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act08.魔女の査問会・第四幕
しおりを挟むポルタヴァ侯爵邸で起きた、恐るべき暴動事件。
その犯人がポルタヴァ自身であると告げたキーロフは…ゆっくりと会場を見回す。
イグラが、信じられないと言ったような顔で口をぽかんと開けていた。
その他の誰もが息をのんで、こちらを見つめている。
――いや、実際にはカストールの喉元に、折られた木の棒を突き付けているユーリーの姿だろう。
キーロフと二人で止めに入った際…彼は音もなく自分が座っていた椅子のひじ掛けを掴み折り、そのまま正確にカストールの牽制に入ったのだ。
誰もが、その光景を目の当たりにしても信じられないと言ったように見つめる。
だが実際に、ユーリーの座っていた椅子の…右側のひじ掛けが…その部分だけ『捻じり取られて』いる。
――ミシミシと軋む音も、ばきりと折れる音もなく。
その鮮やかさは確かに、見世物にしても賞賛されるべき握力と卓越した技術だ。
…尤も、彼にとってそんな技術も、指でピースサインを作る程度のものに過ぎないのだろうが。
弟がいるからこそ、キーロフはこの場で武装しなくて済む。
というよりそもそも査問会では武器の携帯は禁止なので、あるとすれば手近なものを使うしかない。
ユーリー自身わざわざ武器など必要ないと思うのだが、恐らくカストールに対する怒りで思わず折ってしまった、というところが妥当だろう。
…プーシュカが関わる事には、短気になるところがあるから。
「ユーリー」
とりあえず、普段の生活と一切変わらない顔の弟に声をかける。
ユーリーがそのまま鞘を降ろすと、カストールはへなへなとその場に崩れ落ちた。
これ以上自分は必要ないと判断したのか、ユーリーは普段通りの調子で自分の席へ戻っていく。
途中、恐る恐る…といった様子の衛兵に呼び止められ、普通に木の棒を回収されていた。
椅子は交換してもらえないらしい。
衛兵とまで揉めたくもないし弟の自業自得なので、キーロフはそのまま放っておくことにする。
その様子を、会場全体は呆けながら眺めていた。
「弟が失礼した。…争い事が嫌いな性分でね」
「…」
圧倒され、物言わぬ人形と化したカストールに一礼する。
「さて、お互い冷静になったところで話を進めよう。…証言台に立っても?」
ニコライに目を向けると、呆けていたニコライが一瞬遅れて、あ、ああ…と、頷く。
「プーシャは席に。ユーリーの隣にいて」
「あ…うん、…分かった…」
放心したままのプーシュカが席に着くのを確認し、改めてキーロフが証言台に立つ。
利き手を強く握りしめ、胸の中央に当てて深く息を吸い込んだ。
「キーロフ・フルーンゼ・オルラン。古き慣習に従い、我が身命を捧げし主君…プーシュカ・イヴァノヴァ・エフスターフィイの名とオルラン家の名誉にかけて、嘘偽りなき真実のみを口にするとここに宣誓する。」
「…主君」
ニコライが誰にも聞こえない程度の小さな声で呟く。
小さく首を振って、前を向いた。
「…それでポルタヴァ卿が犯人とは一体どういう事か、説明を願おう。…名指しをしたんだ、証拠もなしに易々と掲げられるものではないと、理解はしているだろうね?」
「はい、殿下。…恐れながら、今回の事件の発端は先程カストール卿が述べた通り、過去に起きた事件が深く関わっております」
そこには、それまでの不敬な…余りに不真面目な態度から別人のような黒い騎士が立っていた。
「過去に起きた事件。…とは言っても、同様の事件が過去に起きた事など、記録にもなかったと聞いている。その事件とは一体なんだ?」
