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第一章 辺境の街 カルファ
30. コーゼル大森林 6
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防衛軍の皆さんが解体してくれたイノシシの魔物を切り分ける。
解体のスピードが精霊メイドよりも早かったな。普段から魔物の討伐としかしているだけはあって、手慣れているみたいだ。
血の匂いにつられて魔物が来たりしないかと思ったけど、さすがにこんなに大きな魔物を捕食するのはいないのか、何もやってこなかった。
解体が終わると、まだ設営の途中だったらしく、夜営の準備に戻っていく。
僕は、解体してくれた肉を次々と切り分けていく。普段ならもう少し大きくするんだけど、なるべく一度に焼き上げたいのと、食べやすさを考慮して、一口サイズにしておいた。
まだポルやニージュが残っているし、これらも付け合わせとして使うのもいいかもしれない。
でも、肉料理のレシピはあまりないんだよなぁ……。前世もそんなに頻繁に料理してたわけじゃないから、レシピはそんなに知らないし……
仕方ない。王道に、ステーキで行くとしよう。ソースは難しいから、味つけは塩と胡椒のシンプルなものにして、後は付け合わせに小さめのポルシェットでも作るか。
さすがに同じものだと隊員の人たちも飽きてしまうかもしれないから、薬草でも食べるか……と、思ったところでひらめいた。
香草焼きにすればいい!
先ほど取った薬草のなかに、香草としての役割を果たしてくれるものがある。売却する分を残しておけば問題ないだろう。
「え~っと……これとこれとこれと……」
多く採取できたものから、香りづけに使える薬草を取り出す。
取り出したのはローゼという名前の薬草。ローゼとは、地球でいうローズマリーである。
薬草とかは地球と響きが似たものが多いから、わかりやすくていいな。
これを選んだのは、ローゼは疲労に効くからだ。さすがに一日中歩いたり魔物退治していれば、疲れはたまっているだろうからね。
まぁ、そのためか、ローゼは怠け者の精霊にはあまり薬効は好まれず、精霊界に有り余っていた薬草なんだけど……
ここの森の環境があっているのか、ローゼはいたるところに生えていた。これは依頼の薬草ではないため、いくらでも使える。
食材の用意ができたら、調理開始!
まずは、お肉の臭み消しのために、塩水にさらすところから。
まずは、持ってきてくれていた調理道具のなかで一番大きそうな鍋に、水魔法で水を用意して、そこに塩を入れる。時おり舐めて濃度を確認しつつ、そこにお肉を入れる。
普通は鍋とかいらないんだけど、人数が人数だからね。
本来なら、定期的に水を変えながら一晩とか置いておくんだけど、さすがにそこまでの時間はないため、一回だけ交換するに留めておく。
それじゃあ、ほとんど意味ないかもしれないけど、やらないよりはましだと信じよう。
お肉を浸けている間に、ポルシェットを作ろう。
「すみませーん!ポルシェットを作るんで、暇な人はポルをすり潰してくださーい!」
「おー、あれか!任せとけ!」
設営が終わって休んでいたであろう人たちに声をかけると、元気な返事が返ってきて、みんながポルを潰してくれる。
一つのボウルには入りきらないので、複数に分けてやっているみたいだ。
ポルシェットを食べられるということで、だいぶ張り切っているように見える。そんなに美味しかったかな、あれ。
本物のポルシェットの味を知っている僕としては、ちょっと物足りない感じなんだけど、喜んでくれてるならいっか。
隊員の人たちがポルを潰してくれる間に、僕はニージュとロジェをみじん切りにしておく。今回は、薬草も混ぜてみるか。
あのときはお試しということで余計な材料は混ぜなかったけど、一度作ってから味や食感もわかったし、混ぜてみてもいいかもしれない。
せっかく用意したから、ローゼにしておこう。ローゼはあまり特徴的な味がなく、香りだけなので、どんな食材にもあう。
細かく刻んでおけば、食感も気にならないだろう。
「おーい!潰したぞ~!」
「はーい!」
ローゼを刻み終わるのとほぼ同時に、隊員たちから声がかかる。
僕は、そちらのほうに歩いていき、すり潰されたポルが入ったボウルを受け取った。なぜかボウルは他にも三つくらいあったけど、同時に焼けないので一つずつだ。
そんなにたくさん食べたいのかな?別にいいけど、食料足りるよね?
