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第二章 神殿の少女達
第39話 神官と精霊術士
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「何度言われても私の思いは変わりません」
司教様を睨みつけるように言い放つ。一体、何の話なんだろう?
「そう言わずに、あなたがうなずいてくれるだけで良い」
「自分をいいように利用しようとしていると分かっているのに賛同する訳がないでしょう」
いいように利用……?司教様は、一体何を考えているんだろう?私を連れてきて、しかもナルミス様が何か探ろうとしているって言っていた。
司教様なら、聖女だった母様の顔を知っていてもおかしくない。私が母様の娘だと思ったの?でも、顔が確認出来るほど近づいたどころか、神殿には来た事がないから、会った事もないはず。それなら、精霊術士としての私を欲しがって、その顔が母様に似ていたって事なのかな?
とりあえず、入り口が塞がっていたのに、別の所から来たって事は、他に出口があるはず。司教様が立ち去ったら、あの子を連れて脱出しよう。
「カオル嬢がいる今、あなたの協力があれば、神殿はさらに強くなる。神殿のためなのだ。神官であるあなたの兄にとっても悪くない」
神官である兄……?レティア神は、ナルミス様の身内と言っていた。なら、あの子はナルミス様の妹って事なのかな?
それにしても、私がいる今……?やっぱり、私が必要なの?どうして?
「“神殿のため”ではなく、“あなたのため”の間違いでしょう。私の“力”とカオルさんの血を使って、自分が精霊術士になるために」
私の血……?それに、力って……魔法とは違うの?
『カオル』
「えっ……」
急にレティア神に声をかけられて、思わず声が出てしまった。慌てて口を塞いだけど、気づかれてはいなかったみたい。今は姿を消してるだけで、隠れてないから、声を出したらばれてしまう。
『声を出さずに聞いてください』
『はい……』
『まず、あなたの血の事ですが、実は、精霊術士は血筋に通じるのです』
血筋……?精霊術士の血筋なら、母様の方かな?でも、母様は聖女で、精霊術士ではなかった。それなのに、精霊術士の血筋なの?
『血筋はマリアの方ですね。前にラクエルシェンド王国は、神官を多く輩出しているとお話したと思いますが、そもそも神官は精霊術士の素質を持っていないとなる事が出来ません』
『そうなのですか?』
確か前に、クラウド様が精霊術士は数が少ないと言っていた。でも、詳しい事は分からないけど、神官は数が結構多いんじゃないかな?
『そもそも精霊術士は何なのか。神官と何が違うのか。カオルは知らないでしょう?』
『……はい』
『まず、精霊術士は、なぜ精霊の力を直接借りられるかと言うと、精霊王の加護があるからです』
『精霊、王……』
精霊王様なら、母様から聞いた事がある。全ての精霊の頂点に立つ存在で、その姿を見るのは稀な事だと。聖女だった母様でも、聖女になった時にしかお会いした事がないらしい。
『名はリヴィエルド。そして、リヴィエルドは人によって、与える加護も違います』
『種類があるんですか……?』
『はい。精霊の種類だけあります。水の加護、光の加護……というように。そしてカオル。あなたは虹の加護と呼ばれるものを貰っています。全属性の精霊術が使えるものですね。貰えるのはこの世界で五人のみです』
五人……!?その中の一人が私なの……?それに、虹の加護?何で虹の加護なんだろう?
『虹の加護と呼ばれているのはなぜですか?』
『魔法の種類は全部で9種類あります』
『9種類……ですか?』
そんなにあるの?リーズは知っていたのかな?私が使えるのは聖属性だけど……他に精霊達が使える属性以外にもまだあるのかな?
『精霊が力を貸すのは7種類です。火、水、風、地、光、闇、空間になります』
『他の二種類は……』
『聖属性と邪属性です。あなたとリーズヴァルトが使っているものですね』
……えっ?聖属性は私だよね?ということは、邪属性を使っているのは、リーズって事になる。でも、そんな魔法を使っていた覚えがない。
『邪属性の魔法ってどんなものが……』
『邪龍特有のものでしたら、邪眼が当てはまりますね。それと、記憶伝達もそうです』
リーズが邪龍の能力って言っていたものだ。ということは、私は聖女の能力と言われているものが聖属性の魔法なのかもしれない。
『話を戻しますが、精霊が使えるのが7種類です。その全てを扱えるので、虹の加護なのです。虹は7色あるでしょう?』
レティア神の言葉に納得は出来た。でも、なぜ自分にそれが与えられたのかが分からないけど。母様の娘だから?それとも、父様の娘だから?それとも両方?
