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氷の伯爵様の求婚
「……キーラに手を出すとあなたでも許しませんよ」
「そう言えば、お前とケンカをしたことはなかったな」
「では、やりましょうか? 俺はいつでもいいですよ」
「独占欲まる出しだな。そんなリクハルドを見るのは初めてだ」
ウィルオール殿下が誂うように口角を上げて言う。バルコニーが冷気で包まれるほどリクハルド様は怒っていた。
「キーラは俺のものです。あなたのではない」
「そう……でも、やらない。俺にはケンカをする理由がない。これはお前への温情だ」
ウィルオール殿下がバルコニーの手すりにもたれて言うと、リクハルド様はウィルオール殿下の言いたいことがわかったようで、少しだけ冷気が静まった。
無言でリクハルド様がその場を去ろうと踵を返す。腕を引っ張られた私は「きゃっ」と悲鳴が出た。
そんな私をリクハルド様が見る。
「なんだ? ここにいたいのか?」
厳しい表情で、それなのに、どこか淋しげに私を見下ろしたリクハルド様。だけど。
「ち、違いますっ。足がっ」
「足?」
リクハルド様が前触れもなく私をウィルオール殿下の腕の中から引っ張ったせいで、足をひねった。そのせいで、足首が痛いのだ。
「ひねったのか?」
「ひねりました。リクハルド様のせいで」
「……」
そう言うと、リクハルド様が無言で私を抱き上げた。恥ずかしながらも、その腕の中で大人しくすると、ウィルオール殿下が一言告げた。
「リクハルド。キーラ嬢はお前を好いているらしい」
この抵抗できない状況で勝手に人の告白を暴露しないで欲しい。リクハルド様の反応を知りたくなくて、顔を上げられないでいた。案の定、リクハルド様は動揺一つしない。
「……では、失礼しますよ」
「ああ」
リクハルド様に抱き上げられたまま無言で廊下を進んでいると、誰もいない部屋に連れて行かれた。ベッドの上に下ろされて、リクハルド様を見ると、不機嫌そのものだった。
「……怒ってます?」
「当たり前だ。あの状況で俺を眠らせて行方をくらます奴があるか」
「……」
気まずい雰囲気の中で、リクハルド様が私の足を労わるように手で触れた。どきりとする。リクハルド様の手は得意な氷の魔法で冷たくして、私の足を冷やしていた。
「……ずっと探していた」
「ずっと?」
「俺を眠らせてから、どこにもいないからな。誰もウィルオール殿下の居場所を教えてくれないし……」
「教えてくれないのに、よくわかりましたね?」
「……この秘密の夜会でウィルオール殿下らしき人物が女性と来ていたと言っていた令嬢を偶然にも見つけた。まさかと思ったが……」
やっぱりウィルオール殿下は目立つのだ。あの容姿だから仕方がないと思う。目の前のリクハルド様の顔も怖い。
「どうして逃げたんだ? 俺は別れる気はないぞ」
「……」
「キーラは、清廉潔白な人間でなければダメなのか? 歳も離れているから、経験があるのは仕方のないことだと思うが……君は違うのだな」
何も言わない私に、リクハルド様が怒ったままで言う。でも、違う。そう思い、慌てて否定した。
「ち、違いますっ! そうじゃなくて……」
「何が違う」
「……っは、恥ずかしかったんです!!」
「恥ずかしかった? 何がだ? 今から事をしようとする部屋にまで壁をよじ登って来たのに? ルミエルのことを怒っているのではないのか?」
「そ、そうですけどっ……」
「それとも、一緒に寝ることが無理なのか?」
「それもありますけど……」
はっきりと言えと言いたげにリクハルド様が睨むが、言いにくくて目を伏せると彼がため息一つ吐いた。
「……薬をもらって来る」
リクハルド様の冷たい手が離れる。彼が行ってしまうと思えば、戸惑い慌てた。
「は、恥ずかしかったのは、それではなくてっ……」
「……」
リクハルド様が足を止めて私を見据えた。
「自分が情けなくて……」
「情けない? キーラのどこがだ?」
観念して言おうとすれば、リクハルド様が部屋を出ていくのをやめてベッドサイドに腰を下ろした。