「20年前…エフスターフィイ家現当主…イヴァン・エフスターフィイの叔父イオアンが、とある館で20名程の貴族を毒殺したという事件です。…プーシュカの大叔父に当たる方ですね」
ざわざわと…今までで一番不穏な…ある種怒号にも似たざわめきが会場を覆う。
プーシュカは震えながら、まっすぐにキーロフを見つめた。
その目には、困惑と驚愕が含まれている。
「そんな事件が?…それも20年前に?…何故その記録が残っていない!」
「残せなかったのです。…何故なら、その事件は狂言殺人でしたから。」
一瞬、会場の時が止まる。
「…狂言殺人?…つまり、本当に死者は出ていない、と?」
「その通りです、殿下。あるはずのない死体、ある筈のない事件。…けれど犯人だけは、実在した。それがどういう事か、お判りでしょう?」
「そんな、まさか…有り得ないだろう」
「ええ、あり得ません。…だから、記録にない。」
「違う、そうじゃない!」
ニコライが困惑のあまり、声を張り上げる。
「…それらは、もし本当にそれが真実なら、それこそ国家反逆にも等しい大罪だ!」
わなわなと震え、手を振り上げる。
「カストール、貴様は先程こう言ったな?復讐だと!…今回の事件の被害者が全て、一人の人間を冤罪にかけて殺そうとした者たちだったと!」
ニコライの憤りに、カストールは俯いて口を開こうとはしない。
「ありもしない事件なのだろう!?何故、貴様はそれを知っている!…ありもしない事件に、何故『復讐』という概念が出てくるんだ!答えろ、カストール!!」
「…それは貴方が、その事件の首謀者だったからでしょう?カストール卿」
黙秘を貫くカストールに、キーロフが真顔で尋ねた。
「…っ」
「待て、待て、それは…その事件の首謀者もポルタヴァではないのか?どういう事だ?」
「詳しいところまでは分かりません…もしかしたら、ポルタヴァ卿も首謀者の一人として噛んでいた可能性もあります。ですが…」
キーロフが正面から…カストールに向ける。
「少なくとも、彼が扇動していた。…銀色の悪魔の討伐を」
「討伐…?」
「…イオアン・ズラトウースト・エフスターフィイ。銀色の髪と目を持つ、美しいお顔をお持ちの子爵だとお伺いしています。…残念ながら、そのお姿をこの目で見ることは叶いませんでしたが」
「イオアン…エフスターフィイ」
銀髪銀目。
その場の誰もがプーシュカの方へと視線を向ける。
カストールはぎくり、と体を震わせた。
「彼はエフスターフィイ家を離れ、帝国宮廷貴族として帝都に居住していた。―――内務官としては、非常に優秀だったとか」
宮廷内務官。
それは、カストールやポルタヴァと同僚であったという事だ。
「私の祖父である先代オルラン公の後押しもあり、彼は若くしてその有能さ・勤勉さから期待をかけられていたようで…まあ当たり前の話ですが、元より宮廷を支え続けた譜代の方々から見れば受け入れ難いものだった。ポッと出の若造が自分達より上の立場に付く未来が容易に想像できるわけですから」
キーロフは淡々と告げる。
勤勉なイオアンを妬んだ同僚たちは、彼に雑務を押し付けた。
彼は何も言わず、ただ仕事をこなしていく。
これで彼が体調を崩して静養の為に故郷へ戻るか、もしくはミスを犯して左遷されてしまえばいい。
はじめはその程度だった。
ある日、とある貴族が犯した書類上のミスから…彼が仕事の殆どを押し付けていたことが芋づる式に発覚していった。
当時内務官を取り仕切っていたミンスク公爵はイオアンを大いに褒め、そして貴族と…その同僚たちに諫言する。
恥をかいた…いえ、かかされたと逆恨みした貴族と彼を妬む同僚たちはとうとう、イオアンを完全に内部官から締め出そうと一計を案じる事にした。
『そもそも何故、皇帝陛下直轄地である宮廷に、オルラン家子飼いの犬がねじ込まれたのか』
