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第一章 森の少女達
第22話 字の勉強
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「この国で使われている公用語は二種類ありますわ」
「二種類ですか?」
「ええ、カオルさんのフードに縫ってあるそれもこの国の公用語ですわ」
このイニシャルが?母様の話では、私達の名前の頭文字だって言ってたけど。母様はこの国の出身だったのかな?
「一つはレクタ語。もう一つはラルバ語と呼ばれております。カオルさんのフードに縫ってあるのはレクタの方ですわね」
れくた?らるば?
「ここの国の母国語はレクタ語の方ですから、こちらから覚えましょうか」
「は、はい……」
自分から提案しておいてなんだけど、もうついていけなくなっている。
「レクタ語は全部で26文字です」
そう言ってルーフェミア様は紙に文字を書いていく。
これがレクタ語?
全部書き終わると、ルーフェミア様は順番に読み上げていく。
「では、見ながらで構いませんから、カオルさんも書いてみてください」
紙とペンを渡されたので、ルーフェミア様の字を見ながら写していく。全部写し終えて、ルーフェミア様に見せる。
「カオルさんは字がきれいですわね」
「ありがとうございます」
「では、今日はここまでにしましょう。一週間後までに見ないで書けるようになってくださいね」
「は、はい」
ルーフェミア様は本当に先生みたいになっている。すっかり機嫌は良くなったようで、くっつくような事もせず、すんなりとドアから出ていく。
よし。頑張って覚えないと。何度も書いたら覚えられるよね。
「覚えるのが早いですわね」
一週間と言わず、2日で覚えてしまった。何度も繰り返し書いたら覚えやすいみたい。
「では、簡単な単語を書いてみましょうか」
「単語……ですか?」
「はい。まずはカオルさんの名前から書いてみますわね」
ルーフェミア様はサラサラっと書いていく。私の名前は5文字で表すみたい。
「この文字の組み合わせで“カ”。次は一文字で“オ”最後の組み合わせで“ル”となります」
真ん中はオと発音するのか。しっかり覚えておかないと。
「私の名前ですとこうなりますわね」
「これでルーフェミアと読むんですね」
ルーフェミア様は8文字もある。それを、さっきと同じように少しずつ読み方を教えてくれる。ついでにという事で、ルーフェミア様は、クラウド様達の名前も書いていく。
「これでどう読むのか何となくは分かるでしょう?他に教えて欲しい名前の表記はありますか?」
「リーズヴァルトと……マリアとガーノルドという名前を」
「その方達とはどういう関係ですの?」
「リーズヴァルト……リーズとは昔からの知り合いです。そして、マリアとガーノルドは…母と父の名です」
忘れた事は一度だってない。母様はマリアという名前だった。本当の家名もあったらしいけど、教えて貰った事はない。父様にも教えてなかったみたいで、リーズは記憶を引き継いでいない。
「そうでしたか。では、推測でしかありませんが、お教えしますね」
「推測……ですか?」
絶対この表記とは限らないという事?
「ええ、読み方が同じでも、使われている文字が違う事はよくありますわ。カオルさんの最初の文字も二種類の表記がありますから」
「これとこれですわね」と言って二つの文字を指差す。私は、最初の方にある文字だから、さっきの私の名前を書くときも、こういう風に書いてくれたのかな?
「一般的な表記だとこうなりますわね」
さっきの私達の名前の読み方から考えると……左から順番に、リーズヴァルト、マリア、ガーノルドになるのかな?
「最初の名前はリーズヴァルトです。伸ばすときは同じ文字を繰り返すのが一般的ですわ」
だから、同じ文字が二回続けて出てきてるんだ。……あれ?でも、父様の名前であるガーノルドは同じ文字を繰り返している部分が無いんだけど……?