ボウルのなかに、みじん切りにしたニージュ、ロジェ、ローゼを混ぜていく。ある程度混ざってきたところで、一度お肉の状態をチェックすると、水が赤く変色していた。
そろそろ変えようと、僕は魔法で水を持ち上げる。
元々は僕の水魔法で生み出した水なので、操るのは簡単だ。だけど……この水はどうしようか。捨てるしかないんだけど、血も混じってるだろうから、この辺に捨てるわけにもいかないというか、匂いがすごいから捨てたくない。
……仕方ない。遠くに放り投げよう。魔力探知の範囲を広げておき、生き物が少ない方角を探る。人間の魔力反応は、別ルートから入った冒険者だろう。そっちには絶対に投げちゃダメだな。
「そーれ!」
僕は魔法で水を遠くに放出した。あまりにもおかしなことをしてしまったのか、レイクスさんたちはため息をついていたけど、気づかなかったことにして、僕は新たな塩水を鍋に入れた。
さて、ポルシェット作りを再開しよう。僕は、油をしいたフライパンに、ポルシェットのタネを広げるように入れる。
ジューといういい音が響く。何度聞いてもいいなぁ、この音。
焼き目がつくくらいを目安に小さく小分けにしつつひっくり返す。
そして、そこからさらに数分焼いたところで、第一弾は完成である。
「それじゃあ、お腹空いた人は食べててください」
「待ってました~!」
いつの間にか起きていたルーナが真っ先に飛びつく。ほんと、いつから起きてたの?
まぁ、ルーナはともかく、次のもどんどん焼いていかないと、消費に追いつかない。
一つめのボウルに残っている分を焼く。料理は嫌いじゃないけど、こうやって流れ作業になるとめんどくさいんだよなぁ。
一応、一枚目の様子を見てみたけど、お皿からはきれいさっぱりなくなっていた。早すぎるよ。
とりあえず、空いたお皿を回収して、焼けた二枚目を乗せて提供する。
次は、二つ目のボウルから三枚目を作るとしよう。その前に、お肉の様子をチェックしておく。先ほどよりも薄いけど、赤くなっていたので交換しておいた。
臭み消しはこれくらいで充分だろう。ポルシェットの前に、お肉を焼いてしまうとしよう。
お水を先ほどと同じように放り投げて捨てた後、空いていたボウルに移したお肉を軽く揉んだ。このサイズなら問題ないかもしれないけど、一応柔らかくしておかないとね。
さすがに棒で叩くのは難しいので、手のひらを押しつけるようにして柔らかくしていく。
五分くらい揉んでから、フライパンで焼き始める。ちょっときつきつだけど、1/6くらいは入ってくれた。単純計算で六回は作れるな。
その間に、スパイス……というほどではないかもしれないけど、味つけの準備をする。とはいっても、細かく刻んだローゼを塩と胡椒と一緒に混ぜるだけなんだけど。
お肉の色が茶色っぽく変わってきたタイミングで先ほど作ったものを投入する。
お肉の様子を確認しながら、火魔法で火力を調整しつつ、どうにか焼き上がった。
いつもならルーナに味見して貰うんだけど、今はポルシェットに夢中みたいだし、お肉の場合は生焼きの危険があるので、今回は僕が確かめてみる。
まずは、ナイフでお肉を切って断面を確認する。茶色っぽく色がついているので、しっかりと熱は通っていたみたいだ。
僕は、ぱくんと食べてみる。
うん、充分に美味しい。ちゃんとローゼの香りもある。
「あっ、お兄ちゃんだけお肉食べてる!」
ずるーいと言いながらルーナが駆け寄ってくる。
「わたしにも!」
「わかったよ、ほら」
フォークに刺して口元に運んであげると、ルーナはぱくんと一口で食べた。
ルーナはその瞬間、幸せそうな笑みを浮かべる。
「これも美味しい!お兄ちゃん、お肉も料理できたんだね!」
「まあね」
今回に限っては前世の記憶に頼っていたところが大きいけど、ルーナが喜んでくれたならよかった。
とりあえず、隊員の人たちにも進めてみたところ、男所帯というのもあるんだろうけど、ポルシェット以上に好評だった。
こんなに喜んで貰えるなら、下界にいる間にお肉料理のレパートリーを増やしておこうかな?ハンバーグとかも作れたらいいなぁ……
「お兄ちゃん、おかわり!」
「……はいはい」
ルーナの満面の笑みの要求で、僕は現実に引き戻され、料理を再開した。
本当に、欲望に素直すぎる妹だ。
解体のスピードが精霊メイドよりも早かったな。普段から魔物の討伐としかしているだけはあって、手慣れているみたいだ。
血の匂いにつられて魔物が来たりしないかと思ったけど、さすがにこんなに大きな魔物を捕食するのはいないのか、何もやってこなかった。
解体が終わると、まだ設営の途中だったらしく、夜営の準備に戻っていく。
僕は、解体してくれた肉を次々と切り分けていく。普段ならもう少し大きくするんだけど、なるべく一度に焼き上げたいのと、食べやすさを考慮して、一口サイズにしておいた。
まだポルやニージュが残っているし、これらも付け合わせとして使うのもいいかもしれない。
でも、肉料理のレシピはあまりないんだよなぁ……。前世もそんなに頻繁に料理してたわけじゃないから、レシピはそんなに知らないし……
仕方ない。王道に、ステーキで行くとしよう。ソースは難しいから、味つけは塩と胡椒のシンプルなものにして、後は付け合わせに小さめのポルシェットでも作るか。
さすがに同じものだと隊員の人たちも飽きてしまうかもしれないから、薬草でも食べるか……と、思ったところでひらめいた。
香草焼きにすればいい!