『あの銀色の悪魔は、皇帝陛下の内部情報を盗み取る為にオルラン家が送り込んだスパイではないのか』
『ゆくゆくは国家反逆の為の、下準備ということではないのか』
『信用のおけない人物に、宮廷内部を荒らされてなるものか』
『もしこのまま奴が公爵のお気に入りとなれば、オルラン家の家臣がどんどん入り込んでくるだろう。獅子身中の虫は、排除せねばならない。』
『これは、皇帝陛下の御為である』
内部官たちは団結し―――彼等の正義を断行することに決めた。
「自身がミスを犯したにも関わらず、イオアンへ逆恨みをした貴族―――そう、貴方だ。カストール卿」
黒い騎士は無感情に淡々と…ただ罪状を読み上げる。
「貴方が音頭をとり、内部官たちを集めてイオアンを…狂言殺人犯に仕立て上げた。」
「…妄言だ」
カストールが吐き捨てるように、キーロフを睨みつける。
「貴方はイオアンに、とある館で舞踏会を開かせた。同僚たちだけでなく、当然証人となるミンスク公爵も呼んで。イオアンとミンスク公爵以外…かつての同僚たちにあるスパイスを混ぜた葡萄酒を飲ませた。…阿鼻叫喚に苦しむ貴族たちを、イオアンに見せつけた。その苦しみは本物だったでしょう。だが、貴方だけはそれが致死に至るものではない事を知っていた。…狂言だと絶対にばれないために、毒の様な薬を彼等に垂らした。」
イオアンは大いにショックを受けた。
自分以外の全員が葡萄酒を飲んだ途端に喉を抑え付け、腫れるような痛みを訴え、悶え苦しみ、涙と鼻水を流して嗚咽を漏らし…中には吐瀉物を巻き散らす者までいた。
死には至らなくとも、…死が避けられない程の苦痛だと周囲に思わせるには十分すぎた。
そして、その場で…理由を付けて葡萄酒を飲まなかったカストールは彼が毒を撒いたのだと叫ぶ。
「ミンスク公爵はイオアンを信頼していた。だからこそ、周到にイオアンがやった状況証拠だけを作り上げた。イオアンが主催した舞踏会で、彼を疎む同僚たちだけに毒が入れられた。問答無用で捕縛され…そして暫くの間、公爵領にある城で拘留された。」
葡萄酒を飲んだ同僚たちが一命を取り留めた――あくまでそう信じ切っていた――後。
同僚たちは、カストールからその手口を知らされたのだろう。
同僚たちの口裏合わせによって、イオアンはどんなに無実を訴えても…それは聞き届けられない。
「勿論、当時エフスターフィイ家とオルラン家は彼の無罪について…疑惑についてミンスク公爵に伺いを立てた。それについては、私より父が詳しいでしょう。…その件について、今は省かせて頂きます」
陪審員席に座っているラザレフも、静かに目を瞑りながら黙っている。
陪審員である以上、この場で何かを口にすることは許されない。
決して…どちらかの立場に偏ってはいけないのだから。
「ミンスクは結局、彼を放逐という形で内部官から追い出した。…死者も出ず、怪我や後遺症があったわけでもない非常に軽い症状だったということで、この事件はただの諍いのもつれとして…事件に発展はしなかった。だが…それほどの諍いの種であることも考慮して、イオアンも罰さざるを得なかった。これが20年前に起きた狂言殺人事件の顛末です」
「…成程。確かに終わってみればただの同僚との確執でしかない、酷く稚拙でよくある諍いに過ぎないと言えるだろう。…だが、」
粛々と聞いていたニコライが口を開く。
「一歩それを取り違えれば、それらは今回同様の大事件に発展したものだ。…そしてそれを、内部官たちは皆で口裏を合わせ、真実を伏せ消していた事実は消えない」
震える声で、カストールを睨みつける。
「事実の隠蔽・虚偽・詐称。それらが今日、平然と行われていた事実。…それらは、帝国への裏切りに他ならない」
カストールは顔を伏せ、苦しげに呻く。
