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第4章 雌伏の時
第95話 アンジー無双
しおりを挟む「あははははは!!」
「やべぇ。半端ねぇ。手が付けられん」
俺は目の前で蹂躙される恐竜を見てブルッと身震いをした。
☆★☆★☆★
『名 前』 アンジェリカ
『年 齢』 35
『種 族』 ヒューマン
『レベル』 300/456
『体 力』 B/A
『魔 力』 A/S
『攻撃力』 A/S
『防御力』 C/B
『素早さ』 A/A
『知 力』 B/A
『器 用』 A/S
『恩 恵』 超直感
『職 業』 魔侍皇
『属 性』 無 火 水 風
☆★☆★☆★
アンジーのレベルが300になったのだ。
俺は未だに270代で足踏みしてるし、カタリーナは鉱石抽出があったから、その分遅れている。
そして職業がいつの間にか変わっていた。
なんて読むのかは知らん。でも見たら分かる。強いやつやん。『皇』なんて文字を使ってて弱い訳がないんよ。
「今ならゴドウィンにも勝てるかも知れないわねぇ!!」
そんな事を言いながら恐竜に斬りかかるアンジーさん。まぁ、勝てるかはともかく良い勝負はするんじゃないかな。
「あーすっきりしたわぁ」
三体の恐竜を斬殺したアンジーの笑顔が怖い。
それはもう上機嫌。一緒に着いてきていたマーヴィンも少し引き気味だ。
「やっぱり武器を刀に変えたのが大きいわ。それに魔法を纏わせての攻撃。魔剣みたいなやり方があるなんて…。目から鱗だわぁ」
アンジーの刀はミスリスやら金やらを混ぜた合金らしい。鍛治部門の人間の渾身の力作で、アンジーはかなり気に入っている。
で、俺が魔法を纏いながら体術を使ってるのを見て、アンジーも武器に魔法を纏わせる戦い方を身に付けた。刀の周りに風魔法を纏わせて斬れ味を大幅に上げてるらしい。
「うぅ…。また勝てなかった…」
ここでしょげてるのがローザ。
何回も恐竜に単独で挑んでるんだが今回も勝てなかった。レベルは200前半だし、勝てる方がおかしいんだが。俺もそのレベルの時は勝てなかったし。
でも戦闘学習のお陰か、戦闘時間は伸びてるんだよな。そろそろワンチャンあるんじゃないかと思ってる。
「師匠! 帰る! 修行!」
「元気ねぇ」
師匠と弟子の関係になってるアンジーとローザ。
もう吹っ切れたのか、アンジーの手を握ってグイグイと秘密基地の方へ引き上げて行った。
アンジーも満更ではないようで、あらあらなんて言いながら楽しそうに着いて行く。
「はぁ。強くなりたいなぁ」
地道に恐竜を倒して行くしかないのは分かってるんだけどね。目の前であんな強さを見せ付けられると、焦っちゃうよね。その、ボスとしての沽券的なのが。
別に俺が一番強くないといけない訳じゃないけどさ。まだ見ぬ強者は絶対に居るだろうし。
それまでにどこまで強くなれてるか。頑張らないとね。
「おおー。どんどん完成して行ってるなぁ」
「土魔法の熟練度が上がってるお陰でしょう」
アンジーがレベル300になってからしばらく。
今日は岩山の方に来てる。
既に中の拡張は終わっていて、今は内装を整えているところだ。
家具やらは、縄張りから持って来てたのもあるし、生産組の木工職人やら細工職人が素材さえ渡せば作ってくれる。
木材はここが森なお陰でいっぱいあるし、金属も豊富にある。問題は布系かな。一応綿花は農場で育ててるんだけど、それとは別に糸とかも欲しい。
紡績機やら機織り機の作り方は知らないけど、完成形は知っている。
俺は生産部にそれを伝えて無茶振りするだけである。みんなで話し合って、合間合間に作って行って徐々に形になってきてるらしい。
「壁もほぼ完成だしな。超大型の巨人が来ても負けないぞ」
「? 巨人ですか?」
こっちの話です。馬鹿でかい壁を見ると、俺はそれしか想像出来ないのです。
だからカタリーナさんは気にしないで下さい。
なんか俺が恥ずかしくなってくる。
「いいねいいね。秘密基地にしては規模が大きい大要塞になってるけど、楽しくなってきた」
「商会設立準備も順調なようで」
「うん。魔道具の量産体制も整ったし。エリザベス様々だな」
だいぶ前に言っていた魔道具を作る魔道具が完成したらしい。
設計図を読み込ませて、素材を放り込むだけ。
完成時間は慣れた熟練者よりは遅いらしいけど、それを抜きにしても素晴らしい発明だ。
「薬師のポーション、鍛治師の武器防具も中々良い物が出来てる。大体なんでも揃う、総合商会的なのが出来そうだ」
「薬草は栽培しているのでなんとかなりますが、鉄や鉱石はいずれなくなります。どうさなるつもりですか?」
それなぁ。
鉱山って大体貴族が独占してるんだよなぁ。
適正価格で売ってもらうなら、貴族との繋がりが必要。でもそれって面白くないんだよねぇ。
ここの岩山みたいに未発見の鉱山を見つけたり出来ないかしらん? それが出来ないならそこらの貴族を脅して契約だよなぁ。
「お偉いさんとの面会とか出来ればしたくないなぁ。善良貴族なら良いけど、悪徳貴族ならプチってやりたくなる」
それをしてペテスで失敗したのにね。
でも馬鹿は言葉でいくら言っても意味ないし。
やっぱり結局暴力なんよ。俺もすっかり異世界に染まったなぁ。面倒になるなら殺してしまえなんて発想、日本に住んでる一般人なら普通は出てこないでしょ。
郷に入れば郷に従え。
異世界に順応したんだとポジティブに捉えよう。
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