「私、ルミエル様に婚約破棄をするように言われて腹が立ったんです。そのうえ、リクハルド様がルミエル様のところに行ったとエレイン様から聞いて迎えに行けば、二人であられもない姿で絡み合っているのを窓辺から見て……」
「それで怒って極大魔法雷霆の槌(トールハンマー)を?」
「頭にカッと血が上って、逢引き場所を破壊してやろうと思って……リクハルド様は、シリル様のことを考えてルミエル様のところに行ったのに、私は自分の怒りだけでやったんです。しかも、ルミエル様をやっつけてスッキリしちゃったんです!」
燃え尽きたとも言う。自己嫌悪に陥ってしまった。動機がリクハルド様とは違いすぎたのだ。あの時はシリル様のことなど、私の頭にはなかった。
「それでウィルオール殿下のところに行ったのか?」
「リクハルド様を直視するのに心が痛んで……シリル様にも会いたくてお城にきたんです。私には、他に居場所がなかったんです。その時にウィルオール殿下に別荘へと誘われてちょうどいいかと思ったんですよ」
両手で顔を覆って白状した。今も自分が情けなくてリクハルド様が見られない。
「……ウィルオール殿下と夜会に出ていたことで噂になっている」
「ウィルオール殿下と? 仮面を着けている夜会しか行ってないのにですか?」
「ウィルオール殿下は目立つからな。おかげで、やっとこの別荘が謹慎場所だと判明したが……」
本当にずっと探してくれていたんだと思えた。今も表情に苦労が滲み出ている。
「ずっと、私を?」
「当たり前だ。あんな風にいなくなったんだぞ。探すに決まっている」
「で、でも、夜会場所はわからなかったですよね」
「お互いの胸に魔法で契約を交わしたのを忘れたのか? 途中からまったく反応しなくなったから、夜会まで来るのに時間がかかったが……」
それは、クリストフ様が私に魔封じの魔法をかけたせいだ。おかげでいつまでも、リクハルド様があちこちを探す羽目になっていた。
「ごめんなさい……」
「悪いのは俺だ。もう少し考えるべきだった。セアラのことも……」
「セアラ様のことはずっと好きだったんですよね。だから、肖像画を残して……」
「どうかな……好きになろうとは思っていた。だけど、セアラはキーラのようにはっきりとした性格ではなくてだな……肖像画を残しているのはシリルのためだ。それに彼女を実際に見て描いたのは一枚だけだ」
「えっ……だって、たくさんあって……」
「だから、セアラの肖像はシリルのためだ。あの子に見せるためにセアラの残された肖像画をモデルに何枚も描かせた」
では、実際にセアラ様の動いているところを描いてないのだ。
「あの青いドレスは? 私と同じ刺しゅうのドレスがありました」
「マクシミリアン伯爵家では、あのドレスは婚約者や結婚相手に贈ることになっている。だから、描いただけだと思う。俺があのドレスを贈ったのはキーラだけだ」
何も知らなかった。今始めて知る情報に目尻が潤んだ。
「気にしてたのか?」
「私、どんなに頑張ってもリクハルド様の一番になれないのかと……」
そう言うと、リクハルド様が私を抱き寄せた。
「キーラのことはずっと知っていた」
「ジェレミー様の調べていたから、ですよね」
「その前からだ。君のデビュタントの時に一番可愛い娘だと思った。だから、いつも夜会では見ていた」
だから、私がいつも壁の花になっていたことをリクハルド様は知っていた。そして、ジェレミー様を調べていた時に、私の状況を知った。偶然にもお父様が婚約を申し込んで、リクハルド様はすぐに了承してくれたのだ。
「結婚相手は、一生をともにするから顔で選んだが……キーラだけは違う。何よりも、シリルを大事に思うてくれたのが嬉しかった。だけど、」
リクハルド様が、抱き寄せたままで私を見る。
「俺のことも少しは見てほしい」
「み、見ます。シリル様だけじゃなくて、ちゃんとリクハルド様のことも……」
顔を見上げて言うと、リクハルド様の顔が近づいてくる。頬にキスされて、次は首筋にキスをされるとくすぐったい。
「リクハルド様」
「キーラ。俺たちは誰も血の繋がりはないが、きっと良い家族になれる。だから、結婚してくれないか? 君が好きなんだ」
