異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第3章 勢力増強

第55話 将軍

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 「解せぬ」

 「そう言われましても」

 オーガに苦戦してから一カ月。
 効率が少し悪くなるが、クトゥルフの戦闘部門は焦らずに浅層でレベル上げをしていた。

 俺もオーガに苦戦したのが悔しかったので、なんとか書類仕事をさっさと終わらせて外に行く時間を捻出している。

 で、今日も今日と浅層でカタリーナと他数名でレベル上げをしてる時だった。
 定期的に鑑定で進捗を確認していたので気付けたのだが、カタリーナの職業が変わっていたのだ。

 「レベルも中途半端。能力値もこれといって変わった所は無し。職業にも熟練度がある説が濃厚かね」

 まぁ、それは良いんだ。
 職業が上がってくれて嬉しい。普通に戦力アップだしね。
 
 「指揮官の次が将軍? 一気に強くなりすぎじゃない?」

 カタリーナの職業は将軍になった。
 俺のは大が付いたり、高位って付いただけなのに。俺も指示する事が多いから、今は指揮官をセットしているが、これもいつか将軍になってくれるんだろうか。
 俺だけ高位指揮官とか大指揮官とか残念な感じにならないだろうか。今から少し不安です。

 「それで? 将軍になった感じはどう?」

 「かなり思考は早くなったように思いますね。それ以外はちょっと分かりませんが…」

 「俺も上位職は教えてあげられないからなぁ」

 俺が覚えられるのはあくまで元になる職業だけ。
 それを覚えて上位職に進化させないと、情報を入手する事は出来ない。

 「いえ。私も思考錯誤しながら試してみます。知ってるだけでも大きなアドバンテージですから」

 「うん。頑張ってね」

 俺は色んな職業を覚えられるけど、極めるのに時間がかかる。複職のちょっとした落とし穴かもな。
 いや、極めたら相当強くなるのは間違いないんだけど。大器晩成型と割り切って頑張りますかね。




 「そうか。詐欺男は順調か」

 「はい。常連の冒険者と仲良くやってるみたいです。レーヴァンの構成員とは軽く喋る程度に留めてるみたいですが」

 「焦らなくていいよ。俺ももう少し大きくならないと成人に見られるのは難しいし」

 カタリーナが将軍という職業になってから更に一ヶ月が経過した。
 その間に、他の戦闘員や情報部門の奴らが続々と上位職に進化している。
 やっぱり職業に熟練度がある説が濃厚っぽい。
 お陰で外に進出する戦闘員が増えてきて、うちの戦力はかなり上がっている。
 剣士の奴が剣豪になったり、騎士男が大騎士になったり。
 これからの進化があるのかは分からないが、次は何になるのか今から楽しみだ。

 「レベル上げは停滞してきてるけどな」

 「仕方ありません。人員を失うよりは良いでしょう」

 大体の奴が80後半で停滞してきている。
 浅層じゃそろそろ限界って事なんだろうけど、中層に入ってすぐあの強さのオーガに襲われたんだ。
 あれよりも強い魔物は想定すべきだし、せっかくここまで大事に育ててきた人員を失うのは避けたい。焦らないようにとは分かってるんだけど、やっぱり少しもどかしい。

 「俺も90に上がった途端てんで上がらなくなったしなぁ」

 「一気に必要経験値量が増えた感覚はありますね」

 一週間前にレベル90になってからレベルが上がらなくなった。
 ここから更に10を上げるのはかなりきつい。

 「レーヴァンが大人しくしてくれて助かるな。俺なら少し無理してでも情報を得る為に攻めただろうけど」

 「慎重なのかやる気がないのか。分かりかねますね」

 どうなんだろうなぁ。詐欺男もボスっぽい奴は見た事ないみたいだし。情報を得られないって不安になるから嫌ですね。
 情報の重要さが分かるってもんよ。

 「レイモンドー!!」

 レーヴァンをどうしようか考えてると、ノックも無しに部屋に飛び込んできたローザ。
 性懲りも無く鳩尾に突進してきたのをひらりと躱す。レベル上げは伊達じゃねぇんだよ。

 「むっ!」

 躱されたのが不満なのか、口を膨らませてジリジリと前傾姿勢を取る。
 再度突っ込もうとしてるんだろうが、そこに待ったをかけたのはカタリーナだ。

 「ローザ」

 「んびゃ!」

 獣人特有のお尻付近にある尻尾を掴まれて飛び上がる。いいなぁ。俺も触ってモフモフしたいんだけど、流石にセクハラだよなぁ。

 「それで何しに来たんだ?」

 「カタリーナ離してー!」

 「あなたはもう少し落ち着きを覚えるべきです」

 要件を聞いたんだけど、どうやらそれどころではないみたいだ。尻尾でお尻をペシペシ叩いてお説教をしている。
 落ち着くまで少し待とうか。下手に首を突っ込んで俺まで巻き込まれたら嫌ですし。
 だからそんな縋る様な目で見ないで下さい。
 表のボスは裏のボスに頭が上がらんのです。

 「それで? 何しに来たんだ?」

 お説教も一段落したって事で再度問いかける。
 ローザはこの時間はいつも地下水道に行ってる筈だ。日課の訓練と勉強が終わると、手の空いてる護衛と一緒にネズミ相手に素早さに慣れる特訓をしてる筈なんだが。

 「ネズミの相手は完璧になったんだよー! だから外に行きたいって言ったんだけど、護衛の人が許してくれなくって! レイモンドに許可を貰いにきたのー!!」

 ほうほう。もうネズミに慣れたのか。
 それなら地下水道から出たいという気持ちも分からなくはない。
 鑑定で見てみても浅層のゴブリン程度ならなんとかなる強さは得ている。
 子供だから無理させないようにさせてきたけど、ローザは早い事強くなってもらっても問題あるまい。訓練で基礎練を疎かにしてる訳でもないしな。

 「じゃあ明日にでも連れてってやるよ」

 「やったー! ありがとー! レイモンド大好き!!」

 

 
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