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第一章 森の少女達
第16話 お話
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宿に戻ったら、何やら騒がしい。一体、どうしたんだろう?
宿の受付の人に聞いてみよう。
「あの、何かあったんですか?」
私の方を向いたお姉さんは驚きの表情を浮かべる。
「いた!いましたよ!」
何が!?と思って、辺りを見回していると、階段の方から足音が聞こえる。一番最初に見えたのは、ルーフェミア様の姿だった。
「カオルさん!どこに行ってらしたのですか!」
「ちょ、ちょっと外に……」
「ならば、せめて一言おっしゃってください!急にいなくなったから心配したんですよ!」
「起こすのが申し訳なくて……字が書けないので置き手紙も出来ませんでしたし」
それに、こんなに心配されるなんて思わなかったし。家族とは、いつも一緒だったから、心配されるような事も無かった。でも、今回は私一人だったから、心配されるのは当然か。
「まぁ、戻ってきてくれましたから、よろしいですわ。それよりも、お父様がお呼びですわ。行きますわよ!」
「あっ、ルーフェミア様!」
ルーフェミア様に無理やり連れられるように階段を上っていく。
「お父様!」
「ルー。あなたもレディなのだから、きちんとノックしなさい。そして、扉も静かに開ける事」
「す、すみません……」
マルミア様に怒られてしょんぼりしているルーフェミア様を慰めていると、クラウド様が声をかけてくる。
「カオル。今までどこにいたんだい?」
「風に当たりに外に出てました」
「誰も連れず、誰にも言わずに?」
「……はい」
もしかしなくても、怒ってますよね……?
私の予感は的中した。
「カオル。一人で外に出るなとは言わない。でも、せめて一言声をかけてから、出ていかないと駄目だろう」
「その……まだ寝ていたようなので」
「それなら、受付の者に伝言を頼んでくれれば良かっただろう?カオルが連れ去られたかもしれないとも思ったんだ」
「……ごめんなさい」
今回はマルミア様も庇ってはくれない。こんなに怒られたのは、いつぶりだったっけ……?母様と父様が亡くなってから、喜ばれる事も、当然、怒られる事も無かったからなぁ。
……ちょっと嬉しいな。何か、家族になったみたい。
「まあまあ、あなた。そろそろ本題に入りましょう。私達は外におりますので」
「そうだな」
本題?それに、何でマルミア様とルーフェミア様が外に出るの?
「ルーから聞いているかもしれないが、カオルはルーと同じ学園に入れるつもりでいる」
そういえば、ルーフェミア様が言っていた。冒険者登録をしないと、ルーフェミア様と一緒の学園に通えないと。そのために、冒険者登録をしたと。
「それには、一つ問題があるんだ」
「問題?」
「カオルの素性を説明しなければならない。つまり、精霊術士という事を伝えなければならないんだ」
あっ、そっちなの?てっきり、私の母様と父様の事を話さないといけないのかと思ったんだけど。
「以前、精霊術士は貴重だという事は話したね?」
クラウド様の言葉に私は頷く。まだ森にいた時にそんな話を聞いた。
「だから、精霊術士、またはその素質を持つ者が見つかったら、王家に報告しなければならないんだ。でも……カオルはともかく、彼女が納得するか分からなくてね……」
ここまで聞いてやっとマルミア様とルーフェミア様が外に出た理由が分かった。リーズの話は、他の人を交えて話す訳にはいかない。
『リーズ、どうする?』
『……』
……あれ?いつもは返事してくれるのに……あっ!
力を使いすぎたから寝ちゃってるんだった!どうしよう!起きてくれないとリーズの意見が聞けないのに!
「……カオル?どうしたんだ?」
「えっと……リーズに話が聞けなくて……」
申し訳なくて、うつむきながら、小さく話すと、クラウド様はクスッと笑って、「大丈夫だ」と答える。
「別に返事は今すぐじゃなくて良い。一ヶ月後までに返事をしてくれれば構わないよ」
「そんなに猶予があって良いんですか?」
「彼女をすぐに説得出来るとは思えないからね。時間が必要だから、早めに話しておこうと思ったんだ」
やっぱり、クラウド様は優しい。多分、クラウド様は、出来れば自分達についてきて王都に来て欲しいと思っている。クラウド様は貴族様だから、やろうと思えば、無理やり連れていく事なんて出来るはず。
でも、あの時の約束を守るために、私達の事を優先してくれている。
「さて、話はこれだけだから、もう部屋に戻ると良い」
「?」
「私の目は誤魔化せないよ。かなり疲れているだろう?ベッドで休むと良い」
クラウド様にそう言われて、いきなり、どっと疲れが襲ってくる。そういえば、休みたくて早く帰ったんだった。
「……部屋に戻る気力もないなら、ここで休むかい?」
「では、お言葉に甘えて……」
ベッドにごろんと寝転がると、すぐに眠気が襲ってきた。
「……ないね、カオル。……てるんだ」
……?