耳元で囁くようにプロポーズされる。嬉しいと思えた。胸に何かがじんと広がる。
「します。私もリクハルド様が好きなんです」
「そう言えば、お前とケンカをしたことはなかったな」
「では、やりましょうか? 俺はいつでもいいですよ」
「独占欲まる出しだな。そんなリクハルドを見るのは初めてだ」
ウィルオール殿下が誂うように口角を上げて言う。バルコニーが冷気で包まれるほどリクハルド様は怒っていた。
「キーラは俺のものです。あなたのではない」
「そう……でも、やらない。俺にはケンカをする理由がない。これはお前への温情だ」
ウィルオール殿下がバルコニーの手すりにもたれて言うと、リクハルド様はウィルオール殿下の言いたいことがわかったようで、少しだけ冷気が静まった。
無言でリクハルド様がその場を去ろうと踵を返す。腕を引っ張られた私は「きゃっ」と悲鳴が出た。
そんな私をリクハルド様が見る。
「なんだ? ここにいたいのか?」
厳しい表情で、それなのに、どこか淋しげに私を見下ろしたリクハルド様。だけど。
「ち、違いますっ。足がっ」
「足?」
リクハルド様が前触れもなく私をウィルオール殿下の腕の中から引っ張ったせいで、足をひねった。そのせいで、足首が痛いのだ。
「ひねったのか?」
「ひねりました。リクハルド様のせいで」
「……」
そう言うと、リクハルド様が無言で私を抱き上げた。恥ずかしながらも、その腕の中で大人しくすると、ウィルオール殿下が一言告げた。
「リクハルド。キーラ嬢はお前を好いているらしい」
この抵抗できない状況で勝手に人の告白を暴露しないで欲しい。リクハルド様の反応を知りたくなくて、顔を上げられないでいた。案の定、リクハルド様は動揺一つしない。
「……では、失礼しますよ」
「ああ」
リクハルド様に抱き上げられたまま無言で廊下を進んでいると、誰もいない部屋に連れて行かれた。ベッドの上に下ろされて、リクハルド様を見ると、不機嫌そのものだった。
「……怒ってます?」
「当たり前だ。あの状況で俺を眠らせて行方をくらます奴があるか」
「……」
気まずい雰囲気の中で、リクハルド様が私の足を労わるように手で触れた。どきりとする。リクハルド様の手は得意な氷の魔法で冷たくして、私の足を冷やしていた。
「……ずっと探していた」
「ずっと?」
「俺を眠らせてから、どこにもいないからな。誰もウィルオール殿下の居場所を教えてくれないし……」
「教えてくれないのに、よくわかりましたね?」
「……この秘密の夜会でウィルオール殿下らしき人物が女性と来ていたと言っていた令嬢を偶然にも見つけた。まさかと思ったが……」
やっぱりウィルオール殿下は目立つのだ。あの容姿だから仕方がないと思う。目の前のリクハルド様の顔も怖い。
「どうして逃げたんだ? 俺は別れる気はないぞ」
「……」
「キーラは、清廉潔白な人間でなければダメなのか? 歳も離れているから、経験があるのは仕方のないことだと思うが……君は違うのだな」
何も言わない私に、リクハルド様が怒ったままで言う。でも、違う。そう思い、慌てて否定した。
「ち、違いますっ! そうじゃなくて……」
「何が違う」
「……っは、恥ずかしかったんです!!」
「恥ずかしかった? 何がだ? 今から事をしようとする部屋にまで壁をよじ登って来たのに? ルミエルのことを怒っているのではないのか?」
「そ、そうですけどっ……」
「それとも、一緒に寝ることが無理なのか?」
「それもありますけど……」
はっきりと言えと言いたげにリクハルド様が睨むが、言いにくくて目を伏せると彼がため息一つ吐いた。
「……薬をもらって来る」
リクハルド様の冷たい手が離れる。彼が行ってしまうと思えば、戸惑い慌てた。
「は、恥ずかしかったのは、それではなくてっ……」
「……」
リクハルド様が足を止めて私を見据えた。
「自分が情けなくて……」
「情けない? キーラのどこがだ?」
観念して言おうとすれば、リクハルド様が部屋を出ていくのをやめてベッドサイドに腰を下ろした。
「私、ルミエル様に婚約破棄をするように言われて腹が立ったんです。そのうえ、リクハルド様がルミエル様のところに行ったとエレイン様から聞いて迎えに行けば、二人であられもない姿で絡み合っているのを窓辺から見て……」