考えれば考えるほど分からない。
『さて、次は神官についてですが、神官が精霊王の加護を貰っているのは間違いありません。ですが、貰っている加護が違います。支援の加護と呼ばれているものです』
『他の加護と何か違うのですか?』
『あぁ、説明していませんでしたね。加護には大きく分けて二種類あります。攻撃の加護と支援の加護です』
『攻撃と……シエン?』
シエンって何?悪い意味ではないと思うけど……聞いた事がないから分からない。
『それぞれ挙げればキリがありませんが、攻撃の加護は、あなたが貰っている虹の加護が入ります。支援の加護は、癒しの加護、防衛の加護、強化の加護などですね』
『その支援の加護を持っているのが、神官……』
『そうです。全ての神官に共通するのは、今挙げた三つの加護のいずれかを持っているかです』
『どうやって調べるんですか?』
加護を調べる方法があれば、精霊術士と気づけそうなものなのに。それが分かっていないということは、多分、きちんと調べる方法はないんだと思う。
『根本的な方法はありません。なので、使っている所を見るしかないのです』
『そうですか……でも、精霊術士なら、精霊の魔法も……』
『確かに、加護を持っていない者と比べたら威力は高いです。ですが、攻撃の加護持ちとは天と地ほどの差があります。なので、神官は精霊術士と思われないのだと思いますよ』
神官は、精霊術士であって精霊術士じゃない。レティア神は精霊術士としているけど、人間は認めていないんだ。神官と精霊術士は別物と扱っている。
『ですが、神官の中には加護を持っていない者もいます。そこのダルジスがそうですね。縁故採用というもので司教になった奴です』
や、奴って……レティア神の口が悪くなっている。ちょっと直接会うのが怖くなってきたな……
「いい加減にしろ!!」
急に叫び声と同時にパァンと音が聞こえて、耳を塞ぐ。その声の方を見ると、いつの間にか牢の鍵は開いていて、女の子が頬を押さえていた。
司教様は興奮しているような様子だった。もしかして、叩いたの?
『抑えろ。今出ていってもお前も叩かれるだけだ』
今にも飛び出そうとした時、リーズに止められた。そうだけど。私自身は無力だし、出ていっても、あの子にとって何の助けにもならないかもしれないけど。でも、もう放っておけない!
「あなたは本当に神官の資格を持っているのですか?そこらの賊の方が資格がありそうですよね」
「生意気な──」
手を振り上げているのを見て、我慢が出来なかった。
『あぁ、もう分かった!変われ!私が行く!』
そう言われて、素早くフードをひっくり返した。
リーズの身体能力で司教様と女の子の間に入り、司教様が振り上げた手を掴む。
「止めときな、おっさん」
司教様を睨みつけるように言い放つ。一体、何の話なんだろう?
「そう言わずに、あなたがうなずいてくれるだけで良い」
「自分をいいように利用しようとしていると分かっているのに賛同する訳がないでしょう」
いいように利用……?司教様は、一体何を考えているんだろう?私を連れてきて、しかもナルミス様が何か探ろうとしているって言っていた。
司教様なら、聖女だった母様の顔を知っていてもおかしくない。私が母様の娘だと思ったの?でも、顔が確認出来るほど近づいたどころか、神殿には来た事がないから、会った事もないはず。それなら、精霊術士としての私を欲しがって、その顔が母様に似ていたって事なのかな?
とりあえず、入り口が塞がっていたのに、別の所から来たって事は、他に出口があるはず。司教様が立ち去ったら、あの子を連れて脱出しよう。
「カオル嬢がいる今、あなたの協力があれば、神殿はさらに強くなる。神殿のためなのだ。神官であるあなたの兄にとっても悪くない」
神官である兄……?レティア神は、ナルミス様の身内と言っていた。なら、あの子はナルミス様の妹って事なのかな?
それにしても、私がいる今……?やっぱり、私が必要なの?どうして?
「“神殿のため”ではなく、“あなたのため”の間違いでしょう。私の“力”とカオルさんの血を使って、自分が精霊術士になるために」
私の血……?それに、力って……魔法とは違うの?
『カオル』
「えっ……」
急にレティア神に声をかけられて、思わず声が出てしまった。慌てて口を塞いだけど、気づかれてはいなかったみたい。今は姿を消してるだけで、隠れてないから、声を出したらばれてしまう。
『声を出さずに聞いてください』
『はい……』
『まず、あなたの血の事ですが、実は、精霊術士は血筋に通じるのです』
血筋……?精霊術士の血筋なら、母様の方かな?でも、母様は聖女で、精霊術士ではなかった。それなのに、精霊術士の血筋なの?
『血筋はマリアの方ですね。前にラクエルシェンド王国は、神官を多く輩出しているとお話したと思いますが、そもそも神官は精霊術士の素質を持っていないとなる事が出来ません』
『そうなのですか?』
確か前に、クラウド様が精霊術士は数が少ないと言っていた。でも、詳しい事は分からないけど、神官は数が結構多いんじゃないかな?
