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氷の伯爵様の溺愛
__夜。
新しいナイトドレスを着て、「よし」と拳を握った。そして、続き部屋のリクハルド様の部屋をノックした。「どうぞ」というリクハルド様の言葉で部屋に入ると、彼はベッドサイドで本を読んでいた。
「どうした? 眠れないのか?」
突然やって来た私に、リクハルド様が不思議そうに聞いてくる。そんな彼に、緊張気味に話しかけた。
「あ、あの……今日はありがとうございました」
「ああ、気にしなくていい。キーラのせいではないだろう」
「その……ナイトドレスも買ってくださって……さっそく着てみたのですけどっ……」
「シリルに良くしてくれているからな。礼だと思ってくれればいい」
いつもよりも少しだけ大人びたナイトドレスを着ているせいで緊張気味に言ったが、リクハルド様は、私が見せに来たことなど気付きもしないで淡々と返事した。
別に色仕掛けに来たわけではない。だけど、もっと反応があるのではないだろうか。
「機嫌が悪いのか?」
「いえ、まったく」
いつもよりも胸の開いたナイトドレスを着てリクハルド様に見せに来たのに、反応の薄さに肩の力が抜ける。
「はぁーー……私、部屋に帰りますね」
「……」
何をしに来たのだと言いたげな無言のリクハルド様に見られながら部屋に戻ろうとすれば、リクハルド様が顎に手を当てて考え込んでいる。
(はぁーー……ガラにもないことをするんじゃなかったですわ)
思わず、扉に手を当てて項垂れた。
「……キーラ。もしかして、それを見せに来たのか?」
図星を指されて、恥ずかしくなり背中を向けたままでいると、ナイトテーブルを開く音がした。
そして、リクハルド様がベッドから立ち上がって近づいてきた。そっと両腕を背後から回されて彼に包まれる。
「少しは俺に惚れたか?」
恥ずかしながら唇を尖らせてリクハルド様に振り向いた。
こんな時に、どうしていいのかわからない。
そんな私の顔をみたリクハルド様が顔を背けた。少しだけ耳が赤くなっている。
「ま、まだ、わかりませんわ。でも、少しは見直したというか……」
「そうか。では、好きになってもらえるように努力する」
「本当に?」
「本当……」
そう言って、後ろから抱擁されているリクハルド様が、私の目の前にリボンのついたプレゼントを出してきた。
「……これは?」
「キーラへ買っていた。今度デートに誘った時にでも渡そうと思っていたが……それはまたにする」
「でも、いただく理由が……」
「俺には、渡す理由がある」
リクハルド様が、プレゼントのリボンをほどいていくと、プレゼントの中身は宝石の着いたネックレスだった。突然のプレゼントに戸惑う私に、リクハルド様が首に手を回してネックレスをつけてくれた。
「青い宝石? 可愛い……」
ほうっとため息を吐いた。
「でも、いいのですか?」
「お礼だ」
「お礼ですか?」
何のお礼か心当たりがなくて、首を傾げた。
「シリルが明るくなった。今日も、湖でボートに乗ったのが嬉しかったようで……」
「そう言えば、嬉しそうにリュズに話していましたね」
寝る前にリクハルド様とシリル様とお休みの挨拶に行けば、嬉しそうにリュズに今日の出来事を話していた。
リクハルド様が「自分で大事に育てるんだぞ」と言ったからか、リュズの世話を一生懸命にして一緒に遊んでいる。
子竜を可愛がる姿は、微笑ましいものだった。
「シリルは、以前はあんなに行動的ではなかったのに、自分から色んなことに興味を持って動き出している。キーラのおかげだ」
まだまだ笑顔は足りないけど、以前のシリル様に比べたら感情が現れるようになったことは、リクハルド様には嬉しいことだった。
「そう言ってくださって嬉しいですわ。でも、まだまだですわ。もっとシリル様には楽しいことを知ってほしいですもの」
「ああ、そうだな。また今日のように出かけよう。シリルは楽しかったのだろう。疲れて今夜はすぐに寝てしまった」
「まあ……では、またボートに乗りましょう。ピクニックもいいですわね。プレゼントも……嬉しいですわ」