クラウド様が何か言っているみたいだけど、眠くて何を言っているのか分からない。
何か大事な事かもしれないから、頑張って眠気に勝って、何を言ったのか聞こうとしたら、その前にクラウド様は部屋を出ていってしまった。
結局、何だったんだろう?気になったけど、その興味は眠気に負けてしまい、再びベッドに倒れ込むように眠ってしまった。
宿の受付の人に聞いてみよう。
「あの、何かあったんですか?」
私の方を向いたお姉さんは驚きの表情を浮かべる。
「いた!いましたよ!」
何が!?と思って、辺りを見回していると、階段の方から足音が聞こえる。一番最初に見えたのは、ルーフェミア様の姿だった。
「カオルさん!どこに行ってらしたのですか!」
「ちょ、ちょっと外に……」
「ならば、せめて一言おっしゃってください!急にいなくなったから心配したんですよ!」
「起こすのが申し訳なくて……字が書けないので置き手紙も出来ませんでしたし」
それに、こんなに心配されるなんて思わなかったし。家族とは、いつも一緒だったから、心配されるような事も無かった。でも、今回は私一人だったから、心配されるのは当然か。
「まぁ、戻ってきてくれましたから、よろしいですわ。それよりも、お父様がお呼びですわ。行きますわよ!」
「あっ、ルーフェミア様!」
ルーフェミア様に無理やり連れられるように階段を上っていく。
「お父様!」
「ルー。あなたもレディなのだから、きちんとノックしなさい。そして、扉も静かに開ける事」
「す、すみません……」
マルミア様に怒られてしょんぼりしているルーフェミア様を慰めていると、クラウド様が声をかけてくる。
「カオル。今までどこにいたんだい?」
「風に当たりに外に出てました」
「誰も連れず、誰にも言わずに?」
「……はい」
もしかしなくても、怒ってますよね……?
私の予感は的中した。
「カオル。一人で外に出るなとは言わない。でも、せめて一言声をかけてから、出ていかないと駄目だろう」
「その……まだ寝ていたようなので」
「それなら、受付の者に伝言を頼んでくれれば良かっただろう?カオルが連れ去られたかもしれないとも思ったんだ」
「……ごめんなさい」
今回はマルミア様も庇ってはくれない。こんなに怒られたのは、いつぶりだったっけ……?母様と父様が亡くなってから、喜ばれる事も、当然、怒られる事も無かったからなぁ。
……ちょっと嬉しいな。何か、家族になったみたい。
「まあまあ、あなた。そろそろ本題に入りましょう。私達は外におりますので」
「そうだな」
本題?それに、何でマルミア様とルーフェミア様が外に出るの?
「ルーから聞いているかもしれないが、カオルはルーと同じ学園に入れるつもりでいる」
そういえば、ルーフェミア様が言っていた。冒険者登録をしないと、ルーフェミア様と一緒の学園に通えないと。そのために、冒険者登録をしたと。
「それには、一つ問題があるんだ」
「問題?」
「カオルの素性を説明しなければならない。つまり、精霊術士という事を伝えなければならないんだ」
あっ、そっちなの?てっきり、私の母様と父様の事を話さないといけないのかと思ったんだけど。
「以前、精霊術士は貴重だという事は話したね?」
クラウド様の言葉に私は頷く。まだ森にいた時にそんな話を聞いた。
「だから、精霊術士、またはその素質を持つ者が見つかったら、王家に報告しなければならないんだ。でも……カオルはともかく、彼女が納得するか分からなくてね……」
ここまで聞いてやっとマルミア様とルーフェミア様が外に出た理由が分かった。リーズの話は、他の人を交えて話す訳にはいかない。
『リーズ、どうする?』
『……』
……あれ?いつもは返事してくれるのに……あっ!
力を使いすぎたから寝ちゃってるんだった!どうしよう!起きてくれないとリーズの意見が聞けないのに!
「……カオル?どうしたんだ?」
「えっと……リーズに話が聞けなくて……」
申し訳なくて、うつむきながら、小さく話すと、クラウド様はクスッと笑って、「大丈夫だ」と答える。
「別に返事は今すぐじゃなくて良い。一ヶ月後までに返事をしてくれれば構わないよ」
「そんなに猶予があって良いんですか?」
「彼女をすぐに説得出来るとは思えないからね。時間が必要だから、早めに話しておこうと思ったんだ」
やっぱり、クラウド様は優しい。多分、クラウド様は、出来れば自分達についてきて王都に来て欲しいと思っている。クラウド様は貴族様だから、やろうと思えば、無理やり連れていく事なんて出来るはず。
でも、あの時の約束を守るために、私達の事を優先してくれている。
「さて、話はこれだけだから、もう部屋に戻ると良い」
「?」
「私の目は誤魔化せないよ。かなり疲れているだろう?ベッドで休むと良い」
クラウド様にそう言われて、いきなり、どっと疲れが襲ってくる。そういえば、休みたくて早く帰ったんだった。
「……部屋に戻る気力もないなら、ここで休むかい?」
「では、お言葉に甘えて……」
ベッドにごろんと寝転がると、すぐに眠気が襲ってきた。
「……ないね、カオル。……てるんだ」
……?
クラウド様が何か言っているみたいだけど、眠くて何を言っているのか分からない。
何か大事な事かもしれないから、頑張って眠気に勝って、何を言ったのか聞こうとしたら、その前にクラウド様は部屋を出ていってしまった。
結局、何だったんだろう?気になったけど、その興味は眠気に負けてしまい、再びベッドに倒れ込むように眠ってしまった。
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