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68話 レティシアとクリストファー
しおりを挟むギルがゆっくりと瞳を開いた。
金色色の瞳がゆっくりと僕を瞳に貰える。
「・・・あれ? クリス? レティシア? 」
ギルは僕達2人が居ることに気が付いて顔を向けた。
「ギル、ちょっと待って。」
起き上がろうとするギルをクリストファーが止める。
なんだろう?
何で起き上がるのを止めたのか、不思議に思っていると、クリスがギルの胸に手を置いてしばらく黙っている。
何をしてるのかな?
「いいよ、起きられる? 」
少ししてからクリスがギルが起きるのを手伝いながら起こす。
何をしてたんだろう?
「少し楽になったよ、ありがとう、レティシア。」
ギルはクリストファーに起きるのを手伝ってもらってお礼を言う。
なんか、起きた直後より心無しか顔色が良くなってる。
「僕はレティシアじゃないよ。」
クリストファーはギルに向かって微笑みながら言った。
「え? 」
ギルがクリストファーを見てから僕を見ると、またクリストファーを見る。
「何言ってんだ? どう見てもレティシアだろ? 黙そうったってどう見てもお前ら違うぞ? 」
ギルは呆れたように僕達を見る。
ギルには僕とクリストファーは全然違うように見えてるらしい。
髪型を変えたらきっと似てると思うんだけどな。
「ギル、僕がレティシアなんだ。」
僕はギルを真剣に見つめながら言った。
「はぁ? お前はクリスだろ。」
ギルは呆れた顔で僕を見る。
「今まで騙しててごめん。クリストファーが居なくなってから9年間、僕はクリストファーの振りをしてたんだ。僕は女なんだ。」
「じゃあ、こっちのどう見ても女なレティシアはなんなんだ? 」
ギルはクリストファーを見る。
クリストファーは見た目は髪は長いし、ドレスを着てるから美少女だよね。
「僕はクリストファーだよ、ギル、こう見えて僕、男の子なの。」
クリストファーがふざけてしなを作りながら話す。
それを見たギルは額を抑えて俯いた。
「・・・・・・お前ら、俺の寝起きになんの冗談? 」
「ギル、冗談なんかじゃないよ、ホントだよ、クリス! お前がふざけるから信じてくれないじゃないか! 」
クリストファーが変に笑いを取ろうとするから、ギルが信じてくれない。
「ごめん、ごめん、ギル、信じてよ。」
「信じられるか! 」
クリストファーの言葉に、ギルは信じられないとクリストファーを見る。
「うーん・・・信じて貰えないなら、さすがにシアを触らせる訳には行かないから、僕を触ってみて。」
「え? おい! ちょっ・・・・・・」
クリストファーはそう言うと、ギルの手を取って・・・自分の股間に当てた・・・
クリストファー?! 何やってるの??
あまりの行動に、僕がびっくりしてると、ギルは何故か動きがそのまま止まる。
「ね、あるでしょ?僕男だよ? ・・・って、ギル・・・いやん!そんな触らないでよ! 」
クリストファーが顔を赤くしてギルの手を離す。
僕は顔が赤くなるのを感じて目を逸らした。
クリストファー、何やってるんだ!
「・・・・・・え? 男? 」
ギルが放心状態から蘇って呟いた。
「うん、僕がクリストファーだよ。」
「・・・・・・お前・・・いやんとか言うな! 」
ギルが我に返ってクリストファーに怒鳴りつける。
そして、僕を見て少し泣きそうな顔になる。
「本当に? 2人とも男じゃないよな? 」
「女に見えないかもしれないけど、僕は女だよ。今まで騙しててごめんなさい。」
僕はギルの目を真正面から見据えて、出来るだけ真実だと伝わるよう話した。
その言葉に、ギルは目を見開いて驚いた様子で、しばらく固まった後、やっぱり泣きそうな顔になる。
「クリスが・・・女? ・・・・・・そうか、・・・女だったんだ・・・」
僕は座っていた椅子を立って、確認するようにつぶやくギルの居るベッドに腰掛けてギルを見た。
「ギル、聞いて、僕はギルに自分が女だと知られて、嫌われるのが怖かった。だから、ギルの告白から逃げてしまったんだ。本当は嬉しかったのに・・・僕が女だと分かったら嫌われるかも知れないと思うと、自分が女だって言えなかった。」
「な、俺はお前が女だろうが男だろうが関係ないって言っただろ! 」
ギルは確かにあの時そう言ってくれた。
でも、男の僕だからそんなことを言ったんだと思ってた。
「うん・・・僕、ギルが好きなんだ。愛してる。だから、女だって知られて避けられるのが怖くて、ギルから逃げてしまったんだ。」
言った、告白した。
後はギルに嫌われるか、避けられるか、ぎこちなく接してくるか・・・
そう思ってたら、ギルは手を伸ばして僕を抱き寄せた。
「バカだな・・・俺がお前を避けたり嫌いになったりする訳ないのに・・・」
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