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第三章 学園の少女達
第86話 介入されている
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真っ白で、周りに何もない空間で三人の男女が水晶を覗いている。
一人はリヴィエルド。その他は、金髪の女と黒髪の男がいるだけだ。
「これで良かったのか?」
「それで良い。悪夢を見せるくらいなら、啓示する方がマシだろう」
「マシですって!?あの子達が心配ではないのですか!?」
金髪の女が、黒髪の男に詰め寄り、揺すりだした。男は、少したじたじになりながらも、慌てて弁明する。
「いや、心配は心配だが、あの子達はそう簡単にやられるたまではないだろう。それに、いざとなれば、私達が向こうに行けば良い」
「……それはそうですけど……」
それでも納得が出来ないという顔をした女に、リヴィエルドは「いやいや」と否定する。
「何をさらっと掟を破ろうとしてるんだ。すでに死んでるのに常世に行ける訳がないだろ」
「なら、あの子達を黙って見てろと言うんですか。たとえレティア神が反対しても、私達はずっとあの子達の側にいますからね」
「そうだ。そもそも、わざわざ掟に従ういわれはない。お前達が従えと言うから、従ってやってるだけだ」
至極当然と言ったように、二人はリヴィエルドに反論する。
(こんなので、よく無事に育ったな……)
リヴィエルドが呆れて見ていると、女が「で・す・の・で!」と微笑む。
「常世に行ってきますね!」
「……は?」
リヴィエルドは、女の言っている意味が理解できずに、呆けている。
「そういう訳で、体をくれるように、レティア神に働きかけてくれますか?」
「……いや、話を聞いてたか?」
「聞いてましたよ。ですので、体をください。あの子達にちょっかいを出す奴らは潰してきます♪」
屈託のないような笑みとは裏腹の事を言い出す女に、リヴィエルドは呆れながら答える。
「そんな事を言われて、はいそうですかって行かせる訳が……──っ!」
そこまで言ったところで、不意に殺気を感じる。
リヴィエルドがおそるおそるそちらの方を見ると、男が今にも射殺すような目で見てくる。
「何か言ったか?」
「……いや、なんでもない。全盛期ほどには出せないが、それでもいいか」
「はい、ちょっとお折檻してきますね」
リヴィエルドが指を鳴らすと、女は光の粒子になって消えていった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「うん……?」
学園長室にいたナティーシャは、違和感を覚えた。彼女が使った魔法は、相手に悪夢を見せるものだ。
相手が何を見ているかは分からないが、その魔法に、干渉されている気がした。
「何をちょっかい出してんのかなぁ?」
「それはこちらのセリフです」
「っ!」
後ろから声が聞こえて、ナティーシャは振り返る。そこには、いるはずのない存在がいた。ナティーシャだけでなく、精霊達も少し驚いていた。
目の前には、美しい女性がいる。その容姿は、カオルによく似ていた。
「なんであんたがここにいるの!?」
「あの子達にちょっかいを出している者がいると聞いて、飛んできてしまいました」
ふふっと花も綻ぶような笑顔で答える。
「あんたは死んだはずでしょ……?」
「死にましたよー?あなた方の策略でね。ですが、私達はそこには大して怒ってないんですよ。怒ってるのは、あの子達を巻き込んだ事です」
笑みを絶やさずに、少し早口になりながら、ナティーシャに近づいていく。
「聖女とは思えない顔をしてるわよ、あんた」
「結構、勘違いしている方々が多いのですが、聖女だからといって、心が清らかな訳ではないのですよ。聖女なのだから、仕方なくという義務感ですから」
彼女は、聖女マリア。カオル達の母親だ。
マリアは、側に倒れているリーズの元による。
「大きくなったわね……」
愛しそうに、リーズの頭を撫でている。今にも泣きそうな顔をしていたが、泣かなかった。
「この子達を外に運んでおきなさい」
精霊達はまだ戸惑っているが、マリアの言葉にうなずいて、リーズを外に運び始めた。
「あなた達は私達には干渉しないはずでしょう?」
「ええ。そうですね。それが掟です。ですが、娘達が危険な目にあっているのなら、掟なんていくらでも破りますよ。死んでいるのですから、怖いものなどありませんからね」
マリアは、話しながら魔力を練り始める。体が魂に馴染んでいないので、少し練るのに時間がかかる。
「『聖域』」
彼女がそう唱えた瞬間、辺りが輝き始める。学園長室から、光が漏れている。その光は、粒子とともに、学園全体に広がり始めた。
その光が当たった瞬間、ナティーシャは熱がって、瞬時に転移した。