「それで怒って極大魔法雷霆の槌(トールハンマー)を?」
「頭にカッと血が上って、逢引き場所を破壊してやろうと思って……リクハルド様は、シリル様のことを考えてルミエル様のところに行ったのに、私は自分の怒りだけでやったんです。しかも、ルミエル様をやっつけてスッキリしちゃったんです!」
燃え尽きたとも言う。自己嫌悪に陥ってしまった。動機がリクハルド様とは違いすぎたのだ。あの時はシリル様のことなど、私の頭にはなかった。
「それでウィルオール殿下のところに行ったのか?」
「リクハルド様を直視するのに心が痛んで……シリル様にも会いたくてお城にきたんです。私には、他に居場所がなかったんです。その時にウィルオール殿下に別荘へと誘われてちょうどいいかと思ったんですよ」
両手で顔を覆って白状した。今も自分が情けなくてリクハルド様が見られない。
「……ウィルオール殿下と夜会に出ていたことで噂になっている」
「ウィルオール殿下と? 仮面を着けている夜会しか行ってないのにですか?」
「ウィルオール殿下は目立つからな。おかげで、やっとこの別荘が謹慎場所だと判明したが……」
本当にずっと探してくれていたんだと思えた。今も表情に苦労が滲み出ている。
「ずっと、私を?」
「当たり前だ。あんな風にいなくなったんだぞ。探すに決まっている」
「で、でも、夜会場所はわからなかったですよね」
「お互いの胸に魔法で契約を交わしたのを忘れたのか? 途中からまったく反応しなくなったから、夜会まで来るのに時間がかかったが……」
それは、クリストフ様が私に魔封じの魔法をかけたせいだ。おかげでいつまでも、リクハルド様があちこちを探す羽目になっていた。
「ごめんなさい……」
「悪いのは俺だ。もう少し考えるべきだった。セアラのことも……」
「セアラ様のことはずっと好きだったんですよね。だから、肖像画を残して……」
「どうかな……好きになろうとは思っていた。だけど、セアラはキーラのようにはっきりとした性格ではなくてだな……肖像画を残しているのはシリルのためだ。それに彼女を実際に見て描いたのは一枚だけだ」
「えっ……だって、たくさんあって……」
「だから、セアラの肖像はシリルのためだ。あの子に見せるためにセアラの残された肖像画をモデルに何枚も描かせた」
では、実際にセアラ様の動いているところを描いてないのだ。
「あの青いドレスは? 私と同じ刺しゅうのドレスがありました」
「マクシミリアン伯爵家では、あのドレスは婚約者や結婚相手に贈ることになっている。だから、描いただけだと思う。俺があのドレスを贈ったのはキーラだけだ」
何も知らなかった。今始めて知る情報に目尻が潤んだ。
「気にしてたのか?」
「私、どんなに頑張ってもリクハルド様の一番になれないのかと……」
そう言うと、リクハルド様が私を抱き寄せた。
「キーラのことはずっと知っていた」
「ジェレミー様の調べていたから、ですよね」
「その前からだ。君のデビュタントの時に一番可愛い娘だと思った。だから、いつも夜会では見ていた」
だから、私がいつも壁の花になっていたことをリクハルド様は知っていた。そして、ジェレミー様を調べていた時に、私の状況を知った。偶然にもお父様が婚約を申し込んで、リクハルド様はすぐに了承してくれたのだ。
「結婚相手は、一生をともにするから顔で選んだが……キーラだけは違う。何よりも、シリルを大事に思うてくれたのが嬉しかった。だけど、」
リクハルド様が、抱き寄せたままで私を見る。
「俺のことも少しは見てほしい」
「み、見ます。シリル様だけじゃなくて、ちゃんとリクハルド様のことも……」
顔を見上げて言うと、リクハルド様の顔が近づいてくる。頬にキスされて、次は首筋にキスをされるとくすぐったい。
「リクハルド様」
「キーラ。俺たちは誰も血の繋がりはないが、きっと良い家族になれる。だから、結婚してくれないか? 君が好きなんだ」
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