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②第一村人発見
しおりを挟む途方に暮れてしばらく考えたけど、考えててもしょうが無い。とりあえず進もう!
うん、異世界物にはよくあるパターンだよな!
「ふっふっふーん♪、ふっふっふーん♪」
俺は一人の寂しさを紛らわすため、鼻歌を歌いながらとりあえず道を歩き始めた。
そのうち街が見えるだろー。なんて軽く考えていた。
「ふっふっふーん♪、ふっふっふーん♪」
歩き始めて多分二時間はたったんじゃないかな?一向に町が見えない。
どこまで歩けばいいのかなー?
神様も意地悪だねー、何であんなとこに落としたんだよー。
辺りはだんだん薄暗くなってくる。
俺このまま野宿するの?
そう思ってると、進行方向から馬に乗った人が近づいてきた。
やった村人発見!
「君!こんな所で何しているんですか?」
イケメンが馬から降りて話しかけてきた。
おお!格好は中世の騎士のような格好だ。
しかもイケメン。白よりの金髪に綺麗なエメラルドグリーンの瞳、綺麗に整った顔。しかも背が高い。185くらいありそうだよ。ちくしょー。
「君?」
俺がほけ~っとイケメンを眺めていると、イケメンが腰をかがめて俺を覗き込んでくる。
「何してると言われても・・・とりあえず街をめざして歩いてたんだけど。全然無くて。お兄さんはあとどれ位で街に着くか分かる?」
俺の質問に、何故か痛い子を見る目付きをされてしまった。
「え?なんか間違ったこと言った?」
「いいえ、君は魔族の街でも目指してたのですか?」
ん?魔族の街なんてあるのか。
「ううん、人間の街だけど。無いの?」
俺は首を傾げる。
「この先は魔族領です。人間の街は反対方向ですよ。」
そう言ってイケメンは俺が歩いてきた方を指さす。
あちゃー、反対だったのか~。
やってしまった・・・
「良かったら乗っていきますか?」
俺がしょんぼりしてると、イケメンが気を利かせてくれた。
優しい第一村人?いや、村人じゃないな、明らかに金持ちそうだ。
「いいの?」
俺なんか乗せて帰りが遅くなったりしないのかな?
「構いません。何処まで行きますか?」
そう言われてまた悩む。
俺、街の名前なんて知らないし、行く所もない。
え?俺どうすればいいの?ねーちゃん。
こういう時、どうしたらいいか分からなくなったらねーちゃんが必ず助けてくれた。
ねーちゃんの事を考えて、もう二度と会うことはできないんだと思うと、じわりと涙が溢れて来た。
「どうしたんですか?」
気が付くと、イケメンが俺と目線を合わせて俺を見ていた。
眼に溢れた涙をそっと拭ってくれる。
この人本当に優しい。
「俺・・・行くとこない・・・」
俺がポツリとこぼすと、イケメンは目を大きく見開いて驚いた顔をする。
「どういう事ですか?家を無くしたのですか?」
んー俺が来た理由言ったらまずいんだよなー。
でも、なんて言ったらいいの?ねーちゃん助けて・・・
そう思うとまた涙があふれる。
16にもなって泣きべそ治らんの恥ずかしい。って思ってたら俺はイケメンにフワリと抱きしめられていた。
「行く所が無いのなら私の所に来ますか?」
ふあーっ!何このイケメンな行動。いや、実際イケメンなんだけどさ。どこの誰とも分からない俺に親身になってくれる。
しかも、男に抱きしめられたのなんて初めてだけど、抱きしめられた温もりに安心するとか、この人初対面の赤の他人だよね?
「あ、申し遅れました。私は王国第二騎士団副団長を務めていますユリアン・グラウロットと申します。グラウロット伯爵家の次男です。決して怪しい者ではありませんよ。」
抱きしめた手を緩めて俺の目を見ながら話すユリアンさん。
神様、イケメンに二物も三物も与えちゃダメでしよ。イケメンで金持ちで、性格良くて、しかも副団長とか、この人そこそこ強いんじゃない?
俺もこんな人になりたかった。でも神様、身長はそのままなのね、どうせ再構築するなら身長伸ばして欲しかったよー!
「取って食べたりしないですよ?」
俺がユリアンさんのイケメンっぷりに感動して固まっていると、またイケメンが心配そうに覗き込む。
「ぶっ、俺、別に取って食われたりするとか思ってないよ?」
ユリアンさんの言葉に思わず吹き出して笑ってしまった。
するとユリアンさんが目を細めて俺を見て緩やかに微笑んだ。
「良かった。笑ってくれた。」
ユリアンさんの微笑み眩しいです。同じ男とか思えません。
なのに嫌味がないから素直に受け入れられる。
「俺、行ってもいいの?」
ユリアンさんを見上げていうと、「もちろん。」と返事が帰ってきた。
こうして俺はイケメンユリアンさんの馬に乗せてもらってユリアンさんの家にお邪魔することになった。
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