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⑤可愛いって誰が?
しおりを挟む「では、私は失礼しますね。ゆっくり休んでください。」
食事が終わってしばらくすると、ユリアンさんが部屋を出て行った。
俺は大きな天蓋付きベッドにゴロンと横になった。
ふかふかだー、わーい!
ふかふかベッドでしばらくゴロゴロした後、今日のことを振り返る。
今日は色んなことがあったなー。
俺、死んじゃったんだよね・・・
そんで異世界に転生して男じゃなくなって・・・なんか俺、神様に騙されてるんじゃね?
全然いい事ないんだけど!
もう家族にも友達にも会えないんだよな。
そう思うと涙がぽろりと零れる。
知らない場所で、知らない広い部屋に一人。
俺、これからどうすればいいのかな・・・ねーちゃん教えてよ・・・
俺は布団に潜り込んでシクシクと泣いて夜を明かした。
「ど、どうされたのですか?」
翌朝「おはようございます」とやって来たユリアンさんが俺の顔を見て焦った顔になる。
昨夜は泣き明かしてほとんど寝れなかったので、目がぼんぼんに赤く腫れてる。
そりゃびっくりするよね。
ベッドの縁に座ってぼーっとしていると、ユリアンさんが来て「失礼します」と言って横に座った。
「眠れかなったのですか?」
頭をよしよししながら問いかけてくる。
「うん・・・」
「では、もう少し休みますか?朝食はその後にしましょう。では、その頃また来ますね。」
そう言って立ち上がろうとするユリアンさんを俺は腕を引っ張って引き止めてしまった。
「どうしました?」
・・・寂しくて寝れないとか言ったら子供だよな・・・思わず引き止めちゃったけど、恥ずかしくて言えないよ!
「・・・・・・」
「・・・寂しいのですか?」
俺がユリアンさんの服の袖を引っ張ったまま黙っていると、気持ちを汲んでくれたユリアンさんが言う。さすがイケメン。
俺は恥ずかしくてこくりと頷く。
「私がここに居てもいいですか?」
そう言われて、俺、女の子だったことに気がつく。これって男誘ってることになっちゃうの?俺なら「うん」って言われたら勘違いするよね。
いて欲しいけど、どうしよう・・・
「大丈夫、変なことはしませんよ。ただここに居ます。」
おお!ユリアンさん超能力者?俺の心読んだの?ってくらいベストアンサーなんだけど!
ユリアンさんを尊敬の眼差しで見てると、ユリアンさんがクスクスと笑い出す。
「少し元気が出たようですね、眠れそうですか?」
あ、そういえば寂しい気持ちがなくなってる。
「うん、ユリアンさん、ありがとう。」
安心したら少し眠くなって、俺はそのまま横になると眠ってしまった。
次に目が覚めると、ユリアンさんがベッドに腰かけたまま本を読んでいる姿が目に入った。
ユリアンさんの横顔、綺麗だな・・・白に近いサラサラの金髪がユリアンさんの目線に沿ってゆらゆら動く。まつ毛長いなー。羨ましい・・・俺、女の子になったのになんで元の顔のままなんだよ!神様のいじわる!
頬をふくらませてユリアンさんを眺めてると、ユリアンさんが俺の視線に気がついてこっちを見る。
「お目覚めですか?可愛い顔をして、どうしました?」
頬を膨らませてるのが可愛いのか!
「ユリアンさん美人だなーと思って観察してたの。神様は意地悪だよね。俺、もっとカッコよくなりたかったなー。」
褒められたユリアンさんは俺を見てにっこり微笑む。
「ありがとうございます。シンラもとても可愛いですよ?カッコよくなりたかったのですか?シンラは愛らしいので、そのままでいいと思いますよ?」
おお!イケメンが言うと歯が浮くセリフもスラスラ言えちゃうとか、すごいね!
「俺、可愛くなんかないよ・・・」
男のまんまの顔で可愛いわけがない。ユリアンさんお世辞だってばればれだよ。
「そうですか?私はシンラの顔好きですよ?」
ユリアンさん、ストレートすぎない?日本人が遠回しなだけか?俺もそうだけど、日本人は思ってる事素直に言えないの悪い癖だよね。
「食事にしますか?」
そう言われてテーブルを見ると暖かい食事が用意されていた。
ぐぅーーーー
俺の腹が鳴る。
「うん、お腹空いた。」
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