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第二章 神殿の少女達
第42話 逃走
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「足元にお気をつけくださいね」
「はい」
暗くて分からないけど、感触からして、道は土だと思う。地下にあるからか、少しぬかるんでいて、進みにくい。
「あの……ティレツィア様」
「“ティル”で構いません。兄のナルミスもそう呼びますから」
「じゃあ……ティル様」
「“様”もいりません」
「じゃあ……ティルさん?」
「“さん”もいりません。呼び捨てで結構です」
「はい……ティルさ……ティル」
ティレツィア様と呼んだら、こんな感じで呼び方の指定をしてきた。
「あなたはいつもそう呼ぶのですか?」
「はい……ついつい、様づけしてしまって……」
人の名前なんて、ずっと一緒にいるリーズ以外は様づけするのが癖になっている。一度、グレンさんには様づけするなと言われたけど、他の人達には言われた事がなかったから、気にした事がなかった。
「では、慣れると良いです」
「ティルさ……ティルは私の事を呼び捨てにしないんですか?」
「兄と同級生なら、私は年下ですから。年上を呼び捨てで呼ぶのは良くありませんからね」
そうか。ナルミス様の妹なら、ナルミス様よりも年下って事になる。なんか、私よりもしっかりしてるから、ついつい年下だという事を忘れてしまう。
「そろそろ出口になります。ダルジス司教がいないとは限らないので、注意して行きましょう」
「あっ、じゃあ、この子達に確認してきて貰えば良いんじゃないですか?神殿内なら、精霊がいてもおかしくないですし……」
そこまで言って、ハッとなる。ティルに精霊が見えているかも分からないのに、こんな事を言って大丈夫かな?
「そうですね。これだけいれば一人や二人くらいいなくても大丈夫そうです」
『これだけいれば』?まるで、精霊がどれくらいいるのか知っているみたい。私は精霊の数なんて、話した覚えはないから、そんな事を知っているという事は……
「ティル……精霊が見えるんですか?」
「加護を与えられている者には見えますよ。加護の強さによって、どれくらい見えるか変わりますが……私はハッキリと見えます」
そうなんだ……って、えっ?
精霊が見えるのは、加護が原因なの!?てっきり、血筋の問題かと思っていたのに……
私に精霊が見えるのは、母様や父様の血を引いているからじゃなくて、虹の加護があるから……?それなら、精霊と契約した者が、契約した精霊と同じ属性の精霊を見る事が出来るのは、もしかして……
「もしかしての話ですが、精霊と契約すれば、加護は貰えるのでしょうか?」
「少し違います。私も詳しい事は分かりませんが、中級精霊以上なら、契約をする時に、弱くはなってしまいますが、属性の加護を授ける事が出来るそうです」
精霊王様から貰うんじゃなくて、精霊から直接貰うんだ。
もしかして、それが名前の対価?名前を与える代わりに、加護を授けるの?でも、それだと釣り合ってないような気がする。
精霊が、加護を授けてまで名前を欲しがる理由はなんだろう?私の周りにいる精霊達も、本当は欲しがっているらしいし。
ひとまず、近くにいた精霊達に外の様子を見てくるように頼む。
あまり離れたがらなかったけど、渋々という感じで見に行ってくれた。
しばらくして、精霊達が戻ってくる。
「どうだった?」
「シキョウ、イナイ」
「ミンナ、ドコカイッテル」
出口の近くには誰もいないみたい。なら、出ても大丈夫かな?
「誰もいないみたいです」
「では、今のうちに出ましょうか。行きましょう、カオルさん」
「あっ、その前に……」
念には念をって言葉もあるし、もしもは考えて置いた方が良いよね。
闇の精霊に頼んで、もう一度姿を消して貰う。
「こうすれば、音は消せませんが、相手から姿は見えません」
一応、ティルの姿は見えているけど、相手に見えない事は間違いない。
「なるほど。では、多少強引に行っても大丈夫そうですね」
そう言って、周りを警戒しながら外に出る。ここは見覚えがない場所だ。そう言えば、ルーフェミア様とセレスティーナ様は無事逃げてくれたのかな?クラウド様は私の事を探しているかもしれない。
「私も、外に出た事はないので、道が分からないんです」
「じゃあ、どうすれば……」
ここには私も来た事がないから、どこをどう行けば良いかなんて分からない。ここに詳しい人は……あっ……いるじゃん。すぐ近くに。
「あなた達、この辺りにいる精霊を呼んできてくれない?」
「ン!」
そう答えると、フワァ~と飛んでいった。そこまで遠くに行かなくても良いんだけど……
しばらくして、何人か連れてきて戻ってきた。
「ツレテキタ!」
えっへんという感じに胸を張る。その子の頭を撫でてあげて、連れてきた子に道をたずねる。
その子達はちゃんと道を知っていたみたいで、道案内してくれる。
「コッチ!」
精霊達が同じ方向を指差す。
「精霊達が案内してくれるみたいです」
「うすうす思っていたのですが、カオルさんは精霊と話せるのですか?」
「はい。やっぱり、加護があっても無理なのですか?」
「普通は姿を見る事が出来るだけです。話せるというのは……聞いた事がありません。私の兄も知らないと思います」
やっぱり、普通じゃないんだ。なら、私が精霊と話せるのは何でなの?母様も父様も、普通に話していた。なら、これは血筋の問題?