「父様の名は……」
「これが例外ですわ。アの音を伸ばすときは、このように表しますの」
「そうなんですか……」
こういうのもしっかり覚えておかないとね。忘れないようにメモしておこう。
「では、カオルさんも知っている言葉を書いてみてください。間違っていれば教えますから」
知っている言葉と言われても……ルーフェミア様も知っている言葉じゃないといけないよね。
それなら……と何となく思いついた言葉を書いていく。そこそこ長い言葉も書いて、ルーフェミア様に見せる。
「……全部合っていますわ。カオルさんは優秀ですのね」
「ルーフェミア様の教え方が上手だからですよ」
こういうのは、教わる側だけでなくて、教える側の実力も必要だと思う。教え方によって、覚えやすさは変わると思うし。
事実、母様は教えるのが上手だったけど、父様はあまり上手じゃなかった。そして、母様に教えて貰った方が早く覚える事が出来た。だから、相手が理解出来るように話せば、相手も早く理解出来ると思う。
「ここまで出来るなら、本を読み始めても良いかもしれませんね」
「本……ですか?」
「はい。分からなかったら私が教えますから、出来るだけ自分で読んでみてください。これがスラスラと読めるようになれば問題ないですよ」
出来るだけ自分で……
近くにある本を開くと、たくさんの文字が書かれている。
「あの……どこから読めば良いですか?」
「この面が表紙ですから、こちら側から一枚ずつ紙をめくって読んでください。左から右に、下に降りていくんです」
左から右に、下に降りていく。なら、最初は一番左にある一番上にある文字から右に読んでいけば良いという事かな?
よし、分かった。
しばらく読み進める。今の所、少し止まったりするだけで、分からない所はない。
何か、静かだな。
そんな風に思って、一旦本から目を離すと、小さく寝息が聞こえる。ルーフェミア様が、椅子に座りながら、ベッドに倒れるようにして眠っている。
疲れたのかな。
「ルーフェミア様をベッドに寝かせてくれる?」
近くにいる精霊達にこっそり頼んで、私は他の本を持ってルーフェミア様のベッドに移動する。しっかりベッドで休まないと良くないから。
持ってきた本を近くにあるミニテーブルにおいて、本の続きを読む。
文字が読めなかったら、明日じゃないと続きが分からなくなっちゃったな。
そう思ってたけど、二週間後には、三冊全ての本を読み終えていた。
「二種類ですか?」
「ええ、カオルさんのフードに縫ってあるそれもこの国の公用語ですわ」
このイニシャルが?母様の話では、私達の名前の頭文字だって言ってたけど。母様はこの国の出身だったのかな?
「一つはレクタ語。もう一つはラルバ語と呼ばれております。カオルさんのフードに縫ってあるのはレクタの方ですわね」
れくた?らるば?
「ここの国の母国語はレクタ語の方ですから、こちらから覚えましょうか」
「は、はい……」
自分から提案しておいてなんだけど、もうついていけなくなっている。
「レクタ語は全部で26文字です」
そう言ってルーフェミア様は紙に文字を書いていく。
これがレクタ語?
全部書き終わると、ルーフェミア様は順番に読み上げていく。
「では、見ながらで構いませんから、カオルさんも書いてみてください」
紙とペンを渡されたので、ルーフェミア様の字を見ながら写していく。全部写し終えて、ルーフェミア様に見せる。
「カオルさんは字がきれいですわね」
「ありがとうございます」
「では、今日はここまでにしましょう。一週間後までに見ないで書けるようになってくださいね」
「は、はい」
ルーフェミア様は本当に先生みたいになっている。すっかり機嫌は良くなったようで、くっつくような事もせず、すんなりとドアから出ていく。
よし。頑張って覚えないと。何度も書いたら覚えられるよね。
「覚えるのが早いですわね」
一週間と言わず、2日で覚えてしまった。何度も繰り返し書いたら覚えやすいみたい。
「では、簡単な単語を書いてみましょうか」
「単語……ですか?」
「はい。まずはカオルさんの名前から書いてみますわね」
ルーフェミア様はサラサラっと書いていく。私の名前は5文字で表すみたい。
「この文字の組み合わせで“カ”。次は一文字で“オ”最後の組み合わせで“ル”となります」
真ん中はオと発音するのか。しっかり覚えておかないと。
「私の名前ですとこうなりますわね」
「これでルーフェミアと読むんですね」
ルーフェミア様は8文字もある。それを、さっきと同じように少しずつ読み方を教えてくれる。ついでにという事で、ルーフェミア様は、クラウド様達の名前も書いていく。
「これでどう読むのか何となくは分かるでしょう?他に教えて欲しい名前の表記はありますか?」
「リーズヴァルトと……マリアとガーノルドという名前を」
「その方達とはどういう関係ですの?」
「リーズヴァルト……リーズとは昔からの知り合いです。そして、マリアとガーノルドは…母と父の名です」
忘れた事は一度だってない。母様はマリアという名前だった。本当の家名もあったらしいけど、教えて貰った事はない。父様にも教えてなかったみたいで、リーズは記憶を引き継いでいない。
「そうでしたか。では、推測でしかありませんが、お教えしますね」
「推測……ですか?」
絶対この表記とは限らないという事?