「逃がしませんよ」
マリアは、魔力を全体に纏い、宙に浮かび上がる。
そして、姿を消した。
一人はリヴィエルド。その他は、金髪の女と黒髪の男がいるだけだ。
「これで良かったのか?」
「それで良い。悪夢を見せるくらいなら、啓示する方がマシだろう」
「マシですって!?あの子達が心配ではないのですか!?」
金髪の女が、黒髪の男に詰め寄り、揺すりだした。男は、少したじたじになりながらも、慌てて弁明する。
「いや、心配は心配だが、あの子達はそう簡単にやられるたまではないだろう。それに、いざとなれば、私達が向こうに行けば良い」
「……それはそうですけど……」
それでも納得が出来ないという顔をした女に、リヴィエルドは「いやいや」と否定する。
「何をさらっと掟を破ろうとしてるんだ。すでに死んでるのに常世に行ける訳がないだろ」
「なら、あの子達を黙って見てろと言うんですか。たとえレティア神が反対しても、私達はずっとあの子達の側にいますからね」
「そうだ。そもそも、わざわざ掟に従ういわれはない。お前達が従えと言うから、従ってやってるだけだ」
至極当然と言ったように、二人はリヴィエルドに反論する。
(こんなので、よく無事に育ったな……)
リヴィエルドが呆れて見ていると、女が「で・す・の・で!」と微笑む。
「常世に行ってきますね!」
「……は?」
リヴィエルドは、女の言っている意味が理解できずに、呆けている。
「そういう訳で、体をくれるように、レティア神に働きかけてくれますか?」
「……いや、話を聞いてたか?」
「聞いてましたよ。ですので、体をください。あの子達にちょっかいを出す奴らは潰してきます♪」
屈託のないような笑みとは裏腹の事を言い出す女に、リヴィエルドは呆れながら答える。
「そんな事を言われて、はいそうですかって行かせる訳が……──っ!」
そこまで言ったところで、不意に殺気を感じる。
リヴィエルドがおそるおそるそちらの方を見ると、男が今にも射殺すような目で見てくる。
「何か言ったか?」
「……いや、なんでもない。全盛期ほどには出せないが、それでもいいか」
「はい、ちょっとお折檻してきますね」
リヴィエルドが指を鳴らすと、女は光の粒子になって消えていった。
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「うん……?」
学園長室にいたナティーシャは、違和感を覚えた。彼女が使った魔法は、相手に悪夢を見せるものだ。
相手が何を見ているかは分からないが、その魔法に、干渉されている気がした。
「何をちょっかい出してんのかなぁ?」
「それはこちらのセリフです」
「っ!」
後ろから声が聞こえて、ナティーシャは振り返る。そこには、いるはずのない存在がいた。ナティーシャだけでなく、精霊達も少し驚いていた。
目の前には、美しい女性がいる。その容姿は、カオルによく似ていた。
「なんであんたがここにいるの!?」
「あの子達にちょっかいを出している者がいると聞いて、飛んできてしまいました」
ふふっと花も綻ぶような笑顔で答える。
「あんたは死んだはずでしょ……?」
「死にましたよー?あなた方の策略でね。ですが、私達はそこには大して怒ってないんですよ。怒ってるのは、あの子達を巻き込んだ事です」
笑みを絶やさずに、少し早口になりながら、ナティーシャに近づいていく。
「聖女とは思えない顔をしてるわよ、あんた」
「結構、勘違いしている方々が多いのですが、聖女だからといって、心が清らかな訳ではないのですよ。聖女なのだから、仕方なくという義務感ですから」
彼女は、聖女マリア。カオル達の母親だ。
マリアは、側に倒れているリーズの元による。
「大きくなったわね……」
愛しそうに、リーズの頭を撫でている。今にも泣きそうな顔をしていたが、泣かなかった。
「この子達を外に運んでおきなさい」
精霊達はまだ戸惑っているが、マリアの言葉にうなずいて、リーズを外に運び始めた。
「あなた達は私達には干渉しないはずでしょう?」
「ええ。そうですね。それが掟です。ですが、娘達が危険な目にあっているのなら、掟なんていくらでも破りますよ。死んでいるのですから、怖いものなどありませんからね」
マリアは、話しながら魔力を練り始める。体が魂に馴染んでいないので、少し練るのに時間がかかる。
「『聖域』」
彼女がそう唱えた瞬間、辺りが輝き始める。学園長室から、光が漏れている。その光は、粒子とともに、学園全体に広がり始めた。
その光が当たった瞬間、ナティーシャは熱がって、瞬時に転移した。
「逃がしませんよ」
マリアは、魔力を全体に纏い、宙に浮かび上がる。
そして、姿を消した。
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