そして、さっきの言い方だと、まるでほとんどナルミス様から聞いた事っていうように聞こえる。確かに、ナルミス様のような神官なら、加護の事や、精霊に関する事に詳しくてもおかしくない。
「カオルサマ、ドウシタ?」
「ううん、何でもない」
不意に声をかけられたので、慌てて取り繕う。
……そう言えば、何でこの子達がここにいるの!?いろいろありすぎて、全く不思議に思っていなかったけど、よくよく考えたらおかしい。私は転移石でここに連れてこられた。それなのに、精霊達が居場所を把握しているものなの?
……今は良いや。神殿を脱出出来たら、精霊達に聞いてみよう。
「トマッテ!」
急にそう言われて、私は反射的に止まる。私の様子を見たティルも同じように止まった。
「どうしましたか?カオルさん」
「精霊達が急に止まれと言うので……」
「ナニカクル!」
「セイキシダ!」
「セイキシ!」
何度も、『セイキシ』と叫んでいる。セイキシ……?どこかでそんな言葉を聞いたような……?
「精霊達は何て言ってるんですか?」
「セイキシが来ると言ってます──がっ!?」
言っている途中で、ティルが私の腕を引いて走り出した。
えっ?えっ?どうしたの?
「もっと早く言ってください!聖騎士は不味いです。神官よりも危険ですから!」
……えっ?そんなに!?
聖騎士……という事は、騎士様という事?確かに、それは危ない。でも、とりあえず逃げている今も危ないんじゃ……
「あの──きゃっ!」
声をかけた所で、誰かとぶつかった。見上げてみると、そこにはいたのは、あの時いなくなったダルジス司教。
やばい。闇の精霊がいないから、もしかしたら魔法が解けてるかも……!
予想は当たっていて、尻餅をついている私達と目があった。
「おや、カオル嬢にティレツィア。どうしたのですか、こんな所で」
「はい」
暗くて分からないけど、感触からして、道は土だと思う。地下にあるからか、少しぬかるんでいて、進みにくい。
「あの……ティレツィア様」
「“ティル”で構いません。兄のナルミスもそう呼びますから」
「じゃあ……ティル様」
「“様”もいりません」
「じゃあ……ティルさん?」
「“さん”もいりません。呼び捨てで結構です」
「はい……ティルさ……ティル」
ティレツィア様と呼んだら、こんな感じで呼び方の指定をしてきた。
「あなたはいつもそう呼ぶのですか?」
「はい……ついつい、様づけしてしまって……」
人の名前なんて、ずっと一緒にいるリーズ以外は様づけするのが癖になっている。一度、グレンさんには様づけするなと言われたけど、他の人達には言われた事がなかったから、気にした事がなかった。
「では、慣れると良いです」
「ティルさ……ティルは私の事を呼び捨てにしないんですか?」
「兄と同級生なら、私は年下ですから。年上を呼び捨てで呼ぶのは良くありませんからね」
そうか。ナルミス様の妹なら、ナルミス様よりも年下って事になる。なんか、私よりもしっかりしてるから、ついつい年下だという事を忘れてしまう。
「そろそろ出口になります。ダルジス司教がいないとは限らないので、注意して行きましょう」
「あっ、じゃあ、この子達に確認してきて貰えば良いんじゃないですか?神殿内なら、精霊がいてもおかしくないですし……」
そこまで言って、ハッとなる。ティルに精霊が見えているかも分からないのに、こんな事を言って大丈夫かな?
「そうですね。これだけいれば一人や二人くらいいなくても大丈夫そうです」
『これだけいれば』?まるで、精霊がどれくらいいるのか知っているみたい。私は精霊の数なんて、話した覚えはないから、そんな事を知っているという事は……
「ティル……精霊が見えるんですか?」
「加護を与えられている者には見えますよ。加護の強さによって、どれくらい見えるか変わりますが……私はハッキリと見えます」
そうなんだ……って、えっ?
