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ふざけないでもらおう!
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「私なら、ハロルド様と婚約破棄してかまいませんよ。それに名案があります。」
メイベルはいつもの笑顔で話し出した。
しかも、名案があると言い出した。
聞きたくない。
メイベルの名案なんか、絶対に名案じゃない。
「お姉様と婚約者を交換すれば解決します。ハロルド様はお姉様にお譲りしますぅ。」
何を言っているのか…。
ハーヴィ伯爵もアーヴィン様も固まってしまった。
あの両親はメイベルを見ている。
役に立たないからほっとくしかない。
隣のクロード様からは怒りのオーラが出ていて怖い。
メイベルの発言に一人元気なのはハロルド様だ。
「そうだ!メイベル!名案だ!さすがだ!後は慰謝料のことを決めれば!」
「ハロルド、何を馬鹿な、」
ハロルド様がメイベルに賛同して、ハーヴィ伯爵が馬鹿な、と言ったところでクロード様は我慢の限界だった。
しかもハロルド様、慰謝料って何の話ですか?
まさか私に意味不明な慰謝料を要求する気ですか!?
「ふざけないでもらおう!」
クロード様は、メイベルとハロルド様を睨み怒りを露にした。
「えっ…でも私の方がお姉様より可愛いから、クロード様もその方がいいですよね?」
「君のどこが可愛い。俺にはラケルだけだ。」
「何だと!せっかく丸く納めようとしているのに、慰謝料を払いたくないから時間稼ぎでもする気か!?」
ハロルド様は思い込みが事実だと疑ってないのか、クロード様に上から目線だった。
そしてやはり私に慰謝料を要求する気だった。
メイベルは可愛くないと言われ、ショックを受けている。
「慰謝料だと?慰謝料を払うのは君だ!ラケルの婚約者は俺なのだ!誰にも渡すつもりはない!ましてや交換なんてあり得ん!」
「言いがかりをつけて、慰謝料を逃れる気か!?俺と婚約中に浮気してたんだろう。婚約破棄後にすぐに会うなんておかしいからな!」
ハロルド様は負けずに言い返した。
今引けばいいのに。
今さら引いても遅いが。
「ハーヴィ伯爵、これは見過ごせません!」
ずっと眉間にシワの寄っているクロード様はそう言った。
メイベルはいつもの笑顔で話し出した。
しかも、名案があると言い出した。
聞きたくない。
メイベルの名案なんか、絶対に名案じゃない。
「お姉様と婚約者を交換すれば解決します。ハロルド様はお姉様にお譲りしますぅ。」
何を言っているのか…。
ハーヴィ伯爵もアーヴィン様も固まってしまった。
あの両親はメイベルを見ている。
役に立たないからほっとくしかない。
隣のクロード様からは怒りのオーラが出ていて怖い。
メイベルの発言に一人元気なのはハロルド様だ。
「そうだ!メイベル!名案だ!さすがだ!後は慰謝料のことを決めれば!」
「ハロルド、何を馬鹿な、」
ハロルド様がメイベルに賛同して、ハーヴィ伯爵が馬鹿な、と言ったところでクロード様は我慢の限界だった。
しかもハロルド様、慰謝料って何の話ですか?
まさか私に意味不明な慰謝料を要求する気ですか!?
「ふざけないでもらおう!」
クロード様は、メイベルとハロルド様を睨み怒りを露にした。
「えっ…でも私の方がお姉様より可愛いから、クロード様もその方がいいですよね?」
「君のどこが可愛い。俺にはラケルだけだ。」
「何だと!せっかく丸く納めようとしているのに、慰謝料を払いたくないから時間稼ぎでもする気か!?」
ハロルド様は思い込みが事実だと疑ってないのか、クロード様に上から目線だった。
そしてやはり私に慰謝料を要求する気だった。
メイベルは可愛くないと言われ、ショックを受けている。
「慰謝料だと?慰謝料を払うのは君だ!ラケルの婚約者は俺なのだ!誰にも渡すつもりはない!ましてや交換なんてあり得ん!」
「言いがかりをつけて、慰謝料を逃れる気か!?俺と婚約中に浮気してたんだろう。婚約破棄後にすぐに会うなんておかしいからな!」
ハロルド様は負けずに言い返した。
今引けばいいのに。
今さら引いても遅いが。
「ハーヴィ伯爵、これは見過ごせません!」
ずっと眉間にシワの寄っているクロード様はそう言った。
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