異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第2章 抗争

第43話 一段落

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 「さて。じゃあこれからの事だけど」

 直近で対処しないといけない、レーヴァンと領主の事については話し合った。
 次はクトゥルフのこれからの事だ。

 「まずは、俺達の組織の部門分けをするぞ」

 俺の強みは鑑定でその人の職業適性が分かる事。
 これを活かさないのは勿体無い。どうせ世界展開して行くなら部門分けは必須だろうし。

 「その時によって新しく部門を作るだろうし、責任者も変わるだろうけど。とりあえず暫定で決めていこう」

 まずはボス。これは俺ね。異論は認めません。
 で、俺の代理。これはカタリーナ。裏ボスとでも思ってくれれば良いさ。差配するのはほとんどカタリーナだろうし。

 「生産部門は将来的にエリザベスに任せる予定ですが、まだこの子6歳なので。暫定責任者は生産職のレベルが高い者に任せます」

 早速裏ボスらしく仕切ってくれるカタリーナ。
 これが軌道に乗れば、俺は適当に口を出すだけで組織が大きくなっていく筈だ。
 楽しみが止まりませんな。

 「次に商業部門。こちらも将来的にホルトに任せる予定ですが、やはりまだ子供。とりあえずはホルトの指導役をしている男に任せます。と言っても、私達の商会はまだ設立する予定はありませんが」

 ホルトは子供だけどかなり賢い。
 もう責任者でも良いんじゃねと思うけど、どのみち15歳までは商業ギルドに加入も出来ないし。
 それに、抱えてる商会はあるけど、俺達の商会はまだ作る予定もない。

 俺達の商会からは、現代知識をちょびっと盛り込んだ便利道具とかを売り出そうと思ってるんだよね。でも、確実に異世界では売れるだろうけど、異質で異物だ。
 絶対に探りを入れられるだろうし、場合によっては強硬手段で奪いにくる奴らもいるだろう。

 いくらこの街ではそれなりに大きくなった組織とはいえ、まだまだ世界的に見れば小さい。
 そういう理不尽を跳ね返せる強さを得られるまでは知識チートはなるべく控える予定だ。
 って事で重要になるのが次の部門。

 「次が戦闘部門です。これはクトゥルフの戦闘員全員に在籍してもらい、外で経験値を稼いできてもらいます」

 戦闘部門。いずれは傭兵部門になるだろう。
 冒険者部門もそのうち作るかも。表向きはクトゥルフと関わりがないようにしないといけないけど。
 これは、これから俺達が強くなるには必須だ。
 何せ、そろそろ人殺しで経験値を得られなくなるので。

 今のスラムは組織がほぼ二分化されている。クトゥルフかレーヴァンか。
 レーヴァンはとりあえず保留にした以上、他に経験値稼ぎの場を用意するのは必須である。
 それには冒険者登録するしかないかなと思ってたんだけど。

 「どうやら、地下水道から外に出られるルートがあるみたいです。そこから外に出て、ローテーションで経験値を稼いできてもらいます」

 いつだったか、ラブジーの屋敷からパクった地下水道の地図。
 そこには外に出られるルートが記されていたんだよね。これはかなりありがたい。
 身分証がなくても外に出られるからね。冒険者登録しなくて済むんだ。

 「しかしこの近辺には魔力溜まりがあるので、魔物はかなり強めです。まずは戦闘員の中でも上位の者が浅い場所で経験値を稼ぎ、徐々に強くなった所で、他の面々を引率してもらう予定です」

 カタリーナでも早々にソロを諦めるぐらいここの魔物は強いからね。
 焦らずゆっくり強くなってもらう予定だ。
 理想は下っ端でもレーヴァンの幹部とやり合えるぐらいの強さだな。時間は掛かるだろうけど、頑張ってもらいたい。

 「尚、狩った魔物の素材は必ず持ち帰ってくるように。貴重な収入源になりますので」

 冒険者ギルドには売れないけど、お抱えの商会に売って捌いてもらう事は出来るからね。
 売ったお金の三割は組織に納めてもらうけど、後は戦闘員の物だ。それとは別に月毎に給料も出しますし。張り切ってくれる事だろう。

 「続いて情報部門。こちらはとりあえずアハムにお願いします。と言っても、現状は上がってくる情報を分かりやすくまとめる仕事になるかと思います。戦闘力もある程度は欲しいので、外への経験値稼ぎも参加してもらいます。激務が予想される部門なので、人数の割り振りは多めにしようとも思っています」

 これから間違いなく一番忙しくなる所。
 情報をまとめる分析能力や、情報を手に入れる潜入能力。時には危険な場所で情報を集める事になるだろうから戦闘能力。
 間違いなく激務になる。そのうち情報部門から更に部門分けをする必要もあるだろう。

 「細々とした事もありますが、現状はこれで充分かと。後は組織を運営していき、必要になったらまた部門を立ち上げていきます。なにか質問は?」

 鉄面皮で周りを見渡すカタリーナ。
 俺は素晴らしいプレゼンテーションだったと思います。流石裏ボス。表ボスの俺はすっかり空気ですわい。

 「はい、ホルト」

 ピシッと手を挙げたのはホルト。
 大人の中に混じっても物怖じしないその姿勢は素晴らしいと思いますよ。

 「子供達の教育部門はないのでしょうか?」

 「現状ではそこまで手が回りません。手の空いてる人間がローテーションで教えていくことになります」

 「わかりました」

 なるほど確かに。子供達の教育も重要だもんね。
 早い事その部門を立ち上げておきたいけど、そこまで手が回らんのです。なにせ、急激に大きくなったもんで。計画性のないボスでごめんなさいね。

 「他に質問はないみたいなので報告を終わります。尚、戦闘部門の取り纏めは、とりあえずボスと私で行います。後で見回りの人間以外を招集しておいて下さい」

 騎士男に視線向けるカタリーナ。
 騎士男は頷いて部屋を出て行った。

 「はい。じゃあ今日の所は解散。屋敷に荷物とか持ってこないとだし、使用人も決めないと」

 とりあえず抗争が終わったからゆっくり出来ると思ったけど、全然そんな事ないね。
 まだまだやる事がいっぱいだ。

 しかし俺の覇道は始まったばかり。
 気合い入れて頑張るとしますか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 長くなりましたが2章終了です。
 とりあえず二大巨頭の一角を落とせました。
 レーヴァンは予想以上に強いみたいなので、進撃は保留に。

 次章は成長フェーズになります。
 ちょっと時間を飛ばすかも知れませんが、お付き合い頂けると嬉しいです。
 レイモンド君や子供達の成長をお楽しみに。


 作者は他にも作品を更新してますので良ければそちらもご覧下さーい。


 ではではまた次章で~。
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