「しかもそれを…その時起こした事件を、貴公は繰り返そうとした。こうなると、貴公の行動に疑問が出てくるな?」
20年前に起こした、同様の香辛料入り葡萄酒の狂乱。
それが、今回も繰り返された。
「わ、私は――私はただ、本当に、余興のつもりで」
カストールが慌てながら、目を泳がせる。
「殿下、真実のみを口にいたします…!私は、私は今回の事件に、本当に携わっていないのです!」
「20年前にも同僚に飲ませた香辛料入りの葡萄酒を…プーシュカ嬢が参加するという会場で?カストール、貴公は何を隠している?」
「それは、その、」
「大凡、ポルタヴァ卿に脅されていた…という辺りが妥当なのでは?」
しどろもどろになるカストールに、キーロフが続けた。
「!」
「脅していた?…侯爵様が…カストール卿を…?」
声を上げたのは、イグラだった。
そのまま…疑問を頭に残したままの様な面持ちで立ち上がり、手を伸ばす。
ニコライはそのままイグラに手の平を返し、発言を許した。
「カストール卿、貴公と侯爵様はただの友人同士ではない…お互いの地位を争うライバル関係にあったと、何より私自身が侯爵様より聞き及んでおりました。正直、貴公と侯爵様は仲が良くないと…だから、貴方が侯爵様を友人だと仰った時、私は少しだけ疑念に感じていたのです」
イグラが、まっすぐにカストールを見つめる。
「お願い致します、カストール卿。どうか、…どうか、真実を。真実をお話し下さい。これ以上…これ以上の隠し立ては、主が…我らが神がお赦しにならない」
キーロフとニコライが袖にずれ、場を譲る。
ぐっ、と、のどに詰まったように顔を歪めた後、カストールは静かに壇上へ昇った。
胸に手を当て…握り拳を作る。
「アストラバート・レニー・カストール…帝国に…皇帝陛下の名の元に…真実のみを口にすると宣誓する」
カストールが、脂汗を垂らしながら口を開いた。
「…私は確かに20年前、…イオアン・エフスターフィイに対し奸計を弄して追い出した。例の、ウルピカを使って…」
ごくり、と傍聴人たちが息をのむ。
「ミンスク公爵直属の部下であるポルタヴァ卿は、あの事件に関与はしていなかった。…彼は元々、公爵に仕える宮廷法務官だった。部署は違うが、仕事の都合上、法務部へ何度か足を運び…そこで知り合ったのだが。彼は度々、我々の…イオアンへの態度に苦言を呈していた」
カストールが声を震わせながら続ける。
「奴は表向きは非常に温和で高潔な男のように見えたが、それはあくまで表向きだけ。…誰よりも潔癖で…生粋の帝国至上主義者であり、差別主義者だった。」
イグラの目が見開く。
「それらの面が見えたのも、あの事件が引き金だ。…奴は、イオアンが放逐された後に私の館へ訪ねてきて、こう告げたのだ。」
―――『君は正しい』、と。
「それから奴は私に根掘り葉掘りウルピカの件を尋ね、その後私たちは秘密を共有する仲となった。…一方で、私は彼から幾度か『頼まれごと』を押し付けられるようになった」
「頼まれごと…?」
ニコライの額から、汗が伝う。
「奴の思想に反したり、足を引っ張る問題の処理だ」
「…!」
「奴が言うには、平和な帝国を作る手助けだと言っていたが。…これらについては、沈黙させてもらう」
カストールがふん、と鼻を鳴らす。
最早、どうとでもなれという様に開き直った。
「…では、今回の件は…」
「無論、ポルタヴァが仕組んだ事でしょう。奴は事前に、私に香辛料入り葡萄酒を自分宛に贈るよう要求してきたのですから。お詫び状も、説明書も、全て奴から来た指示によるものです」
「なんだと…、では…ポルタヴァは、何のために?」
「彼の信念の為でしょう…大方予想は付きます。…一つは、過去に放逐したはずの銀色の悪魔…いや、魔女を消す事。そしてもう一つは…」
