44 / 240
高い壁
しおりを挟む
「‥‥‥‥‥リリィ?」
テオドールはリリィの涙を拭った。
「‥っ‥私‥‥‥なにか‥‥っとんでもないことを‥」
ハッとしたリリィは、どんな想いが溢れたのか、
どうやらあまり覚えてない様子だった。
「大丈夫だ。心配するな‥‥‥」
そう言って、テオドールはリリィベルの額にキスを落とした。
「‥‥‥テオ様‥‥‥」
少し落ち着きを取り戻したリリィベルの額と頬にキスをした。
「もうじき、日が暮れるだろう‥‥
離れたくはないが、父君の元へお前を送らなきゃな‥
お前の家族に恨まれたくない‥‥」
そう言って頬を一撫でした。
「ありがとうございます。テオ様‥‥」
「その前に、お前に伝えたい事がある。
今年は10年に一度の建国祭がある‥。
お前に、俺のパートナーを頼みたい。
いいか?皆から注目を浴びる‥俺は誕生祭でパラナウラの王女だけしか、エスコートした事がない。だから、
お前が妃候補だと、世に知れ渡るだろう」
「‥‥テオ様のお妃候補‥‥‥」
テオドールはリリィベルの額に自分の額をくっつけた。
「あぁ、皆がそう思うだろう‥‥覚悟はいいか?」
少し申し訳なさそうにテオドールは言った。
「‥‥テオ様と居られるなら、私はどんな事も乗り越えます。北部の黒い壁の下で産まれた者は、とても頑丈なのですよ?」
その言葉にテオドールは笑みを浮かべた。
「頼もしいな‥‥初めて宴が楽しみに思える。」
「私も、お側に居られるのを楽しみにしています‥」
見つめ合った2人は、自然と唇を重ねた。
2回目のキスは、当然のように‥パズルのピースがはまる様に‥。長く、深く、思いを確かめ合った。
夕焼けに染まる空の下、2人は馬に乗りタウンハウスへと戻ってきた。2人は正面から戻ってきたのだった。
テオドールはブレスレットの宝石を2回叩いた。
タウンハウスの玄関にはダニエルが心配そうに待っていた。
2人の姿を見て慌てて駆け付けてきた。
「リリィ!!!」
「お父様‥‥」
リリィベルはダニエルの表情に罪悪感を感じてしまった。
テオドールはリリィを馬から下ろし
ダニエルと向き合った。
「ブラックウォール伯爵、勝手をして申し訳ない。」
「殿下!恐れながら申し上げますっ‥どうやってリリィをっ?勝手に連れて行かれては、私の寿命が縮まりますっ!!」
「あぁ、申し訳なかった。少し話をしたいのだが‥」
だが、ダニエルは厳しい顔付きで言った。
「申し訳ございませんが‥殿下をお出迎えする準備は出来てありませぬ故、今日は‥お引き取り願いたい‥」
「お父様!殿下になんて事をっ‥‥」
慌ててリリィベルが止めに入ったが、ダニエルは真剣だった。
そのダニエルをみて、テオドールは真剣に返答した。
「わかった。今日は私が無礼な振る舞いをしたのだ。
心から詫びる。近々、正式に訪問する故、
その時はどうか、拒まないでほしい。大事な話がある。」
「‥‥畏まりました。その際には、謹んで歓迎いたします。」
ダニエルは腰を折り、リリィベルの肩を掴んだ。
「さぁ、リリィ‥中へ‥」
「待ってっお父様っ‥‥‥」
そう言って、リリィベルは、テオドールに駆け寄った。
「殿下‥‥申し訳ありませんっ‥」
「お前は悪くない。俺が悪かった‥大切な娘を攫ったんだ。
改めて来る‥‥ゆっくり休んでくれ‥」
そう言ってリリィベルの髪を一掬いしてキスをした。
「おやすみ、リリィベル‥」
「お会いできて、とても嬉しかったです‥」
名残惜しく、悲しげにリリィベルは微笑んだ。
馬に乗り、リリィベルを見て笑みを浮かべるテオドール。
そして、ダニエルを見てから、すぐに前を向き馬を走らせたのだった。
門を出る前にブレスレットの1回叩く。
テオドールを見つめていたリリィベルは
夕焼けの中、消えていくテオドールを姿が無くなるまでみていた。
城に戻るまでの道、テオドールは、眉を顰めていた。
あれは、レイラの想いが‥‥
リリィの口から溢れてきたんだ‥
レイラはどんな想いで、前世の俺を残していった‥‥
胸が張り裂けそうだった‥
そして、自分の中の暁が、悔やみ涙が溢れた。
けれど、俺とリリィは暁と礼蘭‥‥
こんなに違う世界でも
どこまでも、俺達は一緒なんだ‥‥
リリィは、暁を覚えている訳じゃない‥
ただ、魂の奥底で、礼蘭の想いが強く残っている‥
俺はリリィのままでいて欲しいのか、
暁を思い出して欲しいのか‥‥‥
答えは見えない‥‥
ただ、一緒に居たいのだと‥‥
前世も今世も、そう強く思い合う俺達は‥‥‥
運命の番(つがい)であることに間違いはない‥‥
まだ、俺達に何が合ったのかわからない。
だから取り戻すんだ。前世の記憶を‥
テオドールが城に戻り、自室まで戻った。
「ふぅ‥‥」
緊張していた。けれど、心が苦しくも喜んでいる。