プレゼントを男性から贈ってもらうことがなくて、突然のプレゼントに戸惑う。だけど、リクハルド様が私のために用意していたことが嬉しくて、頬が紅潮する。
「一度何かしなければと思っていたし……マクシミリアン伯爵領に帰れば、また贈る」
リクハルド様が私の下顎に手を添えた。自然と彼を見上げれば、目が合う。そっと瞼が下がると、リクハルド様にキスをされていた。
新しいナイトドレスを着て、「よし」と拳を握った。そして、続き部屋のリクハルド様の部屋をノックした。「どうぞ」というリクハルド様の言葉で部屋に入ると、彼はベッドサイドで本を読んでいた。
「どうした? 眠れないのか?」
突然やって来た私に、リクハルド様が不思議そうに聞いてくる。そんな彼に、緊張気味に話しかけた。
「あ、あの……今日はありがとうございました」
「ああ、気にしなくていい。キーラのせいではないだろう」
「その……ナイトドレスも買ってくださって……さっそく着てみたのですけどっ……」
「シリルに良くしてくれているからな。礼だと思ってくれればいい」
いつもよりも少しだけ大人びたナイトドレスを着ているせいで緊張気味に言ったが、リクハルド様は、私が見せに来たことなど気付きもしないで淡々と返事した。
別に色仕掛けに来たわけではない。だけど、もっと反応があるのではないだろうか。
「機嫌が悪いのか?」
「いえ、まったく」
いつもよりも胸の開いたナイトドレスを着てリクハルド様に見せに来たのに、反応の薄さに肩の力が抜ける。
「はぁーー……私、部屋に帰りますね」
「……」
何をしに来たのだと言いたげな無言のリクハルド様に見られながら部屋に戻ろうとすれば、リクハルド様が顎に手を当てて考え込んでいる。
(はぁーー……ガラにもないことをするんじゃなかったですわ)
思わず、扉に手を当てて項垂れた。
「……キーラ。もしかして、それを見せに来たのか?」
図星を指されて、恥ずかしくなり背中を向けたままでいると、ナイトテーブルを開く音がした。
そして、リクハルド様がベッドから立ち上がって近づいてきた。そっと両腕を背後から回されて彼に包まれる。
「少しは俺に惚れたか?」
恥ずかしながら唇を尖らせてリクハルド様に振り向いた。
こんな時に、どうしていいのかわからない。
そんな私の顔をみたリクハルド様が顔を背けた。少しだけ耳が赤くなっている。
「ま、まだ、わかりませんわ。でも、少しは見直したというか……」
「そうか。では、好きになってもらえるように努力する」
「本当に?」
「本当……」
そう言って、後ろから抱擁されているリクハルド様が、私の目の前にリボンのついたプレゼントを出してきた。
「……これは?」
「キーラへ買っていた。今度デートに誘った時にでも渡そうと思っていたが……それはまたにする」
「でも、いただく理由が……」
「俺には、渡す理由がある」
リクハルド様が、プレゼントのリボンをほどいていくと、プレゼントの中身は宝石の着いたネックレスだった。突然のプレゼントに戸惑う私に、リクハルド様が首に手を回してネックレスをつけてくれた。
「青い宝石? 可愛い……」
ほうっとため息を吐いた。
「でも、いいのですか?」
「お礼だ」
「お礼ですか?」
何のお礼か心当たりがなくて、首を傾げた。
「シリルが明るくなった。今日も、湖でボートに乗ったのが嬉しかったようで……」
「そう言えば、嬉しそうにリュズに話していましたね」
寝る前にリクハルド様とシリル様とお休みの挨拶に行けば、嬉しそうにリュズに今日の出来事を話していた。
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「まあ……では、またボートに乗りましょう。ピクニックもいいですわね。プレゼントも……嬉しいですわ」
プレゼントを男性から贈ってもらうことがなくて、突然のプレゼントに戸惑う。だけど、リクハルド様が私のために用意していたことが嬉しくて、頬が紅潮する。
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