精霊が見えるのは、加護が原因なの!?てっきり、血筋の問題かと思っていたのに……
私に精霊が見えるのは、母様や父様の血を引いているからじゃなくて、虹の加護があるから……?それなら、精霊と契約した者が、契約した精霊と同じ属性の精霊を見る事が出来るのは、もしかして……
「もしかしての話ですが、精霊と契約すれば、加護は貰えるのでしょうか?」
「少し違います。私も詳しい事は分かりませんが、中級精霊以上なら、契約をする時に、弱くはなってしまいますが、属性の加護を授ける事が出来るそうです」
精霊王様から貰うんじゃなくて、精霊から直接貰うんだ。
もしかして、それが名前の対価?名前を与える代わりに、加護を授けるの?でも、それだと釣り合ってないような気がする。
精霊が、加護を授けてまで名前を欲しがる理由はなんだろう?私の周りにいる精霊達も、本当は欲しがっているらしいし。
ひとまず、近くにいた精霊達に外の様子を見てくるように頼む。
あまり離れたがらなかったけど、渋々という感じで見に行ってくれた。
しばらくして、精霊達が戻ってくる。
「どうだった?」
「シキョウ、イナイ」
「ミンナ、ドコカイッテル」
出口の近くには誰もいないみたい。なら、出ても大丈夫かな?
「誰もいないみたいです」
「では、今のうちに出ましょうか。行きましょう、カオルさん」
「あっ、その前に……」
念には念をって言葉もあるし、もしもは考えて置いた方が良いよね。
闇の精霊に頼んで、もう一度姿を消して貰う。
「こうすれば、音は消せませんが、相手から姿は見えません」
一応、ティルの姿は見えているけど、相手に見えない事は間違いない。
「なるほど。では、多少強引に行っても大丈夫そうですね」
そう言って、周りを警戒しながら外に出る。ここは見覚えがない場所だ。そう言えば、ルーフェミア様とセレスティーナ様は無事逃げてくれたのかな?クラウド様は私の事を探しているかもしれない。
「私も、外に出た事はないので、道が分からないんです」
「じゃあ、どうすれば……」
ここには私も来た事がないから、どこをどう行けば良いかなんて分からない。ここに詳しい人は……あっ……いるじゃん。すぐ近くに。
「あなた達、この辺りにいる精霊を呼んできてくれない?」
「ン!」
そう答えると、フワァ~と飛んでいった。そこまで遠くに行かなくても良いんだけど……
しばらくして、何人か連れてきて戻ってきた。
「ツレテキタ!」
えっへんという感じに胸を張る。その子の頭を撫でてあげて、連れてきた子に道をたずねる。
その子達はちゃんと道を知っていたみたいで、道案内してくれる。
「コッチ!」
精霊達が同じ方向を指差す。
「精霊達が案内してくれるみたいです」
「うすうす思っていたのですが、カオルさんは精霊と話せるのですか?」
「はい。やっぱり、加護があっても無理なのですか?」
「普通は姿を見る事が出来るだけです。話せるというのは……聞いた事がありません。私の兄も知らないと思います」
やっぱり、普通じゃないんだ。なら、私が精霊と話せるのは何でなの?母様も父様も、普通に話していた。なら、これは血筋の問題?
そして、さっきの言い方だと、まるでほとんどナルミス様から聞いた事っていうように聞こえる。確かに、ナルミス様のような神官なら、加護の事や、精霊に関する事に詳しくてもおかしくない。
「カオルサマ、ドウシタ?」
「ううん、何でもない」
不意に声をかけられたので、慌てて取り繕う。
……そう言えば、何でこの子達がここにいるの!?いろいろありすぎて、全く不思議に思っていなかったけど、よくよく考えたらおかしい。私は転移石でここに連れてこられた。それなのに、精霊達が居場所を把握しているものなの?
……今は良いや。神殿を脱出出来たら、精霊達に聞いてみよう。
「トマッテ!」
急にそう言われて、私は反射的に止まる。私の様子を見たティルも同じように止まった。
「どうしましたか?カオルさん」
「精霊達が急に止まれと言うので……」
「ナニカクル!」
「セイキシダ!」
「セイキシ!」
何度も、『セイキシ』と叫んでいる。セイキシ……?どこかでそんな言葉を聞いたような……?
「精霊達は何て言ってるんですか?」
「セイキシが来ると言ってます──がっ!?」
言っている途中で、ティルが私の腕を引いて走り出した。
えっ?えっ?どうしたの?
「もっと早く言ってください!聖騎士は不味いです。神官よりも危険ですから!」
……えっ?そんなに!?
聖騎士……という事は、騎士様という事?確かに、それは危ない。でも、とりあえず逃げている今も危ないんじゃ……
「あの──きゃっ!」
声をかけた所で、誰かとぶつかった。見上げてみると、そこにはいたのは、あの時いなくなったダルジス司教。
やばい。闇の精霊がいないから、もしかしたら魔法が解けてるかも……!
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