先ほど取った薬草のなかに、香草としての役割を果たしてくれるものがある。売却する分を残しておけば問題ないだろう。
「え~っと……これとこれとこれと……」
多く採取できたものから、香りづけに使える薬草を取り出す。
取り出したのはローゼという名前の薬草。ローゼとは、地球でいうローズマリーである。
薬草とかは地球と響きが似たものが多いから、わかりやすくていいな。
これを選んだのは、ローゼは疲労に効くからだ。さすがに一日中歩いたり魔物退治していれば、疲れはたまっているだろうからね。
まぁ、そのためか、ローゼは怠け者の精霊にはあまり薬効は好まれず、精霊界に有り余っていた薬草なんだけど……
ここの森の環境があっているのか、ローゼはいたるところに生えていた。これは依頼の薬草ではないため、いくらでも使える。
食材の用意ができたら、調理開始!
まずは、お肉の臭み消しのために、塩水にさらすところから。
まずは、持ってきてくれていた調理道具のなかで一番大きそうな鍋に、水魔法で水を用意して、そこに塩を入れる。時おり舐めて濃度を確認しつつ、そこにお肉を入れる。
普通は鍋とかいらないんだけど、人数が人数だからね。
本来なら、定期的に水を変えながら一晩とか置いておくんだけど、さすがにそこまでの時間はないため、一回だけ交換するに留めておく。
それじゃあ、ほとんど意味ないかもしれないけど、やらないよりはましだと信じよう。
お肉を浸けている間に、ポルシェットを作ろう。
「すみませーん!ポルシェットを作るんで、暇な人はポルをすり潰してくださーい!」
「おー、あれか!任せとけ!」
設営が終わって休んでいたであろう人たちに声をかけると、元気な返事が返ってきて、みんながポルを潰してくれる。
一つのボウルには入りきらないので、複数に分けてやっているみたいだ。
ポルシェットを食べられるということで、だいぶ張り切っているように見える。そんなに美味しかったかな、あれ。
本物のポルシェットの味を知っている僕としては、ちょっと物足りない感じなんだけど、喜んでくれてるならいっか。
隊員の人たちがポルを潰してくれる間に、僕はニージュとロジェをみじん切りにしておく。今回は、薬草も混ぜてみるか。
あのときはお試しということで余計な材料は混ぜなかったけど、一度作ってから味や食感もわかったし、混ぜてみてもいいかもしれない。
せっかく用意したから、ローゼにしておこう。ローゼはあまり特徴的な味がなく、香りだけなので、どんな食材にもあう。
細かく刻んでおけば、食感も気にならないだろう。
「おーい!潰したぞ~!」
「はーい!」
ローゼを刻み終わるのとほぼ同時に、隊員たちから声がかかる。
僕は、そちらのほうに歩いていき、すり潰されたポルが入ったボウルを受け取った。なぜかボウルは他にも三つくらいあったけど、同時に焼けないので一つずつだ。
そんなにたくさん食べたいのかな?別にいいけど、食料足りるよね?