カストールは、イグラと、アリーナへと顔を向けた。
「…グロース夫妻へ、罪を擦り付ける事」
「!」
「わ、私たち…?」
アリーナが震え、イグラに手を伸ばす。
イグラもまた、有り得ないとばかりに困惑の表情で強張った。
「当然だ。奴は生粋の帝国主義者…他国から入り込んだ女と…余所者の血を入れる貴族など、彼の信念に反する」
「!!」
「そんな、侯爵様はそのような…!わ、私たちの結婚式にだって、喜んで出席くださったのに」
イグラが狼狽しながら叫んだ。
「貴公は実直すぎる。人は…特に貴族というものは常に仮面を被るものだろう」
カストールはやや哀れむようにイグラに語りかける。
「では、もしやポルタヴァ卿は初めから私たちを…?」
「そこまでは私にも分からない。…私はそもそも、ウルピカを使って私の同僚たちを脅し、手駒を増やそうとしたのだろうとしか考えていなかった。そしてそれを…銀色の魔女に擦り付けるつもりだった位にしか。」
だが、実際に起きたのは狂乱の殺人事件だった。
「あの時と同じ事件を起こそうとするポルタヴァ、そしてエフスターフィイの新しい魔女。…まさか本当に殺人が、それも奴まで亡くなるとは思わなかった…だからこそ私は、銀色の魔女が復讐に来たと考えた。魔女がかの事件でイオアンを糾弾した20人、そして事件を起こしたポルタヴァを、当時の首謀者と考え殺したと…!」
がたがたと震え、プーシュカを指さす。
「今でもその疑問は消えていない。お前以外に、彼等を殺す理由などないのだから!だからこそ…だから、私はいち早くウルピカの件を、皇帝陛下に自白したのだ!」
「…成程、だから『復讐』と。」
キーロフが静かに口を開く。
「自分が今、過去の恐怖に怯えてどれだけ支離滅裂な事を言っているか理解できていないらしい。仮にプーシュカがイオアンを知っていて、復讐の機会を狙っていたとする。…そこで何故ポルタヴァが首謀者だと思うのか?真に狙うなら、貴公だろう?」
「そ、それは…わ、…私は、…だ、だが、」
狼狽えるカストールに、キーロフは突き刺すような視線を向けた。
「私はずっと調べていた。招待客のリストと検出された葡萄酒の毒から、イオアンの事件へはすぐに結びついたよ。だが、イオアンの事件にポルタヴァが関与しているとはどうにも考えられなかった。状況的にも、一切の繋がりがなさすぎたのだから。…だが、ポルタヴァはイオアンの事件を引き起こそうとした。招待客はともかく、関わりのない筈のポルタヴァが何故、と。」
「…っ」
カストールの目が泳ぐ。両手を不規則に動かし、脂汗を流す。
「だから、事件後に葡萄酒を知る人間が招待客の中にいたのだろうと探したが、見つからない。…カストール、貴公がこの場で証言したことで、漸く貴公がかの事件の首謀者だと線がつながった。自白もしてくれたおかげで、確証も取れた。そこからは…一番可能性の高いものを繋げるだけで良い」
キーロフはゆっくりと、カストールに足を向けて歩いていく。
「貴公はポルタヴァが犯人であると初めから知っていた。というより、貴公とポルタヴァだけはそれが狂言殺人だと知っていたから、問題にしなかった…だが、予想外の殺人事件が起きたことにより、プーシュカからイオアンの件を連想し…己自身の罪が露呈することを恐れた。そうすれば、銀色の魔女は間違いなく自分へと復讐に来るはずだと信じ切っていた。」
黒い影が、カストールの前身を覆う。
「だからこそ貴公は復讐される前に…プーシュカを断頭台に上げるために、貴公は発起人となって査問会を開いた。そうだろう?カストール」
カストールはただ、力なくその場に膝をついた。
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