拾う神なんていない

Q矢(Q.➽)

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「俺、オトコは初めてだわ。」

笑いながら後ろから俺を突く金髪の男は谷地、口にチンポを突っ込んでピストンしてる青メッシュが久石って名前らしい。俺はカーペットの上に四つん這いにさせられて前と後ろから責められてて、日比谷は2メートルくらい離れたソファに座ってる。何度か助けを求めて日比谷の方を見たけど、横を向いてスマホを弄ってて、俺の様子には興味が無いみたいだった。

「……ぐ、ぅむ…」

「クチ、ちっちぇー…」

久石に頭を掴まれて腰をグラインドされる。チンポを喉奥に押し込まれて嘔吐いた俺を見ても、久石は腰の動きを止めようとはせずに、クレームみたいな感想を呟いてた。確かに俺は顔も小さきゃ鼻も唇も小さめだ。大きいのは目だけ。痩せ気味だから余計にそうらしい。

「オトコはどーかと思ってたけど、心置きなく泣かせて構わないのは良いな。」

久石は、目から生理的な涙を流し続ける俺を眺めながら無表情で喉の最奥を突いてくる。唇からは唾液が垂れ流し。もう舐めたりしゃぶったりどころじゃない、息ができない。それでケツの穴が締まりでもしたのか、後ろで俺に突っ込んでた谷地が小声で呻いて動きを止めた。射精したらしい。日比谷が自分以外の中出しは許さないってゴムは着けさせてたから、後始末を考えなくて良いだけ良いなと思った。日比谷は毎回中で射精するから、俺は日夜後処理との戦いだったんだよな。間に合わずに腹痛を起こす事も少なくなかった。それよりは良いけど、2人相手は体力的にキツいなと思った。
谷地がイッて間も無く久石も口内射精で達して、俺はやっと一息つけると息を整えながらソファに座る日比谷に視線をやったら、日比谷は相変わらずスマホを弄ってた。ソファの横にあるローテーブルには万札が何枚かと、その上にテレビのリモコンが重しみたいに置かれてるのが見えて…その時、やっとわかったよ。

俺、単に貸し出されてるんじゃなくて、売られてるんだって。



日比谷は俺に飽きたと言った。でも、何でも思い通りにできるオモチャをそのまま手放すのは惜しいから、有効利用しようと思ったんだろう。死ぬほどモテる癖に今まで特定の恋人を作らなかった日比谷の、初めての"恋人"。
日比谷本人には飽きて無価値になったモノでも、日比谷に憧憬を抱く周囲の人間には"日比谷の恋人"は価値があるらしい。または、興味本位か、物珍しさか。
日比谷は俺に、その手の商品価値を見出したんだな。あの頃の俺の父親と同じように。考えてみりゃ世の中、昔俺を買ってたお客達みたいなペドフェリアの方がマイノリティなんだよな。そういう方面に需要が無くなったとしても、成長した今の方が市場はひろがるんだろう。俺みたいな地味男でも、何かしらの付加価値があればさ。それが"日比谷の恋人"って肩書きなんだろうな。あの日比谷が恋人にした、という事は実は相当イイんだろ?って期待感でも抱くのかね…?
実際にはされるがままのマグロだからガッカリされそうなもんなんだけど、意外にも谷地と久石を皮切りに俺にはリピーターが何人も付いた。
全員、日比谷が連れてきたアイツの友人知人。俺達と同じ高校生もや20代の社会人、ある時は30代と思しき高そうなスーツを着た男も居た。日比谷はかなり交友関係が広いらしくて、しかも客になる連中は高校生ですら金払いが良かった。日比谷が金持ちだから、類友って奴なのかも。場所は必ず日比谷の家、毎週土曜日。
日比谷んち、親は離婚してて父親は多忙でなかなか帰宅できない事も多いんだとか。土曜ですら日比谷の家には日比谷しか居ない。日曜以外は毎日午前中に家政婦さんが入ってて家事や食事には不自由無いんだって。小学校からその生活だから慣れてるって本人は言ってた。父親とも顔を合わせるのは年に数回って話だ。でもちゃんと働いてるだけマシな親だよな、と思ったら、日比谷は苦々しく笑いながら、『愛人のとこには毎日ご帰宅だろうけどな。』だって。
その時は、何処の家も色々事情を抱えてるんだなと思っただけだったけど…。





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