものでは・・・うん、気にしないでおこうか。
そうして明後日刻の時のための準備をするために、私は早めに箱庭へ戻った。
ルイとジーンにも昨夜の神様たちと話した計画を伝えると、”そのようなことは早く報告して下さい!!”と少しお叱りを受けたけれど(苦笑)
衣装を用意すること、明後日刻の護衛の件を決めることを頼んで夜は神殿長の容態と、神殿の私への態度などを神様たちへ報告してから早めに寝た。
神殿長・・温かい手をしていた。
明後日刻にはそうはいかないだろう・・今日あの手を握ることが出来て良かったと思えた。
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