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31話 少し反抗してみる
しおりを挟む・・・なんて寝付きのいい子なんでしょ。
なんて変なこと思ってる場合じゃない。
くっ・・・レオンハルト様に踊らされてる感満載で屈辱的なのに、釈然としないまま眠れるわけが無いじゃない!
レオンハルト様に近づいてみたけれど、既に深い寝息を立てている。
確かに疲れていたのかも知れない。その上結構な量のお酒を勧められていたから仕方がないのかも・・・
仕方がない、部屋に戻ろう。
レオンハルト様はここで寝るように言ってたけど、私もレオンハルト様の居る隣の部屋で眠るのは落ち着かなくてちゃんと眠れない。
昨日はここで寝たんだし、1日くらい自分の部屋で寝ても構わないわよね。
私はレオンハルト様の部屋を出て、隣に用意された自分の部屋に向かうことにした。
「エリシア様、どちらへ? 」
部屋を出ようとする私を、レオンハルト様の近侍のライル様が呼び止める。
「今日は自分の部屋で寝ます。 おやすみなさい 」
「でも、殿下がこちらで休むよう仰って居ましたが・・・ 」
「私は「はい」とは言ってないわ、私の返事を聞く前に眠りに落ちたレオンハルト様がいけないのよ、私は自分の部屋で休みます。今日はレオンハルト様をベッドで休ませてあげてください 」
私はライル様にそう言うと部屋を出た。
レオンハルト様より身体の小さなライル様にレオンハルト様を運べるとは思えないけれど、とりあえず気遣いは見せたわ。
疲れているのにソファーで寝かせるのがし伸びないって思ったのは本当の事だもの。
「あれ? エリシア様、今日は自室に戻られるのですか? 」
部屋を出ると、ヨシュア様が立っていた。
部屋の前で護衛をしてくれてたのね。
「ええ、お仕事ご苦労様です。私は自室で休みます。おやすみなさい 」
「はい、外は私がいますのでご安心を、おやすみなさい 」
ヨシュア様がにっこり笑って手を振ってくれるのに答えて、私も手を振って自室に入った。
今日は一日色んなことがあったわね・・・
今日一日の事を振り返りながらベッドに腰を下ろす。
そう言えば、レオンハルト様はディアルドと親密にしているって言っていたけど、国同士の繋がりをもっと深めようと思ったら、レオンハルト様がディアルドの方と結婚すればいいのに、でもシュナイダー王に娘は居ないし・・・小説ではそんな話は無かったわね、そもそも今回のディアルド訪問もお話にはなかったイベントだから、かなり小説からズレてるって言えるわ。
この先どうなるのかしら・・・
私は小説の中に転生してしまったと思っていたけど、実は小説の中のゲームの世界に転生したのかしら・・・だとしたら私が好きな人を選んでも問題ないのだけど、クリスティーナ様が転生者って事はそれはありえないわよね、うん、夢を見るのはダメよ。
私は大きく息を吐き出すと、立ち上がってドレスを脱いで部屋着に着替えてからベッドに入った。
けれど、今日も色んなことがあったせいか、なかなか寝付けなかった。
明日は第三王子の結婚式があるから早く寝なくちゃ・・・・・・結婚式って初めて参加するけれど、どんな感じなのかしら、王族の、しかも豊かな国の結婚式なのだからそれなりに盛大なんでしょうね、私も一応女子なので結婚式は憧れる。明日がとても楽しみだわ。
今日あった色んな腑に落ちないことを頭から追い出すために、明日の事を考えて幸せな気持ちになりながらまどろみの中へ落ちていった・・・・・・
ガタッ
ガタタっッ
「な、何? 」
また眠りが浅かったのか、外でする物音にびっくりして目が覚めた。
上半身をベッド上で起こして音のした方を見る。音がしたのはベランダの方からだ。
夜中に何かしら・・・怖い。
そう思っていると、窓の外でボソボソと誰かの話す声が聞こえる。
話し声・・・よね? 小さな声だけど、誰かが話してる。ベランダで? ここは三階よ?
不思議に思いながらも、ベッドを降りてベランダに近付いてそっとカーテンの隙間から覗いてみる。
そこには何故か、すやすやと寝息を立てて眠ったはずのレオンハルト様の姿があった。
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