異世界転生したら女の子でした。しかも魔王の抑止力とか何?

さらさ

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㉛寂しい気持ち

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部屋に戻って一人になった途端、なんだか寂しくなる。
さっきまでずっと一緒に居たのに、グレンの姿が見えなくなった途端、不安と寂しさが襲ってきた。

俺、自覚した途端重症じゃん。
この不安はなんなんだろう。

グレンの顔が見たい。
けど、さっきまで邪魔してたんだからすぐに会いになんて行けないよね。

ソワソワとした時間を過ごしながら我に返る。俺ってめっちゃ乙女じゃん・・・
でも、グレンのこと考えるとドキドキするし、会いたいって思っちゃう。
この気持ちはどうしようもない。
・・・グレンにもっとキスして欲しいって思うのは俺がエロいからなのかな?

ふとグレンの唇の感触を思い出して赤面してしまう。

・・・考えないようにしよう。


そうだ、ユリアンさんに行ってきたことを報告しとこう。

俺はユリアンさんの元へ向かった。

「ユリアンさん。」

部屋の中に入ると、ユリアンさんは相変わらず穏やかな笑顔で迎えてくれる。

「グレンの所に行ってきたよ。」

「ちゃんと笑顔見せてきました?」

そう言われて、あれ?俺笑ってないやって気がつく。
でも、いっぱいキスしたからずいぶん楽になったみたいだったし、ちゃんと役割は果たしたよね?

「シンラが幸せなら私も安心です。」

ユリアンさんが俺の表情から悟ったのか、納得した表情になる。
ユリアンさん、心読む能力凄いよね。

「それで?気持ちは伝えたのですか?」

ユリアンさんの言葉に、俺は恥ずかしくなって俯く。

「まだ・・・」

そうだ。俺、グレンに好きって言えてない。

「魔王陛下もシンラから言葉で言われると嬉しいと思いますよ。勇気が出たら伝えてあげてくださいね。」

ユリアンさんに言われて、俺もそう思う。
やっぱり言葉で言われると嬉しいよね。

「うん。そうする。」

俺はニッコリ笑ってユリアンさんを見た。

「シンラ、そろそろ私を家まで送ってくれませんか?」

「え?まだ体調戻ってないんじゃないの?」

こんな急に帰らなくても・・・
でも、俺に引き止める権利はない・・・

「療養だけなら家でも出来ます。今日まとめた報告書も提出しないといけないですし、そろそろお別れの時ですね。」

ユリアンさんが一瞬寂しげな表情を見せた後
俺の頭を撫でる。

「魔王陛下には予め言ってありますので挨拶は要りません。また遊びに来ますね。」

ユリアンさんのこの笑顔にどれだけ安心して来たか・・・この世界に来てから俺はユリアンさんに頼ってばかりだった。

俺がグレンを好きになる事も分かっててずっと側で支えてくれていた。
本当にいくら感謝しても足りない。
言葉では言い表せない。

「ユリアンさん、本当にありがとう。」

俺はとびきりの笑顔を向けてユリアンさんにお別れをした。


ユリアンさんを送り届けて戻って来た後、一気に寂しさが込み上げてきて、俺はしばらく泣いた。

落ち着きを取り戻した頃、グレンに会いたくなる。俺って、誰かがそばに居てくれないと耐えれない生き物だっけ?
でも、寂しい。
グレンに好きって伝えてないし、会いに行こうかな・・・

瞬間移動で行ったらダメかな?びっくりするかな?怒るかな?

多分この時間はまだ執務室に居るよね?
・・・うん、まぁいっか、怒られらた怒られた時だ。
俺はグレンを思い浮かべて移動って思ってからふと頭をよぎる。
もし自室に戻ってお風呂に入ってたらどうしよう・・・
男の裸は自分ので見慣れてるとは言え、グレンは俺みたいな貧弱な身体じゃない。

って一瞬思ったけど、着いた場所は違った。
あれ?執務室じゃない。ここは・・・グレンの自室?
グレンは?俺はキョロキョロと辺りを見回す。
・・・居た。
ソファーに座ったまま寝てる。
わざわざ自室に戻ってなんでソファーで寝てるの?ベッドで寝ればいいのに・・・

そう思いながら起こさないように近づいてみる。
グレンの寝顔見るの初めてだ。
イケメンは寝ててもイケメンだよね。
・・・まつげ長い。なんでこんなに鼻筋通って綺麗な顔してんだよ。良いなぁー。

そう言えば、グレンっていつも俺が近くに来たら気付いてるけど、今も実は気が付いてて嘘寝してるとか?
気付かないほど熟睡してるのかな?
どっちだろう?

そう思ってもう少し近づく。

「・・・ひな・・・」

グレンが不意につぶやくその言葉に俺はドキッとする。
ひな?俺の事じゃない・・・よね?俺、苗字教えてないし。
俺の名前は日生ひなせ真羅しんら、友達からはひなって呼ばれてた。
グレンがそんな事知るはずないよね?
じゃあ、ひなって誰?

ああ、きっとグレンの大事な人だ。
毎朝会いに行ってる人。薄々感じてた。
多分俺の前にいた人。グレンはその人の事を本当に愛してたんだね・・・

そう思うと、何故か涙がハラハラとこぼれ落ちてきた。

あれ?俺泣いてる?何で?
ヤバい、こんな顔グレンに見せられない。
俺は自分の部屋に戻ろうとしたけど、グレンに腕を掴まれた。

「シンラ?」



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