ボウルのなかに、みじん切りにしたニージュ、ロジェ、ローゼを混ぜていく。ある程度混ざってきたところで、一度お肉の状態をチェックすると、水が赤く変色していた。
そろそろ変えようと、僕は魔法で水を持ち上げる。
元々は僕の水魔法で生み出した水なので、操るのは簡単だ。だけど……この水はどうしようか。捨てるしかないんだけど、血も混じってるだろうから、この辺に捨てるわけにもいかないというか、匂いがすごいから捨てたくない。
……仕方ない。遠くに放り投げよう。魔力探知の範囲を広げておき、生き物が少ない方角を探る。人間の魔力反応は、別ルートから入った冒険者だろう。そっちには絶対に投げちゃダメだな。
「そーれ!」
僕は魔法で水を遠くに放出した。あまりにもおかしなことをしてしまったのか、レイクスさんたちはため息をついていたけど、気づかなかったことにして、僕は新たな塩水を鍋に入れた。
さて、ポルシェット作りを再開しよう。僕は、油をしいたフライパンに、ポルシェットのタネを広げるように入れる。
ジューといういい音が響く。何度聞いてもいいなぁ、この音。
焼き目がつくくらいを目安に小さく小分けにしつつひっくり返す。
そして、そこからさらに数分焼いたところで、第一弾は完成である。
「それじゃあ、お腹空いた人は食べててください」
「待ってました~!」
いつの間にか起きていたルーナが真っ先に飛びつく。ほんと、いつから起きてたの?
まぁ、ルーナはともかく、次のもどんどん焼いていかないと、消費に追いつかない。
一つめのボウルに残っている分を焼く。料理は嫌いじゃないけど、こうやって流れ作業になるとめんどくさいんだよなぁ。
一応、一枚目の様子を見てみたけど、お皿からはきれいさっぱりなくなっていた。早すぎるよ。
とりあえず、空いたお皿を回収して、焼けた二枚目を乗せて提供する。
次は、二つ目のボウルから三枚目を作るとしよう。その前に、お肉の様子をチェックしておく。先ほどよりも薄いけど、赤くなっていたので交換しておいた。
臭み消しはこれくらいで充分だろう。ポルシェットの前に、お肉を焼いてしまうとしよう。
お水を先ほどと同じように放り投げて捨てた後、空いていたボウルに移したお肉を軽く揉んだ。このサイズなら問題ないかもしれないけど、一応柔らかくしておかないとね。
さすがに棒で叩くのは難しいので、手のひらを押しつけるようにして柔らかくしていく。
五分くらい揉んでから、フライパンで焼き始める。ちょっときつきつだけど、1/6くらいは入ってくれた。単純計算で六回は作れるな。
その間に、スパイス……というほどではないかもしれないけど、味つけの準備をする。とはいっても、細かく刻んだローゼを塩と胡椒と一緒に混ぜるだけなんだけど。
お肉の色が茶色っぽく変わってきたタイミングで先ほど作ったものを投入する。
お肉の様子を確認しながら、火魔法で火力を調整しつつ、どうにか焼き上がった。
いつもならルーナに味見して貰うんだけど、今はポルシェットに夢中みたいだし、お肉の場合は生焼きの危険があるので、今回は僕が確かめてみる。
まずは、ナイフでお肉を切って断面を確認する。茶色っぽく色がついているので、しっかりと熱は通っていたみたいだ。
僕は、ぱくんと食べてみる。
うん、充分に美味しい。ちゃんとローゼの香りもある。
「あっ、お兄ちゃんだけお肉食べてる!」
ずるーいと言いながらルーナが駆け寄ってくる。
「わたしにも!」
「わかったよ、ほら」
フォークに刺して口元に運んであげると、ルーナはぱくんと一口で食べた。
ルーナはその瞬間、幸せそうな笑みを浮かべる。
「これも美味しい!お兄ちゃん、お肉も料理できたんだね!」
「まあね」
今回に限っては前世の記憶に頼っていたところが大きいけど、ルーナが喜んでくれたならよかった。
とりあえず、隊員の人たちにも進めてみたところ、男所帯というのもあるんだろうけど、ポルシェット以上に好評だった。
こんなに喜んで貰えるなら、下界にいる間にお肉料理のレパートリーを増やしておこうかな?ハンバーグとかも作れたらいいなぁ……
「お兄ちゃん、おかわり!」
「……はいはい」
ルーナの満面の笑みの要求で、僕は現実に引き戻され、料理を再開した。
本当に、欲望に素直すぎる妹だ。
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