『そもそも精霊術士は何なのか。神官と何が違うのか。カオルは知らないでしょう?』
『……はい』
『まず、精霊術士は、なぜ精霊の力を直接借りられるかと言うと、精霊王の加護があるからです』
『精霊、王……』
精霊王様なら、母様から聞いた事がある。全ての精霊の頂点に立つ存在で、その姿を見るのは稀な事だと。聖女だった母様でも、聖女になった時にしかお会いした事がないらしい。
『名はリヴィエルド。そして、リヴィエルドは人によって、与える加護も違います』
『種類があるんですか……?』
『はい。精霊の種類だけあります。水の加護、光の加護……というように。そしてカオル。あなたは虹の加護と呼ばれるものを貰っています。全属性の精霊術が使えるものですね。貰えるのはこの世界で五人のみです』
五人……!?その中の一人が私なの……?それに、虹の加護?何で虹の加護なんだろう?
『虹の加護と呼ばれているのはなぜですか?』
『魔法の種類は全部で9種類あります』
『9種類……ですか?』
そんなにあるの?リーズは知っていたのかな?私が使えるのは聖属性だけど……他に精霊達が使える属性以外にもまだあるのかな?
『精霊が力を貸すのは7種類です。火、水、風、地、光、闇、空間になります』
『他の二種類は……』
『聖属性と邪属性です。あなたとリーズヴァルトが使っているものですね』
……えっ?聖属性は私だよね?ということは、邪属性を使っているのは、リーズって事になる。でも、そんな魔法を使っていた覚えがない。
『邪属性の魔法ってどんなものが……』
『邪龍特有のものでしたら、邪眼が当てはまりますね。それと、記憶伝達もそうです』
リーズが邪龍の能力って言っていたものだ。ということは、私は聖女の能力と言われているものが聖属性の魔法なのかもしれない。
『話を戻しますが、精霊が使えるのが7種類です。その全てを扱えるので、虹の加護なのです。虹は7色あるでしょう?』
レティア神の言葉に納得は出来た。でも、なぜ自分にそれが与えられたのかが分からないけど。母様の娘だから?それとも、父様の娘だから?それとも両方?
考えれば考えるほど分からない。
『さて、次は神官についてですが、神官が精霊王の加護を貰っているのは間違いありません。ですが、貰っている加護が違います。支援の加護と呼ばれているものです』
『他の加護と何か違うのですか?』
『あぁ、説明していませんでしたね。加護には大きく分けて二種類あります。攻撃の加護と支援の加護です』
『攻撃と……シエン?』
シエンって何?悪い意味ではないと思うけど……聞いた事がないから分からない。
『それぞれ挙げればキリがありませんが、攻撃の加護は、あなたが貰っている虹の加護が入ります。支援の加護は、癒しの加護、防衛の加護、強化の加護などですね』
『その支援の加護を持っているのが、神官……』
『そうです。全ての神官に共通するのは、今挙げた三つの加護のいずれかを持っているかです』
『どうやって調べるんですか?』
加護を調べる方法があれば、精霊術士と気づけそうなものなのに。それが分かっていないということは、多分、きちんと調べる方法はないんだと思う。
『根本的な方法はありません。なので、使っている所を見るしかないのです』
『そうですか……でも、精霊術士なら、精霊の魔法も……』
『確かに、加護を持っていない者と比べたら威力は高いです。ですが、攻撃の加護持ちとは天と地ほどの差があります。なので、神官は精霊術士と思われないのだと思いますよ』
神官は、精霊術士であって精霊術士じゃない。レティア神は精霊術士としているけど、人間は認めていないんだ。神官と精霊術士は別物と扱っている。
『ですが、神官の中には加護を持っていない者もいます。そこのダルジスがそうですね。縁故採用というもので司教になった奴です』
や、奴って……レティア神の口が悪くなっている。ちょっと直接会うのが怖くなってきたな……
「いい加減にしろ!!」
急に叫び声と同時にパァンと音が聞こえて、耳を塞ぐ。その声の方を見ると、いつの間にか牢の鍵は開いていて、女の子が頬を押さえていた。
司教様は興奮しているような様子だった。もしかして、叩いたの?
『抑えろ。今出ていってもお前も叩かれるだけだ』
今にも飛び出そうとした時、リーズに止められた。そうだけど。私自身は無力だし、出ていっても、あの子にとって何の助けにもならないかもしれないけど。でも、もう放っておけない!
「あなたは本当に神官の資格を持っているのですか?そこらの賊の方が資格がありそうですよね」
「生意気な──」
手を振り上げているのを見て、我慢が出来なかった。
『あぁ、もう分かった!変われ!私が行く!』
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