リリィベルは俺の手を取ってくれた。
自然と心が満ちてきて、笑みが浮かぶ。
とても、苦しくて、とても、嬉しかった。
この世でも、リリィベルは俺を選んだ。
なんの迷いもない‥俺も、リリィベル以外を選ぶつもりはない。
そのまま、テオドールはベッドに横たわった。
満たされて、何もいらない‥
リリィベルが居てくれるなら、俺はなにも‥
日が暮れ、夜が来た。軽く食事をして
湯に浸かり、少し湿った髪をそのままにテオドールは
ソファーに座った。
「‥‥ダニエル・ブラックウォール‥‥」
妻を亡くしたダニエルは、リリィベルを大層大事に育てただろう‥‥。
北部の黒い壁、他国からの侵入を防ぐ要。
ダニエルは強い戦術マスターだ。戦いに置いて右に出る者は少ないだろう。
北部は王都から10日かかる距離。
簡単に会える場所ではない。
皇族は魔術師の力で、移動は可能だが、説明する事は出来ない。
リリィベルが領地に戻ったら‥‥
俺は耐えられるだろうか‥
いや、耐えなければならない。
建国祭が、その年の栄目であり、皇帝と皇后の誕生祭の意味もある。規模は大きく、街中が祭りムードとなる。
そこで、皇族は象徴としてその立場を世に知らしめる大事な時。リリィベルは、確実に、注目を浴びるだろう。
ダニエルは、この事を承諾するだろうか‥
いや、承諾させなばならない。
「‥‥俺はどんな憎まれても、お前を越えなければ‥」
星と月が輝く夜。
テオドールはそのまま瞳を閉じた。
テオドールはリリィの涙を拭った。
「‥っ‥私‥‥‥なにか‥‥っとんでもないことを‥」
ハッとしたリリィは、どんな想いが溢れたのか、
どうやらあまり覚えてない様子だった。
「大丈夫だ。心配するな‥‥‥」
そう言って、テオドールはリリィベルの額にキスを落とした。
「‥‥‥テオ様‥‥‥」
少し落ち着きを取り戻したリリィベルの額と頬にキスをした。
「もうじき、日が暮れるだろう‥‥
離れたくはないが、父君の元へお前を送らなきゃな‥
お前の家族に恨まれたくない‥‥」
そう言って頬を一撫でした。
「ありがとうございます。テオ様‥‥」
「その前に、お前に伝えたい事がある。
今年は10年に一度の建国祭がある‥。
お前に、俺のパートナーを頼みたい。
いいか?皆から注目を浴びる‥俺は誕生祭でパラナウラの王女だけしか、エスコートした事がない。だから、
お前が妃候補だと、世に知れ渡るだろう」
「‥‥テオ様のお妃候補‥‥‥」
テオドールはリリィベルの額に自分の額をくっつけた。
「あぁ、皆がそう思うだろう‥‥覚悟はいいか?」
少し申し訳なさそうにテオドールは言った。
「‥‥テオ様と居られるなら、私はどんな事も乗り越えます。北部の黒い壁の下で産まれた者は、とても頑丈なのですよ?」
その言葉にテオドールは笑みを浮かべた。
「頼もしいな‥‥初めて宴が楽しみに思える。」
「私も、お側に居られるのを楽しみにしています‥」
見つめ合った2人は、自然と唇を重ねた。
2回目のキスは、当然のように‥パズルのピースがはまる様に‥。長く、深く、思いを確かめ合った。
夕焼けに染まる空の下、2人は馬に乗りタウンハウスへと戻ってきた。2人は正面から戻ってきたのだった。
テオドールはブレスレットの宝石を2回叩いた。
タウンハウスの玄関にはダニエルが心配そうに待っていた。
2人の姿を見て慌てて駆け付けてきた。
「リリィ!!!」
「お父様‥‥」
リリィベルはダニエルの表情に罪悪感を感じてしまった。
テオドールはリリィを馬から下ろし
ダニエルと向き合った。
「ブラックウォール伯爵、勝手をして申し訳ない。」
「殿下!恐れながら申し上げますっ‥どうやってリリィをっ?勝手に連れて行かれては、私の寿命が縮まりますっ!!」
「あぁ、申し訳なかった。少し話をしたいのだが‥」
だが、ダニエルは厳しい顔付きで言った。
「申し訳ございませんが‥殿下をお出迎えする準備は出来てありませぬ故、今日は‥お引き取り願いたい‥」
「お父様!殿下になんて事をっ‥‥」
慌ててリリィベルが止めに入ったが、ダニエルは真剣だった。
そのダニエルをみて、テオドールは真剣に返答した。
「わかった。今日は私が無礼な振る舞いをしたのだ。
心から詫びる。近々、正式に訪問する故、
その時はどうか、拒まないでほしい。大事な話がある。」
「‥‥畏まりました。その際には、謹んで歓迎いたします。」
ダニエルは腰を折り、リリィベルの肩を掴んだ。
「さぁ、リリィ‥中へ‥」
「待ってっお父様っ‥‥‥」
そう言って、リリィベルは、テオドールに駆け寄った。
「殿下‥‥申し訳ありませんっ‥」
「お前は悪くない。俺が悪かった‥大切な娘を攫ったんだ。
改めて来る‥‥ゆっくり休んでくれ‥」
そう言ってリリィベルの髪を一掬いしてキスをした。
「おやすみ、リリィベル‥」
