仮面令嬢と変わり者王子の甘い日々

さらさ

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⑰ラルフ様へのお姉様の愛

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「所で、その異国情緒たっぷりなドレスはラルフレッドが作らせたの?」

セリーヌ様が私の着ているドレスを見て話しかける。

「そうだよ。リリアーナに似合ってるだろ?」

セリーヌ様はラルフ様の言葉を聞きながら私のドレスをマジマジと見る。

「ふーん、ドレスは素敵ね。」

セリーヌ様、トゲのある言い方だわ。私、嫌われちゃったかしら。

「ねぇ、ラルフレッド、私にも作ってくれないかしら?」

「嫌だよ。侯爵に作ってもらいなよ。」

即答するラルフ様。

「ラルフレッドは相変わらず冷たいわね、私はこんなに愛してるのに。」

「はいはい、その愛は侯爵に注いでください。」

ラルフ様はセリーヌ様の言葉をサラリと受け流す。
これはいつものやり取りなのかしら?

そう思ってサーシスを見ると、コクリと頷いてくれる。
そうなのね。

「でも、そのデザインは絶対社交界で目を引くわよ。最近社交界にも出ていないような子より私の方がいいと思うんだけど、私にくれない?」

え?このドレスを?これはラルフ様に作っていただいたものだし、いくらお姉様でも・・・

「姉上、これはリリアーナに合わせて作ったものだから姉上には合わないよ。」

私が戸惑っていると、ラルフ様が答える。

「それに、俺が社交界に出ないからリリアーナも出ないだけだ。リリアーナを悪く言わないでくれ。」

「じゃあ、私に合ったのを作ってよ。」

少しご機嫌ななめに頬を膨らませるセリーヌ様。

「嫌だよ。俺が作ったものなんて社交界に着て行ったら姉上が変人扱いされるだけだよ。」

「だから、ラルフレッドも一緒に行きましょうよ。ラルフレッドがエスコートしてくれたら変わったドレスも受け入れられるわ。」

「何でそう思う?」

「だって、ラルフレッドが社交界に出れば、変人扱いの噂なんてすぐに消えるわよ。皆ラルフレッドがどれだけ美しいか知らないのだもの。ラルフレッドを見ればみんな恋に落ちるわ。ラルフレッドの変な所なんて全然気にならなくなるわよ。」

そう言ったあと、セリーヌ様は言い淀む。

「でも・・・私のラルフレッドをみんなに見せるのは嫌かもね、私だけのものでいて欲しいもの。」

「だから、俺はいつ姉上のものになったの?」

どうやらセリーヌ様はラルフ様の、変わった所をわかった上で愛していらっしゃるようね。

「ラルフレッドったら、私の愛をどうして受け入れてくれないの?」

セリーヌ様がしなを作ってラルフ様を見る。

「受け入れるもなにも、前から言ってるけど、俺は女に言い寄られるのは好きじゃない。いくら姉でも迷惑だ。」

そしてラルフ様は私を見る。

「俺が愛して、愛されたいと思うのはリリアーナだけだ。」

その様子をセリーヌ様は苦々しい表情で見ていた。

「リリアーナに酷いことを言うようならすぐに出ていってもらうからね。」

ラルフ様、そこで私の名前を出すと、またセリーヌ様がお気に召さないのでは?
私はハラハラとおふたりの様子を見ていた。

「とりあえず、部屋を用意したからサーシスに案内してもらって。」

ラルフ様はそれだけ言うと、私に向き直る。

「リリアーナ、行こう。」

ラルフ様に促されて立ち去る時に、私は淑女の礼をしてからラルフ様に付いていく。


「リリアーナ、本当にごめん。俺の姉は昔から俺に執着してるんだ。」

その理由はわかりますわ。
弟でもこんなに見目麗しい方がいらっしゃったら、独り占めしたくなりますわよね。

「ラルフ様、セリーヌ様にあのような冷たい態度を取られて大丈夫なのですか?」

「うん、いいんだよ。いつもの事だ。結婚したんだから大人しくしていてくれればいいのに、なんかあると俺んとこ来て騒ぐんだよ。俺、姉上に小さい時から付きまとわれて鬱陶しいからそんな優しくすることないんだけどな、きっと俺の容姿に惚れてるんだよ。」

ラルフ様は興味無さそうに話されるけど、それだけラルフ様の容姿が、誰もが惹き付けられるものをお持ちなのよね。
ラルフ様が容姿がいい事をめんどくさいって言っちゃうのは、ひょっとしてお姉様のせいでもあるのかしら・・・








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