「ええ、読み方が同じでも、使われている文字が違う事はよくありますわ。カオルさんの最初の文字も二種類の表記がありますから」
「これとこれですわね」と言って二つの文字を指差す。私は、最初の方にある文字だから、さっきの私の名前を書くときも、こういう風に書いてくれたのかな?
「一般的な表記だとこうなりますわね」
さっきの私達の名前の読み方から考えると……左から順番に、リーズヴァルト、マリア、ガーノルドになるのかな?
「最初の名前はリーズヴァルトです。伸ばすときは同じ文字を繰り返すのが一般的ですわ」
だから、同じ文字が二回続けて出てきてるんだ。……あれ?でも、父様の名前であるガーノルドは同じ文字を繰り返している部分が無いんだけど……?
「父様の名は……」
「これが例外ですわ。アの音を伸ばすときは、このように表しますの」
「そうなんですか……」
こういうのもしっかり覚えておかないとね。忘れないようにメモしておこう。
「では、カオルさんも知っている言葉を書いてみてください。間違っていれば教えますから」
知っている言葉と言われても……ルーフェミア様も知っている言葉じゃないといけないよね。
それなら……と何となく思いついた言葉を書いていく。そこそこ長い言葉も書いて、ルーフェミア様に見せる。
「……全部合っていますわ。カオルさんは優秀ですのね」
「ルーフェミア様の教え方が上手だからですよ」
こういうのは、教わる側だけでなくて、教える側の実力も必要だと思う。教え方によって、覚えやすさは変わると思うし。
事実、母様は教えるのが上手だったけど、父様はあまり上手じゃなかった。そして、母様に教えて貰った方が早く覚える事が出来た。だから、相手が理解出来るように話せば、相手も早く理解出来ると思う。
「ここまで出来るなら、本を読み始めても良いかもしれませんね」
「本……ですか?」
「はい。分からなかったら私が教えますから、出来るだけ自分で読んでみてください。これがスラスラと読めるようになれば問題ないですよ」
出来るだけ自分で……
近くにある本を開くと、たくさんの文字が書かれている。
「あの……どこから読めば良いですか?」
「この面が表紙ですから、こちら側から一枚ずつ紙をめくって読んでください。左から右に、下に降りていくんです」
左から右に、下に降りていく。なら、最初は一番左にある一番上にある文字から右に読んでいけば良いという事かな?
よし、分かった。
しばらく読み進める。今の所、少し止まったりするだけで、分からない所はない。
何か、静かだな。
そんな風に思って、一旦本から目を離すと、小さく寝息が聞こえる。ルーフェミア様が、椅子に座りながら、ベッドに倒れるようにして眠っている。
疲れたのかな。
「ルーフェミア様をベッドに寝かせてくれる?」
近くにいる精霊達にこっそり頼んで、私は他の本を持ってルーフェミア様のベッドに移動する。しっかりベッドで休まないと良くないから。
持ってきた本を近くにあるミニテーブルにおいて、本の続きを読む。
文字が読めなかったら、明日じゃないと続きが分からなくなっちゃったな。
そう思ってたけど、二週間後には、三冊全ての本を読み終えていた。
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