「お会いできて、とても嬉しかったです‥」
名残惜しく、悲しげにリリィベルは微笑んだ。
馬に乗り、リリィベルを見て笑みを浮かべるテオドール。
そして、ダニエルを見てから、すぐに前を向き馬を走らせたのだった。
門を出る前にブレスレットの1回叩く。
テオドールを見つめていたリリィベルは
夕焼けの中、消えていくテオドールを姿が無くなるまでみていた。
城に戻るまでの道、テオドールは、眉を顰めていた。
あれは、レイラの想いが‥‥
リリィの口から溢れてきたんだ‥
レイラはどんな想いで、前世の俺を残していった‥‥
胸が張り裂けそうだった‥
そして、自分の中の暁が、悔やみ涙が溢れた。
けれど、俺とリリィは暁と礼蘭‥‥
こんなに違う世界でも
どこまでも、俺達は一緒なんだ‥‥
リリィは、暁を覚えている訳じゃない‥
ただ、魂の奥底で、礼蘭の想いが強く残っている‥
俺はリリィのままでいて欲しいのか、
暁を思い出して欲しいのか‥‥‥
答えは見えない‥‥
ただ、一緒に居たいのだと‥‥
前世も今世も、そう強く思い合う俺達は‥‥‥
運命の番(つがい)であることに間違いはない‥‥
まだ、俺達に何が合ったのかわからない。
だから取り戻すんだ。前世の記憶を‥
テオドールが城に戻り、自室まで戻った。
「ふぅ‥‥」
緊張していた。けれど、心が苦しくも喜んでいる。
リリィベルは俺の手を取ってくれた。
自然と心が満ちてきて、笑みが浮かぶ。
とても、苦しくて、とても、嬉しかった。
この世でも、リリィベルは俺を選んだ。
なんの迷いもない‥俺も、リリィベル以外を選ぶつもりはない。
そのまま、テオドールはベッドに横たわった。
満たされて、何もいらない‥
リリィベルが居てくれるなら、俺はなにも‥
日が暮れ、夜が来た。軽く食事をして
湯に浸かり、少し湿った髪をそのままにテオドールは
ソファーに座った。
「‥‥ダニエル・ブラックウォール‥‥」
妻を亡くしたダニエルは、リリィベルを大層大事に育てただろう‥‥。
北部の黒い壁、他国からの侵入を防ぐ要。
ダニエルは強い戦術マスターだ。戦いに置いて右に出る者は少ないだろう。
北部は王都から10日かかる距離。
簡単に会える場所ではない。
皇族は魔術師の力で、移動は可能だが、説明する事は出来ない。
リリィベルが領地に戻ったら‥‥
俺は耐えられるだろうか‥
いや、耐えなければならない。
建国祭が、その年の栄目であり、皇帝と皇后の誕生祭の意味もある。規模は大きく、街中が祭りムードとなる。
そこで、皇族は象徴としてその立場を世に知らしめる大事な時。リリィベルは、確実に、注目を浴びるだろう。
ダニエルは、この事を承諾するだろうか‥
いや、承諾させなばならない。
「‥‥俺はどんな憎まれても、お前を越えなければ‥」
星と月が輝く夜。
テオドールはそのまま瞳を閉じた。
2
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
前世で私を嫌っていた番の彼が何故か迫って来ます!
ハルン
恋愛
私には前世の記憶がある。
前世では犬の獣人だった私。
私の番は幼馴染の人間だった。自身の番が愛おしくて仕方なかった。しかし、人間の彼には獣人の番への感情が理解出来ず嫌われていた。それでも諦めずに彼に好きだと告げる日々。
そんな時、とある出来事で命を落とした私。
彼に会えなくなるのは悲しいがこれでもう彼に迷惑をかけなくて済む…。そう思いながら私の人生は幕を閉じた……筈だった。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています
六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった!
『推しのバッドエンドを阻止したい』
そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。
推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?!
ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱
◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!
皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*)
(外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)
《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる