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エリっちにファンサを受けた俺
しおりを挟む(やっぱエリオはあのポンコツには勿体無いなあ…。)
エリオと中庭で話し、友達になってもらった俺は、帰りの馬車の中でニヤニヤしながら考えていた。
至近距離で見たエリオは相変わらず綺麗で、俺は見蕩れずに会話を繋ぎ聞き出すのに必死だったが、その可愛らしい生態の一部を知り、一時的に魂が昇天した。
ワンコ(大型犬)のぬいぐるみを抱いてないと寝れないって、何…?
あの子17だよ?(同じ年)
そのぬいぐるみ、羨ましい。見たい。
俺んちならそのコも連れてきてOKだけどーーー?!!
と 叫び出しそうだった。
あ…でも、空気変わっても駄目なんだっけ?
いやでも もしかして、そのぬいぐるみと一緒ならワンチャンあるのでは?
だから泊まりに来ませんかーーーーー?!!!
はぁはぁはぁ…。
実際に叫んだ訳でもないのに息が荒くなる。
でも、話してみて良かった。
エリオは元から王太子を良く思ってはいなかったようだし、だから婚約破棄狙いだったようだ。
したがって俺に対して悪意も持っていない。
俺と王太子がくっついてくれたら 自分が解放されるんじゃないかと期待してたようだったからか、セス様が断ったのを知った時にはすごく残念でした、と言われた時には微妙な気持ちになったけどな…。
そりゃあんなレイパー予備軍、嫌に決まってらあ…。
ともあれそんな感じでエリオの俺に対する好感度は決して低くはないと知った俺は頗る気分が良い。
しかしだ。
それを知ってしまうと、あの夜会でワインをぶっかけてしまった事を後悔しちゃうぜ…。
まさかそんな内情だとは知らなかったからさあ。
普通にラブラブ婚約者同士なのかなって思ってたからさあ。
道理で全く悔しそうに見えなかったもんなあ、エリオ。
しかもだよ。新たな事実も知っちゃったしね。
あのパーティーの日、帰り際に見たエリオの涙が、只の退屈による欠伸涙だったという事が判明。
…俺がエリオを気になり出したのがあの涙だったから、俺は再び微妙な気分になったんだけど、考えてみればそれがきっかけでエリオについて考える事が増えて、こんな風に話せるように迄なったからアレはアレで良かったんだろう。
そして先刻、帰り際。
俺に手を振って笑顔を見せたエリオは心臓が止まりそうな程 可愛さ爆発してた。
え?ファンサ?
それってファンサだよね?
推して…良いって…コト…?
しかも。しかもだよ?
「セス様のようにお綺麗な方は初めて見ます。
それに、とても良い香りがします。暑苦しくなくて、心地良いです。」
だって!!!
ポンコツ殿下との比較っぽいのがちょっと気にはなるけど。
そして俺はある可能性に気づいた。
エリオも、もしかしてでっかい圧のあるαより、俺みたいなタイプの方が好きなのでは…?
だって、いくら綺麗ったって、エリオだって男の子だしな?
される側よりしたい側って可能性も普通にあるよね。
現に俺だって、Ωだけどエリオみたいな華奢美少年つか美人の方が恋愛対象な訳だし…。
だってΩっても、俺にもチンコはついてますからね。
身も蓋もない言い方するけど、付くモンが付いてる以上、挿入れたいと思うのは自然な事だと俺は思うわけ。
だからエリオ見てると、そういう邪な気持ちも湧いてたんだけど、さ。
今日みたいに、意外な可愛い一面見せられると…
「…あー、参ったなあ…。」
屋敷に帰りつき、自室のベッドに身を投げ出して俺は枕に顔を埋める。
エリオで悶え過ぎて顔があっつい。
(マジで欲しくなっちゃったなあ。
あのポンコツから奪っちゃおっかな…。)
俺は初めて、本気の